昼食の時間となり、クーラタルの迷宮から戻ってきたアミルと情報交換。
「相談なのですが、ヴィルマさんの剣にMP吸収を付与するのはどうでしょうか?
実は午前中の探索でヴィルマさんがビーストスラッシュを使いたくても
MP切れで使えない状況になりまして・・・・・・」
「そうか、俺が外れたことによる弊害か」
英雄と勇者のMP上昇の効果がなくなったから、ヴィルマがガス欠になったのか。
俺が抜けたことで攻撃力も落ちて、アクティブ攻撃スキルを連発したくても上手くいかなかったのかもしれないな。
「ヴィルマの今の剣にはもう一つ空きスロットがあったはずなので、
MP吸収を付与しても構わないぞ。
モンスターカードも倉庫にあったはずだ」
「はい、分かりました」
これで、ヴィルマの剣には空きスロットが無くなるか。
それ以上に何かを付与する場合は何かを削る必要があるから、別の剣を用意しないとな。
オリハルコンの空きスロット5つの剣が手に入るのは、まだまだ先だろうから。
「イレーネの方も攻撃力の底上げにクリティカル2倍を付与するか?
鯉のカードがあったはずだし、彼女の剣にも空きスロットがまた一つあるから」
「イレーネさんに相談してみます。
了解を得られたら、ヴィルマさんの剣もイレーネさんの剣も午後の探索までに融合してみます」
いつぞやのトラブルの二の舞にならないようにしないと。
「アミル、融合するのは構わないが後でちゃんと強壮丸を飲んでから
迷宮に向かうようにしてくれよ」
「はい。前の失敗を繰り返さないように注意します」
あの時のトラブルはお互いに苦い思い出だ。
あの失敗があったから、コミュニケーションをもっと取るようになったのだけど。
その後は、ターレ側の護衛部隊の武器の強化ポイントを共有。
剣聖のジョブ取得後にいろいろ考えたいポイントがあることやミラの防具の強化などを説明。
そして、ミラが槍を使いたがっていることも伝えた。
「槍ですか。確かにオリビアさんの模擬戦を食い入るように見てましたね。
後でミラちゃんにも確認しておきます」
「ダマスカス鋼の剣やエストックを量産して、
空きスロットの多いものを狙った方が良いかもな」
こうやってダマスカス鋼の素材もガンガン消費されていくのだろうな。
アミルとの情報共有が終わり、次はエネドラから。
「ルーク様から伝言がありました。モンスターカードの落札ができたとのことです」
「そうか、今日はクーラタルの世話人の所に行くから、ルークの所まで手が回るかどうか。
世話人との話が終わった後に時間があれば行ってくるか」
家の増築についてオネスタさんと話を進めておきたいから、ルークの方は後回しだな。
ルークの方は落札通知にかこつけて、附帯契約のスキル融合装備品の催促だろうか。
一つ提示するか、二つ提示するかどうするかな。
・・・・・・
昼食を終えて、俺の部隊とアミルの部隊がそれぞれ玄関に・・・・・・行こうとすると大渋滞になるので食堂に集合。
「アミル、引き続きよろしく頼むぞ」
「はい。お任せ下さい」
朝の出発時と同様に気負いも感じられない。これなら大丈夫か。
ヴィルマとイレーネの剣を見ると、昼食の際に彼女が話をしていたスキルが融合されていた。
早速対応したのか。
こういう素早い対応が仲間の信頼を得ることになるのかもな。
まずはアミル部隊が出発した。
こちらの部隊は午前中からケリーとマリー、ミラとマヤ、ヘルミーネとレイモンドが交代。
レイモンド(人間族 男 19才 奴隷)
冒険者Lv24
装備
強権のダマスカス鋼槍(詠唱中断、HP吸収、攻撃力2倍) 竜革の鎧 竜革の靴(空3)
耐火のダマスカス鋼額金(火耐性、水耐性、風耐性、土耐性)
耐毒の竜革グローブ(毒耐性、石化耐性、睡眠耐性、麻痺耐性) 身代わりのミサンガ
マリー(狼人族 ♀ 15才)
獣戦士Lv33
装備
激情のエストック(攻撃力2倍、MP吸収、空2) 竜革のジャケット(空3)
竜革の靴(空3) 耐火のダマスカス鋼額金(火耐性、水耐性、風耐性、土耐性)
耐毒の竜革グローブ(毒耐性、石化耐性、睡眠耐性、麻痺耐性) 身代わりのミサンガ
マヤ(狼人族 ♀ 15才 奴隷)
剣匠Lv38
装備
激情のレイピア(攻撃力2倍) 鋼鉄の盾 竜革のジャケット(空3) 竜革の靴(空2)
耐火のダマスカス鋼額金(火耐性、水耐性、風耐性、土耐性)
耐毒の竜革グローブ(毒耐性、石化耐性、睡眠耐性、麻痺耐性) 身代わりのミサンガ
魔法耐性防具と状態異常耐性防具は午前の部隊から抜けた者の使いまわしだ。
スキル融合の標準化をした装備品としているので、護衛部隊での使いまわしが容易だ。
マヤはミラから激情のレイピアを受け取っている。
「では、出発します」
レドリックの言葉で皆が玄関へ。
ワープゲートをターレの22階層の小部屋に繋げて全員で移動した。
午前中に俺が実施した事前説明をレドリックが新たに加わった三人に実施。
モニカと俺もそれを横で聞いている。
午後の陣容は前衛にミラ、マリー、モニカの三人。
後衛はレドリック、レイモンドと俺。
モニカとレドリックが適宜入れ替わるのは午前と同じだ。
前衛陣を先頭に小部屋を出て歩き始めた。
今回は既にボス部屋までのルートが分かっているので、最短ルートで進んでいく。
方向を指示するのは俺の仕事だ。
午前中にクリアにしたボス部屋行きルートを索敵のマップで表示しながら、左側にアミル部隊のマップも表示。
アミル達は中間部屋を出て、ボス部屋を探し始めたようだ。
こちらはマヤを中央に右にモニカ、左にマリー。
後衛陣はモニカの後ろにレドリック、中央に俺、マリーの後ろにレイモンドだ。
初戦の相手はサラセニア一匹にビッチバタフライ一匹、グラスビー一匹。
こちらに気付いたモンスターが向かってくるが、飛行系のビッチバタフライとグラスビーが急速に近づいてくる。
「サンダーストーム」
まずは雷魔法一発・・・・・・麻痺はなし。ちょっと揺れた程度。
元々揺れながら飛んでいるので気のせいかもしれない。
マリーとレイモンドが入れ替わって、モニカが後退した。
前衛はレイモンドとマヤになり、マヤは右端に寄ってグラスビーを引き付けるようだ。
ビッチバタフライが最接近したところで、レイモンドが天井ごと突き刺して地面に落とした。
ケリーとモニカ、レドリックが一斉に襲いかかって袋叩きにする。
レイモンドはマヤの上を飛ぶグラスビーを横から引っ掛けて右の壁に叩きつける。
タイミングを合わせてマヤも振りの小さい斬撃を繰り返して、浮き上がろうとするのを防ぐ。
「サンダーストーム」
二度目の雷魔法でグラスビーが麻痺した。
レイモンドはビッチバタフライへ向かい、槍の穂先で地面に押さえつけた。
サラセニアが徐々に近づいてきた・・・・・・が、もう少し距離はある。
マリーは鋭い刺突をひたすら繰り返し、たまにビーストアタックを叩き込む。
大人数で囲んでいたビッチバタフライが先に煙に変わった。
マヤはグラスビーを他の者に任せて、サラセニアの接近に備えて盾を構えた。
麻痺したグラスビーを他の四人が取り囲んで袋叩き・・・・・・麻痺が解けることなく煙に変わった。
サラセニアの枝の攻撃を盾で受けながら、油断なく消化液の攻撃にも目を光らせるマヤ。
既にクーラタルの迷宮でも戦ったことがあるので、防御の勘所もあるのだろう。
マヤがサラセニアの攻撃を引き受けているので、取り囲んだ四人が枝の攻撃に注意しながら攻撃を一方的に加える。
こうなると、もはや時間の問題だ。
やがてサラセニアは煙となり戦闘は終了した。
ドロップ品を拾って、次の相手に向けて歩き始めた。
マヤはミラと同じくタンク役を担っている。
二人ともどちらかと言えばベタ足で立ち位置を固定して相手を受け止め、耐えながら味方の攻撃参加を待つ感じか。
22階層までのモンスター相手なら悪くはない。
今回は俺が物理攻撃の役目を果たさず、魔法使い職に徹してるから勝手が違う部分もあるだろう。
普段なら冒険者のヘルミーネかレイモンドがいて、槍で中距離攻撃もこなす。
他に回復職のフラウスやラファがいて、これまた槍使い。
魔法使いをこなすラファは魔法攻撃もするが同時に槍も使う。
対空戦や中距離攻撃を担う者が、フラウスとラファの離脱で半減している。
グラスビーやビッチバタフライのような飛行型でも攻撃が比較的軽い奴等はなんとかなる。
次の相手はサラセニアが四匹、ビッチバタフライが一匹。
空中を浮遊するビッチバタフライが突出してきた。
レイモンドが先程と同様に前にでて槍に引っ掛けて地面に叩き落として、そのまま固定した。
後は四人でタコ殴りだ。
「サンダーストーム」
索敵で見ると、サラセニアの一匹が麻痺で動かなくなったようだ。
サラセニア三匹が到達する前にビッチバタフライは煙に変わった。
マヤが中央でやや前に出て、マリーが左、レドリックが右の位置についた。
消化液の攻撃に注意を払い、中央のサラセニアの攻撃を防ぎながら、マヤは右側のサラセニアにも攻撃を加える。
この戦いでは暫く膠着状態になりそうだな。
「サンダーストーム」
二発目の雷魔法でレドリックの前のサラセニアが麻痺した。
レドリックはスラッシュを時々交えながら、ひたすらサラセニアを打ち据える。
レイモンドも回り込んできて麻痺したサラセニアに槍攻撃を加える。
ミラは耐えながら、中央のサラセニアを押さえこんでいる。
左のサラセニアはマリーが刺突のカウンターを入れながら膠着状態に持ち込んだ。
「サンダーストーム」
三発目の雷魔法で右のサラセニアが煙に変わった。
右側にいたレドリックとレイモンド、モニカが中央のサラセニアを取り囲んで攻撃を加え始めた。
遠方にいる麻痺したサラセニアはまだ麻痺が解けていないようで、近づいてこない。
激しい攻撃に晒された中央のサラセニアが煙に変わった。
マリーの位置にマヤが入って攻撃を受け止め、包囲攻撃にかかった。
一番遠くにいるサラセニアが麻痺が解けて動き始めた。こちらに近づいてくる。
「サンダーストーム」
四発目の雷魔法でマリーの前にいたサラセニアが煙に変わった。
あとは一匹だけで近づいてくるサラセニアだけだ。
ミラが中央で受け止めて、すかさず残りの四人が包囲して攻撃を加え・・・・・・集中攻撃の末に煙に変えて全滅させた。
やはり戦闘に時間がかかるが・・・・・・こんなものか。
ドロップ品を拾って、再び歩き始める。
部隊編成のマップでアミル部隊の確認をすると、魔物部屋の近くには寄らずに迂回しながらボス部屋を探しているようだ。
クーラタルは地図があるとはいえ、結構アバウトなものだから分かりにくいのだよな。
上の階層でフロア面積が広いとなかなか地図通りの最短経路では進めない。
だが、魔物部屋さえ踏み込まなければ、今の迷宮組なら22階層は問題ないだろう。
万が一に備えて、朝の段階で魔物部屋は殲滅しておいたし。
アミル部隊のことはさておき、問題は明日の護衛部隊の相手・・・・・・ドライブドラゴンだ。
ターレ迷宮の23階層の新規モンスターはドライブドラゴンだ。
33階層までに出現するドライブドラゴンが23階層という最も早い階層で出現するのがターレ迷宮の特徴。
クーラタルの迷宮なら33階層で出現するのだから対照的だ。
空中を浮遊し、長い首を使ってパワフルな近距離戦闘を仕掛けてきて、魔法も効きにくく耐久力もある難敵だ。
オリビアのように槍二刀流でドライブドラゴンですら寄せ付けず、封殺できるような者は護衛部隊にはいない。
明日は、低階層で肝をぶつけてドライブドラゴンの予行演習を行うつもりだが、それにしたって対ドライブドラゴン用の勝ち筋を見つけて臨みたい。
最悪は俺が前衛に入って、二匹ぐらいまでなら引き受けても良いかもしれない。
ただ、それだと護衛部隊の修練にはならないよな。
右隣を歩くレドリックに話しかけた。
「明日の相手はドライブドラゴンだ。
ターレ迷宮は23階層という一番浅い階層でドライブドラゴンが出現する珍しい迷宮だ」
「ドライブドラゴンですか・・・・・・強敵ですね」
この護衛部隊にとっては、なかなか厳しい相手だ。
「今日は後衛で魔法職に徹しているが、明日は俺が前衛に出ても構わないぞ」
「ご主人様がですか・・・・・・心強いですが、それで我々が楽するのは考えものですね」
確かにその通りだ。
数字上のレベル上げのためだけにターレ迷宮に挑む訳ではない。
「ミラやマヤが前衛で頑張って、槍持ちのヘルミーネやレイモンドが前に出るか援護に回る。
それで魔法使いの魔法で削っていくのが、いつも護衛部隊の勝ち筋なのだろうが、
ドライブドラゴンは魔法耐性があるから厳しいぞ」
「そうですね。護衛部隊のいつもの戦い方では苦戦は必至ですね。
戦い方を変えるとなると、私とモニカですね」
レドリックとモニカ?
「いつもは私達二人は前衛が崩れないように盾を持って片手剣で戦っていますが、
片手剣の二刀流で戦うこともできます。
最近は二人とも模擬戦で練習していますから、二刀流で戦うこともできると思います。
アミルさんに借りて、エストック二本も試してみましたが大丈夫でした」
「そうか、二刀流か。剣匠の特性を生かすのだな」
今までは前線を支えるために盾を使っていたということか。
レドリックは今日中に剣匠がLv50に達するので剣聖になってしまうかもしれないが。
剣聖になったとしても、その状態で片手剣を使うのが良いのか、両手剣を使うのが良いか検討が必要か。
ジョブ 剣聖
効果 腕力中上昇 敏捷小上昇 HP小上昇
スキル ダブルスラッシュ 二刀流(片手剣/両手剣) クリティカル発生
ジョブ 剣匠
効果 腕力小上昇 敏捷微上昇 HP微上昇
スキル スラッシュ、二刀流(片手剣)
候補としては
レドリック(剣聖/剣匠)
モニカ(剣匠)
ケリー(獣戦士)
マリー(獣戦士)
の四人でエストックかダマスカス鋼の剣に状態異常を付与するスキル融合して使いまわすか。
他には・・・・・・ミラ(鍛冶師)とマヤ(剣匠)も候補に入れるかどうか。
ミラは槍を使いたいと言っていたので槍を優先しても良いが。
アミルに相談するか。
サンゴと灌木のカードは潤沢にあるので、後は空きスロットが3つ以上のエストックとダマスカス鋼の剣にスキル融合を考えよう。
「今日の探索が終わってアミルと相談してみる。
エストックとダマスカス鋼の剣に状態異常を付与するスキル融合をしてみて、
明日の戦いで試しながら、一番良い装備の組み合わせを確認してみよう。
ただ明日の相手はドライブドラゴンなので俺も前衛に出て皆の負担を減らす。
その傍ら、ドライブドラゴンにどこまで有効か確認していこう」
「ドライブドラゴン相手に試すというのもなかなか剛毅な話ですね」
とはいえ23階層なのだからLv23だ。クーラタル迷宮のように33階層よりはマシだろう。
「まあ、無理そうなら22階層に戻ったって構わない。
いっそ22階層で試してから23階層に上がるか?」
「いえ、23階層でやりましょう。緊張感を持って戦う方が確認するのには良い気がします」
それもそうか。
クーラタルでも22階層でそれなりに戦っているしな。
ドライブドラゴンがあまりに数が多ければ、俺が倒して減らしても良いし。
中間部屋で少し休憩して、引き続き探索を続行。
魔物部屋は午前中に殲滅したので、午後はスルーにした。
マヤとマリーに見せても良いが、今は魔物部屋は閑散としているので見学させるには不適切だ。
午前中に殲滅させたのは早まったか。
まあ、機会はまた訪れるだろう。
その後も順調にモンスターを倒して、ボス部屋に到達。
ここまで二時間もかかってないな。
最適な経路も既に分かっていて、索敵のマップで正しい道順で進めるのだから目的地に到達するのは楽勝だ。
待機部屋でレドリックが指示を出した。
基本的には午前と同じ戦略。
「ボスはマヤとモニカとマリー、お供は俺が受け持つ。
レイモンドは後ろに回って、ボスとお供の両方に牽制をしてくれ。
空中を浮遊するお供が出たら、レイモンドが叩き落としてくれ。
ご主人様はいつも通り、雷魔法をお願いします」
全員が頷いた。
扉に全員入って、配置に付くため皆で駆け寄る。
ボスのネペンテスとサラセニアが現れた。
「サンダーストーム」
雷魔法を放つとサラセニアが麻痺した。
レドリックが麻痺したサラセニアにひたすら斬撃をお見舞いする。
レイモンドはボスの方に移動して、槍で突きまくる。
マヤは今まで通り、ネペンテスの前に立って攻撃を盾で受け止めている。
ミラと同様に焦りはなさそうだ。
側面からモニカとマリーが滅多打ちで斬りつけている。
時々、スラッシュとビーストアタックが炸裂する。
「サンダーストーム」
ボスは麻痺しなかったが、元々麻痺になっていたサラセニアの麻痺も解除されないようだ。
お供のサラセニアはレドリックの連続攻撃の前に煙と変わった。
後は、ボスを包囲攻撃。
ボスが通常モンスターよりタフだとはいえ、時間の問題だろう。
少し時間がかかったがボスも煙に変わり、ボス部屋の攻略が完了した。
ドロップ品を拾って、アイテムボックスに収納しているとレドリックが近づいてきた。
「かなり早く、22階層の攻略が終わりましたけど、23階層で小手調べをしますか?」
「いや、ボス部屋の攻略を繰り返しやってみよう。
だが、その前にレドリックは剣聖のジョブを得たようだ。
ジョブを剣聖に変えて、慣らしをした方が良いだろう」
ボス部屋に到達する前に剣匠がLv50に達し、待機ジョブを見ると剣聖が取得できていた。
「剣聖ですか。ピンとこないですが、戦っているうちに何か掴めるかもしれません。
ジョブの変更をお願いします」
「ああ、ちょっと待ってくれ」
もはや、俺がギルド神殿なしでジョブ変更ができることは完全に受け入れられている。
「これで、レドリックは剣聖だ。
片手剣でも両手剣でも二刀流が使えるようだ。
スキルにダブルスラッシュというのがあって、詠唱は・・・・・・」
レドリックに剣聖のアクティブスキルの詠唱を教えた。
直ぐに使わなくても良いだろうけど、新しく取得すると使いたくなるよな。
その後はボス戦の周回をひたすら実施。
俺が硬直のエストックと激情のダマスカス鋼剣を普段使いしていたので、それを貸し出して四人で代わる代わる武器を入れ替えながら、
ボスやお供のモンスターを切り刻みながら、明日に向けての確認を実施。
基本的には魔法攻撃しかしないし、何よりもデュランダルがあるから二本の剣の出番は全くなかったので貸し出しても不都合はない。
レドリックもモニカもエストック二本を使った二刀流は問題ないようだ。
硬直のエストックはやはり使い勝手が良いようで、回数を重ねて斬撃を加えるとそこそこ石化させることができた。
麻痺と違って状態異常が解けることはないので、数の有利が構築しやすい。
硬直のエストックを使った者は皆、ご満悦だった。
やっぱりアミルに頼んで状態異常を付与するスキル融合武器を量産するか。
ルークから大量のモンスターカードを入手したからな。
ボス周回を終える頃には、レドリックの剣聖はLv6になった。
明日の23階層を考えるとレベル補正的にはどうかと思うが、腕力が中上昇になっているから捨てがたいな。
午前の護衛部隊から外れて留守番組になった連中も小荷駄隊に入れてレベリングを実施した。
久しく育成を保留していたポーラも小荷駄隊の方に入れてレベル上げを行なった。
そこそこ皆レベルが上がったが、次の上位ジョブ取得は剣匠Lv45になったモニカだろうか。
剣聖二人なんて、響きが良いな。
「この後は修練場で少し訓練してみたらどうだ?
その二本の剣も貸しておいても良いぞ」
「はい。明日に向けて、私とモニカはもう少し二刀流の調整をしてみたいと思います」
この後はオネスタさんとの話し合いで迷宮探索の予定はなく、武器を貸しても問題ない。
クーラタルの自宅にゲートを繋げ、全員でワープで帰宅した。