今日は、朝からエネドラさんにブラヒム語を教えてもらっている。
エネドラさんはドワーフの言葉を話せず、私は人族の言葉を話せない。
分からないブラヒム語を簡単なブラヒム語でエネドラさんから説明して教えてもらっている。
教える側は根気が必要だ。エネドラさんは教え方が上手いし、頭が良いと思う。
元は商家の出身らしいので、そこで勉強したのだろうか。
一昨日、エネドラさんは私の身請けが決まったことを聞いて喜んでくれた。
エネドラさん達は厳しい状況なのに、私のことを喜んでくれるなんて、なんだか申し訳ない。
私の表情が冴えなかったからなのか、エネドラさんから、忠告を受けた。
奴隷は、主人の言うことに逆らってはいけない。
主人が大商人や貴族に近い者の場合には、特に従順でなければいけないと。
大商人や貴族に近い者は、自分の命令がすぐに受け入れられることを好む。
逡巡して、返事が遅れると、それだけで主人の怒りを買い、ヒドイ目に遭うことさえあると。
「だから、納得がいかないことがあっても、
反射的にご主人様の言葉に肯定の返事をするように心がけた方が良いです。
それが結果として、アミルさんの身を助けることになります」
エネドラさんは、穏やかな表情で私に助言してくれた。
そんなものなのだろうか?
もちろん、奴隷と主人だから、逆らってはいけないことは分かる。
でも、それだと死ねと言われれば死ぬことになる。なんだか、怖い話だ。
エネドラさんへの質問の言葉を考えていたら、アラン様が部屋に入ってきた。
タケダ様が私を迎えに来たらしい。
タケダ様の下に行くのは、まだ先の話だったのに早まったのだろうか?
今日はベイルに市が立つ日なので、一緒に買い物に行きたいのだそうだ。
荷物持ちだけなら、それほど難しくないので、私でも出来るだろう。
エネドラさんに礼を言って、渡された皮の靴を持って、タケダ様の下へ向かった。
皮の靴を履いて、商館を出ると、タケダ様は私にコートを渡してきた。
寒いからコートを着るようにと、優し気に話しかけてくれたのだが、私は慄然とした。
タケダ様の話された言葉が流暢なドワーフの言葉だったからだ。
ブラヒム語の流暢な人族は見たことある。
だけど、ブラヒム語もドワーフ語までも流暢な人族は今まで会ったことがない。
この人は、貴族の関係者に間違いない。
複数の言葉を流暢に話せる人は知識階級の人だ。
その階級というのは、富豪の商人とか貴族の関係者だと思う。
この人は商人のようには、とても見えない。
今まで、村や街で見た商人に、このような雰囲気の人はいなかった。
私は貴族の方には、一度も会ったことがないが、この男の人のように、頻繁に他人を見定める視線を向ける人は貴族ではないのだろうか?
そして、流暢なブラヒム語とドワーフ語。今まで、感じたことのない恐怖だ。
「今日は、5日に一度開かれる、市のタイミングだったので、
アミルを迎え入れた時に必要なものを買おうかと思っている。
ベッドや布団等は既にあるから、服や日用品等をアミルの希望を確認しながら買いたいんだ。
あと、迷宮にも行くので、リュックサックとか、そういったモノも買っておきたい」
タケダ様の流暢なドワーフ語に、胸の鼓動が速くなる。エネドラさんの言葉が思い出された。
「...分かりました」
とにかく、逆らってはいけない。
タケダ様の後について、目的に向かう。目的地は分からないから、ただついていくだけ。
歩きながらタケダ様は道行く人をチラチラ見ている。
時々険しい顔になったり、不思議そうな顔になったりしているように感じる。
なんだか、常に人を評価しているようだ。
私も、きっと見られているのだろう。身構えてしまう。
タケダ様に雑貨店に連れて行かれた。
貴族の方が買うような品物は置いてないと思うが、大丈夫なのだろうか?
「迷宮に行くときに背負うもので、普段使いも出来そうなものをアミルが選んでみて」
どうやら、私のリュックを買えということらしい。
流暢なドワーフ語なので、言葉の意味はよく分かる。
よく分かるのだが、普段、タケダ様がどのように迷宮を探索しているのか知らないので、どんなリュックを買えば良いのだろうか?
私が、この前まで迷宮で使っていたサイズと同じで良いのだろうか?
「...分かりました」
とにかく、この前まで使っていたリュックと似たようなものを選んでしまおう。
「では、これでお願いします」
もし、あまりにおかしなリュックを選んでいたら、その場で指摘されるだろう。怖いけど。
タケダ様は私が選んだリュックとは別に、いくつか袋を買っていた。
私の選んだリュックは小さすぎたのだろうか。
雑貨屋を出て、古着屋に連れて行かれた。
「普段アミルが着るための服を上下2セットと、肌着を3セットくらい、買ってくれないか?
(あと、俺はよく分からないのだが、生理の際に必要な肌着みたいなものがあれば、
それも3セットくらい買っておいて)」
タケダ様が、私に顔を近づけて話しかけてきた。緊張してしまう。
この人は探索者なのだろうか?貴族の人なのだろうか?
貴族でも、こんなベイルの街の迷宮を探索するものなのだろうか?
エネドラさんからは、奴隷の服装はみすぼらしいものが普通で、探索者の主人は奴隷にお金をかけないのが普通と聞いている。
「えーと、この店の服は奴隷が着るようなものではないのですが、
もう少し安いお店の方が良いのではないでしょうか?」
ドワーフの言葉で話せるので、緊張していても伝えたい内容はちゃんと話せる。
私の言ってることは、タケダ様に伝わるはずだ。
「いや、我が家ではこれ以下の服はナシだ。
気に入ったのがなければ、他の店に行って選んでも構わないが、
値段を理由に質の悪い他の店で買うことはナシにしたい」
タケダ様の反論に、気持ちが萎える。
「...分かりました」
とにかく、逆らってはいけない。
タケダ様は、私のそばを離れていったので、言われた通りのものを急いで選ぶ。
とにかく、タケダ様を待たせてはいけない。
選んだ服をタケダ様の所に持っていこうとすると、機嫌の悪そうな顔をしていた。
近づいても大丈夫だろうか。
タケダ様は、私を見てにこやかな表情になったが、何か怒りを隠しているのだろうか?
よく分からない。
「これでお願いします」
タケダ様は私の持ってきた服を大して確認もせず、店員の所に行ってしまった。
時間をかけずに選んだつもりだったのに、これでも遅かったのだろうか?
古着屋を出て、武器屋に連れて行かれた。
これから迷宮探索に行く時の装備品を今、選ぶのだろうか?
私は、渡された装備品をそのまま使うだけだ。
迷宮探索者の奴隷に装備品の選択肢はないとエルマさんが言っていたような気がする。
主人が装備を更新した際に、今まで使っていたお古を下げ渡されるからだ。
私はすることがないので、タケダ様の方を気づかれないように、コッソリ見る。
タケダ様は装備品を手に取ることもなく、眺めているだけだ。
普通は自分で使う装備品は手に取ってみて、自分に馴染みそうか、しっかり確認する。
同じ種類の装備品でも、作りに幅があるので、自分に合うものを選ばなければならないからだ。
無造作に手に取った武器を店員の方に持っていってしまった。
あの武器は前から目をつけていたものなのだろうか?
それとも、タケダ様の配下の奴隷達に使わせるのだろうか?
武器屋を出て、次の店に向かった。
タケダ様は、ドアの鍵を開けて、私を手招きした。何故、ドアの鍵を開けるのだろうか?
「え...と、ここは何かのお店でしょうか?」
「いや、ここはこれから俺とアミルが住む家になる。
ここを見て、足りなさそうなモノを考えてから、買い足そうかと思ってな」
ここは店ではなく、タケダ様の家のようだ。
通りを曲がって、この家まで来たのだが、外から見ると結構大きな家のように見えた。
玄関を入ってすぐに、靴を履き替えろと言われた。
これが貴族の作法なのだろうか。エネドラさんからは聞いてなかった話だ。
渡された屋内用の靴は装備品のようだ。
履くと、すぐにサイズ調整が働いたのでビックリした。
「アミル、そこに座って、床ではなく、椅子の方に座ってな」
食堂のような所に連れて行かれて、座るように指示された。
よく分からないが、言われた通りにしよう。エネドラさんの助言は役に立つ。
タケダ様がテーブルの上に飲み物を置いていく。タケダ様と私の分らしい。
さっきから、タケダ様はよく動いている。
奴隷の家人の姿が見当たらないが、どうしたのだろうか?
「まあ、喉も渇いただろうから、ハーブティーでも飲んでみて」
飲み物を頂いて、喉を潤すと少し落ち着いてきた。緊張で喉が渇いていたからだろう。
とにかく質問してみよう。ブラヒム語でなくて、ドワーフの言葉なら、ちゃんと質問できる。
「あの、ご主人様は家名をお持ちのようで、ご貴族様なのでしょうか?」
「いや、ただの平民で自由民なだけだな。
ただ、この国の出身ではなく、外国の出身なだけだ。
ここからは非常に遠くて、どこの国というのは、ちょっと説明が難しい。
俺の出生の国については、とりあえず内密ということで頼みたい」
そんなことがあるのだろうか。
ただの平民がブラヒム語もドワーフ語も流暢にしゃべれるとは思えない。
でも内密というのだから、これ以上、反論も質問もしてはいけない。
仕方がないので、エネドラさんから確認するように言われていたことを質問しよう。
「は、はあ。では、この家の一番奴隷の方を紹介していただけますでしょうか」
新しく奴隷として加わる者は、奴隷の序列に注意すべきだとエネドラさんが言っていた。
奴隷の中で誰が一番偉くて、誰の命令を聞けば良いのか確認するのが重要だそうだ。
「うーん、この家の初めての奴隷はアミルなので、他に奴隷はいないな。
あと、また後で変えるかもしれないが、一番奴隷というのは設けない予定だ」
ドワーフの言葉で会話してるのに、意味が分からなくなった。私の聞き間違いだろうか。
「これほど大きな邸宅にお住まいなのに、他に奴隷は居ないのでしょうか?
あ、あと一番奴隷を設けないのは何故なのでしょうか?」
エネドラさんやチクルスさんから聞いていた話とあまりに違うので、混乱してしまう。
ひょっとして、外国の貴族の人は、この国の貴族と作法が異なるのだろうか?
「俺がこの国に来たのが数日前からで、この家を借りたのがつい最近だからかな?
なので、初めて奴隷を買ったのがアミルということだな」
私は、迷宮探索のために買われた奴隷ではなかったのだろうか?
私しか居ないということでは、私が全て、この家のことをやらなければならないのだろうか。
「それから、2つ目の質問の答えだが、これから奴隷を何人か買うことになると思うけど、
それぞれの役割毎にリーダーになってもらうつもりで、
それを更に指示するような一番奴隷は設けない方が良いかなと思ってるんだ」
タケダ様のお話はよく分からない。
「まあ、全体を統括するのは俺がやった方が良いかなと思って。
それでうまくいかなくて、一番奴隷に統括させる方がうまく行くようなら、
一番奴隷を指名するかもしれないけど、その時になってから考えようかと思ってるので、
当面は一番奴隷なしにしようかと思ってる」
タケダ様のお話はやっぱり、よく分からない。
「まあ、今はアミルしかいないから一番奴隷とか不要じゃないかな?一番奴隷やりたいか?」
「いえ。そう...ですか。分かりました。
では、迷宮に行くこと、この屋敷の掃除、洗濯、食事の用意を...すれば良いのですね」
よく、分からないが、この家のことは全て私がやるらしい。
他に奴隷がいないのだから仕方がない。
「えーと、ちょっと誤解のないように言っておきたいのだが、
あくまで俺たちのメインの活動は迷宮探索であって、家事等は最低限にしたいと思ってる」
「料理は苦手とも聞いていたので、食事は外食で済ませても良いし、
掃除もすべての部屋をする必要はない。
食堂と俺たち二人の使ってる部屋とトイレと風呂場くらいかな?」
「お...お風呂があるのですか?お風呂は貴族の方しか使わないと思っていたのですが?」
「俺の故郷の国では、平民でも普通に風呂に入るような所だったんだ。
だから風呂と言っても、そんな特別なものには感じてなかったのだ。
まあ、外国の風習と思って慣れてくれ」
「平民が風呂に入るのが普通...ですか...分かりました。慣れるようにいたします」
さっきから、いろいろと私を誤魔化そうとしているが、貴族であるのはやはり確定のようだ。
エネドラさんの言う通りだった。とにかく逆らわなければ問題ないはずだ。
「で、今は、一応、厨房なんてあるけど、ほとんど使ってなくて、
ここに住む前に泊っていたベイルの旅亭で朝晩の食事を食べてたりするので、
当面、その旅亭で食事を食べても良いと思ってるんだ」
「まあ、見学というか様子見がてら、この後一緒に食べに行こう」
貴族の人に付いていって食事を一緒にするなんて恐ろしい。
私は貴族の食事の作法なんて何も知らないのに。
「あ、あの、お言葉を返すようですが...
奴隷がそのような場所で食事をするものではないと、商館では教えられたのですが」
なんとか、一緒に食事をしなくても済む方法はないだろうか。
「あ、あぁ...我が家ではそのようなルールはナシだ。
奴隷も主人も基本的に同じものを食べるのがルールだ。
旅亭で一緒に食べても違和感のないように、
さっきも平民が着ていておかしくない服を選んでもらったつもりだ」
「そう...ですか。そのために、先程良い服を選ばせて頂いたのですね...分かりました」
奴隷に選択肢はないのだ。ご主人様の指示に従うしかない。
胸が苦しくなってきたが、今後のために質問しなければならないだろうか。
分からないことでも、帰ってエネドラさんに教えてもらえるかもしれない。
「あ、あと二つ質問しても良いでしょうか?」
「構わないぞ。なんだ?」
「あの、ご主人様は先程から非常に流暢なドワーフ語をお話になるのですが、
何故、今、私はブラヒム語を勉強しているのでしょうか?
一応、探索者に必要な呪文が話せるレベルではあるのですが」
ドワーフの言葉なので、面談の時より会話はうまく出来ている。
でも、ブラヒム語を学ぶ理由が分からなくなったので、確認したい。
「あと、この邸宅に入ってから、
非常に明るいカンテラのような光が天井から照らされてるのですが、
このようなお屋敷では普通のことなのでしょうか?」
天井から非常に明るい光が射し込んでいる。
よく見えないのだが、アレはなんなのだろうか?
アレはどうやって掃除したら良いのだろうか?
私しか奴隷が居ないのだから、私が掃除しなければならないはずだ。
でも、私の質問は失敗だったかもしれない。
タケダ様の表情が苦し気だ。私の質問は余計だったのかもしれない。
「えーと、俺の生まれた街では、いろいろな種族の者が住んでいたせいで、
俺はたくさんの種族の言葉を流ちょうに話せたりできるんだ。
自分では、それが当たり前だと思っていたのだけど、
この国に来て、それが当たり前ではないと気づいたぐらいなので、
俺自身もびっくりしているぐらいなんだ」
「ブラヒム語を今、習得してもらっているのは、この後、何人も奴隷を雇うことになるが、
全員ドワーフという訳ではないので、みなが使う共通言語はブラヒム語にしようと思ってる。
そうなった時に困らないように今からブラヒム語が普通に話せるようになってほしいんだ」
次に購入する家事奴隷や迷宮探索奴隷はドワーフの女性ではないようだ。
でも、複数の言語を流暢に話す理由は嘘っぽい。ただ、これ以上、質問してはだめのようだ。
「天井から射し込む明かりは、まあ、俺の国では普通のモノだったのだが、今は説明は難しい。
この家以外では一般的ではないので、他言しないように今は内密にしてくれると助かる」
私の質問はやはり失敗だったようだ。エネドラさんの助言に従っておけば良かった。
「じゃあ、この後、ちょっと、この家の中を案内するな。
そこで、何か足りないものがあるようなら、この後、買い足しに行こうか?」
「...分かりました」
その後は、初めて見る巨大なお風呂や、奴隷の私に個室が用意されていたりと、タケダ様の力の大きさに驚くばかりだった。
タケダ様から、何か不足しているものがあれば指摘してほしいと言われた。
だけど、貴族の生活を知らない私にそんなものが分かる訳がない。
貴族の知り合いなど居ないから、よく分からないが、貴族の割には、家の造りとかはそれほど豪華でもないように思える。
タケダ様は没落した貴族なのだろうか。
没落した貴族が家も奴隷も改めて購入し始めたのだろうか。
連れられて行った旅亭は、見た目は平民時代の私が訪れても違和感のない場所だった。
料理の味は非常に美味しかった。久しぶりの美味しい食事に涙が出そうになった。
だけど、私が料理して、この味を再現するのは無理なので、正直にタケダ様にお伝えした。
タケダ様は、笑って許してくれたが、本心は分からない。
私のような者には貴族の本音など推し量ることは出来ないのだから。
そのあとも、タケダ様の攻略されている迷宮の話等を伺ったが、あまり理解できなかった。
食事が終わり、与えられた自室で着替えて、アラン様の商館に戻ることになった。
門番に挨拶をして、商館のドアに向かったところで、ご挨拶をしてないことに気づいた。
危ない、エネドラさんに教わったことを忘れるところだった。
習った通り、タケダ様の方に向かって、深々とお辞儀をして、商館のドアをくぐった。
商館に入ると、それまでの緊張が一気に解けて、力が抜けそうになった。
これからも、こんな事がずっと続くのだろうか。
自分の将来を想像して、暗澹とした気分になった。
人生で2番目に憂鬱になったかもしれない。
1番は、奴隷落ちが決まった日だ。
いや、奴隷落ちが決まった時は、その具体的な内容はよく分かっていなかった。
今日は、その内容を垣間見てしまったので、今日が一番落ち込んだ日かもしれない。
とにかく、エネドラさんとチクルスさんに相談しよう。もう、残された時間がない。
・・・・・・・
(探索者Lv10になり、鍛冶師になれた日の夜)
真っ暗な天井を見上げてることに気づいた。
隣で人の気配がしているが、ご主人様のようだ。
それはそうだ。私がご主人様の部屋を訪ねたのだから。
今日はいろいろなことがありすぎて、驚いてばかりの一日だった。
今日、この家に来るまで不安に思っていたことは、私の誤解もあったようだ。
思っていたよりも、ひどい目に遭ってない気がする。
迷宮も、ご主人様の力でドンドン進めているので、私が居ても居なくても関係ない気がする。
鍛冶師になるのは、平民だった頃の私の夢だった。
だから、ご主人様が望まれてることでもあるし、私に異論はない。
というか、夢だった鍛冶師になれるのだから、口元が緩んでしまう。
夢なら、覚めないでほしい。
ただ、ただ...問題があるとしたら...今晩のようなことが毎晩続くのだろうか。
毎晩、これからずっと...は私には無理かもしれない。
チクルスさんから教えてもらったやり方も、鬼人族のご主人様には意味がなかったようだ。
ご主人様のひととなりを、もう少し確認してからと思っていたが、エネドラさんに言われていたことを明日、確認してみよう。
多分、今の私に一番重要なことに違いない。
お読みいただき、ありがとうございます。
主人公は気を遣っているつもりでも、全然、通じていないというズレを書きたかったのでした。
それと、本作主人公は、索敵と鑑定使い過ぎ。
チートスキルに頼らず、目の前の人間を見て、対話しましょうということで。
もう少し、繊細に描きたかったのですが、表現能力の限界でした。女の子視点は難しいです。