自室に今までのコボルトハンターとの取引メモを持ってベイルに移動。
カラダンと合流して、コボルトハンター達のいる宿に向かった。
ピコも同行している。
いつも通り、旅亭の親父さんに挨拶をして酒場兼食堂へ向かった。
食堂に行くと、ガルム達が既に待ち受けていたが、人数が前回よりも増えているな。
全員が取引希望ではなく、食事や酒の客の可能性もあるが。
「今日も三人か?」
「ああ、そうだな。今日は俺は見学だが」
今日から、カラダンやピコ達に任せることにしたのだ。
「じゃあ、俺達の方からだがコボルトが2枚だ。
それと、多分次回までには3階層ではなく上の階層に移るつもりだ。
10階層ぐらいに上がるかもしれない」
「へぇ。危なくないのか?」
見学に徹するつもりだったのだけど、つい口を出してしまう。
3階層から10階層は、ちょっと上げ過ぎじゃないだろうか。
「別の連中と合流して人数が6人になったんだ。
回復役の僧侶も加わったからな。
コボルト2枚は、そいつらの装備品調達にしようと思ってな」
「なるほどね。カラダン、要件を確認して見繕ってやってくれ」
「承知しました。では・・・・・・」
カラダンがガルム達と話を始めた。
鋼鉄と硬革の装備品で固めれば、10階層ぐらいなら大丈夫かもしれない。
俺が別の客の相手をしても良いのだが、それだとカラダン達にまた引き継がなければならない。
雑談をしながら、取引自体はカラダン達に任せる形にした。
いくつかのテーブルを回り、取引相手かどうかを見定めながら鑑定も駆使しておかしな客がいないかのチェックをした。
さすがに盗賊などはおらず、レベルの高い低いはあれども真っ当な迷宮探索者のようだ。
まずは、カラダン達は客の顔を覚えて馴染みの客を持ってもらうことが重要だ。
カードは俺以外は鑑定はできないから、持ち込んできた客の言葉を信じるか信じないかという話になる。
アイテムボックスに入る以上は何某かのカードであることは間違いない。
ただ、勘違いもあるし、偽物を掴ませようという悪意を持った者もいるかもしれない。
それでもカードである以上は一定水準の価値はあるので、枚数も大したことないし大らかに取引しても良いと思っている。
なにせ別の場所では数十枚単位の取引をしていたりする訳なのだから。
極端な話、70、80%の精度での取引でも問題ないと思っている。
元手となっている武器の大半は拾いものだから、原価的には問題ないはずだし。
対象の街や探索者達を広げていくと、どうしたって粗はでてくるだろう。
チマチマとそれを改善しても良いが、あまり手間をかけずに数を集めるやり方でも問題ない。
その辺りの匙加減はカラダン達に任せたい。
前回よりも初心者グループが2つ増えて、取引したカードの枚数も少し増えた。
硬革の防具や鋼鉄製の武器を中心に取引したので、探索者連中にもかなり受けが良かった。
この旅亭での取引だけで、コボルト8枚とサンゴ1枚を入手できた。
「じゃあ、また10日後くらいに来るから、よろしくな」
「おお、また頼むぞ」
こちらも長くつきあっていきたいと思っている。
ガルム達や取引した他の連中にも礼を言って、食堂を後にした。
旅亭の親父に銀貨20枚を渡して、ただ酒を振舞うサービスも頼み、旅亭を立ち去った。
今回は人数が多かったので、酒代を倍にした。
「カラダン、今日の取引はどうだった?」
「旦那様が今までの取引記録を残してくれていたおかげで、かなりやり易かったです。
相手も今までの取引の内容を私が知っているとなると、気を良くしてくれます。
信頼関係を早く作るのに役立ったと思います」
「そうだな。
今までの取引が信頼の積み重ねになっているから、俺が抜けてカラダン達だけになっても
記録はしっかりと残すようにしてくれ」
カラダンもピコも俺の言葉に首肯してくれた。
これで、次からは俺抜きでも大丈夫かな。
二人とベイルの自宅で別れて、クーラタルへと戻った。
・・・・・・
夕食も風呂も終えて会議の時間。
参加者も全員集まってるので、さっそく始めることにした。
今日は会議の後に勉強会があるからな。
「まず、明日の予定だが、朝一で俺はボーデの城に行ってくる。
ハルツ公の奥方であるカシア様の呼び出しを受けている。
エネドラとカラダンはどうする?」
「私達も同行いたしたいと思います。カラダン、よろしいですか?」
「はい。問題ありません」
「では、俺達三人で行ってくる。念のため補充用の石鹸を持っていくか」
「はい。用意しておきます」
「ボーデでの対応が問題なく終われば、俺は引き続きターレ迷宮の攻略だ。
明日中に20、21階層を走破しておきたい。
翌日から護衛部隊と22階層で連携確認を行う予定だ。
明日の護衛部隊は本日同様、午前、午後ともに22階層の攻略を行なってもらう。
特にラファを午後の留守番組にするのは今日と同様だ。レドリック頼むぞ」
「はい。承知しました」
ラファの巫女をLv40近くまでには上げておきたい。
「午後からは、俺は迷宮組と特殊な訓練を行う予定だ」
「ご主人様、特殊な訓練とは?」
特殊と言われると気になるよな。
「簡単に言うと、魔物部屋の殲滅訓練だな」
「主、前にやった時、つまらなかった・・・・・・」
まあ、確かにな。ヴィルマもイレーネも途中からウンザリという感じだったよな。
「なので、明日は少しやり方を変えたいと思う。
やり方は迷宮で伝えるので、そこで微調整しながらやっていくつもりだ」
「旦那様、くれぐれも自重をお願いします」
エネドラの言葉に黙って頷いた。
低階層からやるつもりだけど、相手は魔物部屋だからね。慎重に対応しますよ。
「では、これで会議は終了とする。
この後はちょっとした勉強会を行うので興味がある者は残ってくれ。
それ以外の者は解散だ。明日もよろしく頼むぞ」
ヴィルマとイレーネとオリビアはお休みの挨拶をしてそそくさと去っていった。
残ったのはエネドラ、チクルス、アミル、レドリックの四人と講師役の俺とカラダン。
正直、レドリックが残ったのは意外だった。
「じゃあ、始めようか。カラダン、準備を頼む」
「はい。少々お待ち下さい」
カラダンはテーブルの上に、パピルスの紙片を並べ始めた。
「旦那様、これはいったい?」
「エネドラ、準備が終わるまで質問はちょっと待ってくれ」
やがて、カラダンはテーブルの上に大量のパピルスを並べ終えた。
パピルスの数は全部で100枚。
10個ずつの列と行で、10×10の正方形で置かれている。
「では、俺の方から少しだけ前置きを説明するぞ。
今日、ここで説明するのは複数スキルが融合された装備品の価値についてだ。
エネドラやアミルは既に知ってると思うが、俺はスキルが融合された装備品を
オークションにかけることもなく、金で対価を受け取るような事もしていない。
『等価交換』と俺は呼んでいるが、
要するにそのスキル融合装備を作り出すのにかかった素材やモンスターカードと
同じだけの素材とモンスターカードを交換条件として要求するというものだ。
ここまでは良いかな?」
アミルとエネドラ、カラダンは頷いている。チクルスとレドリックは少し戸惑い気味。
「例えば、スキル融合というのは通常十回に一回しか成功しないと言われている。
詠唱中断のスキルを融合するには、ウサギとコボルトのモンスターカードが1枚ずつ必要だ。
詠唱中断の付与された強権の鋼鉄槍を作り出そうとしたら、
一般的には鋼鉄の槍が10本とウサギとコボルトのカードが10枚ずつ計20枚が必要となる。
だから等価交換の取引では、
強権の鋼鉄槍と交換に鋼鉄の槍10本分の鍛冶素材とカード20枚を要求している。
これなら理解できるかな?」
今度はチクルスとレドリックも頷いた。
「それで、今日議論するのは複数のスキル、今回の例だと2つのスキルなのだが、
その2つのスキルが付与された装備品で等価交換の取引を行う場合に、
どれだけの素材とカードを受け取るのが妥当なのかという議論だ。
今回の対象は午前中に取引した催眠の鋼鉄槍で、2つのスキルが融合された武器だ。
それをカラダンが一生懸命考えたやり方で説明しようと思っている。
皆は、催眠の鋼鉄槍の妥当な素材の数とカードの枚数はいくつか分かるか?」
俺の質問に参加者は困った表情を浮かべた。
「チクルスはどう思う?」
「ユキムラ様って、こういう時はいつもアミルちゃんから質問しません?
何故今日に限って、私に初めに質問を?」
別にアミルから質問を始めるって決めてないのだけど。
ただ、今回はアミルが正解をいきなり言ってしまわないかと思ったので後回しにしたのだ。
そういう意味では、チクルスの指摘は鋭いのか。
「で、ではヒントを出そうか。
今、カラダンがテーブルの上に並べたパピルスは一つ一つが装備品・・・・・・
今回で言えば、スキル融合をする武器である鋼鉄の槍を表している」
「これが装備品ですか。100枚あるのですよね。
装備品1つに対してモンスターカードが2枚必要という話でしたから、
200枚のカードと100個の装備品の価値があるということでしょうか?」
見たまんまを回答にした感じだな。
「レドリックはどう思う?」
「そうですね。複数というからには2回融合するのですよね。
だとすると、ここに並んでいる100個の装備品にカードが200枚だと1回分だけですから、
えーと、200枚以上は必要な気がしますけど、何枚なのかは分からないです」
カルク持ちじゃないと計算は難しい?
「エネドラはどう思う?」
「100個の装備品に対して、10回に1回しか成功しないのなら10個成功するのですよね。
その後、融合に成功した10個に対してもう一回融合させて1個成功するのなら
さらに10回分で20枚カードが必要になるので、220枚。
220枚のカードと100個の装備品ということでしょうか?」
カルク持ちだから、その辺りの計算は楽勝か。
「アミルはどう思う?」
「えーと、装備品を生成した時点で空きスロットが作られる数にバラつきがあります。
10回に1回しか成功しないのは、前にご主人様に見せてもらった
空きスロットができるのが10個の装備品に対して1個しかできないからです。
ただ、生成された装備品に空きスロットができる場合は
空きスロットが1個の場合もあれば2個の場合もあります。
2回目の融合するのは10個に1個ではなく、もっと多いと思いますけど、
何個になるのかは分かりません。
あれっ、自分が何を言いたかったか分からなくなりました。ごめんなさい」
良いところまで来ているけど惜しいな。
「では、カラダンの方で説明してもらえるか?」
「はい、分かりました」
カラダンは俺の言葉を受けて、テーブルに置いてあった100枚のパピルスのうち10枚をひっくり返した。
ひっくり返した10枚のパピルスには数字が書いてある。
★テーブルの上に置かれたパピルス
「えーと、では上手くできるか分かりませんが説明します。
まず、この数字の説明ですが、先程アミルさんがおっしゃったように、
装備品を生成すると空きスロットができます。
鋼鉄の装備品の場合は空きスロットが1つから3つできるそうなので、
パピルスに書かれている数字は、生成した時にできた空きスロットの数だと思ってください。
数字が書かれていないものは、空きスロットができなかった装備品を意味します。
つまり、数字の書かれてないものは1回目のスキル融合で失敗してしまう装備品となります。
ここまでは大丈夫でしょうか?」
この場にいる全員が一応頷いている。
「次にこの数字ですが、アミルさんが普段生成している装備品で
空きスロットができた数の合計値を旦那様が記録していて見せていただきました。
鋼鉄の場合は、生成される装備品に空きスロットができる場合、
その半分の数は空きスロットは1個になるようです。
今回1回目に成功した装備品は10個ですので、
10個のうち半分の5個は空きスロットが1つになったということです。
残りの5個は空きスロットが2つか3つなのですが、2つより3つの方が少ないということで
空きスロット3つのものを2個、2つのものを3個としておきました」
「あっ・・・・・・」
エネドラが小さく声を上げた。
彼女には答えが分かったのかもしれない。
カルク持ちだけに軽く計算ができてしまったのだろうか。
厳密に言うと、融合に成功した鋼鉄の装備品の空きスロットの数のできる割合は
空きスロットが3個、2個、1個でその比は1対2対3だ。
3つの空きスロットができる確率は1/60となる。
「そして、空きスロットが1個のものは2回目のスキル融合で失敗します」
そう言って、カラダンは『1』が記載されたカード5枚をひっくり返した。
数字が書かれて見えるカードは『2』と『3』が記載されているカード5枚だけになった。
「2回目に融合で成功するのは、この5枚となります。
つまり複数スキルが融合された装備品が5つできあがったことを意味します。
先程、エネドラ様が装備品は100個でカードの枚数が220枚とおっしゃっていましたが、
その装備品の数とカードの枚数で5個のスキル融合装備品ができあがったのですが、
1個あたりの装備品の数は20個、カードの枚数は44枚となります」
カラダンが説明し終わった後に頷いているのはカルクのスキルを持っているエネドラだけだ。
他のものは計算についていけず困惑気味だ。
「正確な計算は分かりませんが、
44個の装備品の素材と44セット(88枚)のカードの枚数で今回取引しましたので、
それよりは少ないということですね。
だから、この前ご主人様は
ルーク様が提示した素材やカードが多過ぎるとおっしゃっていたのでしょうか?」
「そうだな。アミルの言う通りだ」
まあ、ざっくりと理解してもらえれば良い。
カルク持ちでなければ暗算で計算するのはシンドイからな。
「難しい話もこうやってパピルスを使って説明してもらうと分かり易くなるのですね。
正直、初めにお話を聞いた時には全然理解できない話が今日はされるのだなと思ってました。
全てが理解できてはいないですけど、かなり分かりやすかったと思います」
「レドリックの言う通りだな。
話をするだけだと分かりにくいものが、
具体的にモノに置き換わって説明すると分かり易くなることがある。
今日はそのことも知ってほしかったのだ。
そして、それを独力で成し遂げようとしたカラダンの頑張りはスゴイなと俺は感じたよ」
「いえ、装備品を生成する時にどの程度の空きスロットができるのかを
記録から導き出した旦那様の日々の努力に私は感服しました。
アミルさんの記録もそうですし、タケダ家には重要な記録が多くあるのだと改めて思いました」
確かにな。アミルの記録がなければ、もう少しボンヤリした結論になっただろう。
「そういえば、ご主人様はダマスカス鋼の装備品で空きスロットを4つのものを生成するには、
30個ぐらい装備品を生成すれば良いとおっしゃってましたが、
指示通りに30個生成すると、およそ一つは空きスロットが4つのモノが生成されています。
これも記録によって積み上げられてきたものなのですね」
「まあ、そうだな」
厳密には30個で済んでいるのは、拠点構築スキルの効果のおかげだ。
拠点規模が6になってから、装備品生成時に空きスロット付きの装備品が生成される確率が3倍以上に上がっている。
それがなければ空きスロット4つができるのは1/100の確率だ。
拠点構築スキルが便利すぎる。
可視化も記録もビジネスの基本だよね。
「カラダンの言う通り、アミルが記録してくれていた情報は重要だ。
アミル、ありがとうな。
そして、カラダンも様々な取引を記録してもらっていると思うが、
それらを大切に保管して、いつか役立ててほしい」
「なるほど、分かりました」
でも、夜通し記録しなくて良いからね。程々にね。
「旦那様は元々、ルーク様の実力を測るとおっしゃっていましたが、
今回の取引でルーク様をどのように評価したのでしょうか?」
「そうだな。あくまで推測に過ぎないのだが、
今ここで説明したような装備生成した後の融合の記録や
その記録を大勢で議論したりはしていないのだろうなと感じた。
もちろん我が家と違って空きスロットが見えないのだから
二回目のスキル融合に躊躇があるのだろう。
それでも大商家であれば数をこなせば、誤って複数回融合することはあるだろうし、
融合に成功した装備品が多くあれば複数回の実施も過去にやったのではないかと思っている。
そのような記録をちゃんと吟味できていないのかなと思ってガッカリしたのだ」
こちらの分かってる理屈と乖離した行動を取られると先の展開が読みにくいという事もある。
オークションの際にも融合に成功することを考慮して、融合の結果を見てから次のオークションを依頼するアプローチが一般的だと言ってたよな。
俺のように多くの枚数を一気に実施しないから、木を見て森を見ずの状態になっている?
というかそもそも記録をとって、傾向とか統計情報を取得するという感覚がないのだろうな。
「そして重要なことは、今回、ここでカラダンが示してくれたが、
鋼鉄の装備品について言えば、1回目のスキル融合は10回に1回しか成功しないが、
2回目のスキル融合は2回に1回成功する訳だ。
つまり2回目のスキル融合の方が難易度が低いということだ。
この事実は結構、見逃せないと思うのだよな。
もし、複数スキルの融合を目指す商家があればだが」
「確かに2回に1回なら、2回試してみようという気になりますね」
その通りだ。
「大商家なので、そういった情報が代々受け継がれているかと思っていたので
少しがっかりしたというところだ。
カードも44枚セットという取引だったが、なかなか出回らないため稀少価値から
高く素材やカードを融通してくれたのかもしれないが、
それはそれで本来の価値を知らないということになるので、残念に思ったのだ」
「なかなか厳しい評価ですが、旦那様のようになんでも理詰めで考えるのは厳しいでしょう。
大商家はそれでも、今も君臨し続けているのですから」
そうだな。別に大商家を舐めている訳ではないぞ。
「とまあ、複数スキルを融合した装備品の価値の検証と
タケダ家のおける記録の重要性を理解してもらいたかったということだ。
そして、カラダンのように何かにおきかえて具体的に見せるという重要性もだな。
念のため言っておくが、この具体的に見せるという行為は別に商売に限った話ではない。
迷宮での戦闘でも役立つし、戦争においても重要だ」
「えーと、例えばどのような情報なのでしょうか?」
「そうだな。例えば戦争だと地図がそうじゃないか?
隣国に攻め入る時に戦場となる隣国の地図があって、
そこに部隊を展開するような形で何かを置いてみれば、戦う時にイメージしやすいだろう?」
「確かに、実際にそのように地図を使ってましたね」
レドリックは戦士団にいて指揮を執る側だったからイメージしやすいだろう。
「迷宮での戦闘については、ミラに依頼している件があるので、
また機会を設けて実例を使って説明しよう」
「ミラちゃんにご主人様が依頼している件って、ミラちゃんの部屋にあるアレですか?
アレがどう関係してくるのでしょうか?」
「そのうち説明するから、楽しみにしていてくれ」
アミルの顔に疑問が浮かんでいるが、実際にやってみせないと分からないから仕方ない。
「結構長い時間をかけて話をしてしまったので、これで終わりにするか。
今日のことは各自で少し考えてみてくれ。
きっと自分達のやってることに役立つこともあると思うから。
遅くまでお疲れ様。また明日もよろしく頼むな」
お休みの挨拶を皆として解散にした。
自室に戻って、今日のまとめ。
■情報▶
■人材育成/採用(ユキムラ)▼
①人材育成 ※新規加入メンバ中心にパワーレベリング。迷宮での習熟訓練を行う
<軍事系>
ユキムラ(百鬼夜行Lv65/英雄Lv65/勇者Lv65/遊び人Lv65/魔道士Lv65/刺客Lv65/博徒Lv65)
アミル(鍛冶師Lv63/冒険者Lv40)、ヴィルマ(百獣王Lv49)、イレーネ(刺客Lv50)
オリビア(竜騎士Lv46)
レドリック(剣匠Lv44⇒剣聖)、モニカ(剣匠Lv39⇒剣聖)、レイモンド(冒険者Lv22)
ケリー(獣戦士Lv32⇒百獣王)、マリー(獣戦士Lv32⇒百獣王)、フラウス(巫女Lv46)
ラファ(巫女Lv35/魔法使いLv48)、ヘルミーネ(冒険者Lv25)
ミラ(鍛冶師Lv42)、マヤ(剣匠Lv37⇒剣聖) ※マヤの最終ジョブは要検討
<後方支援>
ピコ(冒険者Lv8/防具商人Lv7)、ビンス(冒険者Lv8)、リック(冒険者Lv8)
【育成保留中】エネドラ(武器商人Lv47)、チクルス(薬師Lv34)、ポーラ(僧侶Lv29)
カラダン(奴隷商人Lv15)、ミモザ(薬草採取士Lv45⇒薬師:保留中)
※アミル:隻眼のジョブ取得条件は不明のまま。装備品のスキル融合数を増やす
②採用
後方支援メンバ、護衛メンバ、迷宮探索メンバを拡充(逐次奴隷商館巡りをする)
⇒迷宮探索メンバ、護衛メンバの拡充を図る
⇒帝都の奴隷商館でオリビアの契約に成功。今後も竜人族、魔法使い入荷時に連絡を依頼
■軍事(ユキムラ/レドリック)▶
■商業/取引(ユキムラ/エネドラ/カラダン)▶
■開発(エネドラ/カラダン)▶
■生産(チクルス/アミル)▶
■その他/クエスト▶
今日の迷宮探索でイレーネの刺客がLv50に達した。
だが、新しいジョブは特に取得できなかった。
まだ何か条件が足りないのだろうが、それが何かは想像もつかない。
刺客の先には男性なら『忍者』、女性なら『くのいち』の可能性があるはず。
原作者の感想返信に確か、そんな記載があった気がした。
刺客のスキルに『クリティカル発生』があるので、その辺りの関連なのだろうか。
イレーネの武器にクリティカルが多く発生するスキルを融合するのが良いかもしれない。
彼女のジョブは暫くは刺客のままレベル上げを続けるか。
(コン、コン・・・・・・)
エネドラをベッドにうつ伏せにして、いつも通りのマッサージ。
初めのうちは盗賊襲撃の際に負った傷痕のこともあり、お互い必要以上に気を使い合っていたが今はそのようなことはない。
お互いの全てを曝け出したコミュニケーションがこの時間に行われているためだろうか。
背中にある傷痕も見慣れてくると、なんだか愛おしい。
それと同時に早く左腕とともに治してやりたいという気持ちが湧いてくる。
「カラダンは凄いですね。あんな風に一つのことを突き詰めて考えられるなんて。
私にはとても真似できません」
「カラダンは確かにスゴイ奴だな。あれの真似は俺でもできない。
と同時に、カラダンがあんなことができるおかげで、
俺は別のことに集中できるので感謝しているよ。
それはエネドラに対しても同じだ。
お前がいろいろやってくれているおかげで、俺は自分のやりたいことができている。
たくさん感謝しているぞ。カラダン以上にね」
彼女の首筋がピクッと反応した。
「そうなのでしょうか?」
「ソウナノデスヨ」
彼女はカラダンに少しコンプレックスを持ち過ぎかもな。
優秀な部下を押し付けられた女上司といったところだろうか。
カラダンはカラダン、エネドラはエネドラで別に良いと思うのだが。
仕事の分野も任せられている責任も違うのだから。
「それよりさ・・・・・・」
ソレ呼ばわりして申し訳ないが、優先度が今高いのはそちらではない。
彼女の裸身を眼下に収め、顔を伸ばして豊かな胸に埋没する。
「旦那様、これが本当に好きですね・・・・・・」
それが好きでない男がいるのだろうか。
大小関係なく好きなものは好きなのだ。
そこにいるだけで、めまいがするほど幻想的な気分になれるのは何故だろう。
この世界に来て、もっとも良かったと思えることの一つだ。
彼女の唇を奪い、舌を強く吸うと体の力が抜けていくようだ。
恍惚とした表情を確認して、また口を吸おうとすると逆に舌を入れられ激しく蹂躙された。
少女のような振る舞いをしていたのに、情熱的な獣のような瞳に震え
挑戦されると応えたくなってしまうのはゲーマーの性だろうか。
左右の胸の先端を啄みながら、体を下へ下へとずらしていく。
両腕で胸の先端を弄びながら、真ん中の先端を舌でゆっくりと愛撫する。
「あ、ああっ!」
今、小さく上げた声は少女と獣とどちらの方だろうか。
見えてはいないが、自由な右手で声を抑えようとしているのが感じられた。
体を必死に揺すりながら上に逃げようとするのを下の両腕で掴んで逃がさない。
顔を持ち上げると、少し惚けた彼女の表情が目に映った。
ゆっくりと彼女の中に侵入を果たすと、体の震えが伝わってくる。
焦らずゆっくりと動きながら彼女の反応を楽しむ。
腰が浮き、呻き声が一際高くなり、快楽の波の間隔が徐々に短くなってくるのが分かった。
「う、うぐぅ・・・・・・」
声を出すのを抑えるように眉間に皺を寄せながら、全身を震わせ頂上にたどり着かせたのを確認して自分も解放した。
・・・・・・