スクワッド:公安特別捜査隊専従班   作:松コンテンツ製作委員会

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第14話『明日へ』

 赤坂の高級料亭の前に黒塗りの車が停まる。

 歌い手めろすたのゆーと改め黒部新造元総理の息子黒部勇人は、正座で足をむずらせながら、畠山正晴内閣総理大臣の到着を待っていた。

「お連れ様がお見えです」

 女将が襖を丁寧に開け、畠山正晴内閣総理大臣のお出ましだ。

 勇人は立とうとするが。

「ああ、そのままそのまま」

 畠山が止める。

 まずは清酒で一献。

「総理、私に御用というのは?」

「君は元総理の一族だ。衆議院議員に立候補してみないか」

 警察庁警備局長時代、黒部新造元総理大臣から政界進出の誘いを受けて重要閣僚を歴任し今の立場にある畠山元警視監だが、今度は自分が黒部新造の息子に政界進出を誘っている。

「かしこまりました。謹んでお受け致します」

「ずいぶんと思い切りがいいな!?」

 あるいは黒部勇人は自身の立場を自覚し、この時を静かに待っていたのかもしれない。

「そういえばご子息の祐君、もうすぐ結婚式ですね」

「嫁の親父も警察官で、警視庁捜査一課長の村上警視正ときたもんだ。早く言えっちゅうに」

「祐君のお母様にも会ってみたいですね」

 畠山は徳利を置いた。

「死んだよ」

「え」

「テロで」

 

     *     *

 

 教会の鐘が鳴る。

 婚姻届の上にリングが置かれた写真も撮られた。

 警察官として煌びやかな制服を見に纏った桜祐警部、今は昇進して桜祐警視が、ウェディングドレス姿の千代田春警部、今は桜春警部を抱き上げる。

 祐はまばゆい笑顔で、春は感動して泣いている。

 公安特別捜査隊の皆が祝福し、畠山総理大臣と村上捜査一課長が男泣きする。新郎新婦の友人もスマホのカメラを構える。

 キャリア警察官僚とサイバー捜査員、無敵の警察官夫婦が誕生した日だった。

 

      *     *

 

 息子の式を見届けた畠山正晴内閣総理大臣は、衆議院を解散。一連の事件について国民の信を問うた。

 選挙の顔になったのは黒部勇人候補。若い票を集めた。

 結果は民自党の大勝。第二次畠山政権は老壮青の年代のバランスに配慮した閣僚人事、党役員人事を行い、安定した支持率で船出する。

 黒部勇人は党青年局長に内定している。

 

 平和な日本を守るために、公安警察は戦う!

 捜査に終わりはないのだから。

 日向竜介巡査部長も復帰し、彼らは誓う──

 彼らが属するのは公安警察。

 燃える使命感で冷静に任務をこなすプロフェッショナルたち。

 彼らの任務は、国家に侵入した脅威と戦い、人々の平和と安全を守ることである!

 

「俺たちの戦いはこれからだ! 緊急出動!!」

 

 

 

 

 

 

 

《 公安警察シリーズ スクワッド:公安特別捜査隊専従班 ─完─ 》

 

 

 

 

 

 

 

 

「桜警視。次の配属先が決まったぞ」

「どちらになりますか?」

「警視庁捜査一課の管理官だ」

「えっ!」

 

 桜祐の警察官人生は、まだ始まったばかり……

 

 

 

 




「俺たちの捜査はこれからだ!」
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