村長宅は原作の通り、さして立派な家ではなかった(失礼)。
それでも普通の村人の家に比べれば2、3倍はありそうな広さだ。
一室に案内されたので遠慮なく休憩をすることした。
ナーロッパ仕様なのか、隅に黒い虫やハエが蠢いてるとかもなかった。
もう、ナーロッパで良いよ、本当に。小部屋の中にいても、それほど不快ではないし。
まあ、特別快適でもないのだが。
デュランダルは自衛のために残して、アルフレイルをいったん脱いでおこう。
休憩がてら、ステータスを確認。
経験値系のスキルは控え目だが振っておいたため、レベルがそこそこ上がったようだ。
モンスターに比べて、盗賊などの人間は討伐しても大してレベルが上がらないのだったっけ?
ボーナスポイントで経験値系を割り振っていた割には、それほど上がってない気がする。
これはこれで原作通りなのかもしれないな。
ユキムラ タケダ(鬼人族 ♂ 17才 自由民)
村人Lv8 盗賊Lv8 戦士Lv6 剣士Lv6
装備 デュランダル
英雄ジョブは取得できていたが、改めて効果を見ると原作通りのぶっこわれ仕様だ。
これで迷宮探索に向けた一つのステップがクリアできたと思ってホッとした。
レベル上昇でボーナスポイントも増えたのでスキルの再設定を行い、ジョブ構成も見直した。
ファーストジョブを村人から戦士に変更した。
この後、インテリジェンスカードの確認された際の対策のためだ。
拠点構築のスキルは今のところ使えないだろうが、念のためセットしたままだ。
クーラタルで家でも借りたら、何か起きるのだろうか。
まさか領主でないと有効にならないスキルとかでなければ良いのだが。
ボーナスポイント(203)(初期値198+5(Lv上昇分))
・キャラクター再設定(1)
・武器6(デュランダル)(63)
・防具5(アルフレイル)(31)(防御力2倍、魔法ダメージ削減、状態異常無効、レベル補正無視)
・鑑定(1)
・ジョブ設定(1)
・異世界言語(10)
・索敵(5)
・拠点構築(5)
・敏捷上昇(36)
・必要経験値五分の一(15)
・獲得経験値五倍(15)
・フィフスジョブ(15)
・詠唱省略(3)
・ワープ(1)
余剰ポイント(0)
ユキムラ タケダ(鬼人族 ♂ 17才 自由民)
戦士Lv6 剣士Lv6 英雄Lv1 盗賊Lv8 村人Lv8
(控えのジョブ)なし
装備 デュランダル アルフレイル
原作の1巻を改めて読み返したが、ウーゴの盗賊レベルは同じだが幹部連中はこちらの世界の方が高いようだ。
戦争の頻度が上がってしまった影響か・・・・・・確認のしようもないし、今更変更する方法もないので気にするだけ無駄かもしれない。
原作をリュックに戻したところでドアがノックされ、村長と奥さんが入ってきた。
水の入った桶と手ぬぐいを2枚出してくれたので、遠慮なく使わせてもらうことにした。
この後はしばらくしたら、盗賊達から回収した装備の確認をしてほしいとのことだ。
例の盗賊のバンダナの窃盗事件イベントがあるのかもしれない。
2、3時間休んで昼頃となったが、こちらの世界は昼飯はなかったのだったか。
小腹がすいたが我慢できないほどでない・・・・・・と思ってたところで、村長がまた訪ねてきた。
盗賊達から回収した装備品の確認となった。
並べられた装備品を確認。感想としては思っていたよりも不揃いなのだなと。
鑑定すると銅の剣とか鉄の剣とか分かるけど、同じ種類でも剣の長さ、厚みとかがかなりバラバラな印象だ。
ゲームだし、装備品って画一的な形状なのかと思っていたから驚きだった。
確認したが、やはりバンダナはすりかえられていたため村長に指摘した。
村人の中に紛れていた盗賊団を手引きした男が捕まり、無事に盗賊のバンダナが戻ってきた。
どうやって特定したのかは謎だ。
村からの謝礼としてスキル付武器の譲渡の申し入れがあった。
これは『ほむらのレイピア』か。確か、売り値は2万ナール弱だったはず。
無一文の俺には豪額商品だが、すぐに売るのは悪手かもしれない。
村には大した財力がないので、自警団で所有していた武器を提供したいとのことだ。
初回イベントで金貨をもらえないのだから、もらっておくしかないか。
だが自警団の武装は今後、大丈夫なのだろうか?
頻繁に盗賊襲撃イベントはないのかもしれないが。
でも原作よりは戦争多めの設定になってしまったのが少しだけ気がかりだ。
ほむらのレイピア 片手剣
スキル 火炎剣
序盤で得られる武器としてはそこそこの性能だが、値段を考えると特別高額でもないか。
レイピアは鋼鉄の片手剣だったよな。初心者装備からわずかに抜け出たくらい?
村長の(これ以上は村から提供できません)という無言の圧力もあって了承した。
原作では金貨10枚以上は主人公がもらっていたはずだ。ちょっと損した気分だ。
先立つ金がないとメンバーを増やせないので切ない。
原作と同じで村人が倒した盗賊2人分の装備とインテリジェンスカードは村の所有となり、俺は残りの盗賊22人の装備とカードをもらうことになった。
村で唯一の商人(アンナ 女 29才)の所では装備の買取りはできないらしい。
近くの街(ベイル)まで行って、懸賞金の受領と装備の売却を行うことになった。
ただ2日後に市が開かれるので、アンナさんに同行してベイルに行くことにした。
原作だと男性のビッカーだったが、それよりは若い女性ということで少し得した気分だ。
そして、やっぱり近くの街の名はベイルなのか。聞いた街の名前だとちょっと安心してしまう。
近くの街の名前は同じだが、転移後の村長や村付きの商人の名前は異なるみたいだ。
どこまで原作のイベントと同じなのか本当に判断に迷うな。
アンナさんから知り合いの商人を彼女同席の上で紹介してもらうことになった。
元の世界から持ち込んだチートアイテムの鏡やビー玉を安全に売り込みたい。
ベイルの街よりも帝都やクーラタルの方が良いだろうか?
大した金額にならないかもだが、ペルマスクの鏡は高額で売買されているので期待したい。
序盤の資金繰りを楽にしたいから。
異世界人なので奴隷メンバーの購入をしないと、簡単にパーティーも組めやしないのだし。
俺の獲得した装備は、
盗賊のバンダナ:1
鉄の剣:4
銅の剣:18
鉄の鎧:4
皮の鎧:18
皮の靴:22
空きスロットがあったのは、鉄の剣が1つ、銅の剣が2つ、皮の鎧が2つ、皮の靴が2つ。
いずれもスロットの数は1つだけだ。あっただけマシだと思うことにしよう。
このグレードの装備品にモンスターカード融合は不要だろうし。
いや、妨害の銅剣を1つ作るべきなのか?
原作では鎧なしの盗賊が結構いたはずなのだが、今回はハードモードのせいだろうか?
きっちり防備を固めて襲撃されると、下手すると村は全滅していたのでは?
盗賊集団とはいえ、恐ろしすぎるぞ。
加えて村から提供のあった
ほむらのレイピア:1
うーん、アイテムボックスのスキルが使えないと装備品を収納できずに困るな。
早々に、迷宮に入って、探索者のジョブ取得とレベル上げをしたい。
この近くには迷宮はないそうだ。残念だが村のためにはその方が良いのだから仕方ない。
ベイルに行く前にフィールドのモンスターでも狩ってみよう。
それで探索者のジョブが獲得できる訳ではないが、レベル上げは重要だ。
一応、奴隷として売却する盗賊一人と24人分の装備を満載して、馬車でなんとか運ぶことはできるそうだ。
鎧とかでかいし、結構な量なのだが、本当に大丈夫なのだろうか?馬に同情してしまう。
アイテムボックスのない俺は運んでもらう以外の選択肢はないのだが。
夕飯までは暫く時間があるので、村長に近隣のモンスター事情を確認した。
村の外ではスローラビットがそこそこ出没し、たまにグミスライムやコボルトが出るらしい。
原作ではグミスライムは村人達には非常に危険な存在ではなかったか?
こちらの世界はやはりハードモードか?
たくさん倒してスライムのカードでもゲットできると良いのだが。
モンスターのレベルが低いから望み薄だろうけど。
盗賊団が来た方角とは逆の森の方(東?)にモンスターが出没するらしい。
村長には少し引き留められたが、モンスター狩りをすることにした。
こちらの世界の脅威度を確認するのとレベル上げのためだ。
あとは俺の索敵スキルがどこまで有用なのかを確認するためでもある。
経験値系にボーナスポイントを振って、どの程度レベルが上がるのか少しワクワクする。
結論してはフィールド上での索敵スキルは非常に有効なスキルだった。
モンスターを求めて探し回らずとも、赤い点を目指して狩りができる。
広範囲に歩く必要はあるものの、一度マップを可視化(クリア)すれば後はラクチンだ。
念のため近づいて鑑定すれば、戦闘前に危険度もある程度は分かる。
それに索敵スキルの範囲がかなり広いようだ。視界がある程度は通れば一気にクリアになる。
木とか林とかあって、その先の視界が通らない所はクリアにはならない。
だが視界が通っていれば、モンスターを仮に認識できていなかったとしても赤い点になる。
視線を向けてソナーを打って反射したらレーダーに引っかかるとか、そんな感じだろうか?
もちろん家の中や視線が通らない所はクリアにはならないが、かなりの便利スキルだ。
何より一度クリアになれば時間が経過しても、そのエリアに存在する点が識別される。
あとから侵入してきたモンスターはちゃんと赤い点として識別できた。
きっと迷宮探索時に同じフロアを探索する際にも有効ではないだろうか?
原作の狼人族娘のように嗅覚でモンスターの識別はできないが、自分単独で利用可能なのだ。
クリアされたエリアが分かりやすく可視化されて、モンスターや人間の分布まで表現される。
そして対人間という意味で、敵味方中立が事前に識別できてしまうのも反則級だと思う。
控え目に評価しても、ぶっ壊れスキルだと思った。
かなり嬉しくて気分が高揚するが、今はレベリングを頑張る時だと切り替えた。
とにかくスローラビットとコボルトを中心に狩りまくった。
索敵のおかげで、かなりモンスター狩りの効率は良い。
迷宮ではなくフィールドだからなのか、リポップは全く確認できなかった。
あくまでクリアされていないグレーのエリアから流れてくるだけだな。
どこか遠くの迷宮からモンスターが流れてくるのかもしれない。
ただ、その迷宮を突き止めるほど暇ではない。きっと遠いのだろうし。
戦ったスローラビットもコボルトも大した相手ではなかった。レベル1だし。
スローラビットは本当にスローで、デュランダルで叩く姿はほとんど動物虐待。
動きのとろいコボルトを切る方が絵面的には本当マシだ。
ラノベの世界では臭くて狡猾という表現が多いが、この世界では初心者用モンスターだ。
そして、装備品にあったバラつきというのがモンスターの方にはなさそうだ。
筋骨隆々としてホブゴブリンと見紛うようなコボルトもいないし、でっぷりとしたスローラビットもいなかった。
見た目は全く同じだ。野良モンスターだからなのか・・・・・・迷宮では異なるかまでは分からない。
早く、迷宮に行って確かめてみたい。
目の前5m先ぐらいにスローラビットがいて、ゆっくりとこちらに近づいてくる。
索敵で周りに村人がいないことを確認して、「オーバーホエルミング」と叫んだ。
詠唱省略で口に出す必要はないのだけど、一回やってみたかった。
「これがオーバーホエルミングか・・・・・・」とか言ってしまった。
口元が緩むのが止められない。他人に見せられない顔だ。
次のコボルト戦は詠唱省略、詠唱短縮も切ってみて・・・・・・
「受け渡されし英霊の
スローモーションというか、もはや止まっているコボルトを一撃で屠る。
でも、あの原作好きなら一回は言ってみたい台詞だから仕方ない。
動きの遅いスローラビットやコボルトには全く必要はないのだけど。
そもそもレベル1相手でデュランダルでは通常攻撃で一撃で倒せるし。
そして、グミスライムには全く遭遇しなかった。
ドロップアイテムはウサギの肉が1つ、ウサギの毛皮が15個。
レアドロップ率は10パーセント程度だろうか?
あとはコボルトソルト、ジャックナイフが数個ほど得られた。
モンスターカードはドロップしなかった。
アイテムがドロップするならカードもドロップするはずだが、これは確率の問題だろうな。
ウサギの肉と毛皮以外は基本的に村に寄贈した。
アイテムボックスがないので大量に持っていても仕方ない。
あと、コボルトのドロップ品は村では買取りしてないというのもある。
村では貨幣経済があまり発達してないのかもしれない。物々交換主流とか。
ウサギの肉と毛皮は引き取り可能だと言うので、アンナさんに売却した。
所持金はゼロではなくなったが、銀貨が1枚と銅貨が数十枚で銅貨が邪魔で仕方がない。
硬貨収納用の小袋をアンナさんからもらったが、ジャラジャラして面倒だ。
元の世界のキャッシュレスが恋しくなる。
心苦しいので買取アップ系のスキルは使わずに通常の売却をした。
商人のジョブは獲得できなかった。売却だけでなく買取りも必要だったっけ?
村人のレベル制約はクリアできているはずだ。
そこで唯一のアイテム販売品のシェルパウダーをウサギの肉と同額で販売してもらった。
持ち金はこれで、150ナールとなったし、無事、商人のジョブを獲得できた。
まあ、急いで取得しても商人にはアイテムボックスのスキルがないので、自己満足なのだが。
そして思っていたよりもレベルが上がった。
というか、途中から、ボーナスポイントの編成を変更した。
デュランダルは過剰スペックなのでフラガラッハへ変更。
その分、経験値系へボーナスポイントを割り振った。
ボーナス防具も恐らく不要なのだろうけど、まだやっぱり怖いので保険としてそのままだ。
やっぱりチートした99ポイントが大きいと実感した。
明日は1日空いてるので、また狩りを続ければレベリングもきっと捗るだろう。
ボーナスポイント(205)(初期値198+7(Lv上昇分))
・キャラクター再設定(1)
・武器5(フラガラッハ)(31)
・防具5(アルフレイル)(31)(防御力2倍、魔法ダメージ削減、状態異常無効、レベル補正無視)
・鑑定(1)
・ジョブ設定(1)
・異世界言語(10)
・索敵(5)
・拠点構築(5)
・敏捷上昇(4)
・必要経験値十分の一(31)
・獲得経験値二十倍(63)
・フィフスジョブ(15)
・詠唱省略(3)
・ワープ(1)
余剰ポイント(3)
ユキムラ タケダ(鬼人族 ♂ 17才 自由民)
戦士Lv8 剣士Lv8 英雄Lv4 村人Lv10 盗賊Lv10
装備 フラガラッハ アルフレイル 皮の靴
所持金 150ナール
暗くなる前に村長宅に戻った。
夕飯は量はそれなりにある薄味の肉料理とパンだった。あと薄味のスープ。サラダはない。
タダで御馳走してもらってるので特に文句はないのだが、異世界の食生活にどこまで馴染めるのか少し不安になった。
水が違うとかで腹痛になったりしないことを祈りたい。ナーロッパに神はいるのだろうか?
原作でも確か神に祈る表現はなかったかな。
原作のエルフ娘が食事の際にお祈りを捧げていたっけ?あれは神様向けだったか?
宿屋ではないのでカンテラなどは貸してもらえない。借りている部屋に戻っても真っ暗だ。
真っ暗のはずなのだが、不思議とよく見える。鬼人族は夜目が利くのかもかしれない。
昼間ほどではないが、まあまあ部屋の中のものがはっきりと見える。
猫人族ほど見えるのかは分からないが、俺も迷宮で黒魔結晶とかを探し出せるのかも。
これは・・・・・・鬼人族は斥候系か脳筋系向きの種族かもしれないな。
身体的特徴から言っても、後者の匂いがするが。
夜目が利いてもやることがないので、もう寝るしかない。
元の世界のテレビやスマホ、ネットが恋しくなる。
そういえば、腕時計を持ってきたけど時刻合わせもしていなかった。
だが、そもそも何に合わせるのかという話でもある。村では鐘は鳴っていないようだし。
ベイルに行ってから考えればよいか。
ああ、キャラクター再設定は見られるので、ボーナスポイントの再検討でもしよう。
モンスター狩りの間は異世界言語も拠点構築も不要だよな。
狩りに出かけたら外して、シックスジョブに変更しよう。
これで商人のジョブも今後は育成できる。使い道はないのだが。
余剰ポイントは敏捷上昇にでも付与すれば良いか。
初めのうちだけかもしれないけど、やっぱりボーナスポイントの割り振り考えるのは楽しい。
あれこれ考えているうちに疲れて眠ってしまった。