ターヘラのギルドを出て、アルマーの商館に向かった。
商館のドアをノックするとアルマーが出てきたので、応接室に通してもらう。
「今日はなんのお話でしょうか?」
「一つはオークション参加の対価に俺のパーティに入って、経験を共有してもらうという件だ」
パーティ編成の呪文を詠唱して、アルマーをパーティに誘った。
「あ、はいはい・・・・・・これで大丈夫ですね」
「この後、数日は迷宮に入るので事前に加入しておいてもらいたかったのだ」
厳密には数日間、毎日迷宮に入る訳ではないけど、20倍速だから許容範囲だろう。
「もう一つは、明後日のオークションで購入したい奴隷の相談だ。
実際には見てから決めたいが、村人のジョブの者を数人購入する予定だ。
商人や探索者に過去興味をもっていて、就きたいと思っていた若者がいれば購入する予定だ」
「村人ですか?
オークションに出されるのは、それなりのジョブの者だけですね。
村人のジョブしか持たない者は結構の人数が売りに出されますが、
オークションには出てこないですね」
たくさん居ても、オークションには出さないってこと?
「村人のジョブしか持たない者は、売り主の所に行って直接交渉です。
売値も3万~5万ナールくらいだったと思います。美人の女性等は別枠ですけど」
「そうなのか、そんなに安いのか」
村人のジョブの者って、バルク品のような扱いなの?世知辛いけど、そんなものか。
「隣国との小競り合いや盗賊が頻繁に出没して村や隊商を襲うので、
奴隷がたくさん発生して売値が安くなるのだそうです。
捕虜になる戦争奴隷や犯罪奴隷も多いですからね」
「そうなのか、ちなみに竜人族や魔法使いも安くなる傾向があるのだろうか?」
「いえ、さすがにそちらは稀少ですから、値段は下がらないですね」
この世界に来てから原作と比べて、奴隷の売値が安いと感じていた理由がそれなのか。
供給が多ければ販売価格も下がると。本当に奴隷も商品なのだな。
「そうか。だけど安くても面談くらいは可能なのだろう?」
「そうですね。面談は可能だと思います。
当日、気になる者がいましたら、売り主に遠慮してもらって私が面談するフリして、
ユキムラ様に面談してもらいましょうか?」
そうそう、そういう虚実を織り交ぜた交渉をしてもらえると助かる。
それにしても、アルマーってオークションに詳しいのか?俺の質問にキチンと答えてくれるな。
「オークションって一日中、やってるのか?」
「そうですね。
目玉は午前中に出てくるので、午後はどんどん引き揚げて閑散としてくるらしいです。
商人ギルドでの講習の時にそう習いました」
経験談ではなく、机上の知識か。まあ、奴隷商人Lv1だから仕方ないか。
案外、ナナイのために勉強し直したりとかしたのだろうか。
こっちの世界は研修のテキストとかないだろうし、それはないか。
高スペックの奴隷を期待している訳ではないとはいえ、午前中だけ参加したら引き揚げるか。
「じゃあ、午前中だけ参加にさせてくれ」
「はい。大丈夫ですよ。
村人のジョブの奴隷なら、オークションは関係ないですし
オークションに出る奴隷は目録が配布されるそうですから、
それを見て考えても良いかもしれませんね」
仕入れ業者同士の取引だから、それほど凄い奴隷は出てこないのだろうな。
その後も細々とした当日の約束事をして、アルマーの商館を後にした。
パワーレベリングのためアルマーを小荷駄隊に移動。
適当な木陰からクーラタルの迷宮の7階層の中間部屋にワープした。
索敵でマップを開くと、ヘルミーネの部隊がモンスターと交戦中だった。
さすがに魔物部屋の付近までは進んでいないか。
ヴィルマを除くベテラン勢も久々の迷宮だから、慎重に進んでいるのだろう。
赤い点が一つ、また一つと消えていく。うん、大丈夫だな。
俺の方もやるべきことをやろう。
魔物部屋の付近にワープして、いつもの手順で魔物部屋を殲滅した。
全滅したパーティは居なかったようだ。
迷宮のドロップ品を拾いながら、ヘルミーネの部隊の動きをチェック。
やっぱり、気になってしまうな。
ヘルミーネの部隊の付近には、盗賊っぽい動きをする集団は無しと。
ドロップ品を拾い終えて、ボス部屋の付近にも移動・・・・・・こっちにも盗賊は居なさそうだ。
もう7階層から移動しても大丈夫かな。
22階層の中間部屋にワープで移動。
あとは、午前中にやった手順でひたすら繰り返して階層を降りていくだけだ。
・・・・・・
今回は15階層の魔物部屋を殲滅したところまで、時間切れとなった。
午後の前半の部の終了時間がきてしまった。
全滅したパーティは1パーティだけいたようだ。
クーラタルの迷宮でも全滅するパーティは居るのだな。
拾得した装備品は悪くはなさそうなのに思えたのだが、ダメな時はダメなのか。
盗賊は全く遭遇しなかった。
さすがにクーラタルの迷宮は騎士団が頻繁に入ってるからなのか。
ただ、16階層の殲滅時に蝶のモンスターカードがドロップした。
魔物部屋を殲滅ツアーでも、カードがドロップするなら、ちょっと色気が出てきてしまう。
パワーレベリングのついでにご褒美をもらった程度に考えておいた方が良いか。
これだけ殲滅すると、明日までに同じだけリポップする訳でもないから、毎日ツアーをやっても同じ効率は望めないだろうし。
午後の前半組の攻略は終わりにして、ヘルミーネ達を迎えにいこう。
索敵のマップを開いて、7階層のマップを確認。
一度、ボス戦は終わって2周目に入ってるようだ。
地図をちゃんと有効利用してくれたようだな。
ワープでヘルミーネの部隊の近くに移動。
モンスターとの戦闘中ではなかったので、こちらに気づいたようだ。
ヘルミーネの部隊の各ジョブのレベルを見る限りは、迷宮に入った時と変化はないか。
ということは部隊編成では、俺の魔物部屋殲滅ツアーの経験値は共有できないと。
それが出来たら、パワーレベリングが劇的に捗るけど、そんなズルはさすがに許されないか。
「お疲れ様。怪我人は居なさそうだな?」
「はい。攻撃を受けても、直ぐにラファの全体手当てがありますから。
実際、ほとんど攻撃は受けた者はいませんでしたし」
まあ、これだけの戦力だからなぁ。
「じゃあ、いったん自宅に戻ろう。
ヘルミーネの部隊から俺の部隊に入ってくれ。
今、自宅にゲートを繋げるから」
ゲートを開いて自宅の玄関に繋げた。
モニカとレイモンドはパワーレベリングが終わったので、俺のパーティから外した。
ヴィルマをパーティに入れて自宅に戻した後に外して、五人分の空きを作ったので、残りの五人を俺のパーティに入れた。
ヘルミーネの部隊は一度解散させた。
そうしないと俺のパーティに加えられなかったからだ。
俺のパーティに加えると自動的に解散してくれると楽だが、ないものねだりか。
微妙な使い勝手だが、何か意味があるのかもしれない。
五人が次々とゲートをくぐり、最後に俺がくぐって、全員が自宅に帰還。
レドリック、ケリー、マリーの三人はそのままパワーレベリングなので、ラファだけをパーティから外した。
食堂に移動して、レドリックとヘルミーネに迷宮探索での感想を確認。
「この後の迷宮探索ではヘルミーネとラファの二人に
ヴィルマ、イレーネ、レイモンド、モニカの四人が加わる。
7階層の攻略をもう一度やるか、もっと上位の階層に変更するか、二人はどう思う?
特にラファの負担を考えて、意見を言ってほしい」
「私はラファ様の今後の事を考えて、上の階層を経験した方が良いと思います。
7階層では戦うにしても、治療にしても、あまり出番がありませんでしたので」
「私も同意見ですね。イレーネさんが加わり、レイモンドもモニカも迷宮経験者ですから、
もっと上の階層の方が良いと思います」
二人の意見はもっともだが、先のことを考えると別の観点も説明しておくか。
「分かった。後半の組は上の階層の攻略にしよう。
12階層のサラセニアがメインの階層にしてみよう。
ただ、ヴィルマやイレーネは、いずれはヘルミーネの部隊から外して
護衛部隊だけでのパーティを組むので、それも考慮に入れて、
今後の探索は適切な階層を選択するようにしよう」
「なるほど。分かりました、ご主人様」
後半組はラファ以外は経験がそれなりにあるから、大丈夫だろう。
俺がパーティにいる場合の安全マージン、俺が居なくて迷宮組のヴィルマやイレーネがいる時の安全マージン、護衛部隊だけのパーティの安全マージンはそれぞれ違う。
護衛部隊だけになっても、パワーレベリングして、装備品も充実させれば安全マージンはそれなりにあるだろうが油断は禁物だ。
他に注意すべき点があるとしたら、急激な変化だな。
今回で言えば、今後ヴィルマやイレーネが抜けた直後が要注意だ。
パーティ効果が変わり、実力者が抜けると急激にパーティ全体の力が落ちて事故が起きやすい。
ラノベのざまあ展開主人公が抜けた元パーティでよくある奴だ。
我が家の場合はそこまで酷いことは起きないかもしれないが、変化が発生する時は慎重にいかないとね。
「じゃあ、ヘルミーネは少し休憩したら、12階層に案内するので玄関に来てくれ」
「はい。私は大丈夫ですから、直ぐに案内をお願いします」
玄関でクーラタルの12階層に繋いで、ヘルミーネは一度入って直ぐトンボ返り。
「これで12階層に行けるので、あとは皆をパーティに入れたら、迷宮に出発してくれ。
俺は先に迷宮に行って、別の階層のモンスターを倒すので」
「はい、承知しました」
もう歩いて迷宮に行くのも問題ないだろう。ヘルミーネをパーティから外した。
俺は先に行って、12階層の魔物部屋の掃除でもしておこう。
ヘルミーネには12階層の迷宮の地図を渡したが、覚えるだけの時間を与えてないから多少苦戦するかもしれないので。
過保護上等だ。
12階層に移動して、盗賊チェックと魔物部屋殲滅。
終わった頃には、ヘルミーネ達が12階層に到着して攻略を開始したのが確認できた。
魔物と戦い、順調に討伐しているようだ。まあ、あの二人が居れば心配ないだろう。
ザビルの22階層にワープで移動。
今回は17階層の魔物部屋を殲滅したところまで、終了とした。
午後の前半組の方の時間を長めにとったので、その分は短くなった。
盗賊は発見できなかったが、全滅したパーティは2パーティほどいたようだ。
クーラタルで拾得した装備品よりも貧弱だったのが、少し切なく感じた。
モンスターカードのドロップもなし。こっちも切ない。
これで、午後の後半組の方も終わりだ。ヘルミーネの部隊を迎えにいくか。
索敵のマップを開いて、12階層を進むヘルミーネ達のマップを確認。
ボス戦は終わってなさそうだな。迷ったのかもしれない。
別にボス攻略が目的ではないから問題ないが。
ワープでヘルミーネの部隊の近くに移動。
こちらに気づかなかったようなので、急いで駆け寄る。
同じパーティじゃないから、パーティ効果で位置が分からないので仕方ない。
部隊編成では、俺以外には部隊の位置は目視でしか確認出来ないのか。
まあ、それが普通だから仕方ない。
「お疲れ様。怪我人は居るか?」
「いえ、大きな怪我を負った者は居ません。
前半組よりは多少攻撃を受けましたが、ラファ様に治療して頂いたので問題ありません」
そうか、まあ今回はイレーネもいたしな。
「じゃあ、これで迷宮攻略は終了だ。自宅に引き揚げよう」
玄関までゲートを繋いで、六人が逐次、帰還していく。
最後に俺もゲートに入り、皆と合流した。
ヘルミーネから迷宮のドロップ品を受け取った。
面倒だが双子の活躍分を記録しておいて、後で食材に交換しなければならないから。
これも、記録だけお願いして二階の倉庫に直接収納してもらった方が良いかな。
細かいルールはそのうち考えよう。
二階に上がろうとすると、チクルスに呼び止められた。
「ユキムラ様、依頼されていた試作品が出来ましたので、ご確認をお願いします」
「ああ、これがそうか、今つけてみるな」
簡単な説明だった割には出来はかなり良い感じだ。これなら大丈夫かもしれない。
「この試作品をあと2、3個作成してもらえるか?」
「はい。大して難しくはないので、明日の朝までには作っておきます」
申し訳ないが、ここはチクルスに甘えさせてもらおう。
可能なら明日、ペルマスクに持っていきたいから。
「悪いが、宜しく頼む。無理そうだったら、1個でも構わないので」
「大丈夫ですよ。明日の朝、お渡ししますね」
もう、お願いするしかない。いつか、またマットプレイの接待で労ってやろう。
・・・・・・
夕食と風呂を終えて、会議を開始。
「明日の予定だが、迷宮探索は護衛部隊の7名にヴィルマとイレーネを加えた9人で行う。
ヴィルマが午前、イレーネが午後の探索に参加だ。
ラファ、ケリー、マリー、ヘルミーネの4名は午前、午後双方に参加だ。
目的は新人3人の習熟訓練。パーティはヘルミーネに組んでもらう。
午前はレドリックが参加して、午後はモニカに参加してもらいたい」
「ご主人様、探索する階層はどの辺りでしょうか?」
「本日と同じクーラタルの12階層にしよう。午前も午後も同様だ」
「了解しました。ヘルミーネに地図を渡しておきます。
午前中に私がヘルミーネと攻略順路を確認し合うようにします」
頼んだ。明日は、迎えに行けないからな。
「明日は、今日のように俺が迷宮まで迎えにはいけない。
昼食の時間を目安に戻るようにしてくれ。キリが良ければ、昼食になる前に戻ってもよいぞ」
「了解しました」
明日はエネドラ達と各地を飛び回ってるからな。
索敵でマップ確認ぐらいはするだろうが、駆けつけは極力避けたい。
「カラダンは商人の育成が順調なので、そのうちジョブを探索者に変更する予定だ。
変更前には、声をかけるが商人の時に行なっている計算が出来なくなるかもしれないので、
都合が悪いようなら、教えてほしい」
「承知しました。旦那様」
カラダンは奴隷商人だけでなく、武器商人や防具商人になる可能性もあるので探索者もレベル上げして条件を満たしておきたい。
次は、いつパワーレベリング出来るかの予定が立たないのはイマイチだが。
明日は取引三昧だし、明後日は午前中は奴隷オークションで午後は剣術指南所対応だ。
なかなか俺自身が迷宮に行く時間が取れない。
「俺は明日、朝イチはベイルに行って買物をした後、エネドラとカラダンと合流して、ターヘラ、ボーデと
移動して瑪瑙、琥珀の買い付けを行う予定だ」
「承知しました。旦那様」
この後、エネドラとカラダンとは取引の相談をしよう。
「午後はペルマスクに移動して鏡の購入と瑪瑙、琥珀の販売をしてみようと思っている」
可能なら、琥珀のネックレスも一つ売ってみるかどうかだな。
「アミルとチクルスは引き続き、装備品生成、スキル融合、生薬生成を頼む。
他に何もなければ、これで会議は終了とする。
エネドラとカラダンだけ残ってもらえるか?明日の相談をしたい」
「承知しました。旦那様」
さて、明日の話をどう持っていこうか。
「明日は鏡を収納する背負子をベイルに注文しているので、それを取りにいく。
背負子を入手したら、一度、自宅に戻って二人と合流して、ターヘラに向かう。
ターヘラでは、瑪瑙を購入する予定だ。
購入にあたって注意点はあるだろうか?」
「旦那様、瑪瑙の品質と仕入れ価格をまとめたものがここにあります。
私がターヘラの商店に居た時の実績を使って作成しましたので、参考にしてみてください」
なるほど、これは参考になるかもな。俺は瑪瑙の価値なんて全然分からないから。
「琥珀の方は何かあるだろうか」
「私はあまり知識や経験がないので分かりません」
俺も知らないけど、エネドラも知らないよな。
「瑪瑙の方は、色、形、大きさや不純物の有無などで価格に変化がございますので、
琥珀商人にその切り口で質問してみたらいかがでしょうか?
その質問の回答通りに琥珀商人が値段をあげてくるのか確認しながら、
良いものを選んでみるのが良いかもしれません」
「なるほど、それも参考にさせてもらおう」
まあ、何もないよりは参考になるかもしれない。
原石であれば価格差はあまりないかもしれないが、研磨して装飾したものであれば手掛かりになるかもな。
「装飾のない鏡の方は、大きさのバリエーションをつけて、十数個購入するので、
恐らくは大きさによって多少販売価格が異なるぐらいだろう。
委任状を提示して購入するので、取引自体は淡々と進むのではないかと思っている」
「なるほど」
まあ、原作通りの仕入れ値になるかどうかだな。
原作と違い、俺が直接乗り込むので3割引もセットできるから有効利用させてもらおう。
「琥珀や瑪瑙の装飾品を相手に売り込む際の留意点はあるだろうか」
「瑪瑙を販売する時にお客様の希望と実際の瑪瑙の合わせ方をまとめた情報がありますので、
参考にして頂ければと思います」
「そうか、助かる」
実際の仕入れ方、売り方まで先を読んで、複数の選択肢や想定をまとめたのだろうな。
カラダンは事前に時間が与えられた時には、種族特性を生かして持ち味を発揮するようだな。
カラダンだけでなく、エネドラにも発言させないとな。
「エネドラの方は何かあるか?」
「いえ、私の方は特にありません」
まあ、場数と情報量が違うから仕方ないか。
俺だって原作の道しるべのある進め方以外はノーアイディアでこの場に臨んだからなぁ。
「じゃあ、明日は二人ともよろしく頼むな。おやすみなさい」
「おやすみなさいませ」
カラダンは挨拶をすると、そそくさと去っていった。
あれは、この後も様々なシミュレーションして何かまとめようとしているのだろうな。
完全な夜型のワーカホリックだな。
エネドラは、立ち去らずに俺の方を見ている・・・・・・どうした?
「あの、私は・・・・・・」
「うん?どうした、エネドラ」
何か俺に相談だろうか。
「いえ、なんでもございません。今晩は私が参りますので、よろしくお願いいたします」
「あ、ああ、よろしく頼む」
なんともマヌケな返答をしたが、エネドラが今晩寝所に来るのならイロイロ話をしてみよう。
会釈をして、エネドラが自室に戻っていった。
俺の方も自室に戻って、主立ったイベントの整理と。
■情報▼
【拠点名】クーラタルの邸宅<本城>(2/4)▶
【拠点名】ベイルの屋敷<支城>(1/4)▶
■人材育成/採用(ユキムラ)▼
①人材育成
ユキムラ(百鬼夜行Lv52/英雄Lv52/勇者Lv52/遊び人Lv52/禰宜Lv21/沙門Lv21/聖騎士Lv21)
アミル(冒険者Lv25)、ヴィルマ(百獣王Lv24)、イレーネ(刺客Lv27)
チクルス(薬師Lv31)、レドリック(剣匠Lv19⇒剣聖)
レイモンド(探索者Lv43⇒冒険者)、モニカ(剣匠Lv24⇒剣聖)
ラファ(巫女Lv21)、ヘルミーネ(探索者Lv21⇒冒険者)※ラファの魔法使い育成は保留
ケリー(獣戦士Lv29)、マリー(獣戦士Lv29)、カラダン(商人Lv30/探索者Lv4⇒奴隷商人)
⇒新規加入メンバ中心にパワーレベリング。迷宮での習熟訓練を行う
【育成保留中】エネドラ(武器商人Lv47)、ポーラ(僧侶Lv29)
※アミル:隻眼のジョブ取得条件は不明のまま。装備品のスキル融合数を増やす
②採用
後方支援メンバ、護衛メンバ、迷宮探索メンバを拡充(逐次奴隷商館巡りをする)
⇒カラダンから商人候補1名、探索者候補2、3名の奴隷購入要望有
⇒2日後に開催される奴隷商人限定のオークションへの参加決定
(アルマーをパワーレベリング中:残り4日(現在、奴隷商人Lv22))
■軍事(ユキムラ/レドリック)▶
■商業/取引(ユキムラ/エネドラ/カラダン)▶
■開発(エネドラ/カラダン)▶
■生産(チクルス/アミル)▶
■その他/クエスト▼
①カードハンターとの取引(ベイル)
⇒コボルトハンター経由で依頼中(8日後、来訪予定)
②ダマスカス鋼工房の対応(ドブロー)
⇒スキル融合防具の依頼の可能性有
③硬革工房からの依頼(ドブロー)
⇒肉3種を納品(ザビルの25階層攻略時?)
④ハルツ公爵との鏡取引
⇒ハルツ公爵へ鏡(装飾なし)を十数枚納品する
⇒明日、ペルマスクで購入予定
⑤ゴッゼル士爵への対応(ベイル)
(1)盗賊討伐作戦(成功/完了)
⇒寄付の書類を添えて、懸賞金の半金(43万7000ナール)を譲渡済
(2)別の施策検討
⇒士爵家は存続するらしいので支援策(装備、住居、金銭)の検討を行う
⇒対価についての詰めを行い、士爵家に打診する
⑥剣術指南所の対応(ターヘラ)
(1)ケリー&マリーの受入
⇒ターヘラの商店との食料移送契約は締結済(30日後に延長契約)
⇒2日後に剣術指南所へ来訪し、食材アイテムを届ける
(2)業務提携
⇒子供達の受入を2日後目途で行うため、準備を急ぐ
⑦ベイル旧宅の商店開業準備
(1)カラダンの商人ギルド加入(ザビルの商人ギルドの予定)
(2)家具類補充(剣術指南所からの作業員受入用)
⇒クーラタルからの家具移送 ※ベイルでの購入も検討
⇒ベイルでの風呂設備購入(世話人の店から3日後に5日周期で納品(計3回))
明日の予定
(午前)
・俺 :背負子受領(ベイル)、瑪瑙購入(ターヘラ)、琥珀購入(ボーデ)
・アミル :装備品作成、スキル融合
・ヴィルマ:迷宮探索(教導)
・イレーネ:訓練
・エネドラ :朝食・昼食準備、洗濯、瑪瑙購入(ターヘラ)、琥珀購入(ボーデ)
・チクルス:朝食・昼食準備、洗濯、生薬生成
(午後)
・俺 :鏡等取引(ペルマスク)
・アミル :装備品作成、スキル融合
・ヴィルマ:訓練
・イレーネ:迷宮探索(教導)、(ブラヒム語勉強)
・エネドラ :鏡等取引(ペルマスク)、夕食・朝食の準備
・チクルス:夕食・朝食の準備、(掃除)、生薬生成
※夜は定例会議
※ポーラ(家事)、レドリック/レイモンド/モニカ(護衛、訓練、迷宮探索、雑用等)
※ラファ/ヘルミーネ/ケリー/マリー(護衛、訓練、迷宮探索、掃除、雑用等)
※カラダン(ベイルでの商売検討、鏡等取引(ターヘラ/ボーデ/ペルマスク))
今日のレベリングは順調だった。
双子とラファはレベルだけなら初心者を脱却してベテランの域に達しつつある。
ヘルミーネだけがパワーレベリングにかけた時間が少なかったのと小荷駄隊に入れたせいで、レベルの伸びがそれほどでもなかったから、レベル上げをいつかまたさせたい。
一方でレイモンドの方は探索者Lv43まで上がったので冒険者が見えてきた。
カラダンも商人Lv30となり、商人系上位ジョブの条件の一つを満たした。
次は探索者のレベル上げだ。
残念ながら、奴隷オークションまでには全ての条件を満たせないし、そもそも奴隷を購入・所有するといった経験をさせてないので、直ぐには奴隷商人にはなれないだろう。
オークションで奴隷を購入する機会があれば、ターヘラに戻った後にアルマーに頼んでカラダンに経験させるのが良いかもしれない。
そのアルマーだが、Lv1から一気にLv22まで上がった。
他の商人もそうだが、レベルが上がる事で商人系のジョブはなんの恩恵があるのだろうか。
迷宮で戦う際の恩恵は除くとして、イマイチ、レベル上げの効果が分かりにくい。
この世界は迷宮で戦う事が基本なので、迷宮外での恩恵を考えてはいけないのだろうか。
(コンコン)
ノックの音が。エネドラが来たのかもしれない。
ドアを開けると、予想通りエネドラが立っている。
彼女をベッドに誘い、まずは定番のマッサージを。
今晩のエネドラは沈んだ表情なので、少しでもリラックスしてもらえると良いのだが。
俯せに横たえて、首、肩、腰、太ももと丁寧に揉み解していく。
本職のマッサージ師ではないので、体の調子からメンタルの調子を推し量るなど出来ない。
揉み解して、相手が気持ちよさそうにしてくれているかを観察するだけだ。
「私に、カラダンの上に立つ役割が務まるのでしょうか?
あの者は私よりも頭の回転が速く、様々な細かい気配りが出来るようです。
私の知らないことにも精通していて、常に自信に満ち溢れてるように思えます。
それに対して、私は・・・・・・」
アミルやヴィルマの時にも思ったことが、エネドラにも言えるのか。
ちゃんと会話して考えてること、思ったことを伝えなければ。
エネドラを俯せの姿勢から起こして、俺の方に向かせる。
「エネドラはひょっとしたら、カラダンのことを誤解しているかもしれない」
「私が誤解ですか・・・・・・」
「カラダンは決して、頭の回転が速い訳ではないと思う。
エマーロ族の種族特性で長時間考え続けられるし、
夜も少ない睡眠時間で普通の人間よりも長く考えているのだと思う。
それ自体は素晴らしい事で否定される事ではないのだけど、
別に頭の回転が速い訳ではないと思う。
実際、カラダンから出てくるアイディアは、よく考えられているとは思うけど、
ビックリするような天才的な発想ではないしな」
「そうなのでしょうか」
そうなのですよ。
「人よりも事前に長く準備して、多くの選択肢や情報を出してくるから、
頭の回転が速いように錯覚を起こさせるのだと思う。
たくさんの検討をしてるから、自信に満ち溢れてるように見えるのだと思う。
さっきも言ったが、それ自体は素晴らしい事なので、否定してはいけないと思うけどな」
「はい。やっぱり素晴らしい商人なのですね」
素晴らしい商人か・・・・・・そうかもしれないけど、タケダ家としてはどうだろうな。
「カラダンは沢山考えるから、未来をより具体的に自分の中で想像しやすくて、
直ぐに結論の方に走りがちだが、
それが実際にタケダ家にとって大切な事かどうかは注意が必要だと思うぞ」
「旦那様は何故、そう感じられるのでしょうか?」
「カラダンは多くの商品を自分の手で売買したいと言っていたが、
それがタケダ家のためになるかと言えば、必ずしもそうではないと思わないか?」
「確かにそうかもしれません」
突っ走る奴は必要かもしれないけど、チェック役やブレーキ役が居ないと危険だよ。
「エネドラは常にカラダンに報告を求めて、彼のやってる事がタケダ家の目標に合ってるか
まめに確認し続ければ良いのじゃないか?
報告自体は彼に任せれば良いから、あいつが暴走してないかの確認に徹したらどうだろうか」
「なるほど」
まあ、口で言うのは簡単だけど、難しいんだよな、実際には。
「実際、風呂であいつが奴隷になった商売の失敗の話を聞いたけど、
自分の計画した儲けの方にばかり気が向かってしまって、
部下の裏切りに気づかなかったと言っていたぞ。
商売でも相手をどこまで信用するか、部下をどこまで信用するかって基本だろう?
そういった基本的なところをカラダンは忘れがちだから、
エネドラの思う商売の基本的な事をカラダンにぶつければ良いと思う。
相談には俺も乗るし、重要な報告の際には俺も同席しても良い。
エネドラも一人で抱え込まずに、俺を頼ってくれ」
「はい。なんとなく出来そうな気がしてきました」
まあ、この世界で完璧なマネジメントなんて無理だから、気を楽にして臨むしかないよ。
エネドラの顔に少し笑顔が戻っただろうか。
そのまま、逆に押し倒されてしまった。
時々、少女のような顔になって、大胆なことをするんだよな。
チクルスとは血が繋がってないはずだけど、実はお互いに影響し合ってるのだろうか。
・・・・・・
彼女の豊かな胸に顔を埋めながら、自分の左腕を下にして体を半身にひねる。
脇の下に彼女の右腕を通して俺の背中に回させる。
左腕のない彼女はこれで、俺からの攻めに為す術がなくなる。
抗議する彼女の唇を塞ぎ、胸の先端や彼女の尖りきった全てを指で転がす。
「んっ・・・・・・くっ・・・・・・」
息を吹き返した彼女の口を今度は荒々しく蹂躙。
背中で抗議する彼女の右手を無視して、彼女の体をゆっくりと溶かしていく。
右脚で彼女の右脚をロックして、逃げる選択肢も無くす。
右上腕で彼女の左の脇の下を揉み上げ、もう一つの右腕で左の胸の先端を優しく揉みこむ。
頭を逸らして、目が合った彼女の顔を眺めながら、ゆっくりと侵入を果たす。
後は簡単に終わらせないように、じっくりと一つになった体をすり合わせる。
「・・・・・・」
低い声を発して頂きに上った彼女に遅れて、自分も頂きに達した。
深く荒い息を発する彼女の唇を塞ぎ、余韻を楽しむ。
今晩はあと何回、登頂を目指そうか。
彼女の体力と俺の自重の気持ち次第か・・・・・・朝は自重したから、今晩は大目に見てもらおう。
・・・・・・