異世界迷宮と戦乱と   作:HMI

160 / 265
010.対策の答え合わせ

 起きると昨晩同様に山脈の中で遭難しかかっていた。

 温かくて柔らかくて、立ち去りがたい迷路の中に迷い込んでいるような・・・・・・。

 竜人族の娘は起きると冷たくなっていたと原作では言ってなかったか。

 オリビアは別に全然冷たくは感じないが。

 今は冬に近いから熱くなっているのだろうか。

 

 身じろぎしたせいで、彼女も起きてしまった。

 年上マウントを取らせる前に口を塞ぎ、朝から攻撃を・・・・・・。

 

・・・・・・

 

 真っ赤な顔をして出ていく彼女を尻目に急いで着替える。

 昨日同様にこっそりと23階層の魔物部屋の殲滅を行なった。

 急いでドロップ品を拾って、自宅の玄関にワープ。

 

 何事もなかったように、修練場に向かった。

 それでも、今日も遅刻扱いだな。

 

・・・・・・

 

 今朝の模擬戦の相手はミラ。

 ミラの両手には木製の槍が握られているが・・・・・・盾はなしか。

 槍は両手武器で鍛冶師には二刀流のスキルがないから、槍と盾の両方は持てないよな。

 俺の方は木の剣を一本だけ持って構えている。

 

 槍一本でタンクなんてできるのだろうか。ちょっと想像がつかない。

 それでも、どうしても槍を使いたいのなら・・・・・・どうするつもりなのだろうか。

 

 

 彼女はドワーフの膂力に任せた鋭い突きを出してくる。

 だが、この程度なら普通に回避できる。今までも多くの槍持ちと戦ってきたからな。

 木の剣を軽く当てて躱しながら、一気に決めてしまわないように注意しながら剣を振るう。

 

 珍しくミラの顔に焦りが見える。

 思うように戦えないと感じているのだろう。

 いつもの盾を持った防御主体の手法が取れないからな。

 

 焦って突いてくる槍の穂先にも力が感じられず、雑な戦いをしているように見える。

 

 そろそろ決着をつけるか・・・・・・と思ったら、ミラがギブアップしてしまった。

 

 彼女の目は真っ赤だ。大粒の涙も見える。

 槍を使った今の戦い方に限界を感じてしまったのか。

 盾がないとミラの良さが生きないのかもしれないな。

 そして、いくらドワーフであっても両手武器を片手で扱うことはできないと。

 これは努力してどうこうのではなく、ゲーム仕様の問題ではないかと思ってしまう。

 

 なにか打開策があるのだろうか。

 肩を落として立ち去る彼女にアミルとオリビアが寄ってきた・・・・・・ヘルミーネも心配そうに向かっていくのが見える。

 彼女は皆に愛されているのかもしれない。

 槍が使えなくても今の彼女は十分に我が家に貢献しているし、皆から信頼されていると思う。

 彼女の武器の件は暫く様子見だろうか。

 

 槍を使った新たな戦い方を見つけるのか、それとも全く別の道を歩むのか。

 

・・・・・・

 

 朝食を終えて二組の部隊が食堂に集合。

 アミルは・・・・・・見事に護衛部隊のスキル融合武器を間に合わせてきた。

 六人分だけでなく俺の分も含めて。

 昨晩は打ち合わせが終わった後に作業部屋に向かってはいなかったから朝早起きしてスキル融合したのだろうか。

 

 眠そうな顔をしてはいないから、迷宮探索に支障は無さそうだが。

 

「アミル、スキル融合武器の用意をしてくれてありがとう。

 今日のドライブドラゴン戦はきっと楽に戦えると思う」

「はい。ご主人様も武器が代わったのでお気を付けください。

 それとミラちゃんは、きっと乗り越えますから大丈夫ですよ」

 ミラの先の事まで見据えているのか。

 

 アミルは短期間に本当に成長したな。

 2か月前までは探索者Lv3だったのに。

 

「今日はグミスライムだな。

 23階層からモンスターが手強くなるが既に戦ったことのある相手だ。

 落ち着いて戦えば問題ないはずだ」

「はい。お任せください。では、私達は出発します」

 先行するアミル部隊の面々に声をかけ、彼女達が去るのを見送った。

 

「俺達の方は今日はドライブドラゴンと戦うことになる。

 ターレの23階層に行く前に、まずベイルの3階層でドライブドラゴンと戦う練習をする」

「肝を使うのですね」

 さすがにレドリックは知っているのだな。他の者達は分かってなさそうだが。

 

「ああ。まずは肝を投げてドライブドラゴンにするので、レドリックから戦ってもらえるか?」

「はい。やってみます」

 一度見せてやれば、皆も理解できるだろう。

 

「じゃあ、出発するか」

 玄関に向かい、ベイルの3階層の中間部屋にワープで移動。

 

 索敵で2つの赤い点を探して、近場にワープで移動。

 こちらに気付いたのか、2つの赤い点が距離を詰めてくる。

 

 鑑定で確認すると、コボルトが一匹とニードルウッドが一匹か。

 先にコボルトが来るから面倒だな。

 

「俺が相手をするから手を出さないでくれ」

 

 近づいてきたコボルトの足を引っかけて、ケツを蹴とばして壁の方に向けてスっ転ばした。

 ダッシュでニードルウッドに近づいてデュランダルで瞬殺。

 急いでコボルトの所まで戻って、再度転ばした。

 

「レドリック、ドライブドラゴンに変えるぞ。準備してくれ」

「はい。了解です」

 彼が構えるのを見て、コボルトに再度近づいた。

 

 立ちあがってきたコボルトを再度、転ばして俯せにさせた。

 そのまま、右手に持った肝を背中に叩きつけた。

 煙となり、それがドラゴンの形に変わり・・・・・・ドライブドラゴンが出現した。

 

 俺は下がり、レドリックが前に出た。

 両手にはスキル融合武器のエストックを二本持っている。

 

 ドライブドラゴンLv3と剣聖Lv6の戦いが始まった。

 名前の凄みと低いレベルのギャップが酷いな。

 とはいえレベルが見えるのは鑑定持ちの俺だけなので、絵面だけ見れば伝説のシーンだ。

 

 モニカと練習を重ねてきたと言っていた通り、エストック二本を問題なく操っている。

 ドライブドラゴン相手に刺突や斬撃を繰り返して、攻撃の機会を与えるような隙は見せない。

 大きな口を開け牙をむき出しにして襲いかかろうとするが、カウンターでエストックを口に突き入れられ有効な攻撃をレドリックは許さない。

 爪で引っ搔こうとするのをかいぐぐり、もう一方のエストックで次々に刺突を繰り返している。

 Lv3とはいえ、ドライブドラゴンはタフなので簡単には倒れない・・・・・・と思ったら力なく墜落。

 

 麻痺したようだ。急に脱力したように落ちてくると、ちょっとビックリするな。

 そこからは滅多打ちにしながら、ダブルスラッシュのスキルまで繰り出して煙に変えた。

 ブランチと竜革を拾って、戦った感想を聞いた。

 

「この武器は凄いですね。こんなに簡単に相手を無力化できるなんて」

「剣聖の二刀流のスキルが効果的のようだな。

 階層の低い相手をドライブドラゴンにしたので23階層でも同じとは限らないが、

 それでも今までよりはずっと戦い易いだろう」

 レドリックも二本の剣を眺めながら笑顔で頷いている。

 

 その後もケリー、モニカの順で一対一の戦いをさせてみた。

 二人とも新しいスキル融合武器の性能にご満悦だ。

 ケリーはちょっとはしゃぎ過ぎだと思う。

 ドライブドラゴン相手にテンションが上がったのかもしれないが。

 

 ミラとヘルミーネの方は二対一で練習。

 

 ミラの場合は盾で防御をしながら、ケリーが横から攻撃の練習。

 朝の訓練の時に比べると立ち直ったのか、彼女は淡々とドライブドラゴンの攻撃を受け流し、ケリーが麻痺させた後に集中攻撃して煙に変えた。

 

 ヘルミーネはドライブドラゴンの前に立ち、防御に重点を置きながら槍で牽制してモニカの攻撃を援護。

 モニカの二刀流でドライブドラゴンを麻痺させると、これも二人でタコ殴りにして倒した。

 なかなか息の合った連携だ。

 

 これでレベルが低いとはいえ、ドライブドラゴン対策は一定の効果が得られるのが分かった。

 この戦い方は迷宮組と同じなので、ドライブドラゴンに限らず上位の階層でも通用するだろう。

 

 あとは23階層で本物のドライブドラゴンと戦って試すだけだな。

 

「もう、ここでの練習は良いだろう。23階層で通用する戦力になっていると思う」

「はい。この武器なら今までよりも格段に戦い易くなるはずです」

 レドリックのみならず、他の者達も自信に満ちてるように見える。

 

 ベイルの3階層からターレの冒険者ギルドにワープで移動。

 いつも通り、ターレ迷宮の入口へ歩いてアリバイ作り。

 規定の料金をもらって16階層への案内を終え、23階層の小部屋にワープで移動した。

 

 部隊編成のマップで確認した限りでは、クーラタルの23階層に向かったアミル達の方も順調に戦えているようだ。

 赤い点をちょこちょこ消しながら前に進んでいるのが分かる。

 実際に、グミスライムを倒せているかまでは分からないが、半分の相手がグミスライムのはずだから、きっと問題は起きてないのだろう。

 

 

 こちらはこちらでドライブドラゴン対策の効果の確認をしなければ。

 

「初めは一匹ずつドライブドラゴンと戦ってみるか?

 その一匹以外のドライブドラゴンは俺が倒しても良いぞ」

「どうでしょうか・・・・・・では、一戦目でドライブドラゴンが複数出てきたらお願いします」

 レドリックもさすがに最初は慎重に進めるようだ。

 

 そして、俺がドライブドラゴンを複数相手しても問題ないと分かっているのだな。

 

 そんな時に限って一匹・・・・・・ではなく、ドライブドラゴンが三匹にサラセニア一匹か。

 Uターンして、他を探すのも面倒だから戦うか。

 

「前方からドライブドラゴン三匹とサラセニアが一匹来るぞ。

 俺も前に出るから、誰がドライブドラゴンと対応するか決めてくれ」

「初めは私が出ます。ミラは中央で防御を」

 レドリック自らか。

 

 ミラが防御、レドリックが攻撃を担って今の武器で戦えば、ドライブドラゴンとはいえ互角以上に対応できるだろう。

 

「分かった。近づいてきたら、雷魔法を放つ。それが戦闘開始の合図だ」

 ミラの左右に俺とレドリックが並んだ。

 

 ドライブドラゴン三匹が急激に近づいてくる。

 

「サンダーストーム」

 

 雷魔法を一射・・・・・・麻痺したのは一匹か。

 

「一匹麻痺した。二匹のうち左は俺が受け持つ。右を頼むぞ」

「分かりました。ミラ、来るぞ!」

 レドリックがミラに声をかけ、中央の彼女が進み出た。

 

 左側でミラよりも少し前に出て、左側のドライブドラゴンを引き付ける。

 

 二匹のドライブドラゴンと接敵。

 まずは目の前の奴を片づけよう。

 

(オーバーホエルミング)

 

 迫ってきたドライブドラゴンをデュランダルと二本のダマスカス鋼の剣で滅多打ちにして倒した。

 超速スキルを使ったので、常人にはほとんど瞬殺したようにしか見えてないだろう。

 

 右を見るとミラが防御に徹して、ドライブドラゴンの爪や長い首から繰り出す牙を避けている。

 前方を見ると、麻痺したドライブドラゴンを追い越してサラセニアが近づいてきた。

 面倒だから、こいつも倒すか。

 

 そのままデュランダルと二本の剣で面制圧をかけて圧倒し瞬く間に煙に変えた。

 これで残りは麻痺したドライブドラゴンと二人が戦っているドライブドラゴンの二匹のみが残った状態。

 

 麻痺した奴は状態異常が解けるまで放置しよう。

 

 レドリック達の戦いを見学。

 

 ドライブドラゴン相手でもミラは崩れることなく、盾と剣を使って攻撃を防いでいる。

 剣も攻撃というよりは、相手の攻撃に合わせて剣を突き出して攻撃の初動を止めている感じだ。

 ドライブドラゴンが戦いづらそうと感じているかは知らんが、有効な攻撃を与えられていないことは事実だ。

 

 その横でレドリックの二刀流で次々と斬撃を入れて・・・・・・麻痺が発生したドライブドラゴンが崩れ落ちるように墜落した。

 あとは、二人の一方的な攻撃が始まり、石化も発生。

 

「前方のドライブドラゴンへ」

 レドリックがミラに声をかけて二人は前進・・・・・・したところで麻痺から解けたドライブドラゴンが空中に浮かび上がった。

 

 後方にいたケリー、モニカ、ヘルミーネは石化した奴の止めを刺そうと刻みにかかった。

 索敵で見る限りは周りに赤い点は戦闘中の二匹しかいないので、俺も前へと進む。

 

 残ったドライブドラゴンと二人の戦いは先程と同じだ。

 ミラがタンク役で引き付けてる横からレドリックが攻撃を好き放題に入れる。

 まず麻痺になって墜落・・・・・・落ちたところで袋叩き・・・・・・石化させて終了。

 

 後はひたすら刻んで、初戦は全く危なげなく終了した。

 

「ご主人様は剣で相手に何もさせずに圧倒するのですね」

「そうだな、ミラ。

 オリビアのように槍二本で相手を圧倒するような事は俺にはできないが、

 剣を複数使っても圧倒することはできるな」

「そうですか、剣で・・・・・・」

 ミラはやはり剣で戦っていこうとするのか、それとも槍を使いこなす道を考えるのか。

 

 戦っている最中に迷いは禁物だが、戦闘の合間でイロイロ考えるのは悪くないだろう。

 まだ迷宮に入り始めてから長くは経っていないのだし、悩んでも良い時期のはず。

 

 ドロップ品の竜皮と附子を拾って、次の相手を求めて歩き出す。

 

 

「順調だな」

「ええ、次からはご主人様は雷魔法だけお願いします。

 我々だけで戦ってみましょう」

 それで危なそうな時だけフォローするか。

 

 

 次の相手はドライブドラゴンが三匹か。

 

 横一線で並んで急速に三匹が接近してくる。

 

「サンダーストーム」

 

 麻痺した奴はなしか。

 

 中央にミラ、右にケリー、左にモニカが並んでそれぞれの相手と戦闘が始まった。

 ミラは相手がドライブドラゴンであっても自分のペースを崩さず守りに徹して、後退することもなく踏ん張っている。

 普通のドワーフなら頭の上を越されるのでは・・・・・・となるかもしれないが、身長もあるミラを乗り越えることはなく、剣でも牽制してドライブドラゴンから有効打をもらうことはない。

 盾を構えて中央の攻撃をシャットアウトする傍らで、右のドライブドラゴンにレイピアで牽制の突きまで入れている。

 

 右側に位置するケリーは小刻みに動き回って的を絞らせずに、時々カウンターで斬撃を入れているが膠着状態だ。

 膠着状態にしておけば、いつか状態異常に陥られせることができると思っているのだろうか。

 

 左側のモニカは二刀流で攻防一体でエストックを使い、こちらも膠着状態。

 二本のスキル融合した武器を使っているので、均衡を破るのはここが一番早いかもしれない。

 

「サンダーストーム」

 

 ミラの前の中央の奴が麻痺した。

 彼女は注意深く盾を掲げながら、右のドライブドラゴンに剣を突き出して圧力をかけようとする。

 レイピアの攻撃力では迫力不足だが、ケリーが退いたので右のドライブドラゴンの相手がミラに切り替わった。

 ケリーはミラの後ろを回って左のドライブドラゴンに側面から攻撃をし始めた。

 

 中央の麻痺した奴を置き去りにして、両翼が下がったので上手く数的優位が作られた。

 なかなか上手い連携だ。

 こうなると、左の奴は時間の問題だ・・・・・・麻痺よりも早く石化した。

 モニカは中央の麻痺した奴を更に無力化するために二刀流で連撃を放つ。

 

 ケリーはミラが膠着させてる奴に側面から襲いかかり連打を加え・・・・・・麻痺させた。

 これで、終わりだな。

 

 中央の麻痺した奴が石化し、残った奴も取り囲んで石化させて終了。

 あとはひたすら切り刻んで全滅させた。

 

 竜皮2つと竜革1つを拾って、次の相手を求めて歩き始めた。

 

 

「今の感じだと護衛部隊の前衛が崩れることは無さそうだな」

「ご主人様のようにドライブドラゴンを倒し切ることはできませんが、

 膠着状態に持っていってどれかを状態異常にできれば有利に進められるので

 焦ることなく戦えます。

 雷魔法でどれかが麻痺しても、戦局が有利になりますし」

 確かにな。

 

 やはり原作にもあった、前衛陣の状態異常付与と雷魔法のコンボは凶悪過ぎるということか。

 そうなると俺が抜けた後の護衛部隊にはラファが魔道士のジョブを得て雷魔法を放つのが必勝パターンだよな。

 

 ラファは魔法使いで戦い始めてから間もないのだが、魔道士へのステップアップを本人とも相談するか。

 喜び勇んで魔道士になりたがる姿が思い浮かぶし、ヘルミーネも諸手を挙げて歓迎しそうだ。

 

 思わず、左側にいるヘルミーネを見てしまう。

 

「ユキムラ様、何か?」

「ナンデモナイデス・・・・・・」

 

 そう言えば、ヘルミーネも今は冒険者だが騎士のジョブにも未練がありそうだったよな。

 ラファの魔道士の話をしたら騎士への復帰も真剣に考え始めるのではないだろうか。

 

 

 左に浮かんだマップでアミル達の部隊も順調に進んでいるのを見てホッと一息。

 また昼食時にでもグミスライムとの戦いぶりを確認しよう。

 あちらはオリビアが中央に構えて場を支配しているだろうから、こちら以上に安定感のある戦いをしているはずなのだが、どうしても気になってしまう。

 

・・・・・・

 

 その後は中央のミラの左右にモニカとレドリックが並ぶ等、フォーメーションを変えて試しながら探索を進めたが、怪我人が出ることもなく順調に進んだ。

 

 途中で魔物部屋を見つけたが午後にマリーとマヤに見学させるため、場所の特定だけに留めた。

 

 

 そして、ボス部屋を発見。

 俺達以外にこの階層を攻略している者はいないので、当然扉は開いたまま。

 

「レドリック、ボスはランドドラゴンで陸上型のドラゴンだ。

 機動力はドライブドラゴンほどはないが、タフな相手だ。

 俺の戦い方も含めて作戦は任せるぞ」

「はい。では・・・・・・

 ボスはミラとケリー、右のお供は私、左のお供はモニカで対応する。

 ヘルミーネは遊撃で臨機応変の対応を。

 特にドライブドラゴン以外で飛行型のお供が出た場合の対応を頼む。

 ご主人様は雷魔法だけの援護でお願いします」

 これなら、ラファ達が戻ってきた時のフォーメーションと同じか。

 

「では、行くぞ!」

 レドリックの掛け声に従い、全員で扉の中に入って駆け出して配置についた。

 

 ランドドラゴンの左右にドライブドラゴン二匹。

 ドラゴン祭りか。

 

「サンダーストーム」

 どれも麻痺は発生せず。

 

 中央のランドドラゴンの前に立つミラとケリー。

 ドラゴンのデカさの前には二人が小さく見える。

 ケリーは元々やや小柄なのだが。

 

 レドリックとモニカの前にもそれぞれドライブドラゴン。

 ヘルミーネはレドリックの前のドライブドラゴンに立ち向かい、レドリックと入れ替わった。

 彼は右を迂回するように回って側面からドライブドラゴンに攻撃を仕掛ける。

 まずは、右から潰そうということか。

 

 激しく二刀流で攻めたて、あっと言う間に麻痺にして、そのまま更に連撃を加えて石化させた。

 

「サンダーストーム」

 残った二匹も麻痺にはならず。ならない時はこんなものか。

 

 ヘルミーネは左翼に回ってモニカとドライブドラゴンの間に割って入った。

 右翼と同じことをやろうというのだな。

 

 レドリックはランドドラゴンの背後に回って、二刀流で一方的に攻撃を加え始めた。

 時々尻尾の攻撃が飛んでくるので回避しながらも、カウンターで斬撃も加えている。

 

 先にボスが麻痺になった。

 ここからはミラ、ケリー、レドリックが一方的に攻撃を加えて・・・・・・石化させた。

 

 モニカ達の方も麻痺させたドライブドラゴンに追い打ちをかける。

 やがて全てが石化して、後処理のみとなった。

 全てを刻んで煙に変えて、ボス戦が終了した。

 

 竜肉と竜皮のドロップ品を拾って24階層に抜けた。

 

 アミル達の方は中間部屋に辿り着いて一息入れているようだな。

 

「どうする?何度かボス戦を繰り返してみるか?」

「そうですね。せっかくの機会だから、やりましょうか」

 昨日と比べると随分と余裕と自信が見られるようだ。

 

 ランドドラゴン戦を『せっかくの機会』と言ってるぐらいだしね。

 

 その後、ワープを駆使してボス戦を計10周程度実施して、フォーメーションに変化をつけて戦ったが問題は特に発生しなかった。

 モンスターカードのドロップはなし。

 せっかくだから竜のカードが欲しかったのだが仕方ない。

 

 アミル達はもう自宅に戻っているな。

 

「では、これで午前中の探索は終了にするか」

 自宅にゲートを繋げて、笑顔の五人と共に帰宅した。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。