今朝もピコ達に付き合ってもらって、ターレの迷宮の入口に来ている。
「おはようございます。昨晩は遅くまで潜っていたのですか?
私が帰るまでには、出てこられなかったようなのですが」
「そうだな。駆け出しの連中と戦っていると、ついつい時間を忘れてしまってな」
本当は午前中で切り上げてしまったのだけど、ピコ達のせいにして適当に話を合わせる。
「3階層と4階層は突破して、5階層まで到達したのだが案内した方が良いか?」
「2つも階層を突破したのですか、では、案内をお願いします」
本当は6階層まで到達しているのだけど、それは次回以降の貯金にしておく。
騎士団の探索者を4階層と5階層に案内して、既定の銀貨をもらった。
正直、安い金額でどうでも良いのだが、公爵へのアリバイ作りのためだ。
ピコ達をベイルの自宅まで送って、俺は一人で昨日と同様のターレマラソン。
・・・・・・
やっぱり汗だくになりながらも完走?・・・・・・8階層までは突破して9階層に抜けた。
8階層でモンスターが四匹になったが、英雄と勇者の超速スキルで躱したり、瞬殺したりしながら突破はできた。
これなら、15階層まではいけるかもしれない。
いや、12階層からは階層の面積が広がるから、今までようにはいかないか。
より長い距離を走ることになるのかもしれないが、なんとかなるだろうか。
16階層ぐらいになったら、ソロマラソンは止めて、ヴィルマ達を入れるかな。
モンスターが最大五匹になっても、いけそうな気もするが、その時になってから考えよう。
クーラタルの自宅に戻り、玄関の壁から風呂にゲートを繋ぐ。
うん、今日も誰も居ないから水浴びだ。
お湯と水を交互に被ったけど、火照った体には心地よい。
体を拭いて、新しい服に着替え、ラファの様子を見るために裏庭へ。
ラファはダマスカス鋼の槍で真剣に素振りをしている。
魔法使いのジョブだけど、見た限りは問題なく振れているようだ。
近くに居たレイモンドに声をかけてみる。
「ラファは新しい槍でもなんとか使えているみたいだな」
「ええ、魔法使いが使う武器は槍ではない気もするのですけど、ちゃんと振れてますね。
初めは、少し重さに戸惑っていたみたいですが、
元々は巫女で槍を使っていたからなのか、器用に振ってますね」
鑑定で見る限りは、あの槍はひもろぎのダマスカス鋼槍だ。
アミルと話をして、使いこなせると判断したのだろう。
「ラファ、ちょっと良いか?」
熱心に素振りをしていた彼女に話をかけた。
「はい。なんでしょう?」
彼女も汗だくだ。やはり重たいのかな?
「その槍で午後からの迷宮討伐に臨むのだよな?重さは大丈夫か?」
「大丈夫だと思います。魔法を発動するときは力を抜いて、
槍で突く時は重さを利用して攻撃するようにすれば、使いこなせると思います」
魔法使いでの攻撃と巫女としての経験を生かした攻撃を使い分けながら戦うのか。
「そうか、午後の迷宮探索が終わって問題を感じるようだったら、また教えてくれ。
別の方法を考えても良いのだからな」
「はい。分かりました」
やってみてから考えれば良い。ラファの戦闘センスを見せてもらいたい気もする。
二人と別れて、魔物部屋殲滅ツアーのために、ベイルの15階層にワープした。
通常パーティにはラファとレイモンド、小荷駄隊にはピコ達三人が加わっている。
ベイルの15、14階層、クーラタルの15、14階層、ザビルの15、14階層の魔物部屋をひたすら殲滅して、パワーレベリング。
6階層分のドロップ品をひたすら拾って、午前の部は終了。
全滅したパーティはいなかったが、ザビルの15階層で、灌木のカードがドロップした。
ラファの魔法使いはLv32、レイモンドの冒険者はLv14、ピコ達の探索者はLv27まで上がった。
ラファはレベルだけならベテランに近い経験を積んだことになる。
あとは、迷宮で戦闘経験を積んでもらうだけだ。
昼食を食べるために、ワープで自宅に戻った。
・・・・・・
食事を終えて、エネドラと修正した契約書の最終確認を行い、ベイルの自宅へ。
カラダンと合流して騎士団の詰所に向かった。
この支援契約については、これで合計3回目。今日でケリをつけてしまいたい。
門に着くと、ドーガとキャロルが待ち受けていた。
彼女は執務室でなく、何故ここで待っているのだろうか?
「昨日は、いろいろと助言していただき、ありがとうございました」
「いや、こちらにも利があってやった事なので、礼には及ばない」
ただ、礼を言いたかっただけなのか。
ドーガは訝し気な顔をした後、ニヤニヤしている。いつもと言えばいつもだが。
こいつは、単におもしろければ良いのではないだろうか。
「君の主達は、ゴッゼル士爵様の妹君と同じ明後日に到着するのか?」
「いえ、本日中に到着するので、明日の午前中には士爵家にご挨拶に伺う予定です」
そうか、では明日会うことになるかもしれないな。
ドーガに導かれて、五人で執務室へ。
・・・・・・
契約は問題なく、締結された。
(タケダ家から供与)
・住居の提供(一年間)
・装備品の提供
吸精の鋼鉄槍1、鋼鉄の剣4、鋼鉄の槍1
硬革のジャケット2、硬革の鎧4
ダマスカス鋼の額金6、竜革の靴6、竜革のグローブ6
・生薬(30日毎)※以下の合計が60個であれば内訳は変更可
(初回)滋養丸:20個/強壮丸:40個
(ゴッゼル家から提供)
・戦争に関連する情報(騎士団秘匿情報を除く) ※情報量、回数ともに不問
・訓練(6回/30日毎)※1日1時間程度。7回目以降はドロップ品10個/回として換算
・モンスターカード
初回14枚。それ以降1年で20枚。21枚目以降は武器、スキル融合武器との個別取引
・迷宮ドロップ品
12~22階層ドロップ品で30日で1000個
※11階層以下は0.5個、23~33階層は1.5個で換算。34階層以降は個別調整
1年で1万2000個以上を超えた場合は、超過分は武器、スキル融合武器との個別取引
士爵家側も頑張り甲斐がある契約になった気がする。
訓練とか毎朝、塩爺が頑張っている姿が目に浮かぶような。
そのために、裏庭を隠すような柵を作ることにしたのだよな。近所迷惑にならないように。
と言っても、防音壁ではないから、きっと迷惑にはなると思う。
それでも貴族に難癖つける者はいないだろうけど。
この後の段取りについて、最終確認を行なった。
家の引き渡しは明日の午前中に実施。
その際に、装備品の提供を行う。
装備品は実際には提供個数以上のものを持ち寄って、その中から利用者に選んでもらう。
吸精の鋼鉄槍も渡すので、そこでカードと交換になる。
ベイルの商人ギルドに行って、モンスターカードの確認とスキル融合武器の武器鑑定も実施。
鑑定に関する費用はタケダ家持ち。
生薬も初回分の60個を供与する。
「セレナが来るのは明後日なのだが、その際に装備品を持ってきてもらえないだろうか?」
「明後日の午前中に伺えばよろしいでしょうか?」
実際、いつ来るのだろうね。馬車で来るのか、冒険者に送ってもらうのかで変わる気もするけど。
「午前中の遅めの時間に来てもらえれば大丈夫だ」
「承知いたしました」
この世界の早めとか遅めとかアバウトなのがあまり好きではないのだよな。
文句を言っても仕方ないから来るけどね。
どちらにしろ、初めの引き渡しトラブルがないかの確認も必要だし、御用聞きをした方が良いと思っていたので丁度良いか。
ホント、大家さん業だね。
「明日の午前中にアイリス家の方々にも装備品を供与するということで宜しいでしょうか?」
「もちろん問題ない。そのつもりでいてくれ」
これで、明日渡せないのはセレナ様だけと。分かり易くて良いや。
士爵家の方々にご挨拶をして、執務室を退室した。
来た時と同じく、キャロルも一緒に退室。
ドーガに案内され、門へと向かう。
別にこいつの同行は不要ではないかと思わなくもないが。
「君の主への挨拶は明日の午前中にできるのだろうけど、装備品の相談はどうする?」
「今晩、到着しましたら御相談しますので、明日の午前中に回答でも宜しいでしょうか?」
本人が居ないのだから、回答しようがないか。
「そうだな。明日のご挨拶の後でも教えてもらうとしよう」
「はい、宜しくお願いいたします」
ドーガが興味深そうに、それでいてニヤニヤしている。
「お前らの引っ越しの方は大丈夫なのか?」
「ああ、なんとかな・・・・・・」
遠い目をしているのは、お前に仕事が振られたな。たまにはお前も苦労しろや。
「どこかに力のある引っ越し業者は居ないものかな?」
「そんな奴、俺の方が教えてほしいよ」
俺は絶対に手伝わないからな。それほど暇じゃないし。そもそも、俺は商家の当主だぞ。
こいつは、俺を上手く利用しようとしてないか?まあ、お互い様だけどな。
というか、契約が終わった後に索敵で確認すると、士爵様もドーガも塩爺も青色になっていた。
キャロルはグレーのまま。塩爺は深い青色ではなく、普通の青で変化なしだった。
ベイルの家に戻ったら、拠点の名声値も確認してみるか。増えていない可能性もあるけど。
ドーガと別れて、キャロルと暫く歩く。
「これが、明日渡す予定の装備品のリストだ。
別に今晩でなくても良いけど、君の主達と相談してみてくれ」
「はい。ありがとうございます」
彼女は頭が良いから記憶していると思うけど、リストがあった方が主には説明し易いだろう。
キャロルとも別れて、ベイルの家に三人で戻った。
「えーと、まずは裏の家に向かうか?」
「そうですね。家の鍵をピコ達から受け取ってきますので、少々お待ち下さい」
そうか、鍵は彼らに預けているのか。
エネドラと雑談・・・・・・する暇もなく、カラダンとビンスがやってきた。
「旦那様、ベイルの家具屋の使用人の者から伝言をもらったのですが、
染め物のタライができあがったそうです」
「そうか、ちょっと早かったな」
これで、注文していた3つのうち、2つが完成したのか。
「カラダン、エネドラ、少しだけ待ってもらっても良いか?
ベイルの世話人の所に行ってくるから」
「はい。大丈夫です」
とりあえず、輸送の段取りだけしておこう。どうせ、拠点間物資輸送で運ぶだけだから。
急いでベイルの世話人の店に向かった。
・・・・・・
家具職人のおっちゃんに状況を確認。
「2つ目ができたので運び出したいのだけど良いか?邪魔で仕方ないから」
「そうか、では、荷車に載せるのを俺がやろうか?」
さっきは、ドーガに商家の当主だから力仕事はしないと心の中で呟いていたのだが。
自分達のためだから、当主である俺が活躍しても問題ないか。
「ああ、頼むぞ。荷車の用意をしてくるから、待っててくれ」
「ああ、分かった」
何かおもしろい家具でもないか見てみたが、そんなものがある訳ない。
あえて言うなら、俺が特注で頼んだタライくらいだろう。
荷車の準備ができたので、巨大なタライを俺が抱え上げて、荷車に載せた。
奴隷っぽい使用人がロープで結わえている。この店での俺の仕事は終わりだ。
「じゃあ、このまま荷車と一緒に俺の家まで向かうから。
次が最後だったよな。またできたら伝言をくれよ」
「おう、分かった。とっとと終わらせるつもりだから」
別に早いのは構わないけど、雑に作らないでくれよ。お湯が漏れるとか困るから。
2個目に届いたタライは既に使っているが、問題はないようだけど。
・・・・・・
荷車と一緒にベイルの自宅に到着。
ロープを解いてもらっている間に玄関に入り、ゲートをクーラタルの風呂場に繋げて、中に人が居ないのを確認。
別に居ても大丈夫なのだけど、なんとなくだ。
ベイルの家の廊下と食堂にも誰も居ないのを確認。
廊下に転移ゲートを設置して、転移先をクーラタルの風呂場にも設置。
玄関を出てドアを開けたまま荷車に向かい、巨大なタライを持ち上げて玄関をそのまま通って廊下に置いた。
ドアを出て、荷車のそばに居た作業者に声を掛けた。
「じゃあ、お疲れ様。また、運んでもらうこともあるだろう。次も頼むな」
作業者の方も慣れたものなので、挨拶をして店にそのまま戻っていった。
俺は玄関から家に入り、廊下に置かれたタライをクーラタルの風呂場まで、拠点間物資輸送で運び入れた。
風呂場の方に移動して、横に倒して仮置き。
今はとりあえず置いておけばよい。
ベイルにワープで戻り、エネドラの位置をパーティ効果で確認。
やはり、引き渡す住居の方に居るようだ。先にチェックを始めたのかな。
俺も急いで、裏の家に回る。
裏庭の方に出ると既に柵の一部が裏庭の方まで伸びようとしている。
世話人の話では、士爵家に貸す家の方を明後日までという話だったが。
士爵家の玄関の方に向かうと、ちゃんと家の周りの柵も作られていた。
別に手抜きとかではなく、しっかりとした柵に見えるな。
まあ、仕事が早い分には良いか。
玄関から入ると・・・・・・おっと、これは履き物の履き替えルールが適用されているのか。
外靴が大量に置かれている。
まあ、そうだよな。掃除した端から、土足で歩いたら汚して回るようなものだから。
履き替えて正解だ。
少なくとも引き渡すまでは。
引き渡した後には、履き替えルールを強要はできないし。
玄関で上履きに履き替えると、エネドラとカラダンがやってきた。
「悪い、遅くなった。エネドラの方はもうチェックを始めたのか?」
「はい。だいたい見終わりました。大きな問題はありませんでした。
少しだけ指摘して、最後の仕上げをしてもらっていますが間もなく終わるでしょう」
我が家の家宰が優秀過ぎるのだが。
俺の方も当主で明日対応するという立場上、チェックをしない訳にはいかない。
だが、彼女を上回る指摘などできなかった。
というか、ちゃんと清掃できているよ。子供達頑張ったな。
もちろん髪の毛一本落ちてないとかは、さすがにないけど非常に綺麗だ。
ベイルの騎士団詰所の執務室と比べても、断然綺麗だ。あちらは土足だし。
そして、今は家具が一切ないからガランとしているが、逆に何もないから掃除もしやすくて余計に綺麗に見える。
仕上げが終わるまで、少しエネドラ達と雑談というか、明日の段取り。
装備品を渡す訳だが、鎧やら靴やら頭装備などを複数広げて見せることになる。
鎧は床に直置きでも構わないが、小物というかグローブやら額金はテーブルの上にあった方が良いだろう。
「クーラタルの家に予備のテーブルはあるか?
あるのなら明日だけでもよいのだけど、
こっちに持ってきて食堂の部屋に置いた方が良いかもしれない」
「そうですね。いくつかあったので、ここに一つくらいなら運んでも問題ないでしょう」
運ぶのは拠点間物資輸送で運んでしまえばよい。
子供達が、この家からいなくなった後にコッソリ運ぼう。
おっと、拠点情報の確認をしないと。
【拠点名】ベイルの屋敷<支城>(1/4)▼
【所属/リーダ】タケダ家/カラダン
【名 声】4/1000
【メンバ】20名(ユキムラ、アミル、エネドラ、チクルス、ヴィルマ、イレーネ、・・・・・・)
【規 模】5/10(邸宅) 【防衛力】3/100
【維持費】-/年
【資 金】5840ナール 【食 料】12日分
【ギルド神殿】0/4 【魔結晶】緑(14153/99999)
【ギルド】なし
【特 産】石鹸(品質中上昇)
【倉庫1】▶
【倉庫2】▶
【倉庫3】▶
【倉庫4】▶
規模が4から5に増えている。無理に隣接敷地の家を購入した甲斐があったな。
そのおかげだろうが、特産の効果が小上昇から中上昇に上がったか。
ギルド神殿の数も増えたし、倉庫の数が2から4になった。
ギルド神殿は持っていないので意味ないが、倉庫が増えるのは歓迎だ。
店舗として利用する際には便利になるだろう。
正直、ベイルの規模値が上がったことは、今回、士爵家と契約を結んだ一番の見返りだったかもしれない。
支援契約の話がなければ、隣接地の購入なんてやる気は全くなかったから。
あと、名声値が3から4に増えたな。落ち目とはいえ士爵家だから1くらいは上がるのか。
契約が切れたら、塩爺達も青からグレーに変わって、名声値も減りそうだけど。
特産品の効果の方は、生薬素材でも持ってきて、リーフや附子で生薬生成でもしてみるか。
増加個数が分かって、効果を測るにはあれが一番比較しやすいのだよな。
「カラダン、ベイルの家の拠点規模が上がったみたいだ。
恐らく、隣接する家を購入したからだな。
あとで、子供達に気付かれないように
コッソリと風呂場に給湯設備や給水設備を設置してみてくれ。
恐らく、設置可能なはずだ。
あと、石鹸を作成してみて、品質がどの程度、変化するかも確認してみてくれ。
クーラタルの石鹸と同じにはならないかもしれないが、それはそれで都合が良いから」
「なるほど、分かりました。確認してみます。
給湯設備や給水設備が設置できると非常に便利になりますね」
ベイルの方は、水回りがイロイロと不便だったので、生活が向上するだろう。
ただ、子供達には使わせられないので、その点はちょっと可哀想なのだが。
仕上げが終わり、この家の清掃は問題なく完了した。
子供達はピコ達に連れられて、我が家の方に戻っていく。
大きな仕事をやり終えたからなのか、なんだか嬉しそうな感じだ。
「カラダン、子供達はやり遂げたな。
あの子達に褒美を与えるという話だったが、よろしく頼むな。
それと、面倒をみてくれたピコ達も労ってくれ」
「はい。承知しました、旦那様」
今日の夕飯を豪華にできるのかな?間に合えば良いけど。
「カラダンもお疲れ様。これで、石鹸作りの方に移行できるのか」
「そうですね。明日あたりから始めてみようかと思います。
恐らく、初めは失敗ばかりするでしょうけど、今は失敗できる時ですからね」
そうそう、失敗しておいた方が後で、きっと上手くいくだろう。
「明日からも、イロイロと大変だろうが、よろしく頼むぞ」
「はい。お任せください、旦那様」
鍵をカラダンから受け取った。明日、渡さないとな。
カラダンはベイルの自宅へと戻り、我々はクーラタルの自宅に戻った。
エネドラから予備のテーブルの場所を教えてもらい、ベイルの士爵家の食堂に運んだ。
テーブル程度ならワープで直接繋いで、そのまま運び入れることが可能だ。
このテーブルは明日も明後日も必要か。
セレナ様が来た際にも額金やらグローブやら広げるだろうからな。
引っ越しでテーブルを持ってくるかもしれないので、その時は撤去するか。
ドーガに引っ越しの段取りとか教えてもらっておけば良かった気もするが、あいつがそんなに気が利くだろうか。
明日、確認しよう。
チクルスに許可をもらって生薬素材を入手して、カラダンに事前に断った上で、ベイルの拠点リーダを俺に替えた。
俺の1stジョブを薬師に変更し、生薬を生成してみた。拠点規模5の効果を確認するためだ。
リーフを使って毒消し丸を作成すると、13個作成された。通常より3個多い。
附子を使って滋養丸を作成すると、3個作成された。増えてはいないな。
ベイルが拠点規模4の時は、毒消し丸は12個作成され、滋養丸は3個作成されていた。
拠点規模6のクーラタルでは、毒消し丸は13個作成され、滋養丸は4個作成された。
やはり拠点規模5の効果は4と6の中間ということか。
石鹸の品質上昇の効果も恐らく、4と6の中間になるのだろう。
体感できる程の品質の違いが発生するのかは分からないが。
もし、ベイルの石鹸の品質がクーラタルと遜色ないレベルになってしまうのなら、意図的に品質を落とす必要があるな。
品質を上げるのは大変だが、落とすのは簡単だと所属していた会社でも言われた気がする。
多分、なんとかなるだろう。
士爵家の面々の前に広げる装備品の準備は既にできているので、明日の準備はこれで完了だ。
ここまで準備するのは大変だったが、明日はカードはもらえるし、これからは素材もカードもそれなりに入手できるだろう。
訓練はどの程度、効果があるかは分からないが、拠点規模も上がったし、早いうちに投資したリターンがそれなりに発生するはずだ。
この投資はそれほど悪くなかったはず・・・・・・となるか、今後の経過を見守ろう。