デュエマ・アーカイブ〜転生者と革命龍〜 作:ガチャ石は貯めない
"奇跡"でも容易ではないのじゃ。
────「勝利」のプリンプリン───
「勝利」を導くのは
相手の力の時もあるのさ!ビクトリー!
────「勝利」のリュウセイ・カイザー───
時には、仲間に頼るべきだ。
そうすれば、「勝利」を手繰り寄せる力を得る
────「勝利」のガイアール・カイザー────
──ふぅ〜…!しっかし、ここは何処なんだ…?外には水晶の華があったし……。
ユウキは現在、オラクルを使ってくる生徒たちにミラダンテから持ってきてもらったアウトレイジデッキで応戦していた。
そして、普通に倒しながら進んでいたので道に迷ってもいた。何やってんだこいつ。
『まーた迷ったんかいな、相変わらずやなぁ……』
──仕方ねぇだろ?オラクル信者のデュエリストとデュエマしてたら、いつの間にか聖堂みたいな所に来ちまったんだからよぉ……。
そういいながら、ユウキは聖堂の奥を見つめた。
やぁ、明楽ユウキだ。
今は聖堂みたいな所に居る。さっきまでオラクルとか使ってくる奴らを片っ端から薙ぎ倒さざるを得ない状況だったので全員薙ぎ倒した。
………けど、見た目がみんなシスター服なんだよなぁ……多分、シスターフッドの生徒なんだろうけど挑まれたんだから仕方ない……よな?
──………んで、最後はアンタらか?
俺が視線を向けた先、そこには3人のシスターが居た。
一人はケモ耳の生えたシスター。
一人は少しオドオドしているシスター。
一人はキチッとした体勢でこちらを向くシスター。
伊落マリー、若葉ヒナタ、歌住サクラコ。
三人とも、何故か"水晶の華"を持っていた。
…………こりゃ、覚悟しておかないとな。
──………言っておくが、別にお前たちに危害を加えに来た訳じゃないからな?
「────ええ、理解しています。」
サクラコさんがそう言う。………顔は少し影が出来て勘違いしそうになるが、普通にいい子なのは知ってるからなぁ……(拙僧、転生者にて)
「………私と心を共にしたもの達が、皆貴方に戦いを挑み、敗北した……。」
「それを、主は許しましょう。」
「それを、主は罪と断罪することはないでしょう。」
三者三様、そう口にした。
………おかしい。覚えている範囲での、『ブルーアーカイブ』の記憶の中にある彼女達とは全く違う。
俺自身の、覚えている範囲が限られているから確証もなんもないがなんか"
というか、手に持ってる水晶の華は普通にやばい。つまりアイツだろ……??でも、ここはちゃんと聞いておくとしよう。
──………おい、お前らの言う"主"ってのはなんだ?神様の事か?
「「「────
「─────我らが信仰する神。それは────
「─────我らに無の力を与えたもう存在。この水晶の華は、主から与えられし奇跡。この気高き花は、我らに力を与えてくれる。」
「─────あなたも、我らと共に歩みませんか?この素晴らしい力と共に──。」
ユウキは、絶句した。絶望した。
ミラダンテがティーパーティーに話していた上位存在に近しいやつが居たのだ。
(デュエマ的には、平行世界を移動できる奴らは上位存在と言ってもいいレベルなので、コイツもまた、上位存在であると定義出来るだろう。)
クリス=タブラ=ラーサ
デュエマにおける、とある世界線にて判明したゼニスクリーチャー。
背景ストーリーにおけるこのクリーチャーの、その世界線は水晶世界とも呼ばれた世界。その世界は、元はオラクルと呼ばれる「ゼロの力を信仰する教団」が支配していた世界と言われていた。
しかし、その顛末はこのクリス=タブラ=ラーサがゾロスター(大体の世界線でやらかしてる奴)を誑かし、オラクルを乗っ取り、反逆してきた外敵を全てオラクル・セレスとして取り込んだ結果生まれた世界。
このキヴォトスにもいずれ現れるだろう、ゼニスやオラクルと、オラクルに抗った主要なクリーチャー達すら取り込むことに成功したクリス=タブラ=ラーサは、水晶の華を捧げられることで力をつけて行く。しかし、最終的には"アビス"の王である、ジャシン帝によって倒された。
そして、ユウキが持つ"カツキング"というクリーチャーは、かつてオラクルと戦ったクリーチャー。しかし、理由は不明だが水晶世界には存在が確認されていないようだ。彼らの存在自体が消えたのか、はたまた修正力による影響か、それは分からない。
とにかく、このクリーチャーは世界を歪ませてしまうほどのクリーチャーである事に違いはなかった。………あんな"なんも無い"世界なんざ、もう見たくないからな。
そしてどうやら、既にこの世界にタブラ=ラーサが居着いていた。そして、この聖堂らしき場所を"タブラサ・チャンタラム"……奴の住処と同じように改装していた事に、ユウキは気がついた。
その光景に、彼は……途方もない怒りが沸いた。
──は?
その怒りは、彼の持つカードにも伝染し、増幅させた。ミラダンテとカツキングに関しては怒りが途方もなく湧き上がっていた。
そして、彼の燃えるようなヘイローも出現していた。
──……悪いな、2人とも。今回は本気でやる。力を貸せ、バクテラス。
「───主のご意思に逆らうのですね……ならば、貴方を滅しましょう。」
「「真のデュエル!スタート!!」」
ユウキ〖全てを照らす紅き陽光〗
VS
サクラコ(洗脳)〖主のご加護〗
一方その頃、先生はと言うと……
"ミネ、それはどういうこと?"
「………見ての通りです。」
先生の目の前にある光景は、キヴォトス広しと言えどもありえない光景だった。
"………どうして、生徒が……人が、
そう。目の前に存在しているのは、
「……ここ最近、こういう奇病がトリニティ内で発生しています。それも、"シスターフッドに所属している生徒"が中心となって発生している病気です。」
"───こんなの、病気だなんて表せる訳ない……!"
「ええ、その通りです。こんな現象、あらゆる学園に要請して検査や関連物を探りましたが……全くと言っていいほど、見つかりませんでした。」
"……じゃあ……お手上げ……?"
「………医療に関わるものとして、不甲斐ないことです。目の前に『救護』が必要な状況だと言うのに、それすら行えないなんて……」
ミネの顔は、苦虫を噛み潰したような悲痛な顔になっていく。先生も、何も出来ない無力さで拳を強く握りしめてしまった。
そんな中、突如としてドアがバンッ!!開かれた。
「先生!!居る!?」
"ミカ!?どうしたの急に!?"
「はぁ…はぁ……セイアちゃんが、倒れたの!頭を抑えて……うわ言のように何かをいいながら!!」
"ミネ!行くよ!!"
「はい!!セリナ!ここは頼みます!!」
「はい!!」
先生たちは急いでセイアの元に走った。
ミカの案内で部屋に入ると、中にはセイアがベッドの上で眠っているだけで、ナギサの姿はどこにもなかった。
ミネは、セイアの様態の現状を見た。
「ぅう……あぁ………やめ…ろ…!入って……くるな……!!蟲の、……ばけも……あぁ"!!ぐぅ!!」
「セイアちゃん!!」
「セイア様!!」
"セイア!!"
すると、突然容態が急変した。寝言と言うにはあまりに切羽詰まった声をしていたセイア。
何か、辛い夢を見ているのだと推測する他ないだろう。
「……ぬぅ……?……ぁぁ……すぅ……。」
しかし、突然としてセイアの様態は落ち着き……そのまま安らかに寝始めた。
「……どういうこと……??」
「突然、セイア様の様態が回復した……」
"……何が、起こって……"
「先生!!居ますか!?」
そこに、ナギサがドアを勢いよく開けて入ってきた。
どうやら、先程のミカと同様に走ってきたのか、息切れを起こしているようだ。
"ナギサ!?今度は一体何が……!?"
「はぁ…はぁ…お願い、します。聖堂に……!!」
ナギサの言葉に、いち早く動いたのはミネだった。
「行きましょう!!聖堂はシスターフッドの活動する場!そこにこの事件の真相があるかも知れません!!」
"うん──ってはや!?ナギサは、セイアのことをお願い!ミカは私に付いてきて!!"
「わかりました。先生もお気をつけて!」
「うん!!」
こうして、ミカと先生はミネの後を追うように走り去った。
部屋には、ナギサと眠っているセイアのみである。
「………どうか、お願いします。」
そして、聖堂に着いた先生達は、呆気に取られた。
聖堂の周りには水晶の花が咲き乱れ、聖堂そのものは水晶に覆われていた。
幸いにも、ミカとミネがドアを破壊して中に突入する事には成功したのだった。
────一方、我らが主人公であるユウキはと言うと……。
「────そ、んな………」
バタりと、マリーが倒れた。
既に、サクラコもヒナタも倒れており、聖堂の内部に立っているのはユウキのみだった。
──………やれ、バクテラス!王闘竜皇!!あの害蟲を、全て!燃やし尽くせ!!
王闘竜皇ボルシャック・ドラゴンは、周りにいたオラクル・ゼニスのクリーチャーを全て粉砕し、消し飛ばす。
そして、隙を着いた竜皇神ボルシャック・バクテラスは『クリス=タブラ=ラーサ』をその燃える拳で、壁に叩きつけた。
『グゥおアッ!?』
『────死ぬがいい、「無」の蟲よ。我が炎の前に──散れ!!』
バクテラスが放つ太陽の如き炎を纏った拳は、タブラ=ラーサの命を断つには充分すぎるほどであった。そのまま、タブラ=ラーサは炎に包まれる!
『あぁぁああがああぁぁぁぁぁぁあぐぁぁぁぁあ───………』
タブラ=ラーサは消滅し、同時にバクテラスと王闘竜皇も空気を読んで消滅した。
サクラコ達が持っていた水晶の華は、タブラ=ラーサと共に消滅した………。
その時、先生たちが中に突入してきた。先生が息切れを起こすほど急いできたのは理解できた。
"ユウキ!!なんでここに!?"
──………先生。それに……ミカさんと、救護騎士団の……。
「やっほ〜☆……って言える場合じゃあないよね。……何をしていたの?」
「なぜ、シスターフッドの重役達が倒れて……それに、周りにもシスターフッドの生徒たちが……一体何が!!」
2人の質問に、ユウキはあまり気が乗らないまま、端的に言葉にする。
──………とあるクリーチャーの討伐及び、完全破壊。
「「「!!」」」
「………つまり、貴方は何らかの存在を滅ぼした……という事ですか?」
──………そうだな。奴は危険すぎる。水晶の華を作った……あの"害虫"はな。
しかし、ユウキは先程倒したクリーチャーが倒された証である『元のカード』が見当たらないことに気がついた。………少しばかり、ユウキは冷や汗をかきはじめた。
「……水晶の華……外に咲いてあったアレ?」
──……そうか、やっぱそうだったか。先生、とりあえず先に患者を運んでくれねぇか?
"………ミネ、お願いできる?ミカは手伝ってあげて。"
「──はい。おまかせください。」
「うん。ミネちゃん、指示お願い。」
「ではまず────」
ミネの指示の元、ミカも共に動くことで倒れていたシスター達は、救護されて行った。もちろん、先生や俺も手伝った。
そして、ミネとミカは救護者達を連れて医療室に向かっていった。
その後、聖堂を出た先生とユウキは話し始めた。一体、何が起こったのかを。
"────それで、どういう状況?どうしてユウキは、あそこに?"
──………色々ありまして。シスターの服を着た生徒にデュエルを挑まれたので、片っ端から倒していたら聖堂に辿り着いて……その後、『倒さなければならない』敵が居たので。
"………サクラコたちが気絶していたのは?"
──敵が寄生型のものでして……とある決着の付け方で終わらせました。これなら、しばらくはどうと言うことはないと思います。
"……そっか。何をしたのかは分からないけど、ありがとう。皆を守ってくれて。"
──…これでも、シャーレに所属しているようなものですから。
こうして、この日はトリニティを後に先生と俺は帰ることになった。後日取り調べを受けることになったが、それは仕方のないこと。ユウキは快く承諾した。
その日の夜。まん丸のお月様が煌々と夜空に輝く真夜中に、俺は再びトリニティの聖堂に来ていた。
その聖堂の前には、月光に照らされて光り輝く水晶の花が未だに咲き誇っていた。聖堂自体は、水晶が消滅して本来の姿のまま残ってはいる。
──…………。
俺は、そのまま聖堂の中に入る。中には、黄金に輝くクリス=タブラ=ラーサの石像があった。
俺がここにまた来た理由。それは、クリス=タブラ=ラーサの完全破壊。
どうやら、昼間で起こったあの騒動の時には撃破にまでは行かなかったようだ。撃退すらできてないのに、ユウキは苛立ちを覚えた。
──(出来ればクリス=タブラ=ラーサのカードを回収したかったが、そういう訳には行かなかったのが悔やまれるぜ。)
"クリス=タブラ=ラーサ"というクリーチャーを、この世界から完全消滅させる事。
────そうしなきゃ、この世界はお前に寄生され、全てを吸い尽くされ、滅ぼされる。そんな事はさせねぇぞ?クソ蟲。
そう言うと、クリス=タブラ=ラーサの像がひび割れていき、中から本体が現れた。
『────まさか、我が擬態を見破り、ここに戻ってくるとは………流石は、"異世界のデュエルマスター"と言うべきか。』
──………チッ。俺の過去を知ってるか。なら尚更、テメェはここで消えてもらわねぇとなぁ!!
『いいだろう、ならば──』
『「"真"のデュエル!!スタート!!」』
"真"のデュエル。それは、互いの命を掛けた正真正銘の"決闘"。
負けた者は、文字通り死ぬ。意図的に殺さないようにはできるが、基本死ぬ。
そう───この"キヴォトス"という"死の概念"が薄い……いや、"死"が酷く悪影響を及ぼすこの世界において、それは最もしてはならない"モノ"だ。
────しかし、このクリーチャーには……
何故ならば!!この世界において、コイツらのような『世界を停滞させる力』を持つモノ達は、この世界を否定してしまう!!
クリス=タブラ=ラーサは、背景ストーリーであらゆる敵対存在をことごとく撃破、吸収して『水晶世界』を創り出した……。それはつまり、物語が生まれないということ。
物語が生まれない。それはこの世界において致命的なものになる。何故ならばこの世界は『
だからこそ
──お前は、ここで倒す!クリス=タブラ=ラーサ!!
ユウキ〖闘いの記憶〗
VS
クリス=タブラ=ラーサ〖我が名の元に〗
※なお、前書きに居た「勝利」クリーチャーたちは次回出ません。
プリンプリン「なんじゃとー!?」
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