真・悪魔転生~皆殺しのNeutral~   作:照喜名 是空

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はぐれ悪魔

その後幾つか小言を言われたが、取引で発言権を認めたことを盾に言い逃れをした。

さて、とりあえずの宿として旧校舎を使っていいと言われていたが生憎悪魔の世話になる気はない。

たしか町外れに廃墟と、廃教会があったはずだ。

 

教会に行ってみるとどうも先客がいるらしい。

会話からするとはぐれエクソシストか?

堕天使もいるようだな、先日殺した奴の仲間か。

 

廃墟に行ってみると悪魔の気配がした。

だいたいスギナミ坑道くらいだろうか?

 

「美味そうな匂いがするぞ。甘いのかな?辛いのかな?」

「一応聞いておく、誰かの眷属か?」

「黙れ小虫めぇえ!私は自由だ、誰にも傅いたりしないいい!!」

「そうか、貴様もそうなるまでいろいろあったのだろうな。

貴様は哀れだ、だが許さん。貴様は人を食った」

 

目を凝らすと廃屋の中に人の骨が転がっている。

ずしん、ずしんと重たい足音がして上半身は女、下半身は獣の姿を持つ悪魔が現れた。

大きさはおおよそ5mほどだろうか。両手に槍を持っている。

 

まあとりあえずアタックナイフを抜き放ち、敵の足を駆け上って指を切断する。

槍が落ちたので拾って奴の顔めがけて三連で突きを放つ。

 

スイカにフォークを刺す様にあっけなく奴の顔が吹き飛び巨体がぐらりと倒れる。

 

「弱いな、坑道のガルムくらいか?」

 

消滅する前に使えそうな「パーツ」を剥ぎ取っておく。

それから槍も確保しておく。

 

廃墟の掃除には3時間ほどかかった。

 

小汚く、死体があった家だがまあ雨風はしのげるだろう。

死と戦乱の渦巻くあの20年の間では死体と枕を共にすることなどざらにあった。

今更気にはしない。

 

それよりも槍だ。あの悪魔用だったので人間の私が握ると少し大きすぎる。

ふむ、片手剣に仕立て直せば丁度いいか。

あの世界のように便利なリサイクル用品はないがまあやれるだけやってみよう。

 

□

 

「俺が悪魔になるとしたら駒は何ですか?」

「そうね、あまっているのが僧侶と兵士だから……兵士かしら。

僧侶って感じでもないしね」

「なんか弱そうですね、兵士……」

「そんなことはないわよ?いいイッセー兵士と言う駒はね……」

 

外から話し声が聞こえてきた。

あれはリアス達とイッセーだな。

大方、ここのはぐれ悪魔を狩りに来たのだろう。

初心者へのレベリングと言うやつか。

 

「この家に何か用事か。リアス・グレモリー。

生憎と家主はもういない」

「カミウチ……貴方がいるって事はここのはぐれ悪魔はあなたが殺したのね?」

「一言断っておくべきだったな。それとも、知り合いだったか?」

「いいえ、討伐対象だったわ。でもそうね、一言言っておいて欲しかったわ」

「それはすまなかった。次からはこの町ではぐれ悪魔を狩る時には言っておこう」

 

少々気分を害したようだが、まあ構わない。

要は決定的な決裂にならなければいい、そして別に私はいつまででもコイツが必要と言うわけでもない。

だが、機嫌はとっておくべきだろう。

 

「それから一つ忠告しておく。町外れの廃教会にはぐれの神父らしき連中が結構な数いた。

この間イッセーを襲った奴の仲間だろうな。貴様らの関係を考えれば無闇に手出しはしないだろうが……

一応気をつけておけ」

「そう、ご忠告ありがとう。皆帰るわよ」

「重ね重ねすまん。雑魚悪魔でよければ私が出すが?」

「あなたに眷族がいるの?」

「シキガミだ。作り方を知ったので作ってみたが案外上手くいった」

 

そう、あの世界でガイア教徒がシキガミを作っていたように、この世界でも式神はあった。

私もある程度シキガミの作り方……悪魔の作り方を知っている。

足りない部分はこの世界の式神の作り方で補った。

失敗した者はスライムになったので無駄がない。

 

「それとスライムもいる。やってみるか?」

「そうね……レーティングゲームの練習にはなるかしら」

「では早速出す。派手な登場になるが驚かないでくれ」

 

そうして私は改造スマートフォンからあるアプリを起動させた。

そう、この世界で唯一存在する「悪魔召還プログラム」を!

 

「召還、シキガミ。召還、スライム」

 

雷が落ちて、その中からシキガミとスライムが出てくる。

シキガミは白い帯に顔を書いたような代物、スライムは緑色のドロに赤く光る眼があるだけのものだ。

 

「それから言っておくがシキガミは電撃無効で、スライムは突きが効かないように出来ている。

それ以外は普通に効くので遠慮なく倒して構わない」

 

リアスたちはやる気に満ちた顔で私の仲魔を取り囲む。

 

「それじゃあいくよ!まずは僕からだ!」

 

それから先は単純なワンサイドゲーム。

私は何度も蘇生呪文(リカーム)を使う羽目になった。

 

「……とまあこんなものかしら?どう?悪魔の力はイッセー」

「すごいですね……」

「まあ、あれだけの回復と蘇生魔法を使いこなすカミウチも相当なものだけれどね。

皆、お疲れ様」

「満足いただけて何よりだ。私はしばらくはここをねぐらにする。構わないか?

用があれば言ってくれ」

「ええ、構わないわ。おやすみなさい」

 

リアスたちは好きなだけ大暴れすると帰っていった。

実際、休まなければ魔力が回復しない。

リカームにディアラマと結構使ってしまったからな。

このくらいのゴマすりはしておこう。今はまだリアスたちと事を構えるべきではない。

これでご機嫌は取れたはずだ。

 

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