自宅の玄関から、クーラタルの63階層へ。
パーンの全頭マスクを使用しているが、今のところ他のパーティーと遭遇しない。
運が良いのか、悪いのか・・・・・・特に残念な訳ではないのだが。
それはともかく、クーラタルの63階層の迷宮探索を淡々と進めていく。
明日からはハルツ公の依頼にあったボーデの迷宮探索を始めるので、なんとか今日中にボス部屋まで辿り着きたい。
迷宮探索と並行して威霊仙の入手を進める手もあるが、何か落ち着かない気もするので。
カーラ達の件も一区切りついたので、気分良くハートハーブを叩きまくって探索を進めた。
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そして、ついに63階層のボス部屋を発見。
小部屋からスタートして、のべで3日間程度だから予想通りか。
いや、予想よりは少し早いぐらいだったか。
ともかく、威霊仙への入口へ辿り着いたと言える・・・・・・長かった。ここまで本当に長かった。
レイモンド達が攻略しているザビル第二迷宮は38階層に到達したが、攻略までは今しばらく日数がかかるだろう。
迷宮討伐を条件に威霊仙をもらえる交渉をしたが、それよりもクーラタル迷宮の63階層のボス戦の方が早かったようだな。
こちらが早くても全然問題ないのだけど。
ここでボス周回して・・・・・・いや、まずは一回キッチリと階層ボスを倒してからだ。
待機部屋でブリーフィング。
「クーラタルの63階層のボスモンスターはホーリーバジルだ。
通常ドロップはハートハーブと同じだが、レアドロップで威霊仙を落とすらしい。
ローザの調査では、ホーリーバジルは物理攻撃でひたすら削るのが有効と記載があったらしい。
理由は不明だが、魔法が効きにくいということかもしれない。
とりあえずはいつも通りに状態異常に追い込もう。
フォーメーションも魔法もいつも通りだ。
博徒のスキルはオリビアの前のホーリーバジルにかける。
お供はハートハーブ、ボスタウルス、シルバーサイクロプス、マザーリザードのどれかだ。
空中に浮遊する奴はいないが、ボスタウルスは突進で移動されると厄介なので注意しよう。
今回も小荷駄隊外しを使って、しっかり準備してから攻略を開始するぞ。
アミルの方から何か補足があるか?」
「いえ、特にはありません。
ローザさんの調査結果が気になりますが、戦って確認するしかないでしょう」
「そうだな。まずは、いつも通りに戦って判断しよう。みんな頼むぞ」
「了解!」
「了解!」
「了解!」
「了解」
ヘルミーネをメイン部隊に加えて、五人でボス部屋に侵入。
いつも通りの配置についたのを確認した。
俺は硬直のダマスカス鋼槍を二本持ち、デュランダルと硬直のエストックを持つ四刀流だ。
とにかく、先に石にしてしまえば楽に進められるはず。
いつも通りの戦略だ。
これで準備は整ったな。
「始めるぞ」
四人の表情を確認して・・・・・・ヘルミーネを小荷駄隊に戻す。
モンスター出現のエフェクトが始まり、中央に二体のホーリーバジル、お供は・・・・・・ハートハーブ三匹にボスタウルスが一匹か。
ホーリーバジルは、ちょっと白っぽい鬱蒼とした木のようなモンスターだな。
神聖な感じは全くしない・・・・・・そもそも、モンスターだし。
ボスタウルスにアチコチ動かれるとウザいが、幸い俺の相手するホーリーバジルの左隣だ。
俺が速攻で石化させれば問題ないだろう。
(オーバーホエルミング)
(サンダーストーム)
(状態異常耐性ダウン)
オリビアの前のホーリーバジルに博徒のスキルをかけた。
麻痺したかの確認は後回しにして、上腕の両手に持った硬直のダマスカス鋼槍でホーリーバジルとボスタウルスを左右で交互に連続突きを行う。
超速スキルの効果が消えるまで、ひたすら突き続ける。
やがて、スキルの効果が消えて・・・・・・ボスタウルスは石化して倒れた・・・・・・ホーリーバジルは動いている!
あれで石化しないのか?・・・・・・今までにないパターンだ。
(オーバードライブ)
(サンダーストーム)
今度は両方の槍でひたすらホーリーバジルを突き続ける。
デュランダルじゃないから、削り倒すことはできないが・・・・・・これでどうだ?
超速スキルの効果が解けると、プルプルしている・・・・・・麻痺したか。
麻痺?・・・・・・あれだけ突いて石化しないのか?
右隣を見ると、オリビアは槍二刀流でホーリーバジルを寄せ付けないように槍で上手く突き放している。
博徒のスキルをかけたのに、状態異常になっていないのだな。
ホーリーバジルは状態異常になりにくいのか・・・・・・麻痺になったのだから、全く状態異常をシャットアウトできる訳ではなさそうだが。
(オーバーホエルミング)
今度は二本の槍と二本の剣で麻痺したホーリーバジルを滅多切りにする。
超速スキルの効果が切れる前に煙に変わった。
オーバーホエルミングをかけていたので、途中で石化したのかは分からなかったな。
そのまま前に出て、オリビアの相手をしているホーリーバジルの後ろに回る。
オリビアはテンポ良くホーリーバジルを二本の槍で突き飛ばして、前に進めさせない。
後ろから俺も二本の槍と二本の剣で滅多切りにする。
普段なら手を出さないのだが、今回のボスは状態異常耐性がありそうだし、威霊仙をドロップするボスなので全力だ。
アミルとヴィルマがそれぞれハートハーブを一匹ずつ受け持っているので、フォローに回りたいが先にボスから片づけるのが得策だろう。
それにしても、ホーリーバジルは簡単に石化しないな・・・・・・おっと、一瞬、地面に魔法陣が浮かんだようだが、直ぐに消えた。
デュランダルがキャンセルさせたのだろう。
そして、先に麻痺になったようだな・・・・・・プルプルし始めた。
そのまま、滅多切りを続ける。
ハートハーブを石化させたのだろう・・・・・・イレーネが俺の後ろを通って、アミルとヴィルマの支援に向かった。
やがて、目の前のホーリーバジルが煙に変わった。
これで残りは・・・・・・ハートハーブ一匹だけか。
一番端にいたハートハーブは既に石像になっている。
残りの一匹を全員で囲みたいが、人数オーバーなので、イレーネが石化させたハートハーブの方に行って、デュランダルと硬直のエストックで削ることにした。
四本ぶん回すと、ちょっと疲れるからな。
そして・・・・・・目の前のハートハーブを煙に変えた。
アミル達の方を見ると、既に全て石像になっているようで、分担して削りに入ったようだ。
間もなく終わるな。
それにしても、状態異常になりにくいボスが出現した。
63階層のホーリーバジルが特別なのか、それとも63階層以降のボスが皆そうなっているのかは確認が必要だな。
威霊仙を必要個数入手するためのボスマラソンが先だけど。
ホーリーバジルの耐久力は62階層のボスと比べて、すごくタフになったという事はないように感じた。
ただ、ひたすら状態異常耐性が高いってことなのだろう。
耐性は高そうだが、全く状態異常にならない訳でもない。
となると、武器には石化だけでなく、麻痺などもスキル融合したものが有効かもしれない。
麻痺の方が石化よりも発生頻度が高いからな。
さして時間もかからず、全てのモンスターを殲滅・・・・・・ドロップ品は緑豆5つとロース1つ。
さすがに初っ端から威霊仙はドロップしてくれないか。
ボスは二匹いたので、運が良ければどちらか一つは・・・・・・と思ったのだが。
ドロップ品をアイテムボックスに仕舞い、皆の顔を見渡した。
「今回は結構手強かった・・・・・・というか、ボスがなかなか状態異常にならなかったな?
64階層以降のボスも気を付けるべきかもしれない」
「ご主人様、それはどうでしょうか?
ハッキリとは言えませんが、ホーリーバジルがハーブ系のモンスターだからかもしれません。
ハーブのモンスターカードは状態異常耐性のスキルを付与できます。
それとどこまで関連性があるかは分かりませんが」
なるほどね。
さすがはアミル。
鍛冶師ならではの指摘かもしれない・・・・・・今は斎王のジョブでパワーレベリングしてるけど。
「アミルの指摘が当たっているといいな。
タケダ家は状態異常を付与するのを基本戦略しているので、
今後、耐性を持ったボスや通常モンスターが出現されると面倒だからな。
いずれにしても、64階層以降を攻略する時に確認しよう。
今は威霊仙のために、ボス周回を優先するけどな」
「はい、分かりました。ご主人様」
まずは一つ目の威霊仙のドロップを目指そう。
索敵スキルで、ボス部屋近辺の通路に他のパーティーがいないことを確認。
ボス部屋の壁にワープゲートを開けて、隣の待機部屋に繋げて移動。
このズルが使えるおかげで、63階層のボス周回ができる。
少し後ろめたい気分があるが、有効に利用させてもらおう。
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その後、ボス周回を数回実施して、ようやく一つ目の威霊仙をゲットした。
今度は・・・・・・今度は泣かないぞ・・・・・・凄く嬉しいけど。
これはチクルスの分だ。
あとは、フラウス、クロード、カーラの分を確保したい。
まだサンプリング数が不足しているが、今の感じだと1/10のレアドロップ率だ。
4、50回ほど周回すれば、4つはドロップしてくれると思いたい。
他のパーティーがマップで見えてくるまで、もしくは夕食の時間になるまで周回しよう。
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ひたすらボス周回を重ねたが、途中でイレーネ達が飽き始めたので、スキル攻撃を受けてみることにした。
ホーリーバジルに詠唱陣が度々現れていたので、それをキャンセルしないで発動させた。
初めは何が起きているのか分からなかった・・・・・・というか何も起きてない?・・・・・・と思っていたら、石化させたハートハーブが復活して襲い掛かってきた。
状態異常を回復させるモンスターのスキルなんて初めて見た。
というか、HPなども回復させたのは見たことない。
HPなんて鑑定で見えないから、実際のところは分からないのだが。
モンスターのスキルは魔法なり、糸の攻撃なり、今までは全て俺達に攻撃を仕掛けてくるものばかりだった。
モンスター同士の連携というか、回復なんて初めての経験だ。
それにしても、石化したのを回復させられるスキルは便利だな。
俺もやり方を教えてもらいたいぐらいだ。
ホーリーバジルのスキルは確認できたが、回復させられると面倒なので、以降はキッチリとキャンセルさせることにした。
その後、二時間を少し超えるぐらいボス周回を実施して、なんとか4つの威霊仙を確保。
これで最低限の人数分確保できたことになる。
幸いなことに、その間に他のパーティーは近づいてこなかった。
今日はこんなところで切り上げるか。
皆のジョブを63階層の小部屋でインテリジェンスカードのチェックされた時のものに変更。
この後は64階層に抜けるので、万が一チェックされた時のためだ。
「じゃあ、夕食の時間になるから戻るぞ。いったん64階層に抜けよう」
ボス部屋から64階層の小部屋に移動。
ゲートをくぐり抜けると、騎士団員っぽい男が走ってきた。
やっぱりチェックされるのか。
「おい。今、63階層のボスを倒して抜けてきたのか?」
「その通りです。結構、苦労しましたけど」
ホーリーバジルには面食らったので嘘ではない。
「威霊仙はドロップしたか?ドロップしたのなら、国で買い上げることも可能だ。
適正な価格で買い上げると約束しよう」
「いや、初めてのボス戦だったが緑豆2つだった。また暫くしたら挑戦するよ」
「そうか。残念だったな。
もし、再挑戦して威霊仙を取得したら、国に売却することも考えてみてくれ」
「そう簡単にはドロップしないだろうけど、もし入手したら考えてみる」
俺の回答に満足したのかは知らないが、騎士団員の者は去っていった。
インテリジェンスカードのチェックはしないのか。
まあ、出発地点の小部屋でチェックしているから、ここでやってもあまり意味ないのかも。
開始時にやって、いつまで経っても64階層に抜けてこないか、63階層の小部屋に戻ってこなかったら死亡したってことだが、そこまでは追跡して管理はしてないと。
迷宮探索者は自己責任だからかな。
皆のジョブを今朝の開始時点のものに戻す。
威霊仙を得た達成感を胸に、クーラタルの自宅に戻ることにした。
・・・・・・
二階に上がって自室へ戻り、着替えようとするが・・・・・・今になって手が震えるぐらいに喜びがこみ上げてきた。
そうだ。ようやく、エリクサーが作れるんだ。
前回はチクルスに作ってもらって、エネドラに贈ってもらった。
今回はチクルスに贈るので、俺が薬師のジョブで上級生薬生成のスキルを使うしかない。
エリクサーが生成できる薬師のジョブを持つのは俺とチクルスしかいないから。
落ち着いたら、ミモザにも薬師のジョブを取得させるべきだろう・・・・・・いや、今はそんなことはどうでもいい。
机の上にアイテムボックスから取り出した威霊仙を4つ置く。
薬師のジョブをセット。
呪文は・・・・・・問題なく詠唱できるはず。
別に無詠唱でも構わないのだけど、初めて自分で作るエリクサーぐらいは詠唱してみたい。
他に、他に・・・・・・何も忘れていることはないよな。
ヨシ、作るぞ。
掌の上に威霊仙を一つ乗せる。
「天地万物
鑑定すると、確かに『エリクサー』と表示された。
やった、やったぞ・・・・・・あ、あれっ、涙が・・・・・・チクショウ、メッチャ嬉しいわ。
結構、胸に来るな・・・・・・落ち着け、まだ残り3つも作らないといけないのだから。
もう詠唱は止めよう。なんだか、メンタルが持たない気がしてきた。
その後は、無詠唱でエリクサーを追加で3つ生成した。
詠唱しなくても・・・・・・次々に生成されていくエリクサーを見ると、やっぱり嬉しいな。
机の上にエリクサーが4つ並んでいる。
これを四人の手元に届けなければ。
どうやって渡そうか。
エリクサーを4つ小袋に入れて、小さな鞄に仕舞い、部屋を出て一階へと向かう。
まずはチクルスの分はエネドラに渡すべきだろう。
食堂のドアをくぐり、中を見渡すと・・・・・・エネドラと目が合った。
俺の視線に気付いた彼女がこちらに近づいてきた。
なるべく人目につかない場所に向かい、手頃なテーブルの席に二人で腰を下ろした。
「旦那様、何か?」
「ああ、ちょっと頼みたいことがあってな」
周囲に気づかれないように、注意しながら小袋を取り出す。
「この中にはとっても大切なものが入っているので、中を見て確認してくれ」
「はい・・・・・・こっ、これは・・・・・・ひょっとして?」
彼女の視線を受け止め、無言で頷いた。
「今日、実は威霊仙を4つ手に入れたんだ。
さきほど4つエリクサーを作ったので、その一つをエネドラからチクルスに渡してほしい。
渡すタイミングは任せるから」
「旦那様から直接渡した方が喜ぶと思いますけど」
彼女の言葉に首を横に振る。
「エネドラの時は、チクルスから受け取っただろう?
だから、今回はエネドラから渡してほしいんだ」
「旦那様は照れ屋ですね・・・・・・」
否定はしないけど、肯定もしないぞ。
「それで、チクルスに渡すのはお願いできるだろうか?
なるべくさりげなく・・・・・・いや、渡し方は任せるから」
「分かりました。旦那様、私の時といい、娘のために貴重なものをありがとうございます」
「約束したことを、ただ守っただけだから・・・・・・じゃあ、お願いしたからね」
これ以上、この場にいると涙が出てきそうで耐えられない。
エネドラを置き去りにして、戦略的撤退をした・・・・・・情けないが今はこれが精一杯だ。
食堂を出て、足早に立ち去る。
ドアを出て、廊下を少し歩くと、ラファとヘルミーネの部屋が直ぐだ。
索敵スキルで確認すると室内に2つ青い点があるから、きっと二人とも在室だ。
このスキルって便利なのだけど、今一つ犯罪臭がするんだよなぁ。
(コン、コン・・・・・・)
ドアをノックすると、ヘルミーネが出てきた。
「あっ、ユキムラ様、何か用事が?午前中の続きですか?」
「いや、ギルド神殿の件じゃない。
だけど、午前中に教えてもらったことは凄く参考になったよ。ありがとう」
ヘルミーネの陰からラファも出てきて・・・・・・笑顔いっぱいだ。
なんだろう・・・・・・このままの流れで頼んでも大丈夫だろうか。
「実はフラウスにラファを通じて渡してもらいたいものがあるんだ。
これなんだけど・・・・・・」
「・・・・・・これはなんでしょうか?」
俺が渡した小袋を手にしたラファは小首を傾げている。
「これはエリクサーだ。
実は今日の午後、威霊仙を複数個入手してな。
エリクサーも4つばかり生成したので、必要な者に配ろうと思って。
フラウスの傷を治すのに、これをラファから渡してほしいんだ」
「威霊仙は、そんなに簡単に複数個が手に入る物ではないと思うのですけど・・・・・・」
「なにか近所のお裾分けのように、エリクサーは配るものではないような気も・・・・・・」
ヘルミーネの言ってることも分かるけど、配りたいんだから仕方ないだろう!
「ラファからもらった方が、フラウスも素直にエリクサーを使ってもらえると思うんだよね」
「分かりました。私の方からユキムラ様が是非使ってほしいとおっしゃっていたと伝えます」
「渡し方は任せるけど、程々にな」
「はい。お任せ下さい!」
ホントに、程々で頼むよ。
服用してくれれば、それで構わないのだけどさぁ。
二人の眩しい笑顔に耐えられなくなり、ここも戦略的撤退・・・・・・さっきから逃げてばかりだ。
後はクロードとカーラか。
クロードは・・・・・・カラダンに定例会議の後に頼むか。
カーラは二階で直接渡そう。
二階に上がり、索敵スキルを発動。
カーラの部屋には青い点が1つ・・・・・・在室のようだな。
(コン、コン・・・・・・)
ドアを開けて出てきたのは、カーラではなくシーナ・・・・・・カーラの妹だった。
「ユキムラ様、姉上に何か用事でしょうか?」
「あ、いや・・・・・・ああ、用事があると言えば用事があるのだが・・・・・・」
カーラが出てくるとしか思っていなかったので、想定外の事象に慌ててしまった。
この娘は俺の事を『ユキムラ殿』呼びではなく、『ユキムラ様』呼びなのだな。
「カーラは暫く戻ってこないのか?」
「はい。何か伝言であれば私が伺いますが、いかがでしょうか?」
なんかシッカリした娘だな・・・・・・カーラよりも風格というか貫禄があると言うべきか。
「これをカーラに使ってほしいのだが」
「これはなんでしょうか?」
思わずエリクサーの入った小袋を取り出して渡してしまった。
「エリクサーが入ってる。その・・・・・・彼女の隻眼の治療にと思ってな」
「エリクサー!・・・・・・そのような貴重なアイテムを姉上に・・・・・・。
しかし、姉上はそれを使うにはちょっと・・・・・・」
ん?なんだ?・・・・・・何か不味いことがあるのか。
「カーラにはエリクサーを使えない理由があるのだろうか?」
「私の口からは申し上げられません。姉上から直接伺ってほしく存じます」
なんだ、彼女の目の傷には、そんなに深い因縁が・・・・・・?
「だが、とりあえずは受け取ってもらえないか?
俺がカーラにエリクサーを使ってほしいと言っていたと伝えることは可能だろうか?」
「それは大丈夫です。ユキムラ様の伝言は確かに承りました。
姉上には、私が責任を持って伝えさせていただきます」
なんか本当にしっかりした妹だなぁ。
釈然としない部分はあるが、エリクサーは確かに渡した。
あとはカーラの選択次第だ。
もし使わないというなら、今は持っておいたままでも構わない。
そのうち機会を見て、話をしてみよう。
せっかく部位欠損を治癒させる薬を入手して、それを使わない手はないと思っている。
四人の対象者がいるのだから、出し惜しみせずに渡してしまいたい。
これからも威霊仙の予備をドンドン入手する予定なのだから。
深々とお辞儀するシーナに手を振り、自室に戻ることにした。
・・・・・・
夕食と風呂を終えて、夜の会議を開催。
エネドラの話では、今日の会議はチクルスは欠席するとのこと。
理由の説明は特になし。
チクルスの報告はエネドラが代わりに説明するらしい。
まず、セ二号作戦の結果について、本日のハルツ公とのやりとりを含めて簡単に説明。
ヘルミーネから事前にヒアリングしたギルド神殿の話も説明し、ハルツ公から聞いた国境越えで消滅する件も共有した。
ほとんどの者が知らなかったので驚かれたのだが、そもそもギルド神殿を持って国境に行くという発想がなかったので、レアケースとして片づけられてしまった。
ザビル第二迷宮の進捗、クーラタルの迷宮のラファ達を中心としたパーティーの状況もレドリックから報告があった。
ラファ達のチームは最近加入したサンドラやザビルから移籍した者を中心に修練に励んでいるが、34階層に突入してワンランク上のモンスターと戦うようになった。
ラファやトカラ、ヘルミーネといった、更に上の階層を経験したメンバーがいるので危なげなく経験を積めているようだ。
新しく加わったカーラ達五人が護衛部隊に加わる予定であることも説明し、レドリックとヘルミーネには彼等の希望ジョブの確認を依頼した。
明日以降、朝練や昼間の訓練に参加するかもしれないので、程々に鍛えるように指示も出す。
その後はエネドラから生薬の生産状況、石鹸やシャンプーの量産状況の報告がされ、一通りの報告が終わったので、会議をお開きにすることにした。
会議が終わったので、皆、自室へと戻っていく。
カラダンが立ち上がったので、急いで呼び止めた。
「カラダン、ちょっと相談があるので残ってもらえるか?話はすぐ終わるので」
「はい。大丈夫ですよ」
彼はにこやかに頷いてくれた。
エネドラが俺の傍に来て、小声で囁いた。
(今日は、旦那様の寝所にチクルスが参りますので・・・・・・)
うっ・・・・・・心拍数が跳ね上がるじゃないか。
彼女は何事もなかったように去っていった。
気を取り直して、カラダンへの依頼を終わせよう。
「それで、カラダンにちょっとお願いがあってだな。
実は今日、威霊仙を4つばかり入手して、エリクサーも4つ生成したんだ。
チクルス、フラウス、カーラには渡す手配をしたのだけど、
クロードに渡すのをカラダンにお願いしようかと思ってな。
彼は喉を負傷していて、会話に不自由をしているだろう?
この機会に治療してしまおうかと思って。
威霊仙自体は、これからも入手するから、遠慮なく使ってほしい」
「なるほど。我々奴隷にそこまでの配慮をしていただき、ありがとうございます。
クロードには確かに私から飲ませるように手配します。
治療前はドリスに間に入ってもらわないと無理ですが、彼女もきっと賛成してくれるでしょう」
「そうだな。では、よろしく頼むぞ」
エリクサーの入った小袋をカラダンに渡して、会議室を後にした。
これで、治療が必要な四人に渡る手配を終えた。
カーラだけ何やら服用するのを躊躇する理由があるらしいが、まあ経過を見て考えよう。
自室に戻って、今日までのまとめ。
■情報▶
■人材育成/採用(ユキムラ)▼
①人材育成
<クーラタル(35名)>
(1)迷宮組(5名)
ユキムラ(百鬼夜行Lv93/鬼神Lv93/英雄Lv93/勇者Lv93/遊び人Lv93/忍者Lv93/魔道士Lv93)
アミル(鍛冶師Lv86⇒隻眼※/冒険者Lv78/探索者Lv86/斎王Lv77)
※隻眼のジョブ取得条件不明(バルドルフの発言から装備品のスキル融合数を増やす)
ヴィルマ(百獣王Lv93)、イレーネ(くのいちLv87)、オリビア(竜将軍Lv93)
(2)護衛部隊(21名)
レドリック(剣聖Lv62/聖騎士Lv42)、モニカ(剣聖Lv63)、レイモンド(冒険者Lv56/探索者Lv67)
ケリー(百獣王Lv60)、マリー(百獣王Lv60)、フラウス(斎王Lv62/獣戦士Lv1)
ラファ(魔道士Lv62/斎王Lv61/獣戦士Lv48)、ヘルミーネ(冒険者Lv54/獣戦士Lv48/聖騎士Lv60)
ミラ(鍛冶師Lv50/暗殺者Lv46/剣匠Lv63)、マヤ(獣戦士Lv55/剣匠Lv60)
フレイヤ(竜騎士Lv65)、ドロテア(魔道士Lv52)
トカラ(魔道士Lv64)、サンドラ(鍛冶師Lv50/暗殺者Lv41/探索者Lv50/冒険者Lv24)
ニクラス(剣匠Lv48⇒剣聖)、ゾフィ(巫女Lv47⇒斎王)
カーラ(剣匠Lv22/魔法使いLv4)
※リオン、シーナ、ノエル、ルイは本人の希望を確認してから
(3)後方支援(9名)
エネドラ(武器商人Lv47)、チクルス(薬師Lv34)、ポーラ(沙門Lv27)
アネット(武器商人Lv17)、シルビア(防具商人Lv17)
フローラ(薬草採取士Lv46)、クララ(奴隷商人Lv15)
ゼノ(薬草採取士Lv45/僧侶Lv46)、ゼナ(薬草採取士Lv45/僧侶Lv46)
<ベイル(4名)>
(1)後方支援(4名)
ミモザ(薬草採取士Lv45⇒薬師)、ビンス(冒険者Lv39)、リック(冒険者Lv39)
クルト(防具商人Lv35) ※ビンス、リックの交代要員
<ザビル(25名)>
(1)護衛部隊(14名)
マテウス(剣聖Lv44)、ニケ(暗殺者Lv48⇒刺客)、ヒューゴ(神官Lv48⇒禰宜)
ローザ(探索者Lv50/冒険者Lv32)、ロベルト(探索者Lv50/冒険者Lv12/神官Lv47)
マチルダ(魔法使いLv50/探索者Lv50/冒険者Lv41/騎士Lv47/薬草採取士Lv40)
レベッカ(魔法使いLv50/剣匠Lv49/巫女Lv48/薬草採取士Lv40)
カイ(剣匠Lv50⇒剣聖)、レジーナ(探索者Lv50/冒険者Lv36)、ジゼル(巫女Lv49⇒斎王)
タイレル(獣戦士Lv48)、ドリス(剣匠Lv46)、クロード(暗殺者Lv47)
アラデル(僧侶Lv41)
(2)後方支援(11名)
カラダン(奴隷商人Lv15)、ピコ(冒険者Lv39/防具商人Lv13)
ミシェル(武器商人Lv17)、ナナ(農夫Lv38)
サライ(防具商人Lv19)、ティナ(探索者Lv32/薬草採取士Lv40/商人Lv31/防具商人Lv14)
ダフネ(武器商人Lv20)、エルザ(薬草採取士Lv48)、ノーラン(薬草採取士Lv48)
ニクシー(薬草採取士Lv50)、マギー(旅亭Lv48)
クーラタルにカーラ以下、元エストグリュン家の者が5名加入した。
これから本人達の希望を確認して、配属・育成するが恐らく全員戦闘部隊を希望だろう。
何かと言うと、『剣にかけて』という台詞を連発するし。
■軍事(ユキムラ/レドリック)▶
■商業/取引(ユキムラ/エネドラ/カラダン)▶
■開発(エネドラ/カラダン)▶
■生産(チクルス/アミル)▶
■その他/クエスト▶
・・・・・・
ベッドに転がりながら、今日の午後のことを思い返した。
威霊仙を4つゲットして、エリクサーを作成した。
これで回復したいと思っていた4人分の治療ができる。
今後もボス周回すれば更に予備が獲得できるはずだ。
ポーラの出産も控えているから、少なくとも3、4個は常に予備を持っておきたい。
その他にも不測の事態に備える必要がある。
贅沢な話だが、迷宮に行くパーティーに持たせることだって考えたい。
迷宮は常に危険と隣り合わせだから。
そして、大っぴらにできないが、1つぐらいなら何かの取引にでも使えるかもしれない。
ハルツ公の方でも重傷者がいるって話だったからな。
嫌らしいやり方だが、貴族との取引には重要な交渉材料になる可能性もある。
63階層はインテリジェンスカードのチェックをしていたから、目立つことはできない。
他家との取引をするのなら、もう少し時間が経ってからの方が適切かもしれない。
時間を見つけてボス周回を重ね、予備の数を増やすことに注力しよう。
今はハルツ公から依頼された、ボーデの迷宮討伐に注力しなければならないし。
今日はこれからチクルスが来るって、エネドラが言ってたよな。
一人で来るのだろうか・・・・・・まさか、エネドラと一緒に・・・・・・いや、まさかのまさかでアミルと三人となんて・・・・・・。
エネドラにエリクサーを服用してもらった時は三人だったよな。
なんだか、凄く緊張してきた。
おもてなしの準備は万端とはいえ・・・・・・。
(コン、コン・・・・・・)
き、来たぁ・・・・・・お、落ち着け!
明鏡止水、明鏡止水・・・・・・。
ドアを開けると、チクルス一人だ。
いつもより、肌が見える恰好をしている気がする。
そして、首にあった傷痕は綺麗になくなっていた。
きっと腹部にあった傷も完治しているはず。
あっ、ヤバイ・・・・・・頬に涙が・・・・・・。
「いつも綺麗だけど、今日は一段と綺麗だ・・・・・・」
「・・・・・・」
ぶっ、何を言ってるんだ俺は。
先ほどまで考えていた台詞が全て吹っ飛んでしまった。
「ユキムラ様は、約束を必ず守って下さる方だと信じておりました」
「・・・・・・」
くっ、チクルス・・・・・・それは、
涙が流れてきて、次々に頬を濡らす。
こころなしか彼女の目も潤んでいるような。
「今日は覚悟ができております」
「そ、そうか・・・・・・」
覚悟って、なんだ?秘密基地のことか?・・・・・・涙が引っ込んでしまった。
もう、とにかく・・・・・・優しくお姫様抱っこしてベッドへエスコートだ。
いつも通り、ベッドへ俯せにして、マッサージを始める。
だが、肌が・・・・・・吸いつくような滑らかさというか・・・・・・エリクサーって肌の賦活効果があるのではなかろうか?
前のエネドラの時は、こちらが押し倒されたから、あまり確認できなかった。
それでも、あの時、下から見上げた彼女の美しさは凄かったと思う。
後で聞いたら、小さな傷や荒れた肌の部分も良くなるって言ってたものなぁ。
なんか、夜の課外活動のために定期的にエリクサーを服用してもらいたくなる。
公爵領、伯爵領で重傷になった人には申し訳ない気分にはなるが、マジでエリクサーの効果、パネェと思ってしまう。
ちょっと、このマッサージをしているだけで・・・・・・ゾクゾクしてしまう。
でも、これでチクルスも傷痕を隠す必要がなくなったから、気分が上向きになるだろう。
では、前菜を終えたから、メインディッシュにするか。
まずは、彼女の着衣をスルスルと・・・・・・ピクッと反応したけど、スルーだ。
(オーバーホエルミング)
・・・・・・からの高速脱衣と。スイミングキャップも素早く装着。
超速スキルが切れるのを待ってから、彼女を抱き上げ、用意していたスイミングキャップを被ってもらう。
そして、再びお姫様抱っこして隣の書斎へ。
彼女は顔を真っ赤に染め、目を閉じたまま、俺に体を預けている。
首とお腹の傷も綺麗に消えたのが確認できて、涙が出るほど嬉しい。
傷痕があった頃だって、愛おしかったことにはなんの変わりもないのだけど・・・・・・やっぱり感動してしまう。
興奮して力が入り過ぎないように優しく運び、組み立ててある秘密基地の窓から侵入。
今日はこの日のためにイロイロと工夫を凝らしてある。
まず、マットの位置が以前より高い位置にある。
前は床に直接マットを置いていたが、今はベッドの上にマットを置いた格好だ。
少し段差ができたので、腰かけることもできたりする。
翌日の掃除が大変になるのだが、そんなことは大事の前の小事だ。
目を瞑った彼女を俯せにマットの上に丁寧に横たえる。
天井の照明に照らされた裸身が眩しく、思わず見惚れてしまう。
「あの・・・・・・とっても恥ずかしいのですけど・・・・・・」
「もうちょっと待って・・・・・・」
待ってどうにかなるものではないのだけど。
まずはカメリアオイルを手に取り、上腕の両腕の掌の上に垂らす。
両手の掌に万遍なく馴染ませた後、下椀の右手に持ってオイルの壺からオイルを彼女の背中に優しく垂らす。
「うっ・・・・・・」
彼女が背中をぴくっとさせ、オイルが流れ落ちそうになるのを上腕の掌で薄く伸ばしていく。
美しい裸身に薄く張られたオイルの膜がキラキラと光り・・・・・・幻想的ですらある。
もう、このままダイブしたいぐらいだけど、俺の体重でそんな事はできない。
彼女の脚の間に両膝を入れて、背中からゆっくりと抱き起こす。
顔を少し後ろに曲げてもらい、彼女の唇を味わう。
両手に塗したカメリアオイルは、そのまま前の方へと滑らせる。
「んっ・・・・・・くっ・・・・・・」
身じろぎする彼女を緩やかに溶かすように、全身にオイルをコーティングしていく。
とっても、とっても・・・・・・楽しい。
脚を開かせたまま、太腿、脹脛、胸やお腹と四本の腕を駆使してオイルを使って撫でまわす。
初めは少し抵抗していたものの、諦めたのか脱力してしまった。
後ろから覗き込むと、やっぱり目を閉じてしまっているけど・・・・・・まあ、いいか。
少し体をずらして、俺の上に乗せて・・・・・・ゆっくりと侵入を果たす。
「ううぅ・・・・・・ユキムラ様・・・・・・」
ちょっとイキナリ過ぎたか。
でも、次のステップを考えると仕方ない。
体を少しずつ揺らしながら、前にゆっくりと前進。
俺がマットに腰かけられる位置まで進んだ。
下の両腕でお腹や胸の先端をオイルで滑らせながら、上腕の両手を前に伸ばす。
前には木製の扉・・・・・・その扉の取っ手を掴んで開けると・・・・・・そこにはペルマスクで購入した大型の鏡が設置してある。
うん、増築工事の親方にちょっとお願いして作ってもらったのだ。
前方と後方の両側に一面ずつ鏡を設置してある。後方の方は扉を閉めたままだけど。
チクルスは眼を瞑っているので、前面の鏡には気づいていない。
準備はこんなところかな。
「チクルス・・・・・・とっても綺麗だ。目を開けて見てみなよ」
「えっ、なんですか・・・・・・えっ、ちょっとこれは・・・・・・待って・・・・・・ああぁ、恥ずか・・・・・・」
顔を後ろに背けようとしたので、そのまま唇を蹂躙。
無防備な両胸の先端や体の中心の先端をオイルに濡れた指で弄ぶ。
ゆっくりと、彼女の腰を掴んで、律動を繰り返す。
「うっ、あっ、ううぅ・・・・・・ちょ、ちょっと待って下さい・・・・・・こんなの・・・・・・」
「こんなに綺麗なのに、目を閉じてるなんて、もったいないよ」
彼女の両脚の指が内側に強く曲がって、耐えようとしている。
律動を更に繰り返し、それを突き崩すように角度を変えてかき混ぜる。
彼女は薄目を開けて、前の鏡を見つめ、また目を閉じるのを何度も繰り返している。
「うっ、くうぅ~」
突然、背中を反らして・・・・・・頂上に達してしまったようだ。
完全に出遅れてしまった・・・・・・というか刺激が強過ぎたか。
荒い息を繰り返す彼女の唇を塞ぐ。
小刻みに震える彼女が、たまらなく愛おしい。
「もう、こんなことばかり考えて・・・・・・ユキムラ様は・・・・・・」
「・・・・・・」
いや、夜は結構時間があるから、こんな事ばかり考えてしまうのだったりする。
だって、こちらの世界には元の世界にないものが多いのだから。
体を後ろに倒して、彼女を上に乗せたまま、二人で抱き合う。
もう、このままずっと、こうしていたいけど・・・・・・まだ、やりたいことがある。
彼女を上に乗せたまま、体を回転させ、ベッドの端の方に俺の頭が来るように180度回転。
「また、何か・・・・・・?」
「・・・・・・」
警戒する彼女の言葉を流して、オイルに濡れた彼女の全身を掌で撫でる。
今度は彼女の方が上から俺の口を蹂躙してきた。
先手を取らせないつもりなのだろうか。
彼女の腰を下の両腕で掴んで、緩やかに動かして彼女の中を攪拌する。
「うぅ・・・・・・ああぁ・・・・・・もう、ユキムラ様は・・・・・・」
「・・・・・・」
そうは言われても、もう止められない。
彼女の抵抗が無くなるまで、ゆるりゆるりとかき混ぜる。
やがて、荒い息を吐きながら、口を離したのを見計らって、腕の両腕で彼女を起こして、俺の上に跨らせる。
「ああぁ、ちょっと、これは・・・・・・」
「綺麗になった体がよく見えるだろう?」
俺の頭の上の方には、先ほど開けた大きな鏡が存在する。
今の彼女には上体を起こした自分の姿が見えているようで、目を固く閉じている。
もう一度、頂上に登らせたいので、両腕で腰を掴んで揺らし、上の両腕で胸を揉みこみ、少し強めに律動を行う。
下から見上げる彼女は頬を赤く染め、瞳を潤ませ、また目を固く閉じて・・・・・・というのを何度も何度も繰り返している。
眉間に皺を寄せ、唇を固く結び・・・・・・耐えようとしているようだが。
そろそろ、もう一度登りつめてもらおう。
角度を変えて打ち突け、彼女を頂上に登らせるためのスパートを始める。
「くっ・・・・・・うっ・・・・・・うぅ~」
痙攣を起こしながら、美しい裸身が照明に照らされ、彼女が登りつめたのを確認した後、こちらも欲望の全てを叩きつけた。
体を前に倒して、俺の胸で熱い息を吐き出しながら震える彼女をシッカリと抱き締めた。
ちょっとやり過ぎた感じもするけど、『覚悟ができています』と言ってたからセーフ?
でも、今日はこれで終われる気がしないんだよなぁ・・・・・・。
・・・・・・
お読みいただき、ありがとうございました。
次回投稿日は2026/5/26(火)の予定です。