自分を英雄だと勘違いしている元男がダンジョンに潜るのは間違っている 作:札幌53位
おかしい。俺はつい数時間前まで、ロキと楽しくデートをしていたはずだ。
だが、今俺の目の前にいるのは殺意に満ちた戦士たちの群れだ。麗しさも何もない。
俺の周りに、ひっきりなしに襲いかかってくるのは【フレイヤ・ファミリア】の精鋭たち。だが、小手調べのつもりなのか、俺に襲いかかってくるのはLv.2の者たちばかり。
「どうした、俺はまだここに健在だぞ!」
「くたばれ────!」
魔法が飛んでくるが、それを直接受け、そのまま渡された長剣で叩き斬る。フレイモスはその切れ味故に没収済みだ。
これで切ったら死人が出るし、オッタル師匠曰く、「お前は武器に頼りすぎている」というのもある。
故に、魔法も下手に使えない。でなければ、自分の武器を焼き尽くしてしまう。
「その程度の魔法で、俺に傷がつくとでも!?来いよ雑魚ども!俺がまとめて叩き潰してやらァ!」
挑発に乗った数名の戦士が突っ込んでくる。得物は三種。片手剣、槍、双剣だ。その速度から言って、おそらくはLv.3。
やや格下相手だ。当然のように、【
「死ィ───ッ!ぐはぁっ!?」
「俺のことを木人かなんかだと思ってないか?ええ?」
突撃してきた片手剣使いを袈裟に斬り、そのまま宙に浮かせたまま横薙ぎ一閃。その上で俺は剣士の顔面を鷲掴みにし、槍使いに投げる。
「なっ…!」
「ヒャハハハァ!喰らえ卑劣斬り!」
槍使いごと突き斬り、残る双剣使いに向き合う。囲んでボーで叩くのは効果的だ。だが、相手が格上の戦士ならば相手はザコめいて死ぬほかはない。
俺は魔法を使わないという縛りありきでこれだ。レベルの差がいかに残酷かハッキリ分かるな。
「く……くそ……!死ね!【
横薙ぎに乱打される斬撃をバックフリップ回避し────頭を地面スレスレにつけ、片足を地面につけ、もう片方を相手の顔面に叩き込む。
メイアルーアジ・コンパッソ!中世に海を越えて南米に伝播した、暗黒カラテ蹴りだ!
「ぐあ……」
意識を刈り取り、残心する。戦場は地獄めいて朱に染まり、その全ては俺が倒した者たちの倒れた肉体から出てきている。
オッタル師匠から提示された条件は一つ。
それは、「特訓を付けてやるが、その前に他の団員たちを倒すか、認めさせるかしろ」とのことであった。
「……次来るのは、当然Lv.4だよな。よし、まだまだ元気いっぱいだぞ」
ぞろぞろと現れる猛者たち。彼らの相手をするのもいいが…その前に、魔法使いを始末しないとまともにやり合えないだろう。
ステイタス増強のためでもなんでもなく、俺は先程からLv.3級以上の魔法使い以外の魔法は全て受けている。
理由は単純。効かないからだ。ちょっと痛いカナー?ぐらい。どうやら、彼らは上の人から俺のことを「挑むべきサンドバッグ」とでも言い含められているのか、包囲され、戦わされているのだ。
「ま、都合がいいか。じゃ、蹂躙しまーす」
「行かせると思ったのか?【
前に出てきたのは、Lv.4の槍使い。その距離はしっかりと適正距離に保たれている。槍は守りに長けた良い武器だ。
少なくとも、剣なんか使う意味がないぐらいには強い。
「けど、槍使いの弱点はな…」
近づくと、案の定突き出されてくる槍。バカめ、槍の使い方は刺突じゃない。殴打こそ槍の本懐。俺は槍を長剣で弾き、大きく崩れた体勢の中に拳をねじ込んでいく。
「おや、案外タフな奴だ」
「その程度か、【
「乙女に向かって失礼な奴だ。槍、手放すなよ?」
確かに俺の力は年齢と性別もあって、周りよりは弱いかもしれない。だが、柔術にそんなのは関係ない。
ある程度の力さえあれば、力の差など埋められる。
「どっ……せい!」
「のわぁっ!?」
槍を起点に巴投げを行い、地面に投げ飛ばす。援護で飛んできた魔法を手で弾き、刺しても死なないところに長剣を突き刺す。
そのまま槍を奪い取り、長剣をしまって槍を構える。
「俺が剣しか使えないっていつ言ったっけ?」
「チクショウめぇ!」
魔法使いたちの陣形を片端から蹂躙していく。やはり、後衛だけあって接近されたら全く抵抗もできないようだ。
魔法も大して効かない、武芸百般、それに美少女。俺に勝てるのなんて、俺より強い奴だけだ。
…ん?なんか変だな。
「さて、邪魔者は片付いたな。あとは誰が俺の相手をしてくれるんだ?」
こうして戦いに浸けられていると、どんどん余分なものが削ぎ落とされていく感じがする。心の贅肉が解消されるというか、そんな感覚がある。
ロキが用意してくれた、最高のバケーション(本人曰く)だ、思う存分鍛えさせてもらおう。
「俺がやろう…み、見たところ君は戦士みたいだし。それに、動き方が…格上と戦う時のソレだった。だったら、俺が相手をした方が…いいと思う。」
出てきたのは、マントをカッコよく羽織った白髪の
こいつ──────めちゃくちゃカッコいいな!?
「では、手合わせ願おう。我が名はヘリオドーンのアエルテス!【ロキ・ファミリア】の団員にして、今は一介の過客に過ぎん。名を名乗れ、勇士よ!」
「………!我が名はヘグニ・ラグナール。二つ名は【
か、かっこいい。二つ名までイカしてる。
こんなにカッコいい戦士がいたとは。驚きだ。この世もまだまだ広いな。
「オッタルより、お前の剣を預かっている……フレイモス、だったか。良い武器だ。俺との闘争は熾烈を極める……我がヴィクティム・アビスと打ち合うには、これが必要だろう。」
そう言い、ヘグニ殿は俺にフレイモスを投げ渡してくる。それをキャッチし、握る。普段の片手長剣スタイルに戻り、若干の安堵感がある。
やはり、ずっと握ってきた武器があるというのは安心だな。
「初っ端から、奥の手を魅せようか。ヘグニ・ラグナール殿……いや、【
「魅せてみろ。尤も──────通用すれば、の話だがなッ!」
瞬間、俺の眼前に迫るヘグニ殿。来るのは分かっていた。魔法を使うと宣言されておいそれと使わせる戦士はいないからだ。
アイズ先輩も似たようなことをしてくるので、この手の対処には慣れている。
「よく避けた、だが!避けていては活路は開けんぞ!」
ステイタス差もあり、回避は困難を極める……が、俺の目は高速戦闘に慣れきっている。この程度避けられないようでは、今頃俺はアイズ先輩に斬り殺されている。
「『我は光、我は終。汝が炎抱く限り、全てを灰に帰さん。我を包め、光封の鎧』」
「並行詠唱か!なかなかやる…!」
「御名答ッ!威を示せ、【リュクシオン】ッ!!!」
胸から炎が噴き出し、外套となって俺を包む。前に使っていた装備は無茶が祟って全壊しているので、今回は新たな装備をつけている。
カルドニアが作ってくれた新装備。この世にある大抵の耐火素材を混ぜ、編んだという
炎の外套を纏った俺はまさに、大火を以て誅を為す炎の巫女とでもいった風貌だ。
「………その炎は。」
「ああ、俺ごと焼いている。」
「………そうじゃなくてな。いや、ただの他人の空似だ────じゃあ、やろうか」
「上等ッ!」
ヘグニ殿の剣と、俺の剣がぶつかり合う。軽く火花を散らしながら1秒間のうちに三度の打ち合い。無論、仕掛けているのはヘグニ殿だ。
俺はただ、反撃の余地もなく防いでいるだけ。相手はLv.6。経験と勘、そして気配で察知してフレイモスで防いでいるに過ぎない。
「我がヴィクティム・アビスを前に防御の選択を取るのは良い心掛けだ──────だがッ!」
連続突きが繰り出される。おそらく、斬撃からの突きという変則攻撃によって対処不可と踏んだのだろうが……それは、一番慣れている攻撃だ。
「急所ばかり狙ってくる、とはっ!貴公、存外優しいな」
逆じゃない?という顔をするヘグニ殿。残念、性格の悪い奴は急所の攻撃に逸らした攻撃を挟み込んでくるものだ。
俺とかがよくやってる奴だな。
「はあああ……!必殺!!!!!!!」
ヘグニ殿はカッコいい人だ。きっと、名乗りや必殺技には反応してくれるほどには、浪漫溢れる人に違いない。
故に、俺は勝ちの目を取りに行く。ヘグニ殿には悪いが、俺はオッタル師匠と修行をつけなければならないんだ。
「超絶猛虎殺撃乱斬ッ!!!!!」
「超絶…うえっ!?」
放つのは、この戦闘中に溜まった炎で放つフレイモスの黄金の炎刃。水平方向に放ったソレを、ヘグニ殿はきっと上方向に回避するだろう。
それを予測して──────クナイを放つ!黄金の炎刃で見えない中投げられたクナイは、間違いなく回避したヘグニ殿の肩口に吸い込まれていき……
「っ、と!不覚を取るところだった…」
指で挟まれて、キャッチされた。
やはり小手先の技術じゃ敵わないか。なら、試せるだけ試してみよう。格上の剣士に、俺の思うがままの剣術を。
次は灼遁・疾風漆黒之矢零式で……いや、光輪冷菓発起旋毛自来也双式ノ丸か…なんでもいい、とにかく試してみたい。
「なかなかやるな。俺も、少しは本気を出しても良さそうだ……」
「ま、そんなこったろうと思ってたよ…」
ヘグニ殿の身体が一瞬ブレたかと思うと、残像を残すほど速く、縦横無尽に跳び回り、俺は全身に斬撃を受けていた。
「がはっ」
「蝶と共に散れ。」
噴き出す血は、まるで蝶の翅のように散る。なるほど、これがスタールイーファントム……。
*
次に目覚めたときには、ヘグニ殿が申し訳なさそうに正座をして待っていた。隣には、ピンク髪の美人さんが俺を治療している。
「あ、おお、起きたんだね。よかった、つい全力で切り刻んじゃったから、死んでしまったかと……」
「おお」
俺の『不屈』スキルが無ければそのまま切り刻まれて御陀仏だったらしい。毎度、お世話になっております。
ちなみに、治療してくれているのは
「まったく……あの重傷で命があったのが奇跡ですよ。なぜ生きているのか不思議でなりません」
「ああ、ええと…俺、特別なんですよ。死にかけるダメージを、一日に一回だけ耐えれて…」
「それに!あなた、相当
なにっ。俺がいつの間にデバフを喰らっていたんだ。
思い当たる節がない。アレか?ラミュスになんか仕込まれてたか?それとも、どっか知らないタイミングでヘルメスがやらかしたのか?
「具体的には、不必要な暴力衝動でしょうか。発動条件は不明…ですが、掛かっていた魔力的にあなた自身が自分にかけた
なんでもいいから魔物を殺したくなったことはありませんか?と尋ねてくるヘイズさん。……あるなぁ。
「自覚は…あるなぁ。多分…俺の侵食魔法のせいだよな?」
「侵食魔法ォ!?」
目を白黒させたヘイズさんが、俺に「そんなものは使わない方がいい」「ほとんど
うん。俺もそう思いました。でもね、ヘイズさん。侵食魔法で、黒焔なんか──────。
「使って…みたいじゃんッ……!」
「わかる。」
ヘグニ殿もそうらしい。
ちなみに、ヘイズさんの話によると、精神系の
「アエルテスさんは、どのような時に心が満たされますか?」
今後再発した時のために、と聞いてくるヘイズさん。
ふむ。俺が心を満たされる時か……やはり、ロキと一緒にいる時や、アイズ先輩やリヴェリアさん、ティオナとティオネと話している時や、ベートがいる時、それにベルのことを考えている時はなんとなく満たされている気がするな。
「そうだなあ…家族と過ごす時や、あとは……魂を削るような戦いをしている時ですかね!」
「
「……………なんか、ごめんなさい」
ヘイズさんは多忙を極めているのだとか。ふむ、このは一つ……俺も手を貸すとしよう。治療をしてくれた恩を返さなければな。
「治療してくれてありがとう、ヘイズさん。お礼に、家事を手伝わせてくれないか」
ヘイズさんは持っていた杖を取り落とす。目を見開き、口をぽかんと開けている。
「俺また何かやっちゃいました?」
言ってみたかったことを言うと、ヘイズさんは静かに杖を拾い上げ、にっこりと、それはもう満面の笑みで答えてくれた。
「是非、お願いします」
◆◆◆◆◆
【フレイヤ・ファミリア】の
一人は、都市最強冒険者。Lv.7、【
一人は、呪剣を扱いし第一級冒険者。Lv.6、【
一人は、
そして、最も上座に座るのは、この世で最も高貴で、美しい存在。その声は竪琴のように美しく、その髪はシルクよりもきめ細かく、その微笑は国すら滅ぼす、いと高き女神。
都市最強派閥の主神、フレイヤだ。
「オッタル、あなたの直弟子の様子はどうかしら?」
期待するような、楽しそうな声でフレイヤが問う。だが、オッタルは静かに首を横に振ると、「まだ見せられるほどではありません」と言う。
「俺はアエルテスに、【フレイヤ・ファミリア】の冒険者すべてか、訓練に協力する幹部たちにその実力を認められなければ、俺に挑む資格はない…としました。」
「それで…進捗はどうかしら?今日あの子と顔を合わせたのは、ヘグニ…それにヘイズの二人だったわよね?」
名前を呼ばれ、嬉しそうにする両名。オッタルは、事前に幹部陣に「フレイヤ様のご意志だ」として訓練に参加するように頼んでいた。
協力を引き受けたのは、ヘディン、ヘグニ、ガリバー兄弟の6人だった。
「ヘグニ、お前から見てアエルテスはどう見えた。」
オッタルの疑問に、ヘグニは少し愉しげに言う。だが、女神の御前であるが故に敬意は解かない。
「俺から見て、アエルテスは格上との戦闘に慣れてる感じがしました。炎を纏うあの魔法も持続が長かったし、俺が倒れたアエルテスに氷水をかけてなかったら、あのまま死ぬまで燃え続けてたんじゃないかなって、感じでした」
「奴の魔法は2種類あったはずだが…使わなかったのか?」
「それについては、私から説明させていただいても?」
ヘイズが挙手して発言しようとする。今日アエルテスを治療したのは彼女だ。ヘイズには、発言する資格と義務がある。
「どうやら、アエルテスちゃんのもう一つの魔法は『侵食魔法』のようでして、使うたびに本人の暴力性が上がっていくものみたいです。そして、今日使わなかった理由ですが──────」
一拍置いて、ヘイズは話す。
「ヘグニさんを、傷つけたくなかったようです」
「は?」
困惑するヘグニ。オッタルも師としてため息をつく。この場で楽しそうな表情をしているのはフレイヤだけだ。
「一緒に食事を作っている時に聞いたのですが…どうやら、彼女の黒焔はあらゆるものを灼き続け、それは魂をも引き裂くような苦痛を味わわせるのだとか。それも、相手との実力差を無視して。」
だから、勝つだけなら出来たかもしれませんね。と付け足すヘイズ。たしかに、知らなければ対処のしようがない上に、初見で喰らえばほぼ詰みであると言ってもいいような魔法。
アエルテスは、それを人に向けるなど断じて出来ないとしたのだった。
「待って、ヘイズ。いま…食事を一緒に作ったと言ったわね?どういうことかしら。まさか、私の客人に作らせたわけではないわよね?」
睨むフレイヤ。しかし、ヘイズは慌ててそれを否定する。
「違います!本人が自らの望みでやると言ったのです。あの子は、私に治療してもらったお礼に、と彼女の故郷にあったという料理を大量に作ってくれたのです!」
「────なん…ですって?あの子の郷土料理…?是非食べたいわ。持ってきて頂戴。」
すぐに、と言ってヘイズが持ってきたのは、紛れもないバターチキンカレーとナンであった。無論、オーソドックスなルーカレーもある。
これは、アエルテスが当初カレーを作るぞ!と意気込み、米を炊く量が絶望的だと知り、ナンの作り方を
「カレー…ね?」
一体どこの出身なのやら、と思いつつ、フレイヤは口に含む。中辛の、一番食べやすいものだ。無論、この場には「甘口」「中辛」「激辛」の三種が用意されている。
アエルテスが要らぬ気を利かせて作ったものである。ちなみに、一番人気がなかったのは甘口だったようだ。
「……普通に美味しいわね。普通に」
「伝えておきます。」
日本の家庭で作られるようなオーソドックスなものだ。技術の髄を凝らしたようなものではない。
一般人が普段口にするような、普通のカレーである。
「報告を続けて頂戴。食べながら聞くわ。」
「はっ。」
オッタルから見た、本日のアエルテスが行った全ての戦いと、その様子が語られる。それを愉しげに聞きながら、フレイヤはカレーに舌鼓を打つ。
「結果的に言えば…アエルテスには、常に戦いや苦境を用意しなければ、すぐに己の理想とぶつかり、摩耗してしまうというのが、俺の所感です。」
食事を終え、上品に口をナプキンで拭く。それぞれの所作すらも美の極致にあった。
「そう…素敵ね。やはり正解だったわ、あの子を闘争の中にしばらく置いておく…という試みは。あの子には、温もりなんて必要ない。ただ、闘争のみがあの子を満たすのかもしれないわね。」
フレイヤはアエルテスの本質を見抜いたような気がして、少し嬉しそうにする。実際がどうあれ───戦っている間は、余計なことを考えなくて済むとアエルテスが喜んでいるのは事実だ。
「そういえば、ヘイズ。いま、あの子は何をしているのかしら」
「今は…多分、
「そう。なら、行くわ。何かあれば、ヘルンに伝えておいて頂戴。」
「「「はっ!」」」
3人の了解を得、フレイヤは庭先で洗濯物を干すアエルテスのもとへ歩いていくのだった。
◆◆◆◆◆
修行場所として、【フレイヤ・ファミリア】は良いところかもしれない。
強い相手はいるし、大体いつもここ『
「……ん、この気配…フレイヤ様?」
気配のした方に振り返ると、キョトンとした顔のシルさんが立っていた。
「もうっ!人違いなんて酷いですよ、アエルテスさん?」
「おかしいな、確かに感じたはずなんだが……なんでシルさんがここに?」
「アエルテスさんがここで修行してるって聞いて、来ちゃいました!」
聞けば、街中でオッタル師匠に連れられて『
だとしてもこんな所に来るかぁ?普通。
「むっ、疑ってますね?私がいつ【フレイヤ・ファミリア】の関係者じゃないと言いましたか?実は私、知り合いが【フレイヤ・ファミリア】にいるんですよ」
「まあいいや。俺に何か用事でも?ロキからなんか言われた?」
「いいえ、お手伝いをしに来ただけでーすっ♪」
そう言い、テキパキと洗濯物を干し始めるシルさん。まあ、手伝ってくれるならありがたい話だが、すでに作業はほとんど終わっている。
終わっていないのは、あとはシルさんの持っているカゴ一つくらいだ。
Lv.4戦闘員の身体能力にかかれば、速攻で洗い、速攻で干すことなど容易にできる。こういうところは、冒険者様様だな。
「もう夜も更けてきましたね…そろそろお休みしましょう、夜更かしは女の子の天敵ですよ?」
「む、俺は大丈夫だ。生まれてこのかた、肌荒れをしたことがない。シルさんは先に休んで……いでででで!!!」
頬をつねられる。そうか、世の女性はスキンケアとかに気を遣っているのだったな。忘れていた。
予約投稿分を全て投稿し切ってしまい、また原作を読み込むため、ダンまち最新刊が出るまで投稿はスローペースとなります。
今後とも宜しくお願いします。