「ターレの方はアミルに融合してもらった武器がかなり役に立ったぞ。
ドライブドラゴン相手でも俺の近接戦闘での出番が全くないぐらいだった。
レドリック達もかなり感謝していたぞ」
「そうですか。お役に立ててよかったです」
役に立ったなんてレベルではないな。
これで、『護衛部隊は10年は戦える』とは言わないが、33階層までは問題なく戦える見通しがついたと思う。
「私達の方もオリビアさんが前線を支えて、ヴィルマさんとイレーネさんが状態異常を与えて、
ラファさんが麻痺させ、フラウスさんが槍と治癒でサポートしてくれるので綻びがないです」
「そうか、皆、活躍してくれてるのだな。アミルの指示が的確なおかげだと思うぞ」
首を横に振っているが、全員が活躍してそれを把握しているアミルの功績が低い訳がない。
「引き続き、午後の探索も頼むぞ」
「はい。お任せ下さい」
24階層以降も難敵が待っているが、まずは23階層を無事攻略し終えてほしい。
エネドラも何か話があるらしい。
「旦那様、カラダンからザビルについての報告があるそうです。
今日の夜、お時間をいただけますでしょうか?」
「ザビルか。それなら全員で聞く必要はないだろうから、会議の後にしよう。
カラダンに伝えてもらえるか?」
「承知しました」
ザビルか。現地に行って調査すると言っていたから何か面白い情報を拾ってきたのだろうか。
・・・・・・
昼食を終えて、ターレ攻略組が集合。アミル達は既に出発している。
午後のターレ攻略組はケリーとマリー、ミラとマヤ、ヘルミーネとレイモンドが交代。
三人には念のため、午前中と同じくベイルの3階層でドライブドラゴンとの戦闘の予習。
大はしゃぎのマリーはともかく、問題なくこなせたので23階層に移動して魔物部屋の見学。
ドライブドラゴンが多数群れをなしている魔物部屋にマリーは大興奮し、マヤはドン引きして、レイモンドは唖然としていた。
その後、俺が一人で魔物部屋を殲滅したのでレドリックは苦笑。
三人の交代があっても、午前中と同様に前衛陣が全く崩れる気配はない。
戦闘が長引けば状態異常が発生して数的優位が確立される戦術は綻びを見せない。
たまにモンスターの攻撃を受けることがあっても、中央に陣取るマヤや後方からレイモンドが直ぐにフォローに入る。
午前中のミラもそうだが、マヤは集中力が非常に高く、自分の前の敵だけでなく左右の敵にも目を配りながら前線が崩れないように支える扇の要となっている。
こいつら、本当に頼りになる15才だよな。
俺のセブンスジョブの効果があるとはいえ、戦闘での振る舞いなどは訓練や実戦で身に付けたものだろう。
我が家に来て間もないはずなのに・・・・・・レドリック達の教え方が上手いのか、いったいなんなのだろうか。
ケリーとマリーもそうだけど。若手が優秀過ぎるよな。
双子は少し危なそうな振る舞いもあるけど、ミラとマヤは落ち着いていて好対照だ。
ボス部屋に到着して、午前と同様にランドドラゴンとのボス周回も実施。
フォーメーションを変えながら、代わる代わる戦闘を重ねて、ターレ組の本日の探索は終了。
結局、竜のカードはドロップしなかった。残念。
24階層に抜けて、皆と自宅にワープで戻った。
アミル達はまだクーラタルの23階層を攻略中だ。
あちこち動き回っているので、少し時間をかけてジックリと攻略するのだろう。
ボス部屋の近くをいったりきたりしているようだ。
食堂でエネドラに帰宅を告げ、自室に着替えに戻った。
階下に降りてエネドラ達と合流。
護衛にモニカを連れて商人ギルドの壁にワープで移動した。
受付でルークへの用件を告げると、さして待たずにルークがやってきた。
挨拶を済ませ、ルークが落札したカード情報を提示。
コボルト4、サンゴ1、アリ1、サイクロプス1
いつもよりは枚数が多いが・・・・・・前回から時間が経っていることを考えれば、こんなものか。
「全部もらおう。次回は、つぼ式食虫植物を多めに落札してもらえると助かる」
「なるほど、承知いたしました」
つぼ式食虫植物は、最近かなり消費してしまったので在庫がなくなってしまった。
カードの落札金額と次回追加分の手数料7枚分を支払い、カードを受け取った。
「それで附帯契約の方なのだが、大量にモンスターカードが調達できたこともあって、
スキル融合の方もそれなりに成功した。
成功はしたのだが、我が家で求めていたものだったので自分達で使うことにした。
まだ融合していないカードが大量にあるので、附帯契約で提出する装備品の方は
今しばらく待ってほしい。
確か契約してから20日以内の通知だったな。
近日中には伝えられると思っている」
「そうですか、分かりました。お待ちしております」
あまり表情を崩さないから本心は読み取れないな。
だが、次回はきっと早めに伝言してくることになるだろう。
ルークと挨拶して別れ、商談室を後にした。
「エネドラはこの後は情報収集していくのか?」
「はい。それと先日取引きした商人との次回取引についても確認してみようと思っています。
他には、そろそろ別の取引先についても模索してみたいと思っています」
取引先を増やすことについては、タケダ家内では合意済だ。
「では、気を付けてな。モニカ、護衛の方をしっかり頼むぞ」
エネドラ達と別れて帰宅した。
アミル達はもう戻っているか。
なら、ラファとフラウスのパワーレベリングをするか。
修練場に向かい、ラファを探す。
木陰でヘルミーネと話をしながら休憩中か。
まあ、二人一緒にいる時の方が話が早いか。
「ラファ、今ちょっと良いか?」
「なんでしょうか?ユキムラ様」
食い気味に距離を詰めてきて、怖いのですけど。
「今から俺は迷宮にいってラファとフラウスに経験を共有してこようかと思うのだが、
魔法使いと巫女とどちらにしようか少し迷っている。
魔法使いに経験を共有する場合は魔道士のジョブ取得を早期に目指す場合だ。
巫女の方は今までの成長の遅れを取り戻すためになる。
最近は巫女の方に経験を共有していたのだが、ラファの方に希望はあるだろうか?」
「是非、魔道士で。
さきほど、ヘルミーネからユキムラ様の護衛部隊での活躍を教えてもらったのですが、
魔道士のジョブが大活躍をしていると伺いました。
私も迷宮組の皆さんへ貢献するために早く魔道士になりたいのです」
やっぱり、そうなるよなぁ。
「そうか、魔道士になると新しく詠唱も覚えなければならないが・・・・・・」
「ユキムラ様に教えていただきたいです!」
くっ、近い近い。
ヘルミーネの指金ではないだろうな。
14才の女の子は俺は守備範囲外だぞ。
俺は異世界言語でブラヒム語でもバーナ語でも読み書き可能だから、詠唱の文言の方は紙に書いて渡してやろう。
別にマンツーマンで教える必要はないだろう。
「そうか。ではラファとフラウスを加入させて、迷宮に行ってくるか・・・・・・」
「あの、ユキムラ様、私も相談というかお願いがあります」
ヘルミーネのお願いは予想がつくな。
「前にユキムラ様の助言していただいた通り、騎士のジョブでも経験を積みたいと思います。
冒険者が必要な時には冒険者のジョブに就くことは構いませんので、
騎士のジョブに就くことの許可をお願いできないでしょうか?」
「そうか。分かった。許可しよう。
当座は俺とターレの迷宮で探索する期間は冒険者のジョブは必要ないだろう。
その間に騎士のジョブで経験を積めば良いだろう」
狼人族の彼女の尻尾は全開でブンブンと振られている。
よほど嬉しかったのだろうか。
横にいるラファも嬉しそうだ。
「では、フラウスにも声を掛けたら、俺は迷宮に行ってくるから」
「いってらっしゃいませ、ユキムラ様!」
スンゴイ上機嫌なのだが。
だけど、ラファやヘルミーネに限らずセカンドジョブを育てるのも良いかもしれないな。
アミルだって隻眼が取得できないからというのもあるけど、冒険者のジョブを育成したしな。
実際、今それが役に立っている。
ラファを通常部隊、フラウスを小荷駄隊に入れた。
通常部隊は俺とラファのみで小荷駄隊はフラウスのみなので、育成効率は良いだろう。
クーラタルの33階層の中間部屋にワープで移動。
魔物部屋を確認すると大量の赤い点。そのうち半分はドライブドラゴンだ。
ドライブドラゴンは魔法耐性があるので削りにくい相手。
それでも雷魔法を撃っては超速スキルでデュランダルと硬直のダマスカス鋼剣で石化しては退避するのを何度も繰り返して殲滅した。
その後も32、31、30階層と魔物部屋を殲滅して回った。
全滅したパーティはいなかったようだが、30階層の魔物部屋でハーブのモンスターカードがドロップした。
ハーブは状態異常系の耐性スキルだったか。
ラファは魔法使いがLv50に達して魔道士のジョブを取得した。
フラウスの方は巫女がLv50に達して
巫女の上位のジョブは禰宜ではなく、斎王なのだな。
確かに禰宜は男性というイメージがある。
神官と巫女で男女で名称が別なのだから上位のジョブもそうなのか。
その後もレベル上げを続行したので、それぞれ魔道士Lv16、斎王Lv13になった。
やはり人数を減らして魔物部屋でパワーレベリングすると、レベルがグングンと上がっていく。
パワーレベリングを終えて帰宅した。
ラファに今伝えると、おおはしゃぎで大変な事になりそうなので夕食の後にでも伝えよう。
その前に、詠唱のメモを作っておかないと。
斎王の方も禰宜の詠唱のメモを作ろう。
二人ともLvが10台だから、もう2、3回はパワーレベリングした方が安全だろうな。
レドリックも剣聖のジョブを得たし、これからも上位ジョブ取得ラッシュが続くかもしれない。
それに加えてヘルミーネのようなセカンドジョブか。
どんどん強化されていくな。
ゲーマーの血が騒ぐが、迷宮は命懸けの場所だから浮かれ過ぎないようにしないと。
・・・・・・
夕飯を終えて、ラファとフラウスにメモを渡しながら、上位ジョブ取得を伝えた。
「ユキムラ様、ありがとうございます!
まさか、こんなに早く魔道士になれるなんて夢のようです」
「そうだな。だが詠唱の練習もしないとならないので、暫くは魔法使いのジョブを使うか?」
「いえ、雷魔法のサンダーストームだけでも覚えれば、明日からお役に立てるので
まずはそこに注力します。
それにこのメモがあれば、迷宮で他の魔法の詠唱の練習もできます。
ありがとうございます」
マンツーマンをやりたくなかっただけだったのだが、思わぬ効果が。
まあ、本人が喜んでいるから別に良いか。
「フラウスはどうする?」
「私も全体治癒魔法を使えれば良いので、斎王のジョブのままでお願いします」
治療職の方が覚える詠唱は少ないものな。
「分かった。では上位のジョブのまま迷宮に挑んでくれ。
くれぐれも初めのうちは無理しないようにな」
「はい。ありがとうございます」
なんか、二人ともキラッキラッした目で俺を見てくるので似た者同士なのだろうか。
ヘルミーネと言い、類は友を呼ぶのだな。
・・・・・・
風呂を終えて、参加者が集まったので会議を開催。
「明日の予定だが、まず朝一俺はセルマー伯対応でハルツ公の所に行かなければならない。
会談して直ぐに終わりとはならないので、少し時間を取られることになるだろう。
なので、ターレの迷宮探索はそれが終わり次第となる。
申し訳ないが、それまでは訓練するなどして、俺の帰りを待っていてほしい」
「はい。大丈夫です、ご主人様」
悪いが、レドリックに対応は任せた。
「旦那様、ハルツ公の所に行く際には、石鹸20セットの納品があります。
既に石鹸の方は用意できております。
木箱に詰めてギリギリ20セット収まりましたので持っていかれますか?」
「そうか、後で見せてもらうが、俺がそのまま持っていくと思う」
両手で持てるサイズと重量だと良いのだが。ダメならワープで往復しよう。
「護衛部隊の方はターレの24階層の探索となるが、
ハルツ公の対応で午前中に探索が終わらない場合もあると思う。
その場合は、昼食を挟んで午後から続きをやることにする。
いったんボス部屋まで攻略したら、次の組と入れ替えて再度24階層の攻略を行なう予定だ」
「分かりました。皆に伝えておきます」
「迷宮組のクーラタル攻略は24階層だ。引き続き頼むぞ、アミル」
「はい。お任せください」
「ターレ迷宮の24階層の攻略が午前・午後と終わったら、
俺はベイルのビッカーの所に取引に行ってくる。
明日の予定はそれぐらいだな」
「旦那様、スキル融合装備の取引希望が2つの商会からあります。
一つは前回取引した商人で、もう一つは別の商人ですが、
いかがいたしましょうか?」
エネドラが2つの商人の取引希望のスキル融合装備品のリストを提出してきた。
希望装備品(前回商会):頑強の鋼鉄鎧 もしくは 耐毒の鋼鉄鎧
希望装備品(新規商会):激情の鋼鉄剣 もしくは 強権の鋼鉄槍
「これで頼む」
等価交換の希望カードと素材をメモしてエネドラに渡した。
「分かりました。交渉してみます。進展がありましたら、報告いたします」
その他にもチクルスから生薬についての生産状況、アミルからドブローの委託契約で引き受けた装備品の進捗状況が報告された。
報告が一区切りついた時点で、会議は終了し解散とした。
迷宮組は自室に戻り、残った参加者でカラダンからの報告を聞くことにした。
「ザビルについて2日ほど調査したので、その状況を報告します。
まず、武器屋、防具屋、奴隷商館に関する報告となります」
「ザビルの迷宮については、ベイルと違って騎士団員も配置されてない等
管理があまり行き届いてない状況ですが、
武器屋、防具屋の方はそれなりに繁盛しているようです」
「なるほど。だが、そう判断した理由は?」
「探索者ギルドや冒険者ギルドで聞き込みを行ないました。
もっと言うとギルドにモンスターカード収集の依頼を出した際に、
探索者と話をする機会がありましたのでザビルの街の評判を確認しました。
もちろんギルド職員とも話をしました」
「そうか、確かに探索者ギルドの職員やギルドに来る者に確認するのが手っとり早いな」
ギルドにモンスターカードを収集する依頼を出すという発想はなかったけど、確かに依頼としてはアリだな。
「そこで、ザビルの街の問題も分かりました」
「問題?」
ザビルに出店するのはダメだということなのだろうか。
「武器商人の店は良いのですが、防具商人の店は潰れそうです。
売れ行きが悪いから潰れるのではなく、
買い付けにドブローの街へ商隊を出したところ、
盗賊の襲撃を受けて積荷を奪われ、借金が返せなくなったそうです」
「ドブローの盗賊って、この前の?」
「いえ、具体的にどの盗賊かまでは分からないのですが、とにかく借金で店が傾いてるそうです」
なんか、いろいろと繋がってるみたいで嫌な感じだな。
「その防具屋の情報がギルドまで流れていたのか?」
「いえ、そうではありません。
その防具屋の借金の話が分かったのは、奴隷商館です」
今度は奴隷商館?
「ザビルの奴隷商館がどのような状況なのかを確認しに行きました。
実際に客になりすまして、奴隷を見せてもらいました。
戦闘奴隷、家事奴隷などを見たいと要望を出して、奴隷たちを一通り確認しました。
そこで候補となった猫人族の男と面談をした際に防具屋の状況を確認した次第です。
その男は防具商人の息子のようで、借金のために自分を身売りしようとしているようです。
高い金額で買い取ってもらいたいらしく、その理由を確認したら防具屋に辿り着きました。
ただ、その男を買い取っても返せるような金額ではないようですが。
防具屋の主人が亡くなり、妻と娘、それとその男の三人に借金が残されたようです」
「そうか、では、放っておくとザビルの防具屋は潰れる可能性があると」
カラダンは首肯した。
これは、エネドラ母娘に起きたことと同じパターンか。
この世界の街と街の移動って本当に危険だな。
今回、あの大規模なドブローの盗賊団が関係しているのなら例外なのかもしれないが。
「それから、奴隷商館の方も店をたたむことを考えているようです。
理由は後継者がおらず、店主が高齢だからということです」
「奴隷商館の方は直ぐではないが、いずれは引退すると。
なかなか問題が多いな。
それでカラダンはどうしたいと思っているのだ?」
「タケダ家の人材の問題もありますが、
可能なら奴隷商館と防具屋を併設した店を出店させるのが良いと考えます。
ザビルの街には防具も奴隷も需要があるようですから、出店するには悪くない状況に思えます。
奴隷商館も防具屋も今の店は手狭のようなので、別の広い店舗を借りたらどうかと考えます。
その防具屋の三人については奴隷として我が家に身請けして人材として生かすのか、
別の者を用意するのかという選択肢があると思いますが、出店自体は問題ないと考えます」
「なるほど」
既存の人員も、そのままザビルの新規店舗で使わず別で生かす手もあるよな。
使える人材かどうかという判断が必要だけど。
それにしても、異世界に来ても・・・・・・後継者不足で店が無くなるのか。世知辛いな。
農家の跡取りは別に農夫のジョブがなくてもなれるだろうけど、奴隷商館の跡取りは奴隷商人のジョブに就いていないと意味ないからな。
奴隷商人のジョブに就くのって、結構ハードル高いし。
アルマーのように親父さんが亡くなる前にパワーレベリングでもして、息子を奴隷商人のジョブにしていれば問題ないけど、そうでなければ厳しいのだろうか。
アルマーと言えば、前から何か引っかかってるのだよな。
なんなのか、ちょっと思い浮かばないのだけど、気になるが・・・・・・まあ、タケダ家とは直接関係ないから後回しだ。
「分かった。では出店することを前提にもう少し調査を進めてもらえるか?
出店する候補の建物の家賃やザビルの騎士団の状況、商人ギルドの評判等を調査してほしい。
クーラタルの増築の予算が見えてきた時点で、ザビルの方に使える予算も考えたいのでな」
「承知しました。旦那様」
予算の計画を立てるにしても優先順位があるからな。
「あとはベイルの拠点だが、ベイルの方に出店するという計画はあると思うか?」
「ベイルは奴隷商館も武器屋、防具屋についても競争相手が厳しい状況かと。
ベイルの拠点は平民用の高品質な石鹸を量産する場所とするのを基本として、
可能なら石鹸の販売も行える店舗にするのはいかがでしょうか?
ただ、ベイルの拠点は現時点ではかなり手狭な状況ですから、
店舗にするのなら、隣接する区画を購入して連結するなどの対応が必要ではないかと思います」
確かにな。今、ベイルの我が家はキャパがギリギリの状況だ。
とても、客を招いて商談をするようなスペースもないよな。
武器屋、防具屋もしっかりしているし、奴隷商館でアランと競合なんて無理だよな。
「そうだな。クーラタルの増築、ザビルの出店、ベイルの店舗化の順で片づけていこうか。
いきなり並行して全てを片づけることは無理だろうしな」
「はい。では、ザビルの調査については引き続き実施いたします」
カラダンが自分の判断で動ける者で良かった。かなり助かっている。
「エネドラの方は何かあるか?」
「そうですね。人材という点ではミモザにベイルを任せるという選択肢もあるかと」
なるほど、彼女ならベイルの切り盛りをするのは良いかもな。
「ミモザは確かに良いかもしれないが、
ポーラの出産の対応もあるから余力を残した上で任せることが前提だろうな」
「はい。ミモザ本人やポーラとも相談してみます」
関係する当事者にも了解を得てから進めたいな。
「今日のところは情報共有というところで、これで終わりにしよう。
カラダン、よく調べてくれたな。ありがとう。
では、これで今日は解散とする。ゆっくり休んでくれ」
お休みの挨拶をして、解散とした。
俺も自室に戻って、今日のまとめ。
■情報▶
■人材育成/採用(ユキムラ)▼
①人材育成 ※新規加入メンバ中心にパワーレベリング。迷宮での習熟訓練を行う
<軍事系>
ユキムラ(百鬼夜行Lv65/英雄Lv65/勇者Lv65/遊び人Lv65/魔道士Lv65/刺客Lv65/博徒Lv65)
アミル(鍛冶師Lv63/冒険者Lv40)、ヴィルマ(百獣王Lv49)、イレーネ(刺客Lv50)
※アミル:隻眼のジョブ取得条件は不明のまま。装備品のスキル融合数を増やす
オリビア(竜騎士Lv46)
レドリック(剣聖Lv13)、モニカ(剣匠Lv48⇒剣聖)、レイモンド(冒険者Lv27)
ケリー(獣戦士Lv38⇒百獣王)、マリー(獣戦士Lv38⇒百獣王)、フラウス(斎王Lv13)
ラファ(魔道士Lv16/巫女Lv42)、ヘルミーネ(冒険者Lv32/騎士Lv10)
ミラ(鍛冶師Lv47)、マヤ(剣匠Lv43⇒剣聖) ※マヤの最終ジョブは要検討
<後方支援>★:育成保留中
エネドラ★(武器商人Lv47)、チクルス★(薬師Lv34)、ポーラ(僧侶Lv36)
カラダン★(奴隷商人Lv15)、ミモザ★(薬草採取士Lv45⇒薬師)
ピコ★(冒険者Lv8/防具商人Lv7)、ビンス★(冒険者Lv8)、リック★(冒険者Lv8)
■軍事(ユキムラ/レドリック)▶
■商業/取引(ユキムラ/エネドラ/カラダン)▶
■開発(エネドラ/カラダン)▶
■生産(チクルス/アミル)▶
■その他/クエスト▼
①カードハンターとの取引(ベイル)
⇒コボルトハンター経由で依頼中(次回7日後、訪問予定)
②ダマスカス鋼工房の対応(ドブロー)
⇒頑強のダマスカス鋼鎧を5日前に納品済(次回、候補未定:需要はあるとのこと)
③ゴッゼル士爵への対応(ベイル)
(1)ゴッゼル士爵家支援対応
⇒士爵家へ支援策(装備、住居、生薬)の契約を締結
⇒ドロップ品、モンスターカード等を逐次引取り中(記録簿管理)
(2)アイリス家支援対応
⇒三人の装備品を納品済。個別取引は随時実施中
④剣術指南所の対応(ターヘラ)
(1)ケリー&マリーの奴隷契約対応
⇒ターヘラの商店との食料移送契約は締結済(8日後に延長契約)
(2)業務提携
⇒子供達の習熟作業完了。正式作業開始
⑤ベイル旧宅の商店開業準備
(1)カラダンの商人ギルド加入(ザビルの商人ギルドの予定)
(2)従業員育成
⇒ピコ、ビンス、リックは冒険者ジョブ取得済
⇒ピコは防具商人ジョブを取得済
(3)石鹸販売店舗の検討(保留)
⑥ハルツ公爵領迷宮探索依頼(ボーデ、ハルバー、ターレの迷宮のいずれか)
⇒ターレの迷宮探索中(16階層まで到達報告。23階層まで攻略済、次は24階層から)
⑦鏡工房の装飾品注文対応(ペルマスク)(対応中)
⇒9日前に瑪瑙のブレスレット2点を納品(70万2000ナール)
⇒琥珀のネックレスはブレスレットの反応を見て注文される予定
⑧ハインツ討伐対応
⇒ターレの迷宮12階層でハインツ一味10名を討伐
⇒ハルツ侯爵に討伐報告とインテリジェンスカード提出済
⇒決意の指輪のみ2日前に提出。公爵側で防具鑑定を行なってもらう(報奨は未定)
⇒明日の朝一でセルマー伯への謁見対応でボーデの城に行くこと(石鹸20セット持参)
⑨クーラタル拠点増築対応(敷地2倍、居住スペースを3倍に拡大)
⇒昨日、土地の購入及び増築の検討の打ち合わせを実施
⇒土地は現在と同じ広さを購入するのに5万ナール必要
⇒増築については大工店(親方:ヨルゲン)に見積もり依頼中
⑩ザビル出店計画
⇒カラダンから防具屋と奴隷商館併設での出店提案あり
⇒クーラタル拠点の増築予算が見えた時点で再度検討する
⇒ザビルの調査は継続する
ベッドに横たわって、人材の件について考えてみた。
我が家の戦闘職のジョブ育成は順調だ。
この世界がハードモードのせいなのか、戦う意志のある者は結構多い。
統括ができるリーダーシップのある者は少ないけど。
同じようにエネドラやカラダンのような拠点を任せられる者も少ないよな。
焦らずに育成していくしかないのか。
(コン、コン・・・・・・)
ドアを開けるとチクルスの姿が・・・・・・Lv3!
昨日から連続だな。
・・・・・・
チクルスを俺の上に乗せて、まったりモード。
「昨晩、オリビアにあの恰好をさせたのって・・・・・・」
「お気に召しませんでした?」
YesともNoとも答えづらいな。
「まあ、なんだ、オリビアは喜んでいたぞ」
「ユキムラ様は嬉しくありませんでした?」
答えづらい・・・・・・。
態度で示すしかないか。
穴の開いている前方と後方から下の両手をこっそり忍ばせる。
「うっ・・・・・・」
彼女の頬も首筋も湯上りの肌のようにほんのりと桜色に染まっている。
今は目もトロンとして、焦点が少し定まっていないように見える。
時々、ぴくっとさせて体を震わせるのがとても心地良い。
上側の両手も胸の先端を愛撫したり、背中に指をはわせながらゆっくりと彼女を溶かしていく。
口から洩れる吐息を感じて、思わず蹂躙してしまう。
「あぁぁ・・・・・・」
口を離すと可愛らしい鳴き声。
ゆっくりと侵入を果たして、俺の上でゆらゆらと揺り動かして翻弄する。
彼女を徐々に追い立てながら、体の真ん中を嬲る。
彼女の惚けた表情を見つめ、俺の上で踊る彼女を激しく責め立てた。
一瞬目を閉じて痙攣を始めたのを確認し、こちらも全てを解放した。
「やっぱり、この恰好が好きってことなのですよね」
そんな冷静な指摘をされてもねぇ。
・・・・・・