腹凹毒蟲【Q】 作:アンディライリーのうさぎ
毒蟲は語る。睨む最強の男に指を向けられながら、涙袋を浮かび上がらせるように笑う。
彼──いや、今は女ゆえに“彼女”としよう。
彼女は今から約千年も前に人間たちが行った蠱毒に巻き込まれ、魂が壊れた。能力こそ毒蟲だが、もう彼女の心はなかった。
人を呪い殺す道具として彼女は使われ、やがて忘れ去られたのちは人間に取り憑き、その母体が死んだらまた別の人間に取り憑く、ということを繰り返した。
だが呪いたる彼女は、当時の呪師たる人間に再度価値を見出された。これが後に『アオムシ様』を祀る宗教団体となった。
「私に取り憑かれた人間にはしかし、“心”なぞなかった。今で言う植物人間に近い。腹が減れば飯を食い、目の前で蝶が飛べば目で追うが、そこに美味いもの食いたいと思う心地も、蝶を愛づる心地もない」
そんな中で毒蟲が目覚めたのはいくつかのファクターがある。これは九十九が推測した内容がいくつか当てはまっている。
そもそも蠱毒で生贄を取り込んだ彼女は、いくつもの魂が混ざり合った状態にある。大量の栄養を取り入れ自分の繭を作ったあと、毒蟲は自分だけの“
この肉体にはバラバラになった魂の残骸がある。この残骸が『アオムシ様』に人間らしい動きをさせる。
櫻は残骸が奇跡的なバランスで魂を安定させ、その末に生まれた自我だ。心を持った唯一無二の『アオムシ様』。
彼女に引っ張られるようにして、毒蟲の魂の情報が引っ張られた。形を持たぬこの情報は、魂の残骸の中で大きく残っていたものを拾い上げる。
それこそ、『ナナミン』だった。
毒蟲の魂の情報はこのナナミンの情報と混ざり、イマジナリーフレンドナナミンとして自我が育つ櫻の前に現れるようになった。だがこの毒蟲ナナミンもロボットのようなもので、毒蟲自身の心はない。
ここで九十九の推測が当てはまってくる。
毒蟲の魂の情報(ナナミンの姿)は『百虫毒蟲様』を崇める“信仰心”に反応した。この反応がさらに連鎖反応を起こす。魂の情報が、かつてバラバラにされた末に呪物となっていた毒蟲の肉体に反応した。こうして“引力”が生じた。
櫻はその結果狂ったようにその場所に向かい、毒蟲の呪物(肉体の一部)を取り込んだ。
そして毒蟲の魂の情報と肉体の一部が結びつき大確変が起きて、毒蟲は約千年ぶりに目覚めることになった。いや、魂が修復された、と言えばいいのかもしれない。
「いやぁしかしすごいな、現代は! これまでの
「その声で、それ以上話すな」
「おっと……声の変更をお望みかね? そうだな…」
咳払いをこぼした毒蟲は、「あ、あっ、あ゛ぁー…」発声練習する。柔らかい女の声から一転して、低い艶かしさのある男の声に変わった。
「今から友人に会いに行きたいと思っていたんだが、通してはもらえないかい?」
「………」
「無理だよねぇ〜」
毒蟲が取り憑いていた人間の中にあった友人の記憶。一度目は落胆したような顔を浮かべて去っていく姿だった。
二度目はそれから長い歳月が経ち、気色の悪い子どもだと山に捨てられた時に出会った。錫杖を持ち、笠をかぶった男が握り飯をくれた。そいつがポツリと赤い目を見て「毒蟲」と呟いたものだから、条件反射のように毒蟲の魂の情報は一つの言葉を紡いだ。古い友人の名だった。それに目を丸めた男は小童だった毒蟲を抱き上げ、じっと見た。その時の奴は驚きと、嬉しそうな顔をしていたのだ。この男こそ、『アオムシ様』を崇める宗教団体の基を作った呪師の人間だった。
毒蟲の肉体の作り方を編み出すなど、色々とやっていたのだろう。その結果自我の宿った“
宗教団体の痕跡が綺麗さっぱり残っていないのも、隠れるのが上手い奴のやり方らしい。姿を潜めながら、これまでずっと観察していたに違いない。
考えるほど、毒蟲の口角が上がる。これを「友
不幸の星の下に生まれた毒蟲の人生は愛と幸福の対岸にあった。それでも昔は愛を求めていた。
けれどももう疲れ果ててしまった。人間に利用され続け、その醜さを見続けて。それこそ、全人類をぶち殺した方が世界は穏やかでいいな、くらいには思っている。
ただ、それでもやはり毒蟲という存在は、愛の探究から逃れられないようだ。
彼女の今の天秤は友への友愛か、それとも目の前の男と櫻の愛情劇かで揺れている。
「……よし、決めたぞ」
人さし指を出し、腹の方を上に向けて毒蟲は言う。
「君の愛が本物かどうか、私に試させてくれ。合格だったら彼女の体を奪い、二度と表に出てこないと誓おう」
私と心中しようではないか、と毒蟲は続けた。
極ノ番────『
一つ、毒蟲の生得領域が発現していること。領域展開内では使うことができない。
二つ、対象が二名であること。一人、または三人以上の場合は使うことができない。
以上の条件を満たした時、心中が開始される。蟲が形作るグラスに己の血を垂らした毒蟲は、中に入った血を揺らした。蟲が寄り集まってできたグラスからは、不思議と血が漏れ出すことはない。
五条は姿形は櫻の姿をした、別の存在を見つめる。彼は毒蟲を攻撃することができなかった。どうして攻撃できようものか。
子供でも簡単に折れそうな細い手足は、まるで義母に過剰すぎる食事制限をされていたあの頃の彼女のようで、心臓がいやに早くなる。同じ姿をしているのに、笑い方の違う気持ち悪さが脳の血管をドクドクと鳴らす。異様に喉が渇いた。
場所は病院から移動し、人気のない森に来た。道中五条は毒蟲が話した“友人”とやらについて詰問した。
向こうはのらりくらりとした様子で、「引きこもり」「よく汁が垂れている」「私よりは年下」と答えるばかりだった。逆に櫻のどこを好きになったのか聞かれると、五条は睨んだまま黙った。
そして『蠱毒心中』の内容を説明した上で、縛りが結ばれた。
蠱毒の中で行われる二人の心中。毒蟲は数にはカウントせず、この場合は五条と櫻で二名とする。
この中から脱するには片方がグラスを飲んで片方を生かすか、術者の毒蟲自体を殺さなければならない。
つまり『蠱毒心中』は「心中」と言いながら「孤独」を作り出すツボで、二人の愛を試す場である。
縛りはグラスを五条が飲めば毒蟲は櫻に肉体の主導権を返し、二度と表に出てこないことを約束した。無論、櫻の精神にも介入しないことも条件に含まれた。
「立っているのもなんだ。坐りたまえよ」
血の海から湧き出た蟲が、テーブルと椅子に擬態する。そこに平然と腰かけた毒蟲はロッキングチェアのように体を揺する。五条の分は蹴っ飛ばされ、粉々になった。テーブルに置かれたグラスが乱雑に引ったくられ、こぼれた数滴が宙を舞った。
「約束どおり俺が
「あぁ、縛りも結んだんだ。必ず君のフィアンセを返すよ」
反転術式を使える五条ならば、毒のダメージも治せる。本来ならまだ完璧とは言えないが、ある程度は無下限のオート防御で毒物を選別することもできる。──が、今回は意図的に飲まなければならない上、相手は
グラスの水面は黒かった。跳ねた白い髪が映り込んで揺れている。
「私は現代の最強が自分の命を賭けて愛する女を救う様が見れるのか。………これも愛なのだね」
「アイアイうるせーんだよ。猿かテメェは」
「アイアイって悪魔みたいな外見らしいよ」
「ンな豆知識、今は披露しなくていいわ!!」
ハハ、と毒蟲は笑った。違うはずなのに櫻と似ているところもある。五条の歯が軋んだ。その表情を見た毒蟲の顔が真顔になった。
「君はいいな。世界に愛されている。私は世界に愛されなかったから羨ましいよ」
何もかも与えられて五条が生まれたなら、何もかも奪われて毒蟲は生まれた。
「このままじゃあ君は一生知ることがないだろうから、教えておこう。安倍櫻は君のことが大嫌いだったんだ」
赤い目が細まった。唇に近づいていたグラスが止まった。
「義家族に愛されたいがために一心不乱に努力して、最初の見合い相手として決まったのが君だ。家族や身の回りから愛される君の姿は彼女にとってまぶしかった。君と友人になったのは、友達になりたいという気持ちもあったが、彼女が自覚していないほの暗い感情もあった」
妬みや羨み。子供が飛んでいる蝶に手を伸ばすように、櫻もまた美しい蝶に触れたかった。
結果として彼女は、自分が義家族に愛されることは決してないのだと自覚する。
「いいなぁ」と彼女は思った。愛される五条の坊が羨ましい。日が経つほどその感情は膨らんで、“きらい”の感情が育ち、いつしか“大きらい”になった。
「大嫌いな人間に縋るしかなかった彼女の気持ちがわかるかね? 義父に打たれ閉じこめられ、義母からは過剰な教育をされ、義兄からは性処理の道具として見られ、女中は誰も助けてくれない。君と遊ぶ時、心の裏ではいつも助けてほしいと思っていたなんて、知らないだろう?」
「……やめろ」
「君に貸し借りを作りたくなかったのも、縋らなければならない自分がみじめで仕方なかったからだよ」
「やめろ…!」
「中学の時は地獄だったなぁ。男からは常に性的な目で見られ、乱暴されそうになったこともあった。教師でさえ気色悪い目で見る。女からも妬みや僻みをぶつけられ、仲間はずれにされたり水をかぶせられたり。ドラマでありがちないじめのテンプレってあるだろ? あんなもの嘘だと思うだろうが、実際にされていたんだよ、彼女は」
「………」
「だのに君ときたら……ハハッ! 早速奴らのように彼女をいじ」
「やめろッ!!!」
毒蟲の声色は途中から櫻のものに変わっていた。その声で、その姿でそれ以上責めてほしくなかった。
五条の手が椅子に押しつけるようにして、毒蟲の首をつかむ。片手で締め上げられる細さしかない。グラスは落ちて蟲たちが散らばり、中身の液体がこぼれた。
「なぜ君が泣くんだ? なぜ君が苦しむ? 死ぬほど泣きたくて苦しかったのは彼女の方だ。彼女が私に縋っていなければ、とっくの昔に心は壊れていたのだ」
「………!」
「おや、気づいたかね? そうだ。私が彼女のイマジナリーフレンドであり、同時に彼女は私でもある」
この男よりも、よっぽど『ナナミン』である七海建人の方がいいと毒蟲は思っている。果たしてなぜ魂の残骸の中にナナミンが混ざっていたのかはさっぱりわからんが。
「さっき語ったことは私の作り話ではなく、彼女の本心だ。まぁ君が死ねばそれが誠か否か本人に確かめる術は無くなるが……」
「………」
「それとも私を殺すか? 客観的に考えてみろ、五条の坊よ。自分の命と、たかが小娘一人の命が釣り合うのか否か」
五条は首をつかんでいた手を離した。細い首に痕がくっきり残ってしまっている。
毒蟲の手を取りさっき彼女がしてみせたように鋭利な爪で、もう片方の手首を切らせた。黒い血が流れて、白い肌を伝う。
ちゅっ、とそこに口付けがされる。
「ごめんな」
微笑むように泣きながら、五条はその場に倒れた。
筋肉が弛緩し、何も考えられなくなっていく。あるいは何も考えたくなかったのかもしれない。喉から伝った血は吐き気がするほど甘くて、焼けるような熱さが襲う。
五条のそばに座り込んだ毒蟲は笑った。「君の勝ちだよ」と言いながら。
「ちなみに毒は毒でも、それ強壮効果のある毒ね」
「……?」
「要は精力剤だ」
生得領域が崩れていき、糸が切れたように櫻の体が倒れる。上にのしかかられた五条はしばらく固まり、森に響くほどでかい声で「ハァァァァ!!?」と叫んだ。
毒蟲はけして、「グラスを飲んだ人間が死ぬ」とは言っていなかった。
櫻は久しぶりに夢の中でナナミンと遊んだ。カウボーイが馬を飛ばすような荒れた大地に敷かれた、長いアスファルトの道。時折曲がりくねったり、でこぼこ道のせいで車が跳ねる。
百二十キロでそんな道を爆走する車に彼女は乗っていた。運転手はサングラスをかけ、助手席の櫻はパーティーメガネをかけている。
地平線には朝日があった。櫻は朝日の赤い色より夕方の血のような赤色が好きだ。
夕陽が沈めば彼女を優しく包んでくれる闇がくる。闇の中で泣いても月は知らぬふりをしてくれるが、太陽は違う。彼女のすべてを曝け出させて、泣いていることを明るみにしてしまう。
太陽は嫌いだ。
きらい。
『もしも五条さんが嫌になったら、いくらでも別れて私の元に来ていいですからね』
櫻は頷く。ナナミンはナナミンとは少し違う笑い方で笑った。目を細めるようにではなく、涙袋を浮かばせるように笑う。
妙に今日のナナミンは変だったから、彼女はもしやまた出張に行くのではないかと思った。尋ねれば案の定肯定が返ってくる。今回はとても長い出張らしい。いつ帰ってくるかわからないのだそうだ。
『でも安心してください。いつでも私はあなたの側にいますよ』
泣きじゃくる彼女に右手を伸ばし、ナナミンはポンポンと頭を叩く。涙が余計に溢れた。いつだって、誰よりも側にいてくれたのがイマジナリーフレンドナナミンだった。
さよなら、と櫻は言った。直後車は岩にぶつかり爆発して、二人ともギャグ漫画のように宙に吹っ飛ぶ。
頭がアフロになった櫻が見たのは、地平線から昇ってくる朝日の姿だった。
目を覚ました櫻の目の前にいたのはナナミンではなく、五条だった。五条は汗をびっしょりとかいていて、ほのかに顔が赤い。
夢の出来事を思い出した彼女の目が潤み、あっという間に涙腺が壊れた。彼女は確か九十九と中国に行き、『百虫毒蟲』について調べていたはずだ。そしてナナミンが突然現れて、そして──それから、どうなったのだろう? 思い出せない。
けれど何となくわかる。ナナミンがいなくなった理由が。
「さく──」
「返してよっ……!!」
「………」
「私のイマジナリーフレンドナナミンを返してよっ!!!」
大声で子供のように泣き始めた彼女は五条の胸を叩いた。その胸筋が硬いせいで手が痛む。それでも叩き続けた。それ以上続けたら折れそうな腕が本当に折れてしまうほど、何度も叩いた。
五条は黙って抱きしめる。ごめん、と呟く。
「ずっと一緒にいてくれたのに!! ナナミンだけが…私の、味方だったのに……っ」
「……ごめん」
「ナナミン、ナナミン……」
叩く手が止んで、すすり泣く声に変わった後も五条は謝り続けた。これまでのことを一つ一つ謝っていった。
みかんの中身じゃなくて皮をあげたことから、義家族から虐げられていたことに気づいてやれなかったことなど、謝罪は多岐に及ぶ。
途中から彼女以上に五条が泣き出し、両手で涙を拭っても止まらなくなった。十七歳の男が小学二年生のようにガチ泣きした。
それを見ていた櫻はだんだんと頭が冷えていった。謝る内容がなくなっても「ごめんなさい」と何度も言う五条に、胸が苦しくなる。
だから手を伸ばし、今度は彼女が抱きしめた。あやすように大きな子供の頭を撫でて、背中を叩く。控えめになった胸にべそべそしている顔を押しつけた。
そうして二人は枯れるほど泣いているうちに眠り、夜が明け始めた。うっすらと明るくなった世界で、櫻は鳥の声を聞いて目を覚ます。起き上がった時にふいに自分の髪が白いことに気づいてギョッとした。老婆のような色になっている。
「五条くん、五条く……?」
「んん……」
起きた五条が体を起こす。泣き腫らした顔でもイケメンはイケメンだった。彼はいつもより五割増しで跳ねている頭をかく。ぼんやりした頭で櫻を見て、相手の目が開いていることに驚いた。同時に昨日散々泣いたことを思い出し、伸ばした手が止まる。顔にどんどん熱が昇ってくる。
「野外プレイ……抱き合う男女…」
「は?」
「……………私あなたと別れて七海くんと付き合います」
「……え!? ちょ、待っ」
思わず五条は腕をつかんだ。対し櫻は「フケツー!!」と叫ぶ。彼女の目線は下に向いていた。それに気づいた五条は「あっ」という顔をした。暴れた櫻は顔が真っ赤になっている。『
「何もしてねぇよ!! いや、マジで途中で一度ヤバかったけど……」
「近寄らないで」
「……櫻」
「………」
上目遣いで見つめる五条は自分の童顔を活かす。うっ、と相手の表情が変わったのがよくわかる。なおも甘えた声で名前を呼べばすぐに落ちた。チョロい。
土や汗で汚れていた二人は、ホテルでシャワーを浴びることになった。近場にビジネスホテルがないせいでいかがわしい方のホテルになってしまったが、断じてそういうことをするつもりはない。胡乱な目をする櫻に五条は「かっ……勘違いすんなよな!!!!!」とクソでかい声で言った。
高専にはそこで連絡し替えの服を持ってきてもらうついでに、迎えを待つことにする。病院から櫻が抜け出した理由は後で適当に繕えばいい。
そして場所はホテルに移り、櫻がシャワーを浴びているうちに五条は高専との連絡を済ませた。バスローブを着て出てきた相手と入れ替わるように風呂に入る。
冷水を浴びて部屋に戻る頃にはすっかり頭も落ち着いていた。その頭でベッドに座り朝日を眺める相手の姿を見た時、五条の中でよぎったのは毒蟲の言葉だった。
「……お前はさ、俺のこと嫌いか?」
赤い目がパチパチと瞬く。うーんと声を上げた彼女は「そうかも」と話す。途端に五条の胸がギュッとなり、か細い息が漏れた。
「嫌いなところもあるし、好きなところもある。それがきっと夫婦になるってことですよ」
うさぎのような彼女はそう言った。赤い目に白い毛並みのうさぎだ。
どこが好きか五条が尋ねると、櫻は「子供っぽくてかわいいところ」と返した。嫌いなところは「ウザいところ」らしい。
グチャグチャになった感情のまま五条は櫻を抱きしめて、「愛してる」と言った。
「私も愛してますよ。悟くん」
あとの展開は、お察しのとおりである。
【ちょい記】
・七海
術師を続ける。以前にもまして五条にうざ絡みされるようになった。何でだろう?
灰原の命日の日は毎年休んで墓参りに行く。
・夏油
九十九とのフラグが折れて、五条に支えられたことで精神がいくらか安定。ただ美々子と菜々子の一件でまた一気に精神が落ち、高専を辞めた。辞めたのは上層部が信じられないのもある。冥冥のようにフリー術師として活動。ミミナナは一緒に住んでる。
・羂索
99パーセントの知的好奇心の人。ちゃんと99パーセントの中に友情もある。お友達が壊れて「あぁ、あれはもう私の友人ではないな」と去ったけど、久しぶりの再会で赤い目を見て思わず名前を呼んだら、「羂索」と返ってきたので驚いた。毒蟲がさなぎから成虫になるのをクソ楽しみにしている。
・灰原
灰原生存はおそらく灰原ルートしかない。どうすれば生き残らせてあげられるのか…。
・九十九
いまだに櫻への研究欲はあるけど彼ピガードが固くて近づけない。
・毒蟲(生得領域内の姿は櫻だけど、声は鶴見中尉)
五条への好感度は低く、七海への好感度はカンストしている。櫻が不幸になったら人間を滅ぼして、逆に幸せになったらまだ人間も捨てたもんじゃないから放っておこう──と思っている、人生に疲れてるやつ。領域展開は閉じない。生得領域に引きこもってしばらくは二人の愛情劇を鑑賞してる。
七海ルートだと純粋な二人の愛だけで目覚めた。櫻がハエトリグモのナナミンと同居していた頃に羂索と会っていた可能性アリ。「愛はやはり素晴らしい!!」な思考になっている。この場合は生得領域の中にこもって二人を見守ってた。万お姉さんは死ぬ前に毒蟲に会っている。彼女の話を聞いた後に「君の愛は素晴らしいなぁ」って言いつつ、蟲たちに食い殺される姿をニコニコしながら見てたかもしれない。
・五条
やっと愛してるって言えたね!!!!! 想いを伝えるのはしかしまだ苦手。
・櫻
五条が嫌になったら別れて本気で七海にアタックする気でいる。ちゃんと五条のことも好き。
・イマジナリーフレンドナナミン
いつだって君のそばに居る。
・アナザーエンド(当初書こうと思ったもの)
櫻の肩を揺する五条。震えるまつ毛が開いて、瞬きを繰り返す。赤い目が宙をさまよって五条の顔をとらえた。涙を流す男に彼女は微笑む。
「あなたはだぁれ?」
その微笑みは確かに彼女のものだったが、彼女は何もかも忘れていた。五条は華奢なその肩に顔を埋めて泣く。抱き返されることはついぞなかった。
愛の試練はここからだった。毒蟲は彼らの愛情劇を楽しみにしている。
・友情傾きフラグ
羂索が主人公の肉体を乗っ取る。羂索と毒蟲の害悪友情コンビが再結成。夏油に蟲を寄生させて乗っ取り、術式を操らせる。そして櫻の姿で五条の前に現れる羂索。獄門の扉が開かれる。羂索の計画も進むし、最悪人類が滅ぶから毒蟲もウハウハ。
・さなぎから成虫化
七海ルートで七海が死にかけた姿を櫻が見たら起きる。主人公の背中を破るようにして現れる成虫くん。果たしてそいつは人間なのか、呪霊なのか、それとも違う何かなのか。