異世界迷宮と戦乱と   作:HMI

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お読みいただき、ありがとうございます。
感想、誤字脱字指摘、ココスキの記載など多くいただき、いつも励みなっております。

前話(096.検証)で、翌日の迷宮攻略対象を29/31階層としていたのを投稿後に29/30階層に変更しました。
既に読了の読者様がいらっしゃると思いますが、大変失礼しました。
30階層はちょっとスキップできない事情があり、変更した次第です。

拙作ですが、引き続きお付き合いいただければと思います。


097.肉の反響

 ターレの迷宮入口で騎士団の探索者に10階層までの到達を連絡。

 アリバイ工作後はクーラタルの迷宮入口に行き、29階層を案内してもらった。

 

「29階層の新規モンスターはモノクタウルスで、ボスはボスタウルスだ。

 牛の頭をしたデカイモンスターで魔法も撃ってくるらしいが、基本的には接近戦主体らしい。

 だが、重要なのは食材の肉をドロップすることだ。

 通常モンスターがバラとレアドロップで三角バラを、

 ボスモンスターはロースをドロップするらしい。

 この階層はボス部屋への到達を優先するが、魔物部屋の殲滅も行う予定だ」

「主、それは美味い肉なのか?楽しみだな」

「肉、肉、肉・・・・・・」

 一部の方々には大変、好評のようだ。ここには居ないが他4名にもきっと好評のはず。

 

「28階層は飛ばしたが、サイクロプスという巨人型のモンスターだ。

 この階層は、モノクタウルス、サイクロプス、シザーリザードの順に多く出現する。

 恐らく近接戦闘が主体になると思うが、

 シザーリザードは昨日の戦いで経験した通り、単体・全体魔法を放ってくるだろう。

 戦い方は今まで通り、前進して戦って早めに状態異常に追い込む。

 魔法は雷魔法のサンダーストームを使う」

 33階層のドライブドラゴンと戦ってみるまでは、問題なければ基本戦術は変えないつもりだ。

 

「アミルから、何か補足はあるか?」

「モノクタウルスは二足歩行ですが、突進攻撃があるので注意しましょう」

 そういえば、そんな記載が原作にもあったかな。

 

「アミルの言う通りだ。

 デカいモンスターの割には急に動きが速くなるかもしれないので注意しよう」

「了解」

「了解」

「了解」

 

 食材のレアドロップを狙いたいので、遊び人を外して料理人をセットした。

 ドブローの硬革工房から受注したクエストがあるので、肉の種類や数を一通り揃えたい。

 雷魔法を同時に放つことができなくなるが、回数を増やして補うことにしよう。

 

 初戦の相手はモノクタウルス3匹、サイクロプス1匹・・・・・・重厚な布陣だな。

 

 

「モノクタウルス3、サイクロプス1。3番だ」

「了解」

「了解」

「了解」

 

 全員で前方に走って、モンスターへの距離と詰める。

 

(サンダーストーム)

 

 雷魔法を放ち、懸命に走る。

 正直、この四匹がどの程度の割合で魔法を放ってくるのかは分からないが、まずは今までの基本戦術通りにやってみる。

 

 前列のモノクタウルス3匹が迫ってくる。

 ラグビーかアメフトのガタイの良い奴で固めたラインが押し寄せてくるみたいだ。

 実際に経験したことなどはなく、TVでしか見たことないけど。

 

 ただ、モノクタウルスの身長は俺と同じくらいだから、一対一ならそれほど怖くはない。

 三人で同時にタックルされると、さすがに地面に倒されてしまうだろうけど。

 

(状態異常耐性ダウン)

 イレーネの方のモノクタウルスに博徒のスキルをかける。

 

(オーバーホエルミング)

 一人だけ先行して真ん中のモノクタウルスに迫り、デュランダルと激情のダマスカス鋼剣と硬直のエストックで乱打する・・・・・・と煙に変わった。

 オーバーホエルミングが切れる前に、更に前進して後方に控えていたサイクロプスにも三刀の乱打を行う。

 

 超速スキルが切れると、サイクロプスは石化していた。

 

(サンダーストーム)

 動いているのは二匹になったが、油断なく雷魔法を再度放った。

 

 踵を返して、三人に任せたモノクタウルス二匹を見るが・・・・・・麻痺はしてないか。

 

 ヴィルマはモノクタウルスの足にダメージを与えて、突進の機会を与えないようにしている。

 

(状態異常耐性ダウン)

 ヴィルマのモノクタウルスにも博徒のスキルをかけた。

 

 イレーネの方が巨漢の圧力に負けそうだと判断したのか、アミルがダマスカス鋼の槍でモノクタウルスの顔面に牽制の突きを入れている。

 その横でイレーネが硬直のエストックの連続刺突で・・・・・石に変えた。

 

 ヴィルマの前にいたモノクタウルスも麻痺にかかったようだ。

 ここからはずっとヴィルマのターンか・・・・・・小刻みに剣で連打して、まともに動き出させないまま・・・・・・煙に変えた。

 

 ヴィルマもイレーネもいつも以上に気合を入れて石を刻んでいる気がしたぞ。

 

 ドロップ品は、バラが3つと銅が1つ。

 料理人をセットしたが、さすがに初回から三角バラはドロップしなかったか。

 そしてサイクロプスのドロップは鍛冶素材の銅。

 

「この階層でも銅が多く手に入るだろうけど、アミルやミラもこれで装備品の生成をやるのか?」

「そうですね。せっかくあるのですから、いくつか装備品を生成してみようかと思います」

 まあ、作っても誰が使うのかという話もあるのだが。

 

 またどこかの村に寄贈することもあるか。

 

 モノクタウルスやサイクロプスは適度に硬く、近接攻撃力も高いのでヴィルマとイレーネは非常にご機嫌のようだ。

 料理人の効果で適度に三角バラもドロップしているし、肉のドロップが多くてテンションが上がっているのかもしれないが。

 

 その後も探索を進めて、魔物部屋の位置も特定できたので殲滅した。

 

 残念ながら全滅したパーティが1つ居たようだ。

 魔物部屋に残された装備品は硬革の防具を揃えて、鋼鉄製の武器を配備した手堅さそうなパーティに思えたのだが魔物部屋に無理して突っ込んだのか、不慮の事故なのか。

 この階層だとドロップ品の肉に目が眩んだのだろうか?他人のことはとやかく言えないが。

 

 昼食に戻った際にドロップ品の肉を倉庫に入れて、エネドラ達に報告。

 必要なら夕食にでも使ってもらって構わないと。

 献立を事前に考えているだろうから、急には無理だろうが明日以降でも別に構わない。

 

 昼食を挟み、午後になってもボス部屋を探してモノクタウルスをひたすら倒し続け、ようやく目的地に辿り着いた。

 シザーリザードを除けば、魔法による攻撃はほとんど喰らうことはなかった。

 

 扉も開いていたので、そのまま侵入してボス戦もいつも通りの作戦で完勝。

 相手の数が3匹と固定なので、やり易い気すらした。

 

「ボスのレアドロップも狙いたいので、10周ほどボス戦を繰り返すぞ」

「了解」

「肉」

「分かりました、ご主人様」

 一人だけ、首肯と違う返事をしているが意味は伝わった。

 

 10周ボス戦を淡々と繰り返したが、ザブトンと酪が1個ずつドロップしただけだった。

 料理人をセットしていても、こんなものなのか単なる運の問題なのか。

 モンスターカードのドロップもなく、そっちは予想通り。

 

 ともあれ、これでドブローのクエストを終わらせることができるかもしれない。

 30階層の小部屋に抜けて小休止。

 

「30階層の新規モンスターはハーフハーブだ。ボスはハートハーブだ。

 人間の身長の半分ぐらいの植物のモンスターだ。

 ドロップ品は生薬の素材だ。

 通常モンスターが麻黄を、ボスモンスターは緑豆をドロップするらしい。

 この階層はボス部屋への到達を優先する方針だ」

「・・・・・・」

「草・・・・・・」

 下の階層と比較するとテンションがだだ下がりに見えるぞ。好き嫌いはよろしくないな。

 

 肉だけでなく、野菜も食えと言いたい。

 

「この階層は、ハーフハーブ、モノクタウルス、サイクロプスの順に多く出現する。

 モンスターの移動速度がバラバラなので、恐らく各個撃破が可能なはずだ。

 戦い方は今まで通りと変わらない。魔法は雷魔法のサンダーストームを使う」

 この階層で万能薬の材料となる生薬素材をそこそこの数量を確保したい。

 

「アミルから、何か補足はあるか?」

「いえ、特にありません」

 なんとか30階層を今日中に突破したいが、夕方には剣術指南所に行かなければならない。

 

 孤児院に子供達を送るだけなら、それ自体はエネドラ、カラダンとレイモンドに任せてある。

 責任者の俺は節目のイベントでは顔を出さない訳にはいかない。

 ナナイに注意喚起しておきたいこともあるし。

 

 時間制限があるが、焦らずにいこう。

 若干2名のモチベーションに懸念があるのだが。

 

・・・・・・

 

 戦闘が始まってみれば、懸念事項は杞憂に終わった。

 熱意はあまり感じられないが、淡々とハートハーブを狩っている。

 というか、手早く草刈りをしている感じに見える。

 別に鎌を持っている訳でもないのだが。

 

 モノクタウルスが居る時だけ少し気合が感じられるが、肉を一定数確保したせいなのか29階層の時ほどではないようだ。

 それでも、ひたすら状態異常に追い込んでは煙に変えるという繰り返しを積み重ねる。

 料理人も外して元のジョブ構成に戻し、雷魔法を二発同時に撃てるようになったのも大きい。

 

 近接系で先に近づいてくるモノクタウルスやサイクロプスを先に倒して、各個撃破できるのも殲滅速度を上げる要因になっているだろう。

 魔物部屋を殲滅する予定はなかったのだが、簡単に見つけてしまったのでサックリと殲滅させてもらった。

 全滅したパーティはいなかったようだ。

 

 ボス部屋も比較的早く見つかり、いつものフォーメーションであっさり倒して、31階層に抜けた。

 モンスターカードのドロップもなし。

 昨日、トカゲをゲットしたばかりだから、毎日ドロップとはさすがにいかないだろう

 

 ここからは1階層ずつ上がっていくことになる。

 31階層が鍛冶資材をドロップするゴーレム系の階層、32階層からはモンスターの出現最大数が多くなる階層、33階層がドライブドラゴンの階層だから。

 

 31階層に抜けて、クーラタルの自宅にワープで戻った。

 

 玄関に戻り、二階に上がろうとするとチクルスが駆け寄ってきた。

 

「ユキムラ様、お母さまからの伝言です。

 先にカラダンとベイルの子供達をターヘラに送り届ける準備に入りますとのことです」

「そうか、分かった」

 俺が居なくても、いろいろと進めてもらえるのは助かるな。

 

「レイモンドは既に帰宅しているよな?」

「はい。お母さまと一緒にベイルに行っています」

 そうか。なら問題ないな。

 

「分かった。ありがとう。俺も着替えたらベイルの方に行ってくる」

「はい。分かりました」

 チクルスと別れて二階で着替えを。

 

 顔を洗って、身なりを整えて一階に降りた。

 

 玄関からベイルの玄関にワープで移動。

 食堂に居るピコ達に声をかけ、カラダンの居場所を確認。

 

「既にエネドラ様とターヘラに向かいました。

 孤児院の子供達も全員、ターヘラに戻っていると思います」

「そうか、ありがとう。俺もターヘラに向かうから」

 ピコ達は今日は久々にクーラタルでの夕食にありつけるはずだ。

 

 自分達で作るのも悪くはないが、作ってもらう美味い飯を食うのが嫌いな奴は居ないだろう。

 

 ターヘラの冒険者ギルドに移動して、剣術指南所へ向かった。

 

・・・・・・

 

 剣術指南所の食堂に行くと、ベイルから戻った子供達と留守番組の子供達の再会でなにやら賑やかな状態だ。

 明日から自分達も行く場所なので、いろいろと気になるのだろう。

 アルマーと配下の奴隷の姿も見える。ナナイのことが気になって、今日は来たのだろうな。

 

「ナナイ、来るのが遅くなって悪かったな。

 カラダンの方から、7日間の子供達の様子は聞いたか?」

「はい。予想以上にいろいろと体験したみたいで、戻ってきた子達も少し興奮気味のようですね。

 年長の子達からも少し様子を聞きましたが、思っていた以上に楽しかったと言ってました」

 それは良かった。まずはベイルでの暮らしが嫌にならないことが重要だったから。

 

「そうか、ちょっと相談というか伝えておきたいことがあるので、

 そこの離れたテーブルの所で話をしたいのだが」

「分かりました」

 ナナイとアルマーと共にテーブルへ移動する。カラダンとエネドラも付いてくる。

 

 レイモンドはアルマーの奴隷と何やら話をしている。

 

 五人が席に着いたので、俺の懸念事項を伝えることにした。

 

「まずは、子供達が7日間、無事にベイルで暮らせて良かったと思っている。

 入れ替わりで明日の午前中に二組目も受け入れるので、

 今晩にでも一組目の子達からベイルの暮らしの様子などを聞いてみてくれ」

「はい、分かりました。それで伝えておきたい事というのは?」

 どこから話をしようか。

 

「カラダンの方から話があったかもしれないが、

 子供達はベイルで食事の準備や献立を自分で考えたり、外に買物やおつかいに行ったりして

 この孤児院ではできなかった経験を積んだ子が中にはいると思う」

「そうですね。確かに初めての経験をした子もいるかもしれません」

 まあ、経験自体が悪い事ではないはず。

 

「それで、この孤児院以外の世界を知って戻ってきて、

 中にはここの環境と外の環境の違いに戸惑ったり、

 場合によってはこの環境を変えようとする子が出てくるかもしれない」

「はい。送り出す時にその心配もしてましたので、覚悟しています」

 そうだな。そうナナイも言っていた。

 

「で、年齢的にも繊細な時期の子達なので、

 ナナイや年長の子達に反抗的な態度を示す子が出てくるかもしれない。

 それを予め伝えておこうかなと思っただけだ」

「反抗的ですか?そういうものでしょうか」

 正直、よく分からないけど、反抗期の子供の振る舞いをする子が出てくるかもなぁ・・・・・・って思っただけ。

 

「ベイルでいろいろ作業をさせたり、任せたりして自立心を持つような機会を与えたからな。

 中には、それがキッカケで反抗的な態度に見える振る舞いをする子が出てくるかもなって」

「ああ、なるほど。確かにそれはあるかもしれませんね。

 まあ、その時はコレで言うことを聞かせますよ」

 ナナイが拳を上に突きあげてみせた。

 

 さすがは剣術指南所の娘。血は繋がっていないのだろうけど。

 

「アルマーもナナイをちゃんと助けてやれよ」

「はい。もちろんです」

 まあ、拳骨を喰らわすという意味ではニムラルのおっさんの方が適任かも。

 

「そう言えば、ここの当主はどうしてるのだ?」

「ああ、お父さんはアルマーさんの部下を広場で鍛えています」

 そうか、アルマー配下の奴隷は早速鍛えられているのか。

 

「そろそろ迷宮に連れ出そうとしているみたいですね」

「ちゃんと手加減してもらえると良いな」

 アルマーは苦笑いしている。

 

「まあ、俺の伝えたかった懸念事項はそれくらいだ。意識しているのなら大丈夫だな。

 あと、7日後に今度は双子も連れて里帰りがあるのだけど、

 その時に渡す迷宮ドロップ品や生薬のリストを作ってきたので、

 2組目が戻ってくる時までに何が欲しいか考えておいてくれ。

 それから余計なお節介かもしれないが、装備品の供与も可能だ。

 ここは比較的安全な場所だと思うが、それでも盗賊が全く居ない訳でもないのだろう?」

「そうですね。

 子供達を戦わせたくはないのですが、何もせずにやられる訳にもいかないので、

 最低限の武装は考えなければなりません。

 特にお父さんが迷宮探索に行ってしまう場合もあるので」

 ああ、最大戦力が離れると確かに拙いかもな。

 

「だから、年長の子を中心に最低限の武装はするかもしれません。

 幸い、この剣術指南所でお父さんに鍛えられた子もいるので、

 その辺の下っ端の盗賊ぐらいなら撃退できるぐらいの子が何人かいますし、

 私も多少、心得がありますから」

 た、たくましいな。

 

「分かった。とりあえず、今日、仮の扱いでいくつか装備品を置いていくので、

 正式には双子の里帰りの時に決めよう」

「はい。ありがとうございます」

 子供達を送り届けるだけだったはずなのに、いつの間にか武装集団の支援をする羽目に。

 

 銅の剣や皮の鎧、皮の靴を中心に余り物の装備品を数セット置いて、孤児院を後にした。

 

・・・・・・

 

 久々にカラダンやピコ達を交えた夕食を取って、男7人の風呂で雑談。

 

 夕食には、午前中に迷宮で得たバラの肉が使われたので、大いに盛り上がった。

 特に、獣人系6人のテーブル辺りは・・・・・・一人ドワーフ娘も混じっているのだが。

 肉祭りだったせいか、この風呂も少しだけ肉臭い気がする。

 お湯と石鹸で洗い流さないと。

 

「カラダン、ピコは商人のジョブで経験を共有させていく予定で変わりはないか?」

「はい。お願いします。ピコとも既に相談はしてあります」

 ピコは商人、ビンスとリックは冒険者を育成するか。

 

 冒険者は必要以上にレベルを上げることはしないけど。

 

「レドリック、ミラとマヤの様子はどうだった?」

「はい。15階層でしたが問題なさそうですね。

 盾を持たせている限りは堅実な戦い方ができるようです。

 明日は17階層で慣らして確認したいと思います」

 そうか、それで問題なければ、一つずつ階層を上げていくか。

 

 二人はまだレベルが低いから、当面はもう少しレベリングをやるか。

 他の者も同じだけどLv30~Lv40ぐらいの間を目安にするかな。

 その後は、上位のジョブに就けたい者から優先して経験を共有しよう。

 

・・・・・・

 

 

 会議を開催。

 

「明日は迷宮組の迷宮探索は休みだ。午前は剣術指南所の2組目の受入対応だ。

 ヴィルマとイレーネは剣術指南所に行って、訓練の相手をしてもらえ。

 俺はドブローに行って硬革工房の親方と話をつけてくる。

 午後は魔物部屋を巡回して経験を共有させる予定だ」

 ドブローの件を片づけて、早めに鍛冶資材を入手したいところだ。

 

「レドリック、明日の迷宮探索の編成はどうする?」

「午前はヘルミーネ、モニカ、ミラ、マヤ、フラウス、ラファの6人で17階層攻略です。

 午後はレイモンド、ケリー、マリー、ミラ、マヤ、ラファの6人で同じく17階層にします。

 これで問題なければ、翌日からは18階層に行けると思います」

 午前は無理だが、午後はパワーレベリングするか。

 

 ドブローの肉の納品が終わったら、ダマスカス鋼工房に行ったり、武器屋・防具屋巡りも時間があればやりたい。

 あとは、奴隷商館・・・・・・までは時間がないから無理かな。

 

「チクルス、今日の午後に迷宮で大量の万能丸の素材を入手した。

 ミモザと相談して生薬生成をしてみてくれ。

 最近迷宮で入手した一般治療薬も含めて、

 ポーラの出産対応や産婆さんへの提供やギルドへの納品等、検討してみてほしい」

「分かりました。ユキムラ様」

 こんなところかな。

 

「では、これで会議は終了とする。

 明日は子供達の受け入れでバタバタするかもしれないが、よろしく頼むぞ」

 

 お休みの挨拶をして解散とした。

 

 

 今日は迷宮三昧だったが、明日は迷宮探索は休み。

 メリハリがあるというか、日によってギャップがあるというか。

 

 

【拠点名】クーラタルの邸宅<本城>(2/4)▶

 

【拠点名】ベイルの屋敷<支城>(1/4)▶

 

■人材育成/採用(ユキムラ)▼

①人材育成 ※新規加入メンバ中心にパワーレベリング。迷宮での習熟訓練を行う

<軍事系>

ユキムラ(百鬼夜行Lv58/英雄Lv58/勇者Lv57/遊び人Lv57/魔道士Lv58/刺客Lv58/博徒Lv60)

アミル(鍛冶師Lv58/冒険者Lv32)、ヴィルマ(百獣王Lv35)、イレーネ(刺客Lv37)

レドリック(剣匠Lv27⇒剣聖)、モニカ(剣匠Lv30⇒剣聖)、レイモンド(冒険者Lv22)

ケリー(獣戦士Lv32⇒百獣王)、マリー(獣戦士Lv32⇒百獣王)、フラウス(巫女Lv32)

ラファ(巫女Lv28/魔法使いLv48)、ヘルミーネ(探索者Lv47⇒冒険者)

ミラ(鍛冶師Lv25)、マヤ(剣匠Lv16⇒剣聖) ※マヤの最終ジョブは要検討

 

<後方支援>

ピコ(冒険者Lv8/商人Lv1⇒武器商人)、ビンス(冒険者Lv8)、リック(冒険者Lv8)

 

【育成保留中】エネドラ(武器商人Lv47)、チクルス(薬師Lv34)、ポーラ(僧侶Lv29)

        カラダン(奴隷商人Lv15)、ミモザ(薬草採取士Lv45⇒薬師:保留中)

 ※アミル:隻眼のジョブ取得条件は不明のまま。装備品のスキル融合数を増やす

 

②採用

 後方支援メンバ、護衛メンバ、迷宮探索メンバを拡充(逐次奴隷商館巡りをする)

  ⇒迷宮探索メンバ、護衛メンバの拡充を図る

 

■軍事(ユキムラ/レドリック)▶

 

■商業/取引(ユキムラ/エネドラ/カラダン)▶

 

■開発(エネドラ/カラダン)▶

 

■生産(チクルス/アミル)▶

 

■その他/クエスト▶

 

 

明日の予定

(午前)

・俺   :剣術指南所の子供達受入対応(2組目)

・アミル :訓練、装備生成

・ヴィルマ:剣術指南所で武者修行

・イレーネ:剣術指南所で武者修行

・エネドラ:朝食準備、剣術指南所の子供達受入対応(2組目)

・チクルス:朝食・昼食準備、洗濯、生薬生成

(午後)

・俺   :ドブロー硬革工房対応、パワーレベリング(ザビル/クーラタル/ベイル)

・アミル :訓練、装備生成

・ヴィルマ:剣術指南所で武者修行

・イレーネ:剣術指南所で武者修行

・エネドラ:夕食・朝食の準備、石鹸量産(with ポーラ、ミモザ)

・チクルス:夕食・朝食の準備、生薬生成

※夜は定例会議

※ポーラ/ミモザ(家事)、レドリック/レイモンド/ヘルミーネ(護衛、訓練、迷宮探索)

※ラファ/モニカ/ケリー/マリー/フラウス(護衛、訓練、迷宮探索、掃除、雑用等)

※ミラ(鍛冶師習熟、訓練、掃除、雑用等)、マヤ(訓練、掃除、雑用等)

※カラダン(剣術指南所の子供達の作業習熟統括、剣術指南所の子供達の受入対応)

※ピコ/ビンス/リック(剣術指南所の子供達の生活指導/石鹸作成習熟)

 

 

 明日は迷宮探索は休みで、明後日にはペルマスクに行かなければならないな。

 鏡を入手してから10日経過するから、鏡の工房に渡したマスクの効果を確認する必要があるし、ハルツ公に納品した結果も伝えなければならない。

 ペルマスクの対応も早く俺の手から離れて、カラダンに任せたいところだな。

 まだ、平民向けの石鹸の量産の目処が立っていないので、それからになるだろうけど。

 

 

(コン、コン・・・・・・)

 

 

・・・・・・

 

 ドアを開けるとヴィルマが満面の笑みで立っている。

 今日は迷宮でストレスを発散したせいか、いつも以上に元気に見える。

 

 少し前まではドアの外で照れていたのに、なんだか残念のような嬉しいような複雑な気分だ。

 

 ベッドに誘って、いつも通りマッサージから始めるか。

 

・・・・・・

 

 この日の彼女はいつもと違った。

 いつもだと、マッサージの最後にゆっくりと脱がせて愛撫を時間をかけてやるのに、俺の腕を掴んで押し倒されてしまった。

 何かイレーネと対峙しているようだ。

 そして、いつもより激しい。

 

 自分で服を脱ぎ捨てて、もどかしそうに俺の服も脱がす。どうしたというのだろう。

 俺の口を蹂躙しながら、足を擦り付けてくる。

 

「どうした、ヴィルマ?」

「主、何が?」

 いや、訊いてるのは俺なのだが。

 

「なんだか分からないけど、体が熱い」

 おいおい、体の調子が悪いのじゃないだろうな。

 

 彼女の額に手をかざそうとすると、肩に噛みつかれた。

 いつもの甘嚙みに比べれば強いが、真剣(マジ)噛みという程ではない。

 

「おいおい、ヴィルマ」

 ヴィルマの目が爛々と燃えているような。今晩は本当にどうした?

 

 今まではどちらかというと、純情で初心な奴だと思っていたのだが今日はワイルドだな。

 

 その後、俺も負けじと文字通り手を尽くして、彼女を貪った。

 いつもより激しく獣の咆哮を上げさせ、こちらも吠えた。

 虎と鬼の狂宴だな。

 

 お互いに体力の限界まで貪りあった末に、体を弛緩させる彼女を抱きしめた。

 

 これは、きっと肉のせいだな・・・・・・今日の29階層で拾った肉と濃いめの味付けに慣れてない彼女に火が点いたのかもしれない。

 たまには、こんなヴィルマも良いけど、いつもの初心な彼女も捨てがたい・・・・・・。

 

 

・・・・・・

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