朝食を終えて、ペルマスク行きの準備に入る。
早朝の訓練参加は自粛。ラファ親衛隊の目が怖かったので。
一昨日、昨日とちょっとヤリ過ぎた感がある。
でも挑まれたら応じるのが
なるべく女性陣と視線を合わせないように・・・・・・とはいえ、エネドラとは話をしない訳にもいかない。
まあ、彼女はこのような時はポーカーフェイスだ。俺も華麗にスルーできる。
そう思いながら食堂からコソコソと立ち去ろうとしたら、アミルがミラを連れてやってきた。
「ご、ご主人さま、昨晩は失礼なことをしたそうで申し訳ありません。
まったく記憶がないので、何も覚えていないのですが・・・・・・とにかく申し訳ありません」
「いや、次から気を付けてくれれば良いので。あまり気にしないように」
元はと言えば、俺が意趣返しのために焼肉パーティに乱入しようと画策したのが原因だ。
ミラはそれほど悪い訳ではない。
こんなことで委縮しないで伸び伸びやってほしいと思う。
「それほど大事にはなっていないので、あまり気にしないで良いぞ」
「そ、そうなのですか、全く記憶に残ってなくて・・・・・・」
君がヘッドロックした隻眼様もあまり気にしてなかったので大丈夫だ。
ミラはこの後、ドブローで鍛冶師の試験を受けてもらって鍛冶師ギルドに正式加入する予定なのだよな。
一応、外向きにはミラは今は探索者ということになる。
本当は、鍛冶師Lv25なのだけど。
鍛冶師になる前の探索者が隻眼のバルドルフにヘッドロックをかましたのあそこに居た面々にも見られてるのだよな。
あそこに居たのはドブローでもそこそこ名の通った者ばかりだったと思うのだが。
ある意味、ミラは伝説の鍛冶師になるかもしれない。
「ミラ、鍛冶師にとって隻眼ってどういう存在なのだ?」
「隻眼ですか?他の鍛冶師の方は分かりませんが、私にとっては雲の上のような存在です」
雲の上どころか、昨晩はすぐそばに居た訳なのだが・・・・・・。
「ご主人様、何か隠していませんか?」
「ソンナコトナイヨー」
アミルがジト目で見てきた。
・・・・・・
アミルとミラから逃れて、着替えを済ませて玄関に向かった。
エネドラと共にまずはベイルの自宅でカラダンと合流。
「昨日受け入れた子供達の対応は大丈夫なのか?」
「はい。ピコ達がかなり慣れてきましたので、安心して任せられます。
それに今日はチクルスさんも手伝ってくれるそうなので、半日くらいなら大丈夫です」
チクルス派遣はエネドラの差配なのだろうな。さすがだ。
後方支援の陣容が厚くなってきたので、安心感があるな。
まずはボーデの冒険者ギルドに移動して、琥珀商の店に出向いた。
ネックレスの注文が入るかもしれないこと、それに合わせてネックレスを収納するタルエムの小箱を用意したらどうかと助言。
店主の歓心を得て、次回注文がある時までには準備してもらう方向で調整できた。
実際にペルマスクの工房の女主人から注文がもらえるのかは、これから出向いて確認だ。
そして、肝心の琥珀だが、購入できたのは5個のみ。
前回から10日しか経過していないのだから、こんなものかもしれない。
その分、安定供給可能な瑪瑙で埋め合わせることにしよう。
3割引を効かせて、代金を支払った。
・・・・・・
ターヘラに移動して、今度はおばちゃんの店に向かった。
ここからはカラダンの独壇場だ。
「今日はこちらの工房で作っていただきたいものがあります」
「へぇ、なんだい」
カラダンが用意してきた設計メモをおばちゃんに見せた。
「一つは鏡を装飾する木枠です。このメモにある通り・・・・・・」
安価でそこそこの見栄えとなる木枠にしようと工夫した点をカラダンが熱弁する。
「ちょっと工房の親方を呼んでくるから、待ってな」
モノ作りをするのだから、その道の専門家を連れてくるのだろうな。
暫くして、背の高い神経質そうな男と一緒に戻ってきた。
鍛冶工房の親方とは随分イメージが違うな。
繊細な装飾をする人間と鍛冶師では技術的な人種が違うのだろうか。
親方とカラダンで木枠の細かい要求事項の詰めが決められていく。
実際の鏡も1枚提供して試作品を作ってもらうことになった。
「もう一つはこちらの木箱です。これは石鹸を入れるもので・・・・・・」
再び、カラダンが要求事項の説明を行う。
石鹸箱の重要なポイントはどちらかというと外側ではなく内側の方だ。
事前に三人で議論した工夫点を重要度の高い順にカラダンが説明している。
俺が口を差しはさむ必要はほとんどないな。
「では、こちらの方も試作品を作成していただきたいのですが・・・・・・」
鏡の木枠に比べれば、石鹸箱の方が安価なのでアッサリと試作品作成も快諾してもらえた。
こちらからは装飾のための材料・・・・・・迷宮のドロップ品をいくつか渡した。
「鏡の方はそんなに簡単に手に入るのかい?」
「簡単ではないですが、そこそこの数を仕入れられるようにしたいと思っております」
昔の上司相手にカラダンは堂々と振舞っている。
試作品ができたら商人ギルド経由で伝言をもらうことにした。
瑪瑙も25個購入して、商店を後にした。
・・・・・・
鏡を収納する背負子を取りに一度、クーラタルの自宅に戻った。
その後はドブローの冒険者ギルドを経由してペルマスクへ。
ギルドで受付を済ませて、木札をもらって三人で外に出た。
待ち受けている客引きの群れ・・・・・・いつもの案内人を見つけて雑談をしながら店に向かった。
「本当に10日後に来たのですねぇ」
「ああ、公爵様の仕事だから丁寧にやらないとな」
案内人の話に適当に相槌を打つ。
「親方の方の瑪瑙の装飾は上手くいってるのかい?」
「さあ、工房の中の事は私にはさっぱり・・・・・・」
本当に知らないのか、秘密事項を簡単に漏らさないのかどっちだろう。
やがて工房に着き、店舗の応接室の方に案内された。
案内人は店主と親方を呼びに奥へと戻っていった。
少し待たされたが、女店主と親方を連れて案内人が戻ってきた。
親方は席に着くと開口一番、
「この前くれた口を覆う布はすげぇな。
アレを使わせた新人は全然、胸が苦しくならなかったぞ」
「そうか、それは良かった」
全然って事はないと思うけど、まあ効果があったのは事実なのだろうな。
元の世界とは比べ物にならないぐらいの低品質だけど、マスクはマスクだからな。
俺の記憶では、鏡はガラス板に対して銀を薄く塗ることで綺麗に反射するようになる仕組みだったので、多分、銀を塗ったり金属を扱う時点で、金属の蒸気かなんかを口から吸い込んだのではないかと予想していた。
それが原因で肺とか気管支などを痛めて、体調不良を引き起こしたと想像したのだ。
「あんなのが役に立つってよく知っていたな?」
「俺の故郷では銀鉱山でも同様に体調が悪くなった奴がいてな。
誰が考えたのか知らないが、口を覆う布を使ったらマシになったという話を覚えていたんだ」
まあ、元の世界では環境が酷い所ではマスクをするのが基本だったからな。
「それで、あの布は幾らで売ってくれるんだい?」
「ん?別に売る気はないぞ」
マスクは売る気がないって、この前言わなかったっけ?
「なんだと。売る気がないのに、試しに使わせるってどういうことだ?舐めてるのか?」
「いや、別に売る気はないから、勝手に使えば良いじゃないかってことなのだけど」
便利だけど、マスクなんて売っても仕方ないし。
チクルスに作ってもらったマスク作成のためのコツを記載したメモを親方の前に出した。
口を覆うガーゼの部分だけ取り外して洗えるようにしたり、耳の引っ掛ける部分を体の大きさ毎に変更できるようにしたりとか、ガーゼに該当する部分を何で作ったら良いかというアイディアがまとめられたメモだ。
「そのメモに書いてあるのは、その口を覆う布を作成するための工夫をまとめたものだ。
見て分かるだろうし、実物を見てるから理解できるだろうけど、作るのは結構簡単だぞ」
「まあ、確かにそうかもな」
簡単に真似できるものを売っても仕方ないだろう。
「だから、欲しければ勝手に自分達で作って使えば良いじゃないかってことだよ」
「そ、そうかもしれないけど、お前はそれで良いのかよ?」
親方の言葉に頷いた。
「ああ、別に構わないぞ。
どうせ、俺の故郷の誰かがここを訪れることがあれば、遅かれ早かれ伝わるだろうしな」
「そんなものかよ」
俺以外の日本人がここに来るかは知らんが、他の誰かが考え出すことだってあるだろうし。
「ああ、だから繰り返しになるけど、それで俺は儲けようなんて思ってないぞ」
「そう言われても、これだけ便利なモノを教えてもらって、こっちが何にもしないってのもなぁ。
これがあれば、うちの奴等が元気に長く働けるようになるからよ」
親方は女店主の方を見て、顔をしかめた。
ここで、女店主の方が初めて口を開いた。
「あなたの方から、こちらに要求したいことはないのですか?」
「そうだな。要求ってことなら・・・・・・それを作るための情報を
ここで独占しないでペルマスク全体に広めてほしいということくらいかな」
ペルマスク全体で長く鏡を安定的に作ってほしいからな。俺の石鹸のために。
「そんなこと・・・・・・この情報を広めるのは責任もってやりますが、他に要求はないのですか?」
「それなら、鏡の素体を貴族の委任状なしでも売ってくれる権利をくれるのはどうだ?」
女店主がニヤリと笑った。
「それだと、今と大して変わらないのでは?貴方は今は委任状があるのだから」
「まあ、そうだけど、いつ貴族の方が鏡はやっぱり要らないと言い出すかもしれないだろう?
逆に言えば、その口を覆う布の情報は我が家にとって、その程度の情報ということだ」
「なんとも欲のない。逆にそれが不気味に思えますけど」
「そんなこと言われてもなぁ」
金は欲しいけど、このマスクと引き換えに金もらうのはちょっと嫌だったりする。
「分かりました。では、鏡の直接取引の件は一筆書きましょう」
「ああ、それで良い。ありがとう」
これで、ハルツ公に鏡の購入を自前でやると言われても鏡を入手するルートは確保できたな。
鏡の販売は石鹸のためだが、鏡自体を自由に手に入れる手段は確保しておきたかった。
大した労力もかけずに確保できたのは僥倖だな。チクルスには感謝しないと。
その後は前回同様、装飾のない鏡を20枚ほど売ってもらうことにした。
カシア様の希望は30日毎に15枚だったか。
「それで、この前購入した鏡だけど、
公爵側が非常に気に入ってくれたようで継続的に取引をしたいとおっしゃっていた」
「そうですか。それは有難いですね」
本当にそう思ってるのだろうか、あまり女店主の表情は変化がないのだけど。
「今回は20枚購入したいと思うが、次回も20枚購入することはできるか?
次回と言っても、今日からだと20日後ぐらいなのだが。
30日毎に20枚購入したいと思っている。
可能なら、先程の委任状なし扱いでの契約にしたい」
「それはまた随分購入するのですね。大丈夫ですか?」
きっと大丈夫だ。安価に売っていくので。それに20枚のうち15枚は公爵領用だ。
そのうち、自分達で調達したいと公爵が言い出すかもしれないが。
「20枚の装飾のない鏡だと全部で幾らになるのだっけ?」
「これだけ購入していただけるのですから、特別に4万9000ナールにいたしましょう」
3割引に成功と。問題は次だな。
「では、その4万9000ナールで20枚購入するのを
30日毎に年間で合計12回継続で購入する契約にさせてもらえないだろうか?
契約は1年毎に更新で、双方から契約を破棄することができる条項を追加したい」
「そうですね。それは別に良いでしょう。こちらも継続的に購入してもらえるのなら」
よし、言質が取れた。
「では、それを後ほど、契約書にしてもらえるだろうか?」
「分かりました」
これで、俺が居なくても継続的に3割引きで購入できる。
カラダンやピコ達に鏡の購入が任せられるな。
「それと琥珀や瑪瑙の購入は随時契約にするか?
それとも俺が鏡でやったような定期的な購入契約にするか?」
「瑪瑙は常に欲しいから、定期的な契約にさせてくれよ、なあ?」
親方が女店主に拝むような顔で頼み込んでいる。
「まあ、良いでしょう。需要はあるみたいだから」
「そうか助かるわ」
親方は満面の笑み。こっちも助かるけど、内容をどうするか。
「琥珀は安定供給が難しいから、瑪瑙を30日毎に20個納品することで良いだろうか?
琥珀はその都度持ってきた個数で金額を決めることにしよう」
「まあ、それで良いでしょう。こちらも1年更新で先程と同じ契約破棄の条項を加えましょう」
琥珀は安定供給ができないから1個4000ナールに個数を乗算する方式で良いや。
「えーと、瑪瑙が20個だと幾らになるのだっけ?」
「そうですね。せっかくの大商いなので特別に13万ナールとしたいと思います」
本当に大商いだな。原価との差額だと10万ナール以上の利益だ。一年で白金貨1枚以上か。
「それを30日毎に20個で13万ナールで1年で12回購入するということで良いか?」、
「そうですね。大丈夫です」
こちらも3割アップのために俺が取引に付き合う必要はなくなった。
「では、それも契約書にしてもらえるだろうか?」
「分かりました」
これで継続取引が可能になったのだから、本当にザビルに拠点を構えた方が良いかもな。
賃借できる物件をザビルで探すか。
「では、今回用の鏡を20枚選ぶので、その間に契約書を用意してもらっても良いか?」
「分かりました。では、私は書類を作ってきます」
女店主は出ていったので、俺達は鏡選びに工房の方に行くことにした。
・・・・・・
前回同様に装飾のない鏡を20枚選び終えて、背負子とカラダンの鞄にそれぞれ収納。
鏡の購入代金と琥珀と瑪瑙の販売代金を相殺して、13万9500ナールを受領した。
これで、この前ドブローのダマスカス工房で購入した装備品代は取り戻せたか。
2セットの契約書に各々が署名して、鏡の仕入れと瑪瑙の販売の長期契約が確立できた。
「琥珀のネックレスと瑪瑙のブレスレットを贈りたい方がいますが注文は可能でしょうか?」
「なるほど、どのような品を望んでいるのだろうか?」
贈り物か。自分が欲しいということではないのか。
「そちらの女性が身に着けているものよりもやや高価なものが一つずつと
はっきりと高価であると分かるものが一つずつ欲しいです」
「2セットで合計4つということで良いだろうか?」
女店主は首を横に振った。
「まずは瑪瑙のブレスレットを二つお願いします。
それで、気に入ってもらえたら次は琥珀のネックレスを贈りたいと思います」
「なるほど、承知した」
琥珀のネックレスよりは瑪瑙のブレスレットの方が確か高額だったから丁度よいか。
「急ぎの対応が必要だろうか?」
「実は5日後に会合があって、その時にお渡ししたいのです。
ですから遅くとも4日後、できるだけ早く入手したいと考えています」
エネドラが身に着けているものよりも高いものを見繕えば良いのか。
「分かった。極力急いで届けるように対応する」
「はい。よろしくお願いします」
カラダンとエネドラの方を見ると二人とも頷いているので大丈夫だろう。
「では、これを受け取ってもらえるだろうか?」
「これは何でしょうか?」
エネドラに用意してもらった石鹸の入った小箱を女店主に渡した。
「それは、我が家で近々売り出そうとしている石鹸だ」
「石鹸ですか」
何か、引越だの契約締結だのイベントの度に石鹸を配っているな。
「もし気に入ってもらえたら、鏡とセットで売り出してみるのはどうだろうか?」
「なかなか商売上手ですね。考えておきましょう」
女店主は二コリともせず、石鹸の入った小箱を眺めている。
彼女はペルマスクでそれなりの実力者のように思えるので、石鹸を売る広告塔になってもらえると助かる。
琥珀のネックレスや瑪瑙のブレスレットを購入できる層にも顔が利きそうだし。
「では、これで我々は失礼する」
女店主と握手をして、背負子に鏡を満載して工房を後にした。
契約締結後は索敵で確認すると工房の女店主、親方、案内人は青色になっていた。
店を後にして、街行く人々を索敵で確認したけどグレーだった。
我々と友好関係になったのは、あくまで工房所属の者だけなのだろう。
さすがに、あの契約程度でペルマスク全体が青くなったりはしないよな。
ギルドで木札を返却して、ペルマスクを立ち去ることにした。
ドブローの冒険者ギルドを経由して、クーラタルの自宅で三人で戻った。
・・・・・・
カラダンはベイルに戻らず、クーラタルの食堂で今後について三人で相談することにした。
ペルマスクでの契約の後処理やブレスレットやネックレスの入手等、決める事が結構ある。
拠点構築のスキルで確認すると、名声値が+1されていた。
ペルマスクのあの工房は、それなりに影響力がある勢力ということなのだろうか。
ミモザがエネドラに近づいてきた。
「エネドラさんに伝言が来ております」
「これは・・・・・・」
伝言の内容にエネドラが目を通すと俺の方に向き直った。
「スキル融合武器の取引相手から、本日の午後に打合せをしたいと申し出がありました」
「そうか、では午後からエネドラはそちらの対応をしてもらえるか?
スキル融合武器の候補は決めたが・・・・・・後はこちらの要求するカードの情報が必要か。
ちょっと待ってくれ・・・・・・」
手元のメモを確認して、次に必要なモンスターカードを洗い出す。
「可能なら、サイクロプス、つぼ式食虫植物、はさみ式食虫植物だな。
無理そうならアリのカードだ。素材は竜革かダマスカス鋼のどちらかで」
「分かりました。昼食後に商人ギルドに行って参ります」
まずは、こちらの希望を伝えて相手の反応を確認するしかない。
「では、昼食後はエネドラは商人ギルド、
俺とカラダンはターヘラの店に行って注文のあったブレスレットを購入しよう」
「承知しました。旦那様」
当面の対応は手分けして対応できる。
今後のペルマスク対応は主にカラダン主体になるだろうな。
「まず決めておきたいのは、ザビルの店舗の規模だな。
鏡や琥珀、瑪瑙を運搬するのに、ただ経由するだけなら小さな店舗でも十分だろう。
だが、奴隷商館を本気で構えるのなら、ベイルの家よりも大きい店舗が必要になる。
そうなると、ベイルとザビルで責任者が必要となるが、
カラダンが兼任するのは無理ではないか?」
「確かにそうですね。と言って、ピコ達に任せるのは今は無理でしょう。
やはり、もう一人くらい任せられる人が必要ですね」
カラダンの言葉に頷いた。
「ピコ達はあくまで輸送に徹してもらう。その他にザビルの責任者と護衛も必要になるだろう」
「分かりました。私の方で考えてみます。
小さな店舗で始めて後から切り替えるのか、それとも大きな店舗で初めから開業するのか」
問題は責任者だな。責任者がいないと事実上空き家みたいになってしまうので。
ただ、現時点では新たな拠点を任せられるような者がいないな。
拠点も分散すると護衛がその分必要となる。
なかなか難しい問題だ。
やがて昼食の配膳が始まったので、打合せは終わりにしてカラダンはベイルへと戻った。