白黒の弟子   作:にゃおる

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これより始まるは新たな英雄譚?
美の女神のファミリアに入り白黒の騎士にボコボコにされたり過保護にされたり女神に襲われたり対立派閥の叔母に可愛がられたりしながらも1歩ずつ成長していくお話しです。


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 そこはまるで地獄のような光景が広がっている。

 

 戦士たちが日も登らぬうちから男も女も関係無く剣を、槍を、斧をぶつけ合い、火炎が飛び交い轟雷が突き刺さる

 

 ひっきりなしに聞こえる悲鳴と雄叫び、血を流し倒れる者が在れば、即座に飛んでくる回復魔法により叩き起され更なる地獄に突き進む、そんな常人なら四半刻も有れば発狂し自死を選びたくなるような原野、『戦いの野』で行われる洗礼。

そんな洗礼も始まって二刻半、そろそろ太陽が真上に来る頃合いである。

 毎日の事ながら良くやるもんだとその渦中にいながらも呑気に考え自身も目の前の相手に父より受け継いだ極東の武器、刀を構える

 

 

「何を余所見されているのですかハヤト様!」

 

 

 

 本来なら洗礼に参加が許されて居ないはずの()()()6()、オラリオが誇る第一級冒険者たるヘディン・セルランド『白妖の魔杖』(ヒルドスレイヴ)長刀(ロンパイヤ)を振るいこちらに向かって来た戦士纏めて斬り捨てながら言う。

 

「いやさぁ毎日の事とは言えみんなよくできるなっってぇ!!」

 

 僕も周りの戦士に倣い同じように叫びながら母譲りの長い緑髪を靡かせながら刀を振るい、果敢に立ち向うも、あっさりと避けられ長刀の柄で腕を叩かれ武器を落とす。

そのまま流れるように長刀を回転させ首を落としにくるが咄嗟に腰に履いてる短刀を抜いて防ごうとしたその瞬間には短刀ごと叩き触れられ眼前に刃を突き立てられる。

 

「この様な腕前で、ダンジョンになど行かせられるワケが御座いません。今日も午前は洗礼、午後から座学と魔法の修練です」

 

 武器を失い抵抗の術もない僕は駄々をこねるように叫ぶ。

 

「嘘でしょ師匠(マスター)、俺がここに来て何年と思ってるのさ!!」

「それにこの様な腕前とか言ってるけど俺はもう()()()3()なんだよ!! 一体いつになったらダンジョンに行かせてくれるんだよ!!!」

 

「最低でも私に一撃入れられる様になってからですね、大体まだ魔法も発現していらっしゃらないのに」

 そう冷たく言い放ち師匠は長刀を構える。

 

「巫山戯んなよこの鬼畜眼鏡がよぉ...」

怒りで痛みを押さえつけながら立ち上がろうとしていると

 

「貴方に一撃って一体何年かけるつもりなのかしらヘディン?」

 そう呟きながら現れたのは、この血と肉が飛び散る地獄の様な原野には余りにも場違いな程に美しい輝く純白の衣装をまとった女神のような女性。

 否、の様な、では無く正しく女神である。

 この地の主であり団長オッタルを従えて我らがフレイヤファミリアの主神フレイヤがこちらに微笑みながら歩いてくる。

 

 

 気づけば周りの戦士たちは戦いを辞め皆一様に跪き女神を崇めている。

「フレイヤ様!? 何故この様な場所に!?」

「この様な汚らしい所へ来てはお召し物が汚れてしまいます!!」

 周りの戦士達が跪きながら慌てたように言うがしかし、

 

 

「あら、汚れる? ここには私が集めた愛おしい子供達の美しい鍛錬の結晶よ? それの何処が汚らしいのかしら?」

 慌てる者たちとは反対にフレイヤは笑みを崩さずそう言う

 

「でもそうね、余りここに長居しすぎてもあなた達のお邪魔になっちゃうから移動しましょうかしら。行きましょうか、ヘディンにハヤト」

 

 そう微笑んでフレイヤは此方の返事も聞かずに来た道を戻って行く。

 

「はぁ、全くあの御方は. フレイヤ様の仰せと在れば仕方がない

 修行はここ迄です。行きましょうハヤト様」

 

 武器を収め眼鏡の位置を直しながら僕の腕を掴み立たせてくれる。

 

 自身も刀を拾い上げ納刀し師匠に着いていきながら苛立ちを隠せずに言う

 

「ったく、あの女何様だよこっちはダンジョン行きがかかった修行中だってのに巫山戯やがってクソが」

 とフレイヤファミリアの人間に聞かれたら即座に抹殺されかねないことをよりにもよってその本拠地の、それもつい先程まで血を血で洗う洗礼の最中であったこの場で言って仕舞うのだからこの男やはり只者では無い。

 当然それを耳にした戦士達、強靭な勇士(エインヘリアル)は怒りを隠そうともせず殺気に溢れるがしかし、それ以上の殺気が原野中に放たれる事で鎮まる。

 

「貴様ら今一体誰に殺気を向けようとしたんだ?」

 そう場が凍り付く程の低く恐ろしい声でヘディンが問いかける

 レベル6の殺気を受けて殆どが身じろぎ一つ取れず言葉を出せない勇士達だったが

「し、しししかしヘディン様!! い、いくら何でも今の発言は許せません!! 

 あの御方を、フ、フ、フフレイヤ様をあの女呼ばわりなんて! 絶ッ対に許してはおけません!!」

 そう絶叫する様に叫んだのはレベル4の小人族、ヴァンであった

 そうして1度誰かが叫んでしまえばもう止まらない。まるで積を切ったかのように皆が口々に叫ぶ

「そうだ、そうだ!! 失礼だろ!!」「何故女神を侮辱するような男がここにいるんだ!!」「大体貴様は何様なんだ! ヘディン様に直々にご指導を与えて頂いておきながら文句を言うなど!!」

 等々、ヒューマン、獣人、パルゥム、アマゾネス、ドワーフなど殆どの種族の者達が怒りのボルテージを上げていき遂には武器を抜こうとする者が現れたところで、ヘディンが

【永争せよ、不滅の雷兵】『カウルス・ヒルド』

 

 (イカズチ)でもって総てを黙らせた

「後は片付けておけ」

 そうヘディンはら雷を受けて倒れ伏している者たちに向かって、否ヘディンの正確な()()によって被害を避けられていた者たちに向かって言った。

「「「はっ、かしこまりました。行ってらっしゃいませハヤト様、ヘディン様!!」」」

 

 一糸乱れぬ号令で颯爽と転がっている半死体達を満たす煤者達(アンドフリームニル)の元へかつぎ込んでいく男女数名

 それは何者か、神フレイヤを崇拝し狂信しているもの達の中に主神を侮辱されても憤怒の炎に飲まれぬ者、すなわちエルフである。

 そして我らが主人公ハヤトのフルネームは、ハヤト・アールヴである。

 

()()()()それはただのエルフには絶対に名乗れぬ性、即ち王家の証なのである。

 故にエルフの勇姿たちもレベル6のヘディンですらも神フレイヤ以外に唯一本気で敬意を払い接する。

「ハヤト様、お戯れも程々に幾ら我エルフと言えどハイエルフたる貴方様を許せなくなります」

 前を歩きながら振り返らずに言う

 ハヤトは真顔でいや、戯れじゃないんだけど.と小さく呟くが

「ほ・ど・ほ・どに!!」

 普段聞いたことも無い声量で怒鳴られ、はぁい、と小さくつぶやくことしか出来なかった。

 




初投稿でございます
ここ迄駄文を読んで頂きありがとうございます
次話でハヤトのちゃんとしたプロフィール等を紹介できたらと思います。

何分初めての作品ですので不自然な部分やおかしな文章が出来上がってるかもしれないのでなにかあればどんどん教えてください!
コメント、評価いただけるとびっくりするくらい嬉しいです!


では、また次の話でお待ちしております
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