異世界迷宮と戦乱と   作:HMI

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014.ザビルへの出店に向けて(その2)

 カラダンの案内で奴隷商館の前に着いた。

 守衛はいないのか。

 

「この商館の周りを歩いても良いか?」

「ええ、別に構いませんけど」

 この商館の広さを確認しておきたいので一周してみたいだけだ。

 

・・・・・・

 

 大して広くはないな。ベイルの家よりは広いが、クーラタルの家よりは全然狭い。

 奴隷が何人住んでいるのか分からないが、大して多くはないのだろうか。

 

「では、行くか」

「はい、旦那様」

 

 ドアをノックすると、執事という言葉がピッタリの壮年の男が出てきた。

 目が鋭いので、無気力店主の方ではないのだろう。カラダンが番頭と呼んでいた者か。

 彼はカラダンに視線を向けると意図を察したのか、応接室に案内してくれた。

 

「当主を呼んで参りますので、少々お待ちください」

 我々に丁寧なお辞儀をすると、退室していった。

 

「彼が番頭なのか?」

「はい」

 何か下降線の奴隷商館にしては有能というか、雰囲気のある男だったな。

 

 やがて、当主を連れて戻ってきた。

 当主はヨボヨボの爺さんのように見える。

 おばば様とはえらい違いだ。おばば様に会ったことはないのだが。

 

 

(鑑定)

 

 

ヘルマン ウェイランド(人間族 男 69才)

奴隷商人Lv42

装備 皮の靴 身代わりのミサンガ

 

 

マルク(人間族 男 46才)

暗殺者Lv29

装備 硬革の靴 身代わりのミサンガ

 

 

 ヨボヨボの爺さんの奴隷商人のレベルが高いのは置いておくとして、執事っぽい男は暗殺者?

 巷で暗殺者を見たのは初めてだ。

 原作でエステル男爵が初見でヒロインを暗殺者だと看破していたから、超レアジョブではないのかもしれないけど。

 執事が暗殺者なんて、ラノベあるあるじゃあるまいし。

 でも、二人とも身代わりのミサンガを装備している。

 暗殺者の執事は手に武器は持っているように見えないが、ダガーぐらいは懐に忍ばせているのかもしれない。

 

 

「タケダ家の当主で、ユキムラ タケダと申します。

 カラダンから聞きましたが、

 こちらの奴隷商館の件で何やら相談したいことがあるのだとか」

「ウェイランドの家宰をしておりますマルクと申します。お見知りおきを。

 本日は当主のヘルマン様がいらっしゃいますが、私の方から説明させていただきます」

 当主に話しかけたのに、家宰に返事をされてしまった。

 

 カラダンの方に目を向けると頷いているので、前回もこのやり方だったのだろう。

 

 

「ウェイランド家は、この奴隷商館を廃業したいと考えております。

 我々はザビルの街で長く奴隷の売買を営んできましたので、

 しっかりとした方に次の奴隷商館を運営していただきたいと考えております」

「なるほど。廃業される時期等は決めておられるのだろうか?」

 執事は首を振った。

 

「いえ、まだ決めかねております。

 先程も申し上げた通り、次に運営していただく方も決まっておりませんので」

「なるほど」

 だが、どのような基準で次の担い手を判断するというのだろうか。

 

 それに、ザビルで奴隷商館を始めるにあたって、このウェイランド家に許可を得なければならない訳ではないはず。

 こちらの都合で勝手に開業すればよい。

 ザビルの街で影響力があって邪魔してくることがあるのだろうか。

 

「もちろん、あなた方が我々の意図と関係なく、この地で奴隷商館を始めることを

 止めることはできません」

「なるほど・・・・・・」

 エスパーかよ。

 

 俺って、そんなに考えていることが分かり易いか?

 

「ただ、今までザビルには奴隷商館が一軒しかありませんでした。

 急に二軒になると住民や騎士団も戸惑うことでしょう。

 可能な限り円滑に引き継いで廃業したいと考えております」

「それが当主の方の希望ということだろうか?」

 あれっ、誰も頷かない。

 

 この執事の独断で進めているのか?

 

「ヘルマン様は、後継者であったザフト様を急に亡くされて

 少々気落ちしております。

 高齢でもありますので、奴隷商館を早々に廃業したいと思われております。

 ただ、廃業するにあたってはザビルの街に混乱を与えたくないとも考えておられます」

「そうですか・・・・・・えっ、ザフト?・・・・・・ドブローで盗賊に襲撃された?」

 ドブローの盗賊討伐の際に捕まっていた奴隷商人の名前って、確かザフトじゃなかったか?

 

「どうして、ドブローのことを・・・・・・

 そちらのカラダン様にはザフト様の亡くなった経緯をお話ししていないはずですが」

「先日、ドブローの盗賊討伐作戦に参加していたからだ。

 その際に盗賊集団に捕まっていた奴隷商人がいて、その名前を覚えていただけだ」

 ここの後継者候補だったのに、ドブローの盗賊の襲撃を受けて亡くなったのか。

 

 あの盗賊集団の影響がドブローだけでなく、色々な場所に出ているな。

 ドブロー、ザビル、あとエルフの伯爵領・・・・・・か。

 シェル達も巻き込まれたのだよな。

 

「おおぅ・・・・・・」

 ヨボヨボの当主が涙を流しながら、手で顔を覆ってしまった。

 

 息子さんが亡くなった話は刺激が強すぎたか・・・・・・。

 マルクが当主に歩み寄って、何やら話し込んでいる。

 

「ヘルマン様はいったん退室しますので、少々お待ち下さい」

 

 マルクは爺さんに付き添いながら、二人で出ていってしまった。

 

 やがてマルクだけが戻ってきてテーブルの席に着いた。

 

「息子さんが亡くなって奴隷商館の後継者がいなくなり、

 もう引退したいという感じなのだろうか?」

「ザフト様は正確にはヘルマン様の孫にあたる方です。

 息子にあたる方も病気で亡くされており、

 最近までは唯一の後継者にあたる方だったのです。

 ザフト様が亡くなられたことで身内で後を継ぐ方がいなくなってしまいました」

 孫だったのか、まあ、息子でも孫でも構わないが身内にはもう候補者がいないと。

 

「それで、具体的にはどのような者なら後継者に相応しいと考えているのだ?」

 

 もう、率直に確認した方が良さそうだな。

 

「まず、このザビルで騎士団や様々な商売をする方達と

 しっかりと対応していただける方にお願いしたいとヘルマン様はおっしゃってました」

「ここの騎士団と言うが、ザビルの迷宮に何度も行ったことがあるが、

 騎士団員も配備されてなかったと記憶している。

 ザビルの騎士団員はこの街の対応をしっかりとしていると言えるのだろうか?」

 マルクは少しだけ目を細めたような表情になった。

 

「騎士団の中にもいろいろと事情があるようです。

 最近、ザビルに赴任された貴族の方には迷宮への対応に積極的な方もいらっしゃるようです」

「その話は防具屋でも聞いたな」

 亡くなった旦那さんの情報で又聞きだから、どこまで正確な情報か分からないが。

 

「そうですか、防具屋の方・・・・・・というと、亡くなった店主の方とお知り合いでしたか」

「いや、奥さんの方だな。奴隷商館だけでなく、武器屋、防具屋での出店も考えていて、

 あちこちの街で調査を行なっているのだ。

 それで防具屋に行って話をした際に、この街の騎士団の話を小耳にはさんだだけだ。

 防具屋の方は防具屋の方でいろいろと問題が発生していそうだったが」

 もう、この男は恐らく防具屋の状況も知っているだろうから、ざっくばらんにいかせてもらおう。

 

「防具屋の店主の方はザフト様とドブローで商売で同行している際に、

 盗賊の襲撃を受けて亡くなったそうです」

「奴隷商人と防具商人が商売で同行?」

 変な組み合わせだな。

 

「お二人は子供時代からの付き合いで、ザフト様はその店主の方を誘って、

 ドブローの絨毯を買い付けたり、現地の商品の輸送で儲けようと考えていたようです。

 結果として、盗賊の襲撃を受けて二人とも亡くなったそうです」

「そうだったのか・・・・・・」

 また、いろいろと連鎖しているのだな。

 

 ドブローで防具を買い付けるだけなら、冒険者を雇って移動するのがてっとり早い。

 絨毯はアイテムボックスに入らないから馬車移動で商隊を組んでいたところを、あの盗賊の大集団に襲われたのか。

 もしくは、近くの鉱山との輸送で小金を稼ごうとしていたのか。

 現地の事情に疎い商人が、急に出現した危険な場所へ足を踏み入れたということだろうか。

 真相を知ったところで、もはや手遅れだが。

 

 50万の報酬を得るのに、何故100万ナールもの大金を借りたのかと思っていたのだが、別の商品を仕入れようとしていたのか。

 この世界の馬車移動は非常に危険だな。

 戦争に急に巻き込まれることはないのだろうが、盗賊の襲撃が多すぎる。

 『戦争が少し多い』の世界観設定で、盗賊が非常に多いことになってしまうのだろうか。

 エネドラ、チクルス、レドリック、モニカ・・・・・・盗賊に襲撃されて被害を受けた者が我が家にも多くいる。

 我が家の商売には馬車移動は基本使わずに拠点構築スキルの拠点間物資輸送でほとんどまかなうように注意しないとな。

 

 

「奴隷商館だけではなく、防具屋も営まれるのでしょうか?」

「それは分からないな。この地でいずれかを営むかもしれないし、全く出店しない可能性もある」

 現時点では、まだ何も決まっていない。

 

 魅力的なメリットが見つけられていないというのがある。

 

「率直に質問するが、この地では奴隷の需要や供給はどうなのだろうか?」

「ペルマスクから近いということもあり、

 ペルマスクの商人が奴隷を買い付けにそれなりに訪れますね。

 迷宮もありますし、どの年であっても税金を支払えないという者や事業に失敗した者、

 迷宮で失敗した者というのは一定人数は発生しますので、奴隷の買取は絶えません」

 別に奴隷商館を経営して儲けようと思ってはいないのだが、需要も供給もないのは困る。

 

「騎士団と奴隷商人の関係は?」

「盗賊を捕縛した場合の買取、税金が払えなかった者の奴隷情報の連絡や買い取り相談。

 あとは、普通に特定の条件の奴隷をお買い求めになる場合もございます」

 まあ、予想の範疇か。

 

「戦争奴隷や犯罪奴隷の引き取りは?」

「それもございます。ここは国境から遠いので、

 隣国の捕虜が奴隷として流れてくるのはまれですが、全くいない訳ではありません。

 犯罪奴隷も一定数は発生しますので、毎年のように引き取りはございます」

 これも特筆するようなことはないか。

 

 国境に近い街で店を構えたいかというとそういう訳ではないからな。

 奴隷商館を構えたいと思うのならチャンスなのか。

 

「もし、タケダ家が奴隷商館を営むとしたら、この地で得たこの商館のノウハウや

 奴隷商売の手法などをレクチャーしてもらうことは可能なのか?

 円滑な引継ぎと言うのなら、この商館で奴隷商人として一定期間働きながら

 徐々に引き継ぐというやり方もあると思うが・・・・・・」

「それは・・・・・・条件次第では可能かもしれません。

 もちろん私の一存では決められませんので、当主と相談しますが」

 ぶっちゃけ、奴隷商人のジョブにカラダンを就けたが教師役が必要だと思っている。

 

 アルマーは教師役としては難しいから、実績のある教師が欲しかった。

 そして、この件はカラダンやエネドラとも話をして問題点や進め方の方針をすり合わせてある。

 

「あとは、この商館に在籍している奴隷達はどのように扱うつもりなのだ?

廃業時に、新しい商館に引き渡す・・・・・・つまり売り渡すつもりなのか、

 連れていくつもりなのかといったことだ」

 カラダンの話では、ここにいる奴隷たちは人材としてはイマイチだったと報告を受けている。

 

 一人二人は引き取っても良いらしいが、全部引き取るのはどうだろうか。

 

「ヘルマン様は廃業時は一部の奴隷を除いて連れていくつもりはないとおっしゃってました」

「なるほど、一部の奴隷というのは?」

 このマルクという男は奴隷ではないので、別に優秀な者がいるということか?

 

「今、ヘルマン様の身の回りの世話をしている者や、

 長年当家に奴隷として在籍していた一部の者となります」

「では、その者達も含めて一度、この商館の奴隷全員と面談させてもらうことは可能か?

 一人一人長く時間をかけて面談をするつもりはないが、

 当家で引き取る者や引き抜かれる者については、一通り会ってみたい」

 どんな者を連れ出したいのかという点は興味がある。

 

 あとは、鑑定してみたら思わぬ掘り出し物がいるかもしれない。

 

「あとは、奴隷の教育係だな。

 初めて奴隷として受け入れた者に奴隷の心得を教えたり、

 ブラヒム語や家事全般、作法などを教育する奴隷はこの商館にもいるのであろう?

 引継ぎというのであれば、そういった者達を残してくれないと円滑な引継ぎはできない。

 我が家は元々奴隷商館を営んでいた訳ではないので、そういった人材がいないのだ」

「それは・・・・・・ヘルマン様と相談してみないことには」

「もちろん、相談してみてくれ。

 明日の午後にでも、また来訪させてもらおう」

 とにかく人材も情報も少ないので、奴隷商館をやるなら必要なものはもらってしまおう。

 

 先程の跡取りの急逝の話を聞く限りは、廃業が急に決まったせいでここも困っているはずだ。

 過剰な搾取を行うつもりはないが、こちらに必要なものは多少強引にでも入手してしまおう。

 得られるものと失うものを天秤にかけてメリットが薄いと思えば、奴隷商館の出店を取り止めても良いのだし。

 

 正直、チャンスだとは思うが無理に飛びついても仕方ない。

 

「あとは、そちらでも必要ではなく、こちらでも必要としない奴隷は

 引継ぎ期間中に売り払ってしまうようにしないか?

 その方がお互いのためになると思うが」

「それは・・・・・・ヘルマン様と相談してみます」

 相談してみてくれ。

 

 こちらとしても、不良債権を掴まされても困る。

 引継ぎ期間中に売り払ってしまえば、こちらが買い取る必要がなくなってWin-Winだろう。

 

 タケダ家で事前に奴隷商館の運営方針の検討をした際にも、タケダ家に残す者、商品として売ってしまう奴隷を別管理しようという話は出ていた。

 売れない奴隷が新店舗の部屋にあふれても困る訳だから。

 

「ここには何人の奴隷が在籍しているのだろうか?」

「全部で22名です」

 け、結構多いのだな。

 

 先程、店の大きさを歩いて確認したのだが、そんなに多くの奴隷がいるとは思わなかった。

 大部屋に詰め込まれてるのだろうか。

 

「そのうち何名をそちらで引き取りたいのだろうか?」

「2名です」

 少ないな。

 

 それ以外はハズレということか。明日、面談してから判断するか。

 

「ここに在籍している奴隷の特徴や特技を簡単にまとめたメモをもらえないだろうか?

 明日の面談の際に参考にさせてもらうから。

 あまり凝ったものは必要ないので、簡潔な情報をお願いする」

「・・・・・・分かりました」

「これは当主に相談しなくてもよいぞ」

 外堀も埋めておく。本当はそんなことを命令する筋合いはないのだが押しの一手だ。

 

 管理する者の能力を把握するのに一番簡単な方法は報告書を自分で書かせることだと、元の世界の上司も言っていた。

 マルクのお手並みを拝見させてもらおう。

 

「本当にザビルで奴隷商館を営む気なのですね?」

「先程も言ったが、まだ何も決定してはいない。

 ただ、出店をするのであれば、それなりの情報収集と準備は必要だろう?

 こちらはまだ事前調査の段階だ。

 それでも、既に運営している奴隷商館があって、引継ぎの相談を受けたのだから、

 誠実に対応しているつもりだ」

 このマルクという男は奴隷商館の運営については優秀な男なのかもしれない。

 

 一方で商店の買収、統合、新規出店などに長けてるかというと、どうもそうでは無い気がする。

 暗殺者だから、暗部の者・・・・・・という訳でもないのだろうが。

 当主の護衛や戦闘部隊の訓練などが主な仕事なのだろうか。

 暗殺者としてもそこそこのレベルだから、戦える者ということは間違いないだろう。

 

 このウェイランド家の体制がどのようなものか、正直まだ全てが見えてはいない。

 だが、マルク以外に対応できる人材がいないのなら、タケダ家側は俺、カラダン、エネドラなどの力を上手く使いながら押し切れるかもしれない。

 知恵を出して、議論ができる体制がこちらにはあるのだから。

 グイグイいかせてもらおう。

 

 

「そうですか。タケダ様の考え方はしっかりとされているので、こちらとしても安心しました。

 この後、ヘルマン様と相談いたしますので、また明日その結果をお伝えいたします。

 今後ともよろしくお願いします」

「ああ、こちらこそよろしく頼む」

 あのヨボヨボの爺さんと相談なんてできるのかな。

 

 実はまだ、相談できる者が隠れているのかもしれない。油断は禁物だな。

 

 マルクに礼を述べて、奴隷商館を後にした。

 

 

「あの・・・・・・旦那様はすごいですね。

 予め議論していた内容もありましたが、

 それ以外の提案や依頼がポンポン出てくるのには驚きました」

「そうか、いつも通りの感じで話をしていたのだが」

「話の内容についていけなかった部分もありますので、夜の会議の時にでも確認させてください」

「ああ、問題ないぞ」

 『奇抜』なアイディアなんて、先程のマルクとのやりとりの中であったかな?

 

 

 この世界に来る前に勤めていた会社では、部署やプロジェクトの統廃合やら新設なんて日常茶飯事だったからな。

 急な引継ぎやら異動とか無茶振りが多かったから、この世界でも役立っているのかもしれない。

 

「じゃあ、次はボーデに行って琥珀のネックレスを調達するぞ」

 ピコは防具店、奴隷商館、琥珀商と様々な商いの場所に行ってるのだが、良い経験になっているのだろうか。

 

 ボーデの冒険者ギルドにワープで移動して琥珀商に向かった。

 

・・・・・

 

「こちらがご希望のネックレスとなります、当店でも自慢の逸品で・・・・・・」

 

 なにやら琥珀商が熱心に説明してくれているのだが、俺の頭にはサッパリ入ってこない。

 カラダンとエネドラに商品の選択を任せているので、彼らのやりとりをボーっと眺めるだけ。

 

 偉い人用の最高級品と工房の奥さん用の高級品とそれよりちょっと劣る高級品の合計3つを選んでもらうように伝えてある。

 俺には違いは分からないが、カラダンなら大丈夫だろう。

 

「それとこちらが琥珀の原石となります」

「全部もらおう」

 何故だろう。カシア様のことを思い出してしまった。

 

 琥珀のネックレス3個と原石10個を購入し、3割引が効いて12万4600ナール。

 

 これで、明日ペルマスクに行って納品してくるか。注文日の翌日納品なら文句あるまい。

 琥珀商に礼を言って、店を後にした。

 次はクーラタルの自宅の拡張の件だな。

 

 カラダンとピコをベイルに送り出して、エネドラと二人で自宅にワープした。

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