朝起きると、俺一人...ではなく、ヴィルマがまだ横に寝ていた。エネドラは居ない。
エネドラに置き去りにされたのか...なんとも哀れな。
寝顔はなかなか可愛い。どちらかというと美人タイプだと思っていたのにね。
ジッと見つめてたせいで起きてしまった。
せっかく見惚れていたのに...直ぐに立ち去...らない。こっちを見ている。
ツン属性がなくなったからか?
「あの、主に謝りたい...」
なんだろう?何かしでかした?...それはそれで聞くのが怖い気も。
「商館で身請けしてもらう時に、無礼なことをした」
あの時の事ね。まだ、こっちの実力も隠していたし、俺はもはや気にしてないのだけど。
・・・・・
(なんだろう?この間は)
・・・・・
「粗●ン野郎って言って、ごめんなさい」
それかい!...ツン属性がなくなって、デレだけになったのか?
フラグが折れて青色になったのは、あの時の模擬戦のおかげなのだろうか。
「まあ、俺が粗●ンじゃないことは昨晩、見せられたから問題ないだろう」
ヴィルマが真っ赤な顔して毛布に引っ込んで丸まった。ツン属性が復活してしまった?
やはり、セクハラは身を滅ぼす原因?
毛布にくるまったまま俺の部屋を去っていった。俺の毛布が...じゃない、大丈夫だろうか。
索敵で確認したら色はグレーでも赤でもなく、青のままだった。だからセーフだ。
しかし、これって毛布にくるまっていても確認可能ってことは、クローゼットに隠れても索敵で見つけることが出来るのだろうか?
俺の索敵から逃れる術はない...違うか?
今度、誰かに頼んで隠れても索敵で検知出来るかやってもらおうか。
でも、索敵の詳しい説明してないから難しいか。何か地雷を踏みそうな気もするし。
気を取り直して顔を洗い、いつものストレッチ。もはや、これをしないと気持ち悪い。
解れたころにドアがノックされた。チクルスから朝食のお誘い。
なんだろう、チクルスがニマニマしている。ソコハカトナイ...黒いオーラが。
『昨晩はお楽しみでしたね』感が半端ない。
パーティ編成の効果で、誰がどこに居るのか丸わかりだからなぁ。
(テーマ)職場内でセクハラが蔓延している件について...今晩の会議の重要課題?
ホワイト企業を目指していたはずなのだが。
ポーカーフェイスで食堂に向かう。
そして、待ち受けるイレーネの獲物を狙う目。お前はブレないね。なんだか安心したわ。
挙動不審なヴィルマと、クールで何事もなかったようなエネドラ。
ニマニマとしたチクルスに、当惑した顔のアミル。
俺のことなぞ、眼中になく皿に向かうイレーネ。
なんか、このメンバ達もイロイロとおもしろいな。
原作のヒロイン達とは全く違った個性的な面々。
この娘達を身請けする際には、想像もつかなかった朝の風景...こういうのも悪くない。
今日の予定をざっと確認しながら、雑談をしつつ朝食を頂く。
イレーネはちゃんと理解して聞いてるのだろうか?
ブラヒム語云々の前に、集中している対象が違うし。
エネドラ達には、今日はジョブの育成結果次第で探索が長引く可能性もあることを伝えた。
午前中の重要目標はエネドラの武器商人ジョブ獲得だ。
食事を終えて迷宮探索の準備を整え、階下に降りると既に俺以外は準備万端。
「いってらっしゃいませ」
エネドラとチクルスに見送られて、クーラタルの迷宮にワープした。
昨日の14階層攻略の続きだ。
ヴィルマは挙動不審の態度もなくなり、戦闘モードに切り替わっている。
昨晩とのギャップがスゴイな。俺の方も切り替えないとね。
昨日は好調な探索だったが、今日もそれが続くかどうか。
俺の心配をよそに戦闘面は全く問題なく、昨日の調子をキープしている。
途中、魔物部屋を殲滅したが、全滅パーティはなし。
クーラタルみたいな管理されてる迷宮では全滅は珍しいのかな。
原作より魔物部屋の広さが広がり、魔物の溜まり方も早くなっている気がするのだが。
ボス部屋に入り、いつもの役割分担でボスとお供もサックリと殲滅。
ボスドロップは蝙蝠の爪...なんか、この爪に刺されると状態異常になりそうな。
元の世界の感覚で、ばい菌とか心配してしまう。
14階層の戦利品は、大量の蝙蝠の羽と遠志、附子と糸とヤギの糸が少々。モンスターカードのドロップはなし。
遠志と附子以外は、イマイチ使い道がないので、テンション下がるな。
そして、エネドラの探索者はLv30に達したが、武器商人のジョブは取得できなかった。
これは、商人のジョブもLv30にしないとダメか。
エネドラ商人のジョブはLv28だったから、レベリングのため探索続行だ。
ボスの待機部屋には他のパーティもいないので、その場で少し休憩。
水分も少し取りながら、この後もベイルの迷宮で探索を続行することを告げた。
ヴィルマはウッキウッキな感じだ。今日は午前中だけだから満喫する気だな。
15階層に抜けた後に、ベイルの迷宮の14階層にワープした。
ベイルの14階層の新規モンスターはサラセニアだ。
既にクーラタルの12階層で戦っているので、慣れた相手だ。
ただ、12階層以降の魔物がロートルトロール、クラムシェル、サラセニアというのは面倒な感じか。
クラムシェルだけ弱点属性の魔法が異なるのだよな。遊び人には火魔法をセットするけど。
ロートルトロールやスパイスパイダーはヴィルマやイレーネに任せて、残りは俺がとる。
戦ったことのないモンスターはいないので危険は少ないはず。
とはいえ、今日は後ろのイベントが詰まってるので、魔法2連発は遠慮せず2セットかます。
おかげで、殲滅スピードは劇的に上がるのだが、ヴィルマがつまらなそうだ。
相手が少ない時は、ヴィルマとイレーネに任せているので、それで我慢してくれ。
ヴィルマは欝憤を晴らすように、ビーストアタックを叩きつける。
種族固有ジョブに攻撃系のアクティブスキルがあるのは羨ましいな。俺の鬼武者にはないし。
途中の魔物部屋を俺が殲滅したが、全滅したパーティが1つ居たようだ。
残っていた装備品も貧弱な感じで、これでは魔物部屋では太刀打ちできないだろう。
偶然かもしれないが、どうしてもクーラタルの迷宮と比べてしまうな。
(取得品)
鉄の剣4、鉄の槍1、シミター、鉄の盾
革の鎧4、皮の鎧2、革の靴4、皮の靴2
ボス部屋もいつもの分担で、ネペンテスは俺、お供のロールトロールは3人で倒した。
エネドラの商人がLv30になったので、無事に武器商人のジョブが取れた。
ついでに料理人も取得していた。毎日、料理してもらってるからね。
14階層の魔物部屋、ボス部屋含めた戦果は、大量の附子とシェルパウダー、錫。ショウガと毒針が少々。遠志が一つ。そして、念願のつぼ式食虫植物のモンスターカードをゲットした。
正直、かなり嬉しい。
しょっぱいドロップ率だけど、欲しいカードが取れた時は喜びがひとしおだ。
本音としては、つぼ式よりもはさみ式の方が欲しかったのだが。
ユキムラ タケダ(鬼人族 ♂ 17才 自由民)
探索者Lv44 英雄Lv44 鬼武者Lv44 遊び人Lv44 剣匠Lv44 魔法使いLv44
装備 デュランダル 硬直のエストック ダマスカス鋼の剣 ひもろぎのスタッフ
アルフレイル ダマスカス鋼の額金 硬革のグローブ 竜革の靴 身代わりのミサンガ
112万9550ナール
アミル(ドワーフ族 ♀ 16才 奴隷)
鍛冶師Lv42
装備 ダマスカス鋼の槍 ダマスカス鋼のプレートメイル ダマスカス鋼の額金 革のグローブ 硬革の靴 身代わりのミサンガ
ヴィルマ(虎人族 ♀ 17才 奴隷)
獣戦士Lv30
装備 エストック 鉄の盾 竜革のジャケット 硬革の帽子 革のグローブ 硬革の靴 身代わりのミサンガ
イレーネ(豹人族 ♀ 17才 奴隷)
暗殺者Lv14
装備 エストック 鉄の盾 竜革のジャケット 硬革の帽子 革のグローブ 硬革の靴 身代わりのミサンガ
エネドラ(人間族 女 27才 奴隷)
商人Lv30
装備 ダガー 皮のグローブ 皮の靴
チクルス(人間族 女 18才 奴隷)
薬草採取士Lv31
装備 ダガー 皮のグローブ 革の靴
15階層に抜けて、本日の探索を終了にした。
ワープゲートを開き、不満げなヴィルマをゲートに押し込むのもいつも通り。
食堂にいたエネドラ達に遅くなったことを詫びて、二階に上がった。
食堂で俺が席に着くと昼食開始だ。
イレーネは一目散に皿の肉を口の中に。
俺はエネドラ達に昼間の探索の結果を共有。
「午前中の探索でエネドラは武器商人のジョブを無事に取得できた。
商人ギルドに加入する際、同時に正式な転職もやることにしたい」
「ありがとうございます、旦那様。
正直、これほど早く武器商人のジョブが得られるとは思いませんでした。
改めて、感謝申し上げます」
席を立って、エネドラが俺に深々と頭を下げる。なんか日本人っぽい所作だよな。
「まあ、武器商人のジョブを得るのは、あくまで出発点なので、
これから商人としてやりたいことをやってもらえれば良いから」
「はい。昔の知人などの関係もたどって、お役に立てればと思います」
エネドラ達に聞いた話ではギルド加入で特に不安要素はないはずだ。
想定外の横やりが入ったりしなければ良いのだが。
加入せずとも、やりようはあるのだろうが、正規にギルドに出入りできた方が便利だろう。
ギルド加入で変なしがらみが出来る可能性もあるが、メリットの方が大きいと踏んでいる。
ギルドに行く際には、先日帝都で購入した見栄えの良い服に着替えることも念押しした。
「ユキムラ様のお洋服もお直ししてありますので、是非着てみてくださいね」
くっ、チクルスに逆に念押しされてしまった。せっかくだし着ない訳にはいかないよな。
ヴィルマとかにも着ろと言った手前。
その他にはモンスターカードがドロップした件、附子と遠志をそこそこ入手したので生薬素材が増えたこと等を伝えた。
あとは魔物部屋の攻略時に全滅したパーティの装備品を取得したことも共有。
結構な頻度で洗浄を頼んでしまって悪いね。
食事を終えたのでエネドラ達は片づけ、他の者は着替えのために二階に上がる。
エネドラ達はさすがに片づけ後に着替えるから、時間がかかるだろう。
俺はチクルスがお直ししてくれた服に着替え、原作本を読みながら時間の調整。
女性陣の着替えが終わったのか、アミルが呼びに来た。
アミルの洋服も護衛用とはいえ、商人ギルドに行くので少しスタイリッシュな装いだ。
防具は靴だけを装備して、後は小奇麗な女性らしい服を着ている。
つまりスカートなのだ。アミルのスカート姿もなかなか良い。
普段はダマスカス鋼のプレートメイルやボーイッシュな普段着なので、ギャップにちょっとクラッときてしまった。
しかも下から上目遣いで見上げられてしまうと...参りました。降参です。
一階に降りると、更にスカートの女性陣に囲まれる。
心拍数が爆上がり。俺って、こんな小心者だったか?
原作のタイトルは伊達ではないということか。今更ながら実感した。
ちゃんと護衛出来るだろうか。不安になってきた。
それ以前に5人の綺麗な女性と1人の護衛...すごい目立つのではないだろうか。
今更、地味な服に着替えてくれ...とは、とても言えない。いろいろと覚悟を決めるか。
ギルドに行くだけなら大丈夫か。
不安を押し隠しながら、玄関からクーラタルの冒険者ギルドにワープ...せず、商人ギルドの絨毯に直接ワープした。
今日はちょっと歩く時間を減らしたい。いろいろと俺の精神が持たない。
受付でギルド加入の手続きをしたい旨を伝えると、すぐにギルド職員がやってきた。
俺の後ろの五人の女性陣を見て何事かと...思ったかどうかは分からないが手続きに入ってくれるようだ。
事務所っぽい部屋に通され、ギルド職員から説明を受ける。
エネドラは座り、俺と他の3人は後ろに立って話を聞くだけだ。
あまり大した説明はなかった。
加入時の会費と年会費は同じで3万ナール。
名前と住所を記入して、その場で会員証を受け取るだけだ。
インテリジェンスカードの確認とかしないのかな?
金さえ払えば文句ないのか。
インテリジェンスカードの確認には、騎士とか呼ばないといけないから面倒なのかも。
奴隷商人がいれば出来るだろうけど、商人同士で情報を見せるのはイマイチなのだろうか。
この世界に個人情報保護法があるとは思えないし。
俺がアイテムボックスから30000ナールを支払って、あっさりエネドラの商人ギルドへの加入が終了した。
武器商人の転職希望をすると伝えると、そのままギルド神殿を持ってきて、即、転職完了。
なんのひねりもない淡々とした作業で終わってしまった。奴隷とか何の確認もない。
奴隷を商人にするのはレアケースだから、確認してないのかな。
それでも、エネドラの顔を見ると明るい表情。
目標だった武器商人になれたからだろうか。
職員に礼を言って、俺たちは商人ギルドを後にした。次はチクルスだ。
冒険者ギルドで教えてもらった薬師ギルドの場所に行き、受付の者に、ギルド加入の用向きを伝えた。
ちょっと薬師ギルドまで歩くのに注目を浴びるのが、なんとも恥ずかしかった。
女性陣の方が堂々としていて、俺の小物感が半端ない。
薬師ギルドは商人ギルドと比べると圧倒的に小さい建物だが、さきほどと同様に会議室みたいな部屋に通された。
今度はチクルスが座り、他の4人が後ろに控える。
チクルスはちょっと居心地悪そうだ。
まあ、俺が後ろで立っているって構図が奴隷としては気が引けるのだろう。
薬師ギルドの方も説明は淡々と、事務手続きも名前と住所の記入のみ。
加入費用も年会費も聞いていた通り、5000ナールだった。
薬師ギルドの方が安いのは、扱ってる品の単価の差なのかな?
薬草採取士なりたてで、いきなり3万ナールとか取られると誰もそのジョブに就きたがらないか?
そして、ここでもインテリジェンスカードの確認はなしと。
説明の中で興味を引いたのは、ギルドでの薬の引取り価格だ。
探索者ギルドの倍で引き取ると。
通常、滋養丸の売値が60ナール、引取り価格が15ナールで探索者ギルドが扱ってるところを薬師ギルドでは30ナールで納品を受け付けると。
つまり薬師ギルドでは探索者ギルド等に30~60ナールの間で売って、その差額を懐に入れているのか?
いくらぐらいなんだろうね。
俺たちは迷宮で普段使うものは自前で作って、余ったものを薬師ギルドに納品するので、探索者ギルドに売るよりはかなりマシって感じ?
手続きが終わり、特にこれといった用事もないので薬師ギルドを後にした。
二人とも晴れ晴れとした笑顔だ。俺がギルド加入で少しビビっていたのは内緒だ。
この二人の笑顔が見られただけでも、加入した意味があったかもしれないな。
俺たちはこのまま、オネスタさんの店に向かうことにした。
あ、やべぇ、こんなに着飾った女性陣を連れて店に行くと、またセクハラ発言を受けそうだ。
店の奥にいたオネスタさんに、さっそくこの前話をした部屋数の多い家を探していることを伝え、候補があるのなら内覧させてほしいと伝えた。
店に応接室がある訳ではないので、立ち話のままだ。
ニマニマした表情だったが、商人の顔に切り替わり少し考えこみながら、
「何軒か候補になりそうな家はありますね。街から多少遠くなってもよろしいのでしたっけ?」
「ああ。部屋数が多いようなら、遠くなっても構わない」
「では、実際に見ていただきましょうか。
街の中心部から近い順に見ていくことで良いでしょうか?
部屋数の最低は8部屋からで良いでしょうか?」
「えーと、出来れば10部屋以上からでお願いしたい」
「そうですか。そうなると、候補は2つに絞られますね。
部屋数の多い方が良いのでしたら、遠い方が部屋数が多いのでそちらからにしましょうか?
ちなみに近い方の部屋数は10部屋になります」
「ああ。では、遠い方からで」
拠点構築のスキルで拠点設定した際に、拠点規模が大きくなるものを試したいので部屋数の多い方を借りてみたいのだ。
実際に内覧させてもらったが、当初部屋数は15ほどと聞いていたが、それは標準的な大きさの部屋が15部屋だった。
それ以外にも食堂や倉庫があって、使用人用の建物まで別に存在する。
なんか、数えた感じでは普通サイズ以上の部屋が20部屋以上あるように見えるのだが。
今は荒れているが畑も広いし、裏に広場というか空地みたいなものがある。
この空地があれば、家の拡張も可能だろうか?
この家の賃貸契約して、拠点規模がどの程度になるか分からないが、仮に5だった場合は拡張して6にすることが出来るだろうか?
今のベイルの家の拠点規模は4だから、この家で6ぐらいになってくれると嬉しいのだが。
これ以上、部屋を増やしても使わない部屋が増えるだけなのだが。
だけど、俺は目的のためには手段を選ばない人間なので。
それとも、家の規模ではなく敷地の広さで規模値が決まるのだろうか?
だとしたら、家を建てても無駄か?
試しにどこかで広大な農場でも...いや、農場の賃貸は無理か。
農場主になる気はないし。ちょっと考察は中止だ。
この世界の人の常識から、どんどん離れていってる気がする。
出入りする門のそばには、厩舎があったりする。これはなかなかのものだな。
馬を飼う予定は全くないのだが。何か馬を飼ってジョブ取れるなら考えるが。
敷地内に井戸もあるようで、これは暫く使ってないようだ。清掃が必要だろう。
エネドラはあまり動揺していないが、チクルスとアミルはかなりビビッている。
ヴィルマは裏の空地を見て、「これなら主と模擬戦も..」と不穏な発言が。
オネスタさん曰く、没落した商家の邸宅だったのだが、なかなか買い手がつかないで放置されているとのこと。
今なら、お安く貸すことが出来ます...と言ってるが金額聞くのが怖いな。
ただ、半笑いで話してるので借りるとも思ってないのだろう。
内部を見せてもらったが、さすがに放置されていたこともあり、少し埃っぽい。
だが、それほど傷んでいる訳でもない。
ちょっと女性陣のこの服装は埃っぽい家の内覧には拙かったな。無計画で申し訳ない。
一階に風呂場に出来そうな場所もある。うーん、半分以上は決定に傾いている感じだぞ。
倉庫と言っても、ほとんど通常の部屋と同じ大きさだな。
使用人用も含めると部屋数も20を超えていて...こりゃ、掃除が大変だ。
将来は護衛部隊をちゃんと常駐させる感じにした方が良いかもな。
家に常駐させるのは一人ではなく、最低でも2,3人くらいにしないとダメかもな。
でも、アリと言えばアリな気がする。うーん。
ざっと見させてもらったところで、賃料の確認。
金額は年間18万ナールだ。
今の家が7部屋で年間4万8000ナールなことを考えると意外に安いか?
既に感覚が麻痺している気もする。
ちなみに、購入するといくらなのかと確認すると、基本は家賃5年分らしくて90万ナールとのこと。
何故5年分なのかは、よく分からないが相場らしい。
エネドラに視線を向けると、コクリと頷いてくる。相場ってことなので、おかしくないのか。
「ちなみに、さすがに掃除が大変なので入居にあたって、大掃除をそちらでやってもらって賃貸した場合はいくらに?」
3割引き対応で質問してみる。
「えっ?本当に契約されるのですか?」
この反応、ベイルで家を借りるときにもあったな。
掃除というか多少傷んだ所も補修するので、3000ナールほどで引き受けてくれるらしい。
3割引が効いて、補修分の2100ナールを除けば、一カ月なら1万500ナール、1年で12万6000ナール、購入なら合計で63万ナールで良いとのことだ。
引き渡しに5日ほど見てもらいたいとのことだったが、無理言って3日後にしてもらった。
その分、補修費用を3000ではなく、倍額の6000ナール支払うことにした。
時は金なりだと思ったので。
諸々の条件が決まったので、1年契約で応諾した。
オネスタさんも、まさか俺が契約するとは思わなかったみたいで、かなり驚いていた。
その後は騎士団の詰め所に行き、インテリジェンスカードの確認をして契約完了となった。
正式な引き渡しは3日後か。
そして、手持ち資金が100万ナールを割った。また稼がないとな。
鍵を渡され、家具の選定もあるだろうから好きな時に出入りして構わないと言われた。
いろいろ試したいので、非常にありがたい。
異世界に来てちょうど20日目なのだが、二軒目の家をゲットした。
二軒目は家というか大邸宅だな。突っ走り過ぎかも...ハハ。
せっかくクーラタルに来て、時間もまだ余っていたので食材の調達をしたかったのだが、女性陣の着てる服が豪華すぎて悪目立ちするので、大人しく自宅に戻ることにした。
どこかレストランで食事でも...と思ったのだが、今日は夕食を作りたいそうだ。
俺としてはエネドラ達の作った食事が美味しく、リラックスできるのでウエルカムだ。