トリニティ総合学園の校舎は、白亜の城のように荘厳で、しかしその内部はまるで策略と欲望が渦巻く迷宮だ。
陽光が差し込む廊下も、教室の喧騒も、どこか冷たく、誰もが仮面を被って互いを値踏みする。
そんな学園の頂点に立つのが、ティーパーティーの一人、桐藤ナギサだ。彼女は司令官として、学園の方向性を定め、治安を統括する。頭脳は鋭く、策略は緻密。だが、彼女の戦闘能力もまた、聖園ミカに引けを取らない。
幼馴染の戯れに付き合い、時に矛を交える彼女の力は、トリニティの誰もが認める脅威だ。そんなナギサが、今、かつての友であり、今は遠い存在である藍染と対峙する。
学園の玉座、静かな戦場。
空気は張り詰め、神秘の力がぶつかり合う音が響く。ナギサの結界は、まるで光の織物のように複雑で、複数の能力低下効果を織り交ぜた術式は、彼女の知性と努力の結晶だ。
だが、藍染はその全てを、まるで水をかき分けるように軽々と無効化する。彼女の神秘圧は、ナギサの攻撃を飲み込み、無傷のまま微笑む。
「ほう、神秘による結界。更に複数の能力低下効果の付与か。優れた術式だ。君が考えたのかい?」
「明確に敵がいるのにそれに対する対策を怠るほど、私は愚かではないつもりです。藍染先輩」
「先輩か、そう呼んでしまうのはまだ過ぎ去った執着があるからかな。既にそれはもう見ることが叶わない現実だというのに」
「……ッ、出席日数が足りなくて留年した人がよく言いますね。遊び歩いて留年なんて友達として恥ずかしい限りです」
「友達か。君はまだ私を友だと思っているのだね。あれだけのことをされておいて、よくそう言えるものだ。いや、むしろ嬉しかった……と考えることもできるが」
「……貴方の特別になれるなら、あれくらいは許します。テラー化の実験も、揉み消しましょう。ですから、もう一度、共に歩むことはできませんか?」
「共に歩む……それができるのは同等の力を持つ者だけだ。それを君が口にできると思っているなら思い上がりであると教えよう。今の君がどれほど強くなったのか、確かめてみるのも悪くはない」
「留年した人が上から目線で言っても滑稽なだけです」
ナギサの神秘をエネルギーとした攻撃が、嵐のように藍染を襲う。だが、藍染は動かず、ただそこに立つ。彼女の周囲に漂う神秘圧が、ナギサの全てを無力化する。光が闇に呑まれるように、ナギサの攻撃は跡形もなく消え去る。彼女の瞳に、驚愕と絶望が宿る。
「これだけの攻撃を受けて……無傷? どうして」
「考える必要はない。ただ私が常に発している神秘が、君の攻撃を上回っただけのことだ」
「……あれから一年……一年もの間、私は貴方を目指して頑張ってきた。神秘の鍛錬を怠ったことはなかった。それなのに、前よりも差が開いているのは、どうして」
「私は常々疑問に思うのだよ。何故、努力した者はみな自分だけが成長していると思うのか。相手も努力していたら、その差は縮むことはないというのに」
「だって、貴方は暗躍して、キヴォトスを、トリニティを陥れようとして、そのために私を捨てた……その筈です!」
「暗躍する合間の努力程度で、君の努力と成長を大きく上回っていた。それだけの話だ」
「…………嘘です」
「人は都合の良い真実を求める。だが、多くの者にとって事実とは耐え難い現実こそが真実なのだ。そしてこの期に及んでテラー化をしなかったのは、しないのではなく、できなかった、ということかな」
「……ッ! だとしても! 私は……ッ!」
「桐藤ナギサ、君は学園を治める器ではない。疑心に塗れ、信じる勇気がなく、そして何より感情で動く。エデン条約も君の失態で失敗するだろう。これから這いつくばるのが、その証左だ」
「まさか、エデン条約にも介入を!?」
「今、それに思い至るのか。君は私が出会った中でもっとも愚かだと思った生徒のようだ」
「……藍染ッ!!」
ナギサの感情が爆発し、彼女は突進する。だが、藍染は冷たく銃を向ける。その瞬間、ナギサの脳裏に死の未来がよぎる。絶望が彼女を飲み込もうとしたその時、別の声が響く。
「ナギサ。大丈夫。僕は君の努力を知っているよ」
月島――転生者であり、過去を操る者。彼女の声は、まるで闇に差し込む一筋の光だ。ナギサの瞳に、希望が宿る。
「月島さん!」
「君は誰かな?」
藍染は問う。
「ナギサの友人かな」
「そうか。君が桐藤ナギサの新しい友人か。ならば相応の歓迎が必要だね。破道の九十、黒棺」
藍染の黒棺が、ナギサの結界を粉砕する。轟音と共に空間が歪み、闇が全てを飲み込む。だが、その中には誰もいない。ナギサは月島と共に逃げ去っていた。藍染は静かに呟く。
「ふむ、少しやり過ぎたかな。やはり詠唱破棄は扱いが難しい」
トリニティの秘密基地。
藍染と月島はまるで巨大なチェス盤のプレイヤーのように言葉を交わす。エデン条約を前に、学園全体を巻き込む策略が進行している。
ナギサを動かし、聖園ミカを牽制し、トリニティの均衡を崩す――全ては彼らの計算の中だ。
「これでナギサくんはエデン条約に備えて軍備増強を選んだ、と。作戦は成功かな」
「それで良いと思うよ。聖園ミカが裏切り者と告白する機会も失わせるし、なんとなく良い感じに行くと思う」
「このライブ感。まるで本物のBLEACHみたいだと思わないかい?」
「そんなBLEACHがライブ感だけみたいな発言、顰蹙を買うからやめなよ」
「ライブ感といえば、原作に追いついちゃうから差し込まれるアニメオリジナルのコンの話とか好きだった」
「あの子かわいいし、ヒロイン適性高いよね。最後はアニオリ編だから消えちゃうけども」
「あとは序盤の滅却師もどきの話とか懐かしい。なんだっただろうか」
「流石に覚えてない」
「というか、この藍染を全学園の敵にして、僕がそのリーダーとなり、藍染討つ連合作り上げる作戦上手くいくのかい?」
「なればラッキーだ。プレナパテス戦ではリーダーとなるものが必要だからね。そこのリーダーは友人量産できる月島が適任だろうし、敵となる存在は崩玉と鏡花水月使える私が適任だろう」
「不死身で、時間があればあるほど強化され、地力も神秘も全部強い藍染なら、確かに任せられるけど……辛くない?」
「構わないさ。人のために傷つくのはそれほど辛くない」
「分かった。ならやろうか、ゼロレクイエム」
「BLEACH風におしゃれな作戦名がほしいところだ。ゼロレクイエムもどきでは盛り上がらないだろう」
「藍染は破面編だから……スペイン語か。レクイエムがスペイン語じゃないか」
「卍解作戦とか」
「良いかもそれないね。初手プレナパテスからの攻撃で不利になった状況から挽回と、BLEACHの卍解をかけてるわけだ。センスある」
「センスあるのはBLEACHの生みの親だ」
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【ルール】
①与えられたキャラクターのエミュレーションをすること
②エミュレーションに失敗するとデスゲージが蓄積し、最大値になると死亡
③能力値は与えられたキャラクターの原作時期と同等のものを付与
④言論、行動、思想は自由。しかし与えられたキャラクターから逸脱する場合はデスゲージが蓄積する。
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