異世界迷宮と戦乱と   作:HMI

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004.村周辺でのモンスター狩り

 一晩明けて、朝食を済ませると村近辺での狩りを再開した。

 村ではスローラビットやコボルトでも、村人総出で倒しているそうだ。

 危険なので村人を数人付けようと申し出があったが断った。

 自分だけの身なら守れるが、村人までは保障できないからと説明したが、モンスター狩りの方法を他人に見せられないのが本当の理由だ。

 

 村長宅を出て、村の東側の方の門から昨日の狩場に向かった。

 予め考えていたシックスジョブに変更して、商人もセット。

 

ボーナスポイント(205)(初期値198+7(Lv上昇分))

・キャラクター再設定(1)

・武器5(フラガラッハ)(31)

・防具5(アルフレイル)(31)(防御力2倍、魔法ダメージ削減、状態異常無効、レベル補正無視)

・鑑定(1)

・ジョブ設定(1)

・索敵(5)

・敏捷上昇(5)

・必要経験値十分の一(31)

・獲得経験値二十倍(63)

・シックスジョブ(31)

・詠唱省略(3)

・ワープ(1)

余剰ポイント(1)

 

ユキムラ タケダ(鬼人族 ♂ 17才 自由民)

戦士Lv8 剣士Lv8 英雄Lv4 村人Lv10 盗賊Lv10 商人Lv1

装備 フラガラッハ アルフレイル 皮の靴

所持金 150ナール

 

 昨日の狩場はほぼ殲滅したけど、モンスターの赤い点はちゃんと増えていた。

 夜のうちにグレーエリアから流れてきたのだろうが、それでも狩った数ほどはいない。

 昨日クリアにしたエリアにかなりまばらに点在している感じだ。

 索敵スキルでマップ確認できるので、赤い点のあるところだけを重点的に狩ればよい。

 改めて索敵スキルの利便性を実感。

 

 昨日とほぼ同数を狩るためには、未開拓のエリアでの狩りもしなければならない。

 それでもマップのグレーエリアをクリアにすると思えば、何か楽しく感じる。

 

 狩りを始めようかと思ったが、僧侶のジョブを取得することを思いついた。

 

 ボーナス武器の装備を徐々にダウングレードしながら、瀕死度合いを調整。

 とどめに素手でスローラビットと格闘して倒し、無事に僧侶のジョブも獲得できた。

 

 原作小説と違って、こっちは空手の蹴りで倒させてもらった。

 グローブもないのに素手でモンスターを倒すのはさすがに躊躇われた。

 皮の靴なら装備品だから、蹴りを打ち込んでも問題ないとも思ったし。

 慎重を期してオーバーホエルミングで側面に回って、連続で蹴りを入れた。

 木の幹に叩きつけて、何度も蹴りを入れる念の入れようだ。

 今後の探索を安全に進めるための回復職が手に入った。

 

 見た目可愛げのあるスローラビットをサッカーボールのように蹴る絵面だけが微妙だったが。

 

 それはともかく、蹴って倒しても僧侶のジョブは無事得られた。

 空手の経験がこんなところで生きるとは。

 サッカー部でもできたかもしれないが、真面目に空手をやっていた甲斐があったと思う。

 あとは空手はやっぱり殺傷力あるのだなと改めて思った。

 

 村人のジョブは外して、僧侶に付け替えた。

 今のところ出番はないけど、今のうちからレベリングしておくのは悪くないだろう。

 

 戦闘が一区切りついて、元の世界から持ってきた栄養食をかじり、ペットボトルの水を飲む。

 振り返ると我ながらモンスターとの戦闘は冷静に対応できている気がする。

 もちろんチートスキルがあればこそだが。

 

 昨日は盗賊討伐イベントとフィールドでのモンスター狩りでハイテンションだったと思う。

 事前にいろいろ考えていたけど、実際の盗賊討伐の対人戦闘は別次元の話だった。

 デュランダルを使って走りながら戦うのは事前にイメージできていなかったな。

 モンスターは向かってくるのだけど、盗賊達は後半、逃げ回ろうとしていたから。

 

 学生の頃に剣道をやっていたけど、剣道はすり足が多いし、何よりも走って戦わない。

 足を止めてスローラビットやコボルトに剣で対応する時は全く不安要素がないように思える。

 構えや防御姿勢なども剣道の時の感覚で攻守の対応ができるから不思議な気分だ。

 

 もちろん武器の殺傷能力や逆にこちらが死ぬ可能性があることなど、全く別物ではあるはずなのだが、体の動きや反応が剣道やっていたころの感覚を思い出すレベルなんだよな。

 

 あと、コボルトやスローラビットについてはフェイントや崩しなどの技巧が全く必要ない。

 全く反応がないので、それこそ早く切り付けた方が早く片付く。

 原作主人公の迷宮探索では、ボール系魔法をモンスターが回避した描写があったはず。

 回避するモンスターにはフェイントは有効なのかもしれない。

 こればっかりは迷宮で試してみないと分からないな。

 

 一方で盗賊の討伐では戦った盗賊にフェイントが有効だった。

 昨日の村人達の盗賊への対応は、みんなで囲んで剣で一斉攻撃(袋叩き)というものだった。

 この世界ではモンスターと盗賊の対人戦も同じアプローチなのだろうか?

 国や領地に所属する騎士や戦士などは対人訓練があって別の戦闘方法があるのかもしれない。

 対人戦とモンスター狩りの差異や戦闘方法は今後も模索の必要性を感じる。

 

 世界観の設定で戦争の頻度が上がってしまったので、対人戦闘に慣れた人間と戦う状況も生まれるかもしれないからだ。

 

 戦争なんかに巻き込まれたくはないが、弱ければ搾取されたり、戦争で良いように使われてしまうかもしれない。

 

 迷宮で戦える力だけでなく、経済力や政治力や地位を得ることも必要かもしれない。

 この世界ではメンタルも強靭でなければ生き残れないかも。

 

 原作主人公は迷宮探索の際に、人型のコボルトが1階層ではなく3階層目で良かったとか感想を漏らしていた気もするが、フィールドでコボルトを殲滅していても精神的ダメージは特に感じない。

 というか、すでに盗賊の首をスパスパっと刎ねているので今更であるよな。

 この異世界に順応できてきているということだろうか?

 命の危険を感じるようなダメージを受けてないので、軽く考えているだけかもしれない。

 

 年齢も大幅に若返って、複数ジョブやスキル効果で能力の底上げがされた。

 単純な戦闘力だけでなく、「精神」の効果でストレスの負担軽減になっているのかも。

 ああぁ、でも英雄のジョブは後付けで得たのだったか。

 やっぱりよく分からない。考えるのはやめよう。

 この世界で生きていけそうだということだけで今はヨシとしよう。

 

 昨日の盗賊の戦闘でも、村人達は盗賊の襲撃を気づいた後は普通に戦う姿勢を見せていた。

 この世界で生きていくためには、それが普通なのかもしれない。

 自分もそれを受け入れてみよう。問題があれば考え直せばよい。

 

 休憩を終えて狩りを再開。モンスターをひたすら狩っていく。

 今回はウサギの肉はドロップしなかった。

 毛皮だけ買い取ってもらい、コボルトのドロップアイテムは全て村に寄贈。

 それだけでお昼を過ぎてしまった。

 

 ウサギの毛皮はちょうど15枚になるように頑張って狩った。

 アンナさんの所で売却して銅貨50枚分を合わせて銀貨1枚に両替してもらうのだ。

 所持金を300ナールにして、銀貨3枚とし、身軽になりたかっただけだ。

 元の世界から荷物を持ち込み過ぎたせいだな。

 

 グミスライムは昨日同様、今日も遭遇しなかった。狩場が違うのか、やはり遭遇は稀なのか。

 

 後は移動中のランニングの際に気づいたけど、ワープを使って時間短縮を行なった。

 壁ではなくても、それなりに大きな木の幹であればワープはできるようだ。

 ワープはクリアになったエリアの端から端に移動する時などに重宝した。

 

 MPが心配なので、ボーナスポイントの余りを敏捷ではなく、MP回復に割り振った。

 デュランダルに変更しようかと思ったが、MPの減り具合も確認したかった。

 結果としては、非常に距離の短いワープ程度ではMPの枯渇という程のことは起きなかった。

 特定の方角だけだが村近くのかなりの範囲のグレーエリアをクリアにすることができた。

 それでも、ようやく昨日狩ったモンスター数程度しか倒せなかった。

 まあ、野良のモンスターが頻繁に現れる状況だと辺境の村は廃れるので仕方ないか。

 索敵があってのその数なので、なかったらかなり効率の悪い狩りになったことは間違いない。

 

 元の世界から持ってきた栄養食品の固形バーでは足りず、昼ご飯が欲しい。

 でもタダ飯をもらってる身なので要求しにくい。

 早く自分で金を稼いで自由に買い食いしたい。

 この村では買い食いする屋台も出ていないので、ベイルに行ってからだな。

 

ユキムラ タケダ(鬼人族 ♂ 17才 自由民)

戦士Lv10 剣士Lv10 英雄Lv6 盗賊Lv11 僧侶Lv6 商人Lv6

装備 フラガラッハ アルフレイル 皮の靴

所持金 300ナール

 

 アンナさんの店でウサギの毛皮を売った後は休憩がてら午前中の狩りの振り返り。

 やはり索敵スキルが、かなりのぶっこわれスキルなのは確定。

 一度クリアにしてしまえば、モンスターや盗賊が検知できる利点は大きい。

 フィールドだけでなく、ダンジョンでの戦闘もかなり有利に進められるかもしれない。

 

 例えばワープと併用すれば、魔物部屋に一度一人で入って、部屋の中からワープで戻れば、モンスター配置の薄いところの壁の近くに再度ワープできるのではないだろうか。

 魔法を覚えてストーム系やメテオクラッシュが使えるようになれば、魔法をぶっ放した後にワープで逃げて、魔物の減り具合を見ながら魔物部屋の攻略もできるかもしれない。

 短時間で数多く倒せれば、モンスターカード取得の効率化も期待できそうだ。

 

 ボス部屋の周回も、ボスを倒した後に、待機部屋やその周辺に他のパーティーがいないことが分かれば、そのまま待機部屋にワープで戻って周回することもできるのではないだろうか。

 ボス周回が簡単にできれば、経験値取得、魔結晶の促進化も効率的に進められる。

 

 残念ながら索敵では敵味方の区別ぐらいしか分からないので、某狼人族の彼女のようにモンスターの種別や人とモンスターの区別はできない。

 盗賊とモンスターでは行動パターンや人数が違う場合があるので割と識別できるぐらいか。

 情報に基づいた行動が取れるので、戦うにしろ逃げるにしろ選択が容易だ。

 初めのメンバーを加える前の迷宮でのレベリングもストレスが軽減できるだろう。

 

 さらに索敵で自分に対する敵味方・中立といった判断が簡単にできるのは、今後の対人交渉を有利に進められそうな気がする。

 どういう時に色が変わるのか等、検証はこれから注意深く行う必要があるかも。

 なんとなくだけど、感情的なものはあまり関係ないように思えた。

 盗賊討伐の後、お礼を言ってもらう頃には最終的に村人全員が青色になっていた。

 でも、全員が俺に良い感情を抱いたとはとても思えないんだよな。

 ゲームっぽいフラグのように、この村が俺に好意的になったとかシンプルな感じだろう。

 感情的に振り回されるのはごめんだから、色にナーバスにならないようにしよう。

 だって自分のパーティーメンバーと喧嘩したら、うっすらと赤くなったりしたら嫌だよ。

 とはいえ商人や貴族と会う際にはこまめに色チェックは必要だな。

 グレーはともかく、赤で近づいてくる奴には注意するに越したことはないはずだ。

 

 考察はほどほどにして、しっかりと休憩して午後のモンスター狩りに備えよう。

 

 午後は村長に聞いた別のモンスターの出現場所(狩場)に移ってみた。

 残念ながらコボルトの出現頻度が下がった程度で、むしろモンスターの数は少なかった。

 グミスライムも出現せず、時間をかけてモンスター狩りを行うことにした。

 

 15、6匹のスローラビットを狩って、ウサギの肉も2つドロップした。

 これ以上は効率的に狩れないと判断し、レベリングは打ち止めにした。

 予想通りではあるがモンスターカードのドロップはなかった。

 フィールドではカードのドロップってないのだろうか?

 まあレベルが低いせいかもしれないし、狩った数が少ないせいかもしれない。

 

 ジョブのレベルもそこそこ上がったが、英雄はやはりレベルが上がりにくいようだ。

 ウサギの肉と毛皮を売却して、所持金は500ナールとなった。

 これでベイルの街で一泊くらいはできるだろう。

 盗賊のインテリジェンスカードの懸賞金で金銭的には問題ないはずだが。

 

 昨日と同様の夕飯を平らげて早々に就寝につくつもりだったが、桶でお湯をもらった。

 風呂好きの日本人としては物足りないが、この村ではこれが限界だろう。

 明日は早朝から出発するらしいので早く寝るに限る。

 

 一応、ボーナスポイントの編成を変えておこう。

 

 街に行くから異世界言語は外せない。

 宿も借りるので、拠点構築も再設定しておこう。使えるかは分からないが。

 即パーティーを組むことはないだろうけど、念のためパーティージョブ設定にしておくか。

 あと、アルフレイルは目立つのでいったん戻して、革の鎧を装備することにした。

 迷宮に行く際には、また装備して微調整しよう。

 

ボーナスポイント(209)(初期値198+11(Lv上昇分))

・キャラクター再設定(1)

・武器5(フラガラッハ)(31)

・鑑定(1)

・パーティージョブ設定(3)

・パーティー項目解除(1)

・異世界言語(10)

・索敵(5)

・拠点構築(5)

・MP回復速度三倍(7)

・必要経験値十分の一(31)

・獲得経験値二十倍(63)

・シックスジョブ(31)

・詠唱省略(3)

・ワープ(1)

余剰ポイント(16)

 

ユキムラ タケダ(鬼人族 ♂ 17才 自由民)

戦士Lv12 剣士Lv12 英雄Lv8 盗賊Lv13 僧侶Lv9 商人Lv9

装備 フラガラッハ 皮の鎧 皮の靴

(控えのジョブ)村人Lv10

所持金 500ナール

 

 明日の予定をアレコレ考えながら、気づけば眠りに落ちていた。

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