異世界迷宮と戦乱と   作:HMI

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101.刺客

 昼食を終えて、ベイルに移動した。

 カラダンと合流して、まずはターヘラの店に向かった。本日二回目の来訪だ。

 

「また来たのかい?」

「まあ、そう言わずに。ブレスレットを購入してくれそうなお客さんを見つけてね」

 俺が高額商品購入予定の話をするとおばちゃんの機嫌が少し良くなった。

 

・・・・・・

 

 だからと言って、こんなにテーブルに広げられてもな。

 購入するのは二つだけなのだからさ。

 

 おばちゃんは獲物を狙う目で次々とカラダンに高額商品を売りつけようとしている。

 だが、カラダンも瑪瑙の取扱は慣れているので、おばちゃんの手をくぐり抜けて選定している。

 

 前回、購入したのが言い値で6万ナールだったので、それを基準にカラダンも選んでいく。

 選んだブレスレットについて、おばちゃんとカラダンの値引きバトルが展開。

 正直、俺の割り込む余地はない。

 

 結局、6万5000ナールを6万3000ナールに、7万ナールを6万7000ナールに値引きしてもらえた。

 3割引をセットして、9万1000ナールの代金を支払った。

 

「商品をたくさん用意して待ってるから、いつでもおいで」

「そんなに直ぐにお客さんは見つからないって」

 ペルマスクを回ってみれば、実は結構いるのだろうか。

 

 飛び込み営業で売れるとは思えないから、やはり鏡工房の女店主様に頑張ってもらおう。

 

 おばちゃんの店を出て、ベイルの自宅へワープ。

 カラダンと別れて、俺はクーラタルの自宅に移動した。

 

・・・・・・

 

 ヴィルマ達迷宮組と合流して、ターレの迷宮入口に。

 

「今日は随分遅いのですね」

「ああ、午前中は予定があったのでな。

 それで前回、10階層を攻略して11階層に到達しているのだが、案内は・・・・・・」

「お願いします」

 

 騎士団員をパーティに入れて11階層に案内して規定の金額を受領すると、彼は入口へと戻っていった。

 

 ボーナスポイントの未使用ポイントが7あるので、自分のレベリングにも少し割り振ろう。

 7ポイントでも必要経験値三分の一になるから、20倍と合わせれば60倍の成長速度だ。

 自分の育成は優先度が低いが、ボーナスポイントを余らせておくのは勿体ない。

 我ながら貧乏性だ。

 

ボーナスポイント(255(初期値198+57(Lv上昇分))

・キャラクタ再設定(1)

・武器6(デュランダル)(63)

・防具5(アルフレイル)(31)(防御力2倍、魔法ダメージ削減、状態異常無効、レベル補正無視)

・鑑定(1)

・パーティジョブ設定(3)

・パーティ項目解除(1)

・索敵(5)

・拠点構築(5)

・必要経験値三分の一(7)

・獲得経験値二十倍(63)

・MP回復速度三倍(7)

・セブンスジョブ(63)

・詠唱省略(3)

・パーティライゼイション(1)

・ワープ(1)

余剰ポイント(0)

 

「じゃあ、クーラタルの迷宮に移動するぞ」

 

 クーラタルの31階層の小部屋にワープした。

 

・・・・・・

 

「31階層の新規モンスターはノンレムゴーレムだ。ボスはレムゴーレムだ。

 岩でできた人型のモンスターだ。

 ドロップ品は岩と鍛冶素材だ。

 通常モンスターもボスモンスターも岩を通常ドロップする。

 ボスのレアドロップ品はダマスカス鋼らしい。

 ボス戦では寝ていることがあるので、寝ている場合は他のモンスターの攻撃を優先する。

 この階層はボス部屋への到達を優先する方針だが、魔物部屋も攻略する」

「・・・・・・」

「石・・・・・・」

 前回同様、肉の階層と比較するとテンションの落差が酷い。あと、石じゃなくて岩な。

 この階層は相手も硬いから、結構楽しめると思うのだが。

 

「この階層はノンレムゴーレム、ハーフハーブ、モノクタウルスの順に多く出現する。

 モンスターの移動速度がバラバラなので、恐らく各個撃破が可能なはずだ。

 戦い方は今まで通りと変わらない。魔法は雷魔法のサンダーストームを使う」

 ボス戦ではサンダーストームを使ったり使わなかったりするが、通常戦闘ではそのままだ。

 

「アミルから、何か補足はあるか?」

「ゴーレムは基本的には殴っての攻撃となりますので、腕の動きに注意が必要です」

 相手が殴ってくるからといって、こちらも格闘戦で対抗する必要はない。

 

「アミルの指摘通りだ。重たいパンチを放ってくるだろうから十分気を付けてくれ」

「了解」

「了解」

「了解」

 

 31階層はできれば今日中に突破したい。33階層まで、もう少しか。

 

「よし。攻略を開始しよう」

 

 初戦の相手は・・・・・・ノンレムゴーレム4匹、モノクタウルス1匹か。

 

「前にノンレムゴーレム3、後ろにノンレムゴーレム1、モノクタウルス1だ。3番だ」

「了解」

「了解」

「了解」

 

(サンダーストーム、サンダーストーム)

 

 全員で駆け始める中で、雷魔法二連発を放つ。

 

 モノクタウルスは前のノンレムゴーレム3匹に引っ掛かって前に出てこれないようだ。

 

 うちの前衛陣がモンスターの前衛陣とほぼ同時に接敵。

 

(状態異常耐性ダウン)

 

(オーバーホエルミング)

 

 イレーネの前のノンレムゴーレムに博徒のスキルをかけて、俺は超速スキルで目の前の敵を滅多切りにする。

 俺の前のノンレムゴーレムが煙に変わると同時に前進。

 

 中央突破した先のモノクタウルスにも斬りかかった。

 オーバーホエルミング・・・・・・が切れる。

 

(サンダーストーム、サンダーストーム)

 

(オーバードライブ)

 

 再び雷魔法二連発をかけ、超速スキルを使って、モノクタウルスを煙に変えて、後衛の・・・・・・ノンレムゴーレムがいない・・・・・・更に後方で麻痺していたか。

 走って最後尾に居たノンレムゴーレムを滅多切りにして煙に変えた。

 

 踵を返して戻ると、イレーネは既に石化させており、ヴィルマも麻痺にさせた上でノンレムゴーレムを刻んでいる。

 ノンレムゴーレムは顔が線だから表情が読みにくい。

 表情を読んでどうしようというのかという話はあるが。

 打撃を与えても、痛いのか痛くないのか分からないというのはある。

 その意味では、コボルトの方が遥かに人間臭いというか生物っぽくはあるよな。

 

 ヴィルマの相手するノンレムゴーレムを見ていると、右側で鈍く大きな打撃音が聞こえた。

 イレーネか・・・・・・時々、クリティカルっぽい攻撃が出てるよな。

 特に最近は・・・・・・レベルが上がったせいだろうか。

 

「イレーネ、時々、凄い破壊力の攻撃が出ているよな?」

「そう。たまにだけど」

 本人もさすがに気付いているよな。

 

 俺の方もデュランダルに隠れてしまっているけど、地味にエストックやダマスカス鋼の両手剣でもクリティカルが発生することがある。

 

ジョブ 刺客

効果 知力中上昇 精神中上昇 敏捷小上昇

スキル 状態異常確率アップ 状態異常耐性アップ ()()()()()()()()

 

 クリティカル発生って、確か竜騎士や百獣王にもあったよな。

 百獣王はスキル攻撃が目立ち過ぎるので、今一つクリティカル発生が地味に見えてしまう。

 パッシブで、一定確率で発生するから刺客でも時々発生しているのだろう。

 刺客のクリティカル発生って、ちょっと怖い響きだ。

 

 確か鯉のカードがクリティカル発生率を上げる効果があったはずだが、イレーネの武器に付与した方が良いのだろうか。

 俺も刺客のジョブは使っているけど、デュランダルがあるからイマイチ効果を実感しにくい。

 

 ただ、刺客の先に『忍』とか『くのいち』のジョブが存在する可能性があるのが気になる。

 ジョブの解放条件がクリティカル発生の回数等に依存するのなら、刺客のジョブを取得した時のように苦労する羽目になる。

 なかなか難しい問題だ。鯉のカードは倉庫に一枚もないので、そのうちルークに頼むか。

 

 クリティカル発生確率を上昇させるスキルが確かボーナスポイント編成にあったか。

 まあ、それを使うのはやり過ぎか。

 

 ノンレムゴーレムを全て煙に変えて、戦闘終了。

 ドロップ品は予想通り、岩4つとバラが1つ。

 この後、岩を大量に入手する事になるのか。

 正直、使い道がよく分からないので倉庫に死蔵だな。

 家を増築するのに利用できたりするのだろうか。

 

 その後も、ノンレムゴーレム中心の討伐をひたすら続けた。

 ノンレムゴーレムのレアドロップは鋼鉄だった。

 数をこなせば、たまに鋼鉄がドロップする。

 

 その途上でアミルが意外(?)な才能を発揮した。

 

 中央突破の傍ら、俺が横にいたノンレムゴーレムをダマスカス鋼の剣を使ってスッ転ばせた事があった。

 それを見たアミルがダマスカス鋼の槍と持ち前のパワーを使いながら器用にノンレムゴーレムを転ばせ始めたのだ。

 

 ノンレムゴーレムは一度転倒するとなかなか起き上がってこれないようだ。

 というか起き上がれたのを目撃したことがない。

 ジタバタしているところをイレーネやヴィルマの状態異常の餌食にされて、そのまま煙に変えられてしまうから。

 

 ヴィルマやイレーネのパワーと武器のリーチではなかなかノンレムゴーレムを転倒させることは難しい。

 一度、後ろに回って膝カックンをやろうとしたが、どこが膝だかよく分からなかったし。

 

 アミルは膂力を生かして、ダマスカス鋼の槍を器用に足の間や軸足の重心のズレを突いて、面白いように転ばしていく。

 心なしか口角が上がってるようにも見えるのですが・・・・・・。

 なにかイケない性癖が目覚めてしまったのかもしれない。

 

 

 魔物部屋も途中で発見して、魔法でチマチマ削り殲滅させた。

 全滅したパーティは特に居なかったようだ。

 この階層まで来るのは、ある程度の水準のベテランなのかもしれない。

 慎重に探索を進めるから魔物部屋にうっかり引き込まれることもなく、意図的に入るのなら殲滅できるだけの実力があるということなのだろうか。

 

 かなり歩き回ってワープも駆使し、ようやくボス部屋を特定した。

 待機部屋には誰もおらず、ボス部屋の扉も開いている。

 

 いつも通り、ピコを通常部隊に入れてボス部屋に侵入。扉は閉まらない。

 普段通りなら背後に回るのだが、ボスのレムゴーレムやノンレムゴーレムが寝ている可能性もあるため、正面の位置で布陣した。

 

「寝ていたら、攻撃はなしだぞ」

「了解」

「了解」

「了解」

 

 ピコを小荷駄隊に移動させて、ボス戦開始。

 

 レムゴーレムと共にハーフハーブとモノクタウルスが出現した。

 やっぱりノンレムゴーレムと同じく線で書かれたような顔か。

 体格はボスだけあってレムゴーレムの方が一回り大きい。

 ボスのレムゴーレムが寝ているのかどうか分からない。

 顔が線だから・・・・・・が動き出したのだから寝てないか。

 

(サンダーストーム、サンダーストーム)

 

 まずは雷魔法二連発をお見舞い。

 

(状態異常耐性ダウン)

 

 イレーネの相手のモノクタウルスに博徒のスキルをかける。

 

(オーバーホエルミング)

 

 結局いつもと同じ戦術だ。

 目の前のレムゴーレムを三本の武器で滅多打ちする。

 石化の確認する間もなく、煙に変えた。

 

 イレーネもヴィルマもまだ戦っているが、暫くは静観しよう。まだ余裕があるので。

 やがて、二人とも目の前のモンスターを煙に変えて戦闘が終了。

 

 ドロップ品は岩とバラと麻黄が一つずつ。

 

 ダマスカス鋼がレアドロップするらしいけど、ボス周回をする必要はないかな。

 どうせ岩ばかりな気もするし。

 時間も夕食の時間に近づいてきたので探索は終了にするか。

 

 ああ、でも時間があれば一人でボス周回やるのはありだろうか。

 サンダーストーム二発撃って、オーバーホエルミングとオーバードライブを梯子すれば、ボスとお供二匹ぐらいは何とかなりそうな気もするな。

 多分、魔物部屋の殲滅ツアーよりは効率が良い気がする。作業の極みだろうけど。

 

 32階層に抜けて本日の探索は終了とした。

 カードのドロップもないし、ドロップ品は岩ばかりなので、ヴィルマやイレーネではないが、あまり嬉しくない階層だったな。

 

 ゲートを開いて自宅にワープで移動した。

 

 

・・・・・・

 

 夕食になり、エネドラから午後の状況が共有。

 

「旦那様宛に帝都の奴隷商人から伝言が来ております。

 明日の朝一番に来てほしいとのことですが、いかがいたしますか?

 詳細はこちらになります」

「そうか。だが、緊急の用件の心当たりがないな。こちらから何も要求していないので」

 伝言メモを見たがエネドラが言ってたことがほぼ全てで、用件についても記載がない。

 

 急ぎの内容に心当たりが全くないので、行って確かめるしかないか。

 

 その後は、スキル融合武器に関する取引についての情報共有。

 

「こちらから提供するのは強権の鋼鉄槍を候補だと伝えました。

 旦那様に指示された通りの素材とカードの希望も要求しました。

 持ち帰って検討するとのことですが、感触自体は悪くなかったと思います」

「そうか、引き続き対応を頼む」

 エネドラの取引の方は今のところは順調と。

 

 その後はギルドで収集した情報の共有だが、ハルツ公爵領関係の内容が多かった・・・・・・おっと。

 久しぶりにクエストのウィンドウが開いた。

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

①ハルツ公爵領での噂(災害関連)

 災害による作物への被害に対して、公爵領は資金援助を行うらしい

 

②ハルツ公爵領での噂(迷宮関連)

 公爵領で出現した迷宮3つのうち、騎士団の戦力は2つに注力するらしい

 残り1つは、迷宮探索者達の力を借りているという噂だ

 

③ハルツ公爵領での噂(盗賊関連)

 騎士団に被害を与えた盗賊は別の領地に移動したらしい。高額な懸賞金がかかってるとの噂だ

 

④ハルツ公爵領での噂(政情不安)

 帝国と隣国の国境、公爵領の境界の村で小競り合いが発生。公爵側兵士に負傷者が出た模様

 騎士団の増援が検討されているという噂だ

 

⑤獣人族の無法者の噂

 獣人族を主とする家が無体を働いている。商人ギルド内で注意喚起の情報が出回っている

 

⑥公女の婚礼の噂

 どこかの商家で公女を迎え入れるらしく、魔法使い用の武器を必死に探しているという噂だ

 鍛冶師に依頼して融合を試みているが難航してるらしい

 

⑦セルマー伯爵領での噂(盗賊関連)

 ハルツ公爵領の隣のセルマー伯爵領でも盗賊が蔓延っているらしい

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 ターレの迷宮探索はあの程度でも、状況の改善に役立っているのだろうか。

 前回、ウィンドウが開かれた時にはターレの村で不安が広がってるとか表示されていたが、表示されなくなったのなら良くなっている証拠か?

 

 そして、セルマー伯もきな臭い感じだ。

 現時点で俺に何かができる訳でもないので、静観するしかないのだろうけど。

 

 レドリックの方から護衛部隊の状況も共有された。

 

「18階層でミラ、マヤ共に問題なく戦っていけそうです。

 午後はラファ抜きの編成でしたが、魔法無しでも十分戦えました。

 それと、豚のモンスターカードがドロップしました」

「そうか。では、明日からは19階層の攻略を行うことにしよう」

 豚のカードか、外れカードだな。

 

 最近、外れが多い気がするのは気のせいだろうか?

 

 22階層まで護衛部隊が到達したら、次はどうするか。

 やはり、スキル融合武器の充実するまでは23階層以降の攻略は保留にするか。

 それとも別のやり方を考えるか。

 

 

・・・・・・

 

 夕食と風呂を終えて、会議を開始。

 

「明日の迷宮組の迷宮探索はお休みとする。

 悪いが明日の計画がちょっと読めないのでな。

 朝一で、帝都の奴隷商館に行って急な呼び出しの理由を確認してくる。

 その後はドブローの鍛冶師ギルドに行って、盗賊討伐任務の詳細を確認する予定だ。

 依頼内容によっては討伐までは行わずに

 盗賊のアジトの発見までにする等の対応にするかもしれない。

 依頼内容を確認した上で、明日の対応を決めるつもりだ」

「主、あたしらの出番が必要じゃないか?」

 ヴィルマ達か・・・・・・盗賊を討伐するならアリかもしれないが。

 

「まだ、正直、分からないな。

 盗賊を発見するだけなら、単独行動の方がやり易いかもしれない。

 相手の規模も全く分からないのに、こちらも大人数を動かしにくいからな」

「必要ならいつでも戦うぞ。置いてきぼりは無しだ」

 遊びに行くのではないぞ・・・・・・真面目に心配してくれているのか。必要なら頼らせてもらおう。

 

「ご主人様、我々、護衛部隊も・・・・・・」

「今回は護衛部隊の参加は考えなくて良い。

 迷宮探索と家の警護に今は注力してほしい」

 レドリックと一部の人間以外は対人戦の能力が未知数だから、参加はとてもさせられない。

 

「明日の護衛部隊は19階層の攻略だ。レドリック、編成を頼むぞ」

「承知しました」

 

 その後は護衛部隊の23階層以降の迷宮探索について、レドリックやアミル達と意見交換。

 現時点で考えている俺の案は、まだまたブラッシュアップが必要なので、もう少し検討を重ねることになった。

 

「ユキムラ様、本日、滋養丸と強壮丸を300個ずつを薬師ギルドに納品してきました。

 代金は1万ナールをクーラタルへ、8000ナールをベイルの家の資金へ入れました。

 次に産婆さんの所に行く際に、軟膏や止血剤の需要について確認してくる予定です。

 あとは、ミモザさんと相談して万能丸の量産も毎日少しずつ進めることにしました」

「そうか、万能丸の方も徐々にで良いので、ストックを作ってくれるとありがたい」

 チクルスがとりまとめてくれているので、生成した生薬の納品で2つの家の日常生活に必要な資金は尽きることはなさそうだ。

 

 

 とはいえ、倉庫に生薬の素材はかなりあるのだよな。

 正直、生薬生成するよりも倉庫に貯まっていく数の方が多いはずだ。

 ミモザが加わってくれたのだが、それでも生薬生成が追いつかないな。

 薬草採取士をもう一人加えるのが良いのかどうか。

 

 村人ジョブからやる気のありそうな者を育成するのもありだろうか。

 ザビルに人も派遣したいし、人材獲得と育成は終わりがないな。

 やっぱり長期的に考えると奴隷商館を構えて、人材獲得をした方が良いのかもしれない。

 拠点をザビルにするのは、ペルマスクとの取引があるから丁度良いというだけで。

 

「旦那様、ザビルの拠点の件は現地の調査をした後に検討とさせていただければと思います。

 奴隷の需要や既存の奴隷商館の実力など、現地調査をしないと難しいと考えるからです」

「確かにそうだな。

 有力な奴隷商館があるのなら、わざわざ新しい奴隷商館を作っても仕方ないしな。

 その場合は武器屋や防具屋という選択肢もあるが、

 それにしたって既存店舗との兼ね合いもあるから現地調査は避けて通れないな」

 俺の言葉にカラダンも頷いた。

 

「現地調査はどのようにやるつもりだ?」

「レドリックさんと相談して護衛を一名お借りして、

 ピコ達の誰か一人とザビルに行って、まずは聞き込みをしてこようと思います。

 孤児院の子供達の対応が落ち着いてからとなります。

 なので、次の取引には店舗は間に合わないと思います」

 焦っても仕方ないからな。

 

「分かった。じっくりと取り組もう。

 長期契約を結べたが、取引には俺が参加したって構わないからな。

 孤児院の子供達の石鹸生産作業を軌道に乗せることの方が重要だ。

 更に余力があるようなら、新しい拠点の事は考えていこう」

「承知しました。旦那様」

 あれこれ手を付けて、失敗ばかりになったら目も当てられない。

 

「では、これで会議は終了とする」

 

 お休みの挨拶をして、解散にした。

 

 今日の一番の収穫はペルマスクで、鏡と瑪瑙の長期契約が結べたことだ。

 俺抜きで取引が回るようになるには時間がかかりそうだが、それは仕方ないだろう。

 

 

【拠点名】クーラタルの邸宅<本城>(2/4)▶

 

【拠点名】ベイルの屋敷<支城>(1/4)▶

 

■人材育成/採用(ユキムラ)▼

①人材育成 ※新規加入メンバ中心にパワーレベリング。迷宮での習熟訓練を行う

<軍事系>

ユキムラ(百鬼夜行Lv61/英雄Lv61/勇者Lv60/遊び人Lv61/魔道士Lv61/刺客Lv61/博徒Lv61)

アミル(鍛冶師Lv60/冒険者Lv33)、ヴィルマ(百獣王Lv42)、イレーネ(刺客Lv42)

レドリック(剣匠Lv35⇒剣聖)、モニカ(剣匠Lv35⇒剣聖)、レイモンド(冒険者Lv22)

ケリー(獣戦士Lv32⇒百獣王)、マリー(獣戦士Lv32⇒百獣王)、フラウス(巫女Lv32)

ラファ(巫女Lv28/魔法使いLv48)、ヘルミーネ(冒険者Lv8)

ミラ(鍛冶師Lv28)、マヤ(剣匠Lv20⇒剣聖) ※マヤの最終ジョブは要検討

 

<後方支援>

ピコ(冒険者Lv8/商人Lv24⇒武器商人)、ビンス(冒険者Lv8)、リック(冒険者Lv8)

 

【育成保留中】エネドラ(武器商人Lv47)、チクルス(薬師Lv34)、ポーラ(僧侶Lv29)

        カラダン(奴隷商人Lv15)、ミモザ(薬草採取士Lv45⇒薬師:保留中)

 ※アミル:隻眼のジョブ取得条件は不明のまま。装備品のスキル融合数を増やす

 

②採用

 後方支援メンバ、護衛メンバ、迷宮探索メンバを拡充(逐次奴隷商館巡りをする)

  ⇒迷宮探索メンバ、護衛メンバの拡充を図る

 

■軍事(ユキムラ/レドリック)▶

 

■商業/取引(ユキムラ/エネドラ/カラダン)▼

①ビー玉(ビッカー):8個52000ナール(在庫:32個)

  ⇒次回より8個単位で売却。次回は11日後、ビッカーに納品

 

②鏡(ルーク):2枚39万ナール(在庫:6枚)

 

③モンスターカード取引:ルークにオークション依頼中

 

④スキル融合防具(ルーク)    :等価交換取引継続依頼中

  ⇒3日前、複数スキル融合武器(催眠の鋼鉄槍(催眠、詠唱中断))の取引打診。返事待ち

 

⑤スキル融合武器(エネドラ知人):初回取引完了。継続取引中。

  ⇒本日、商人ギルドで強権の鋼鉄槍の提供を打診。希望素材、カードを提示して返事待ち

 

⑥鏡(ペルマスク製)取引(ハルツ公爵領):初回納品済。次回取引の予約有

 ⇒ペルマスクで購入し、15枚納品済。次回は20日後に15枚納品予定。

 ⇒工房と1年間(30日毎に20枚)の鏡購入契約締結。初回取引は20日後。

   ストック23枚(1枚はターヘラに木枠作成で試験提供中)

 

⑦取扱商品の拡充:ターヘラの瑪瑙を検討する

  ⇒タケダ家で販売会を企画する

 

⑧石鹸の販売:取引ルートの検討から

  ⇒貴族向け、一般富裕層向けなど商品毎の商流と初回ターゲットを確定させる

  ⇒一般富裕層向けはオークション出品、ペルマスクへの委託販売の検討を行う

  ⇒ペルマスクの工房に試供品を提供。鏡とのセット販売を提案中。

 

■開発(エネドラ/カラダン)▶

 

■生産(チクルス/アミル)▶

 

■その他/クエスト▶

 

 

 

 明日は朝一で帝都の奴隷商館か。何故、急な呼び出しなのだろうか。全くの謎だ。

 

 

(コン、コン・・・・・・)

 

 

・・・・・・

 

 アミルと並んでお互いの顔をマジマジと見つめている。

 今日は少し変だな。何か俺を観察しているような・・・・・・。

 

「ご主人様は激しい夜伽がお好みだとチクルスさんから言われました。

 私はあまり大きな声が出せないのですが、大丈夫でしょうか?」

「えっ?」

 いやいや、俺は別に激しいのが・・・・・・嫌いではないけど、静かなのだって大丈夫だ。

 

「アミルはそんな事を気にせず、今まで通りで大丈夫だから」

「そうなのでしょうか。ご主人様は無理していないでしょうか?」

 いや毎日、近所迷惑な声を出させる方が無理だって。特に翌日のみんなの目がさぁ。

 

「無理してないから大丈夫だって」

「そうですか、ちょっと安心しました」

 変なところで心配させてしまった。

 

 アミルの長く伸びた耳をあちこち撫でながら耳の穴にも息を吹きかける。

 

「ん・・・・・・」

 

 彼女の反応を楽しみつつ、お互いの服を脱がせていく。

 伸びた耳の途中を舌で舐めながら、胸の先端も指先で弄ぶ。

 

 この長く伸びた耳は本当に不思議だよな。

 耳の先はともかく、途中までは感覚があるみたいで。

 おかげでイロイロと楽しめて良いのだけど。

 

 右の耳の次は逆側を・・・・・・。

 

 首筋も撫でながら左の耳を弄び、反応するポイントを探していくのが楽しい。

 胸や腰のくびれも撫で、鳥のように可愛く鳴く反応に夢中になりそうだ。

 

 彼女の目がいつも以上に潤んでしまったので、ちょっとやり過ぎたかもしれない。

 唇を合わせて徐々に激しく貪り合いながら、四つの手の指を総動員して彼女の全てを愛撫。

 

 お互いの準備を確認してアミルの中に侵入。

 

 彼女の可愛い声とのけ反る首筋を堪能しながら、ゆっくりと楽しむ。

 耐えるような表情を見てしまうと、それをつい突き崩したくなってしまう。

 少し動きを強めて、彼女に小さな声をあげさせる。

 

「声が・・・・・・」

 

 終わりを聞くことなく、そのまま更に動きを強くする。

 

 アミルの顔が快楽に歪むのを見ると、抑えが更に利かなくなってしまう。

 

 ひと際大きな声を上げさせたところで、自分自身も解放。

 

 薄く汗に濡れた彼女の上に体重をかけないようにクールダウン。

 

「やっぱり激しいのが好きじゃないですか、ご主人様は・・・・・・」

 耳元に怨嗟の声が聞こえる。

 

 いや、今日は静かな方だと思うのだけど・・・・・・ダメだったのだろうか?

 

 今日、迷宮で入手したドロップ品の岩を壁に使うと防音性能が確保されたりしないだろうか。

 レムとかノンレムとか名が付くぐらいだから、よく眠れるような防音性能が発揮されるとか・・・・・・ないか。

 

 

・・・・・・

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