昨日の疲れが出たのか、今日は少し寝坊した。
とはいえ30分程度だ。朝ごはんをちゃんと食べられる時間なので問題ない。
目覚まし時計もないので、同じ時間に起きることは難しい。
完全に体任せというか、体内時計任せだ。本能の赴くままとも言うが。
今日も、3階層ボス周回だ。しっかり朝ごはんを食べて向かうことにしよう。
鍵を預ける際に、食事だけ、この旅亭で食べられるのか確認した。
ボイルの答えは全く問題ないとのことだ。
ついでに、迷宮食材のコボルトスクロースやコボルトソルトなどの現物交換で食事や弁当を頼めるかと確認すると、むしろ歓迎とのことだったので、精算はドロップアイテムを使うことにした。
朝食はコボルトスクロース4個、昼食は3個、夕食は6個とのこと。
今日の昼の弁当としてコボルトスクロース3個を交換した。
この後、また大量に仕入れる予定だから全く問題ないだろう。
家を借りたので、延泊はしないことを告げた。
ただ、午前中だけ荷物を置かせてもらえないかと頼んだが、全く問題ないと言われた。
旅亭ギルドの宿だから融通が利くのか、ボイルが柔軟なのかどうだろう。
さあ、コボルトケンプファー周回ツアーだ。
魔法使い始め、ジョブのレベリングに勤しもう。
昨日は60周ほどはしたのだが、今日は午前中だけだから、80~100周くらいか?
ベイル3階層の中間部屋にワープして、待機部屋、ボス部屋の空き状況を確認。
不人気階層だから、さすがに誰もいない。
待機部屋にワープすると、索敵のマップ表示通り、ボス部屋の扉は開いたままだ。
扉から入って、ボスの近くまで、ゆっくりと歩きながらボスまで近づく。
走ると疲れるし、長丁場だから体力の消耗は最低限にする。
煙から現れたコボルトケンプファーがこちらに近づいてくる。
フラガラッハとエストックの連続攻撃で倒した。
ほむらのレイピアの攻撃まで必要はなかった。通常攻撃で全然いけるな。
ラッシュやオーバーホエルミングも必要なしと。
コボルトスクロースを拾って、待機部屋近辺に他のパーティがいないことを確認。
入ってきた扉の近くの壁まで歩き、ワープで待機部屋への壁を抜けて移動。
ボス部屋の扉が開くので、また扉からボス部屋に突入...の繰り返し。
なかなかの単純作業...の苦行だ。だが、俺は単純作業に強い男なのだ。
学生の頃の武道の基礎練や、社会人でも単純作業の仕事を無理なくこなしてきた。
むしろ集中力が研ぎ澄まされていく感じだった。今回はどうだろう。
コボルトスクロースを50個以上数え上げたところで、休憩。2時間ちょっと経過していた。
魔法使いのレベルは33まで上がってレベル上限まで来た。
途中、レベル33まで上がった騎士を武器商人、薬草採取士、奴隷商人..等と入れ替えながら、レベリングを行っていく。
途中、ボス部屋の待機部屋まで来たパーティはいなかった。
うろうろとしているパーティはいるみたいだけど、カード狙いなのだろうか?
コボルトのカードは1枚もドロップしない。50周程度では、まあ、そんなものかもしれない。
100体倒しても多分無理かもしれないな。
モンスターの討伐数の記録はつけてるから、そのうち、ドロップ率とか分かるだろうか?
一応、最低限の目標には達した。まだ荷物運びまでには時間がかなり余っている。
ユキムラ タケダ(鬼人族 ♂ 17才 自由民)
探索者Lv33 英雄Lv33 鬼武者Lv33 魔法使いLv33 防具商人Lv29 賞金稼ぎLv29 奴隷商人Lv24
装備 フラガラッハ ほむらのレイピア エストック 革の鎧 革の靴
17万3640ナール
魔物部屋の殲滅に挑戦するか...でも、その前に実験してからにするか。
まずは、魔法を発動するのに有利なジョブ構成にしよう。
今回、デュランダルでMP回復を行うことを考えると、鬼武者は外せない。
魔法で殲滅できなかった際には、次の発動までは近接戦闘が必要だから。
探索者、英雄、鬼武者は必須で、魔法使い以外にあと3つのジョブ。
知力の効果を考えると、薬草採取士、商人、騎士といったところか。
ボーナスポイントの編成は、
安全面を考慮して、経験値系や結晶化促進は外す。
余剰ポイントを全て、知力上昇に振っても良いけど、MP回復も欲しい。
MP回復を五倍にして、残りを知力上昇にするか。
ボーナスポイント(230)(初期値198+32(Lv上昇分))
・キャラクタ再設定(1)
・武器6(デュランダル)(63)
・防具5(アルフレイル)(31)(防御力2倍、魔法ダメージ削減、状態異常無効、レベル補正無視)
・鑑定(1)
・ジョブ設定(1)
・索敵(5)
・拠点構築(5)
・MP回復速度五倍(15)
・知力上昇(40)
・セブンスジョブ(63)
・詠唱省略(3)
・ワープ(1)
・メテオクラッシュ(1)
余剰ポイント(0)
これで、とりあえず通常魔法やメテオクラッシュを放ってみて、どうなるか実験だ。
3階層の通常モンスターで実験しよう。
その前に気になっていたことの調査をしよう。魔法使いのレベルがあがった今が適切だろう。
既にコボルトケンプファーを倒したガランとしたボス部屋で、ウォーターウォールっと。
水の壁が出現した。俺はリュックからメジャーを取り出し、縦横高さを計測。
水が揺れてるけど、だいたい厚みは15cm、高さは2メートル、幅は120センチか。
レベルが上がると、大きくなるのかな?レベリングする前に測っておけばよかったな。
えーと、ざっくりと36万ccなので、360リットル。
風呂桶はメジャーで計測していないが、一辺が3メートルぐらいだったような気がする。
正方形の風呂桶で、300センチの二乗に高さを40cmとすると、3600000㎤。
つまり3600リットル。
うん、これくらいは商人のカルク無でも暗算できるぞ。
ウォーターウォールが360リットルだから...あれっ?
10回前後のウォーターウォールでいっぱいになるのか?
計算間違ってないよな。10回くらいのウォーターウォールなら楽勝じゃないか?
迷宮に入って、MP回復とか必要だろうか?
ウォール系魔法も次の詠唱まで間が必要だから、MP回復上昇とかを振っておけば良いか?
あとは火魔法の回数次第か。
それに、今、360リットルで計算したけど、壁が崩れて、ただの水となった時の容積も同じとは限らないかもしれない。
この水も1立方センチが1ccとは限らず、空気とか入っていて、密度が低いかもしれない。
今は、ウォーターウォールは崩れて、床を濡らしたが、どの程度の容積かは分からないな。
こればっかりは試して確認するしかない。
目的を切り替えて、まずは、見えている赤い点の2匹のモンスターの近くにワープ。
コボルトとグリーンキャタピラーか
近づいていきながら、ブリーズストーム...と。2匹とも倒れた。
次の2匹を探して、ワープと。今度はグリーンキャタピラーとニードルウッド。
近づいていきながら、ブリーズストーム...と。これも、2匹とも倒れた。
うん、風魔法が視線を遮らないって意味でやっぱり使いやすいな。
とりあえず、3階層のモンスターを問題なく倒せるのだから、1階層のニードルウッドはブリーズストームで楽勝で倒せると。
問題はストーム系の影響範囲だ。
ストーム系の魔法は必中だが、その範囲がパーティなのか、ある一定の範囲なのか?
トレインしてみて、検証するか。
2匹が比較的近くにいるモンスターを探して、その間にワープと。
前の方はコボルトとニードルウッドか。こっちに寄せるか。
後ろの方のモンスター2匹に近づくと、こっちはコボルト2匹か。丁度良い。
とりあえず、近くまで寄って挑発してから、後退する。
適当にいなしながら、コボルトとニードルウッドの集団までトレインしていく。
追いつかれないように、それでいて、引き離し過ぎないように...面倒くさいな。
コボルトとニードルウッドの集団が見えてきて、こっちに気づいたようだ。
これで、俺は2匹のグループ2つに挟撃された形だ。
コボルト2匹を最大限まで引き付けたところで、オーバーホエルミング...と。
コボルト、ニードルウッドの集団のコボルト側の横をすり抜けて..っと。
これで、4匹、2グループの集団が出来たので、ブリーズストーム...と。
うん、一応、2グループとも全滅した。
どこまでの範囲がストーム系魔法で有効なのかは厳密には分からない。
が、少なくとも1グループしか対象ではない...ということではなさそう。
1グループしか対象でなかったとしたら、1階層の魔物部屋でストーム系の魔法を発動しても1匹しか倒せないとかなりかねないからな。
1階層は1グループ1匹だから。
あとは、MPの消費が発動回数依存か、対象モンスター依存かだな。
こればっかりは、今回4匹倒しただけでは分からない。
1グループと2グループでのMP消費の差がよく分からなかったから。
まあ、でもモンスター数見合いと思っておこう。
突入と同時にストーム系の魔法を放って、デュランダルでMP回復しながら、打開しよう。
メテオクラッシュは確か、モンスター数見合いだったような気がするし、MP消費が怖くて、今は使えないな。
一気に殲滅できるかもしれないが、少なくともストーム系でそれなりの数が倒せることが証明できたのでストーム系魔法で行こう。ニードルウッドなら、最悪、近接戦闘でしのげるだろう。
本当に最悪の場合は、ワープで脱出だ。
うん、メテオクラッシュの検証は別の機会にしよう。
まずは、1階層の中間部屋にワープ..と。
魔物部屋の近くには今のところ1パーティしかいないな。逆側の壁の近くにワープ..と。
パーティライゼイションの準備をしつつ、モンスター部屋の壁に沿って、ペタペタ触りながら、慎重に歩き始めると・・・・・・ガクンッと引き込まれた。
うぉ、さすがに壮観だな。何匹、ニードルウッドがいるのか、よく分からない。
でも、いったんワープで逃げる...と。
うん、脱出成功と。事前に通路での雑魚モンスターとの戦闘中にワープできることは確認できていたから自信はあったのだけど、脱出出来てよかった。
出来なかったら、そのまま戦闘に突入だからね。まあ、勝てるとは思ってるけど。
で、いったん視界に入れたから、索敵は出来るはず...っと。
うーん、嬉しい誤算というか、魔物部屋全体がクリアになってるな。
やはり10メートル四方くらいなら、一回の索敵でクリアになるのは理解できるのだが。
ニードルウッドの集団で、その先の壁とかは視界が遮られていたはずだけど、そこもクリアになるのか。
モンスターは居ないものとして、索敵で貫通してクリアになってしまうのか、索敵スキルの仕様(ゲーム仕様?)が大雑把なのか、どうなのだろう?
まあ、便利だからスルーしよう。
そして、魔物部屋の入口も索敵スキルだと今までの扉と同じように色の違った線になった。
便利と言えば便利だが、多分、次からは入口使って入らないよな。
クリアになった魔物部屋を確認すると...ああぁ、赤い点が動き回っていて数えにくい。
でも40匹は超えてるな。10メートル四方に40匹以上とか恐ろしいな。
でも、ブリーズストームとデュランダルで行けるだろう。
ニードルウッドの集団の密度の薄いところの壁にワープ...と。
突入したら、ブリーズストーム...からのオーバーホエルミング。
デュランダルで撫で斬りを始める。
MPが減って、気分が悪くなるのを我慢しつつ、ひたすらニードルウッドに切りかかる。
デュランダルで打倒すると気分は急回復。これ、やばいな。躁鬱というか、鬱躁というか。
そこらじゅうニードルウッドだらけなので、デュランダルを当てること自体は全く問題ない。
オーバーホエルミングの効果が消えて、ニードルウッドも通常の速度で動き始める。
俺はひたすらデュランダルで切りかかっていく。
ある程度周りのニードルウッドを倒したところで、四隅の一角に退却。
まだ残ってるニードルウッドの集団がゆっくり近づいてくる。
初めて迷宮に入って、低レベルの状態なら、ビビッていただろうが、今はへっちゃらだ。
もう一度、ブリーズストーム...からのオーバーホエルミングっと。
再び、デュランダルで撫で斬りを開始。
二度目のオーバーホエルミングの効果が消える頃には魔物部屋のモンスターは全滅した。
気分の落ち込みはない。デュランダルでひたすら切り付けたからか。
ブリーズストームで倒すのと、デュランダルで倒したのと、どちらに判定されたのだろうか?
デュランダルで倒した際の手ごたえはあったから、いくつかは後者で判定されたのだろう。
でないと、デュランダルで空振りしまくって、鬱状態まっしぐらだったはずだよな。
デュランダルと知力上昇を外して、フラガラッハとMP回復を限界まで上げておいた。
ドロップ品を回収し終わる頃に、全回復していると良いのだが。
目の前に多数のブランチ...と、ここで全滅したパーティのものと思しき、装備品の数々。
迷宮出現したばかりだけど、それなりに探索者が来ていたのだろうか?
15分ほどで、ドロップ品、装備品の回収は完了した。
戦果は、ブランチが45個、リーフが4個、モンスターカードはなし。
迷宮探索者の装備品が結構あるな。鞄というかリュックもチラホラ。
薄汚れたリュックの中には、若干のお金と魔結晶。
鋼鉄の剣1、鉄の剣2、銅の剣3、シミター1、鉄の槍1、鉄の盾、硬革の鎧1、鉄の鎧1、革の鎧(空)1、革の鎧1、皮の鎧4
硬革の靴(空2)1、革の靴3、革の靴4、硬革の帽子1、革の帽子1、皮の帽子3、硬革のグローブ1、革のグローブ(空)1、皮のグローブ3
パーティ人数はマチマチなので、何グループだったのかは分からない。
その中に鋼鉄の剣とか硬革の鎧や靴等があるから、一人だけ、装備が豪華な者がいた?
魔結晶も一つだけ青魔結晶がある。
黒魔結晶と銅の剣3本とが対応している?初心者の探索者3人?...考えるのは止めるか。
魔結晶とお金は手持ちの小袋の中へ放り込んだ。
ドロップ品と装備品は粛々と武器商人側のアイテムボックスへ。
アイテムボックスを分けておかないと、洗浄で取り出す時に判別できなさそうに感じたので。
それにしても、アイテムボックス操作のスキルはおもしろい。
探索者と武器商人の2つのジョブをセットすると、上側に探索者、下側に武器商人のアイテムボックスが出てくる。
で、頭の中でスクロールをイメージすると、
探索者のアイテムボックスの行の箱が下にスクロールしたり、上にスクロールしたりする。
まさに、「アイテムボックス操作」って感じだ。
今は武器商人の方のアイテムボックスには、今回収納した装備品のみが格納された。
便利なのだが、早く、洗浄して空にしないと、武器商人のジョブが外せない。痛し痒しだ。
ともかく、手や帽子装備は持っていなかったので、流用できそうだな。洗浄してからだが。
これだけの装備品を洗浄するのとか...頭が痛い。この前やったばかりなのに。
でも、ちゃんと洗浄した後じゃないと装着する気にはならないからなぁ。
今日の午後以降、空き時間を見て考えよう。新居でなら、それほど目立たないし。
この後は、2階層、3階層のモンスター部屋の殲滅もやってみたかったが時間切れだ。
フラガラッハは仕舞い、エストックを取り出す。鎧は鉄の鎧を装着した。
1階層の小部屋にワープして、迷宮の出口から出て帰ることにした。
迷宮の入口付近を見ると、探索者のパーティが何グループか居て、くつろいでいる。
そして、索敵で見ると、半分ほどは赤い点だ。赤い点の集団が2つ。4人と5人の集団。
盗賊のレベルも低い奴から、まあまあ高い奴までマチマチだ。
入口にいる探索者はグレーの色だから、騎士団から派遣されている階層案内人だろうか。
ベイルの街というか迷宮って、盗賊が多くないか?
治安が元々それなりに悪いのか、迷宮が出来てから悪くなったのかどうなのだろう?
インテリジェンスカードのチェックがされなければ、ただの探索者パーティ扱いだ。
入口の探索者はインテリジェンスカード操作が使えないからチェック出来ないしな。
ふてぶてしいというか、普通に堂々としている。そして、急に探索者を襲うのか。
この前のコボルトハンター達が襲われたように。
ちょっと嫌な気分になり、この盗賊共を討伐してやりたい衝動にかられる。
が、さすがに全員が盗賊でもない手前、あいつらに襲い掛かる訳にもいかない。
今はスルーしよう。そのうち、頃合いを見つけて減らしていこう。
アミルと、この迷宮に潜るし、知り合いとなったコボルトハンター達もいる。
憂いのネタとなるものには対処しておきたいよなぁ。