デュエマ・アーカイブ〜転生者と革命龍〜 作:ガチャ石は貯めない
という訳で、ここから先はユウキくんがキヴォトスに帰ってくるまで別視点でストーリーが進むぜ!
やぁ、シャーレの先生だよ。
今は「キヴォトスデュエマ大会」の準々決勝と敗者復活戦が行われている。
しかし───
"ユウキが何処かに行っちゃったから、大会の空気も穏やかに感じるね。"
先生がそういう程、大会の空気は穏やかなものだった。
緊張感はあるものの、予選や準準々決勝の時ほどの張り詰めた空気にはなっていなかった。
すると、先生の言葉に"シッテムの箱"にいるAI達が反応した。
『そうですね〜……ユウキくんが居ると、他の生徒さん達がやる気を出してましたから!』
『肯定。明楽ユウキの存在は、大会の成功に不可欠な様です。』
"ユウキとのエキシビションマッチが、そうさせたのかもね。"
『あの戦いは、凄いものでしたね。最後のターン、唯我独尊ガイアール・オレドラゴンの効果で、先生のクリーチャーは一掃されますしそのまま負けてしまいましたし…。』
"ノートリなのはもう仕方ないね。"
『それにしても、明楽ユウキのカードは、未知のカードばかり……なぜ、あそこまでのカードを……?』
"………2人は、私がレッドゾーンに操られていた時のことを覚えてる?"
『はい!!あの時の先生は、それはもう怖くて……』
『……あまり、思い出したくない記憶です。』
"……あの時に助けてくれた、1人の青年が彼────明楽ユウキだよ。"
『そうなんですか!?』
『………つまり、最近キヴォトスにやって来たのは……』
"『そういう事』なんだろうね。………でも、彼には「色彩」のような感じはなかった。ここに来る前の彼がなんであれ、今の彼はただの、「デュエマが好きなだけの生徒」だよ。"
"ただ、これ以上は彼の事を色々と検索するのはやめておいた方がいいんじゃないかな?"
『………そうですね!私もそう思います!』
『しかし、彼のカードは依然として強力な物ばかり……先生も、レッドゾーンを使わなければ勝てません。』
"そもそも、私がレッドゾーンを使うって分かっていたのにあのデッキだったし……もしかしたら、今は超次元のカードが推されているし魅せたかったのかもね。"
『………サラッと言ってますが、彼はどれくらいのデッキがあるんでしょうか………?』
"ユウキ曰く
「──まぁ、キヴォトスに来てからのデッキは5個くらいだけですけど……全部ですと精々50くらいでしょうね。まぁ、そこまで多くはないですよ?」
って言ってたね。"
『────明楽ユウキのデータを更新。"デッキビルダー"としての情報を追加します。』
『ついでに、ユウキくんの使ったカードリストを制作しておきますね!……やっぱり、馬鹿げてたカードが多くないですか……??』
"あはは……まぁ、その分他は自堕落な面が見えるけどね……。"
『ですね〜……』
その後も、ユウキの事で話す先生とシッテムの箱のAI達であった───。
一方その頃、ヒナはと言うと。
「───うへぇ、まさか次の相手がヒナちゃんだとはね〜……」
どうやら、大会前の特訓で仲良くなったホシノと戦うことになっていたようだ。
「そうね。私もそう思う。……けど、容赦はしない。貴方を倒して、貴方も食らってあげる。」
「うへへ……負ける気は無いよ。不死鳥を喰らいたいなら、それ相応の代価は支払ってもらう。覚悟してね、可愛い鬼さん。」
「上等。そうでないと、張合いがないわ。」
「「デュエマ、スタート!」」
ホシノ〖不死鳥の再誕〗
VS
ヒナ〖CRYMAXの鬼王〗
大会を順調に勝ち進み、準々決勝の相手としてホシノと戦うことになっていた。
「行け、デス・フェニックス!!」
「行きなさい、ジャオウガ!!」
暗黒王と邪王の壮絶なぶつかり合いは、準々決勝という舞台には相応しくない程に苛烈を極めた。
シールドに攻撃すれば墓地送り、破壊されれば相手の手札を全て墓地送り、素材さえあれば蘇るデス・フェニックス。
敗北回避、シールドの数で発動する鬼タイムや鬼エンド。そして、多くの形態で様々な効果を使うジャオウガ。
奇しくも同じ文明のクリーチャー同士の戦いは、ギリギリの接戦の末に、ジャオウガに軍配が上がった。
「これで──終わり!!」
「あちゃー……負けちゃったね〜…。」
ヒナのプレイングが、ホシノを上回って勝利したのだった…。
その後も、激戦が繰り広げられたデュエマ大会!
選手たちは激闘を繰り広げ、己の手で勝利を掴もうと全力で戦った!
「行って、ボルシャック・メビウス!!」
「迎え撃って、レジェンドガイアール!!」
「ボルメテウス・紫電・ドラゴン!!ぶち抜け!!」
「ボルバルザーク!!迎え撃って!!」
「彼に習って、行こうか。ビッグバン・アナスタシス!」
「では、こちらも。ブラックホール・サナトス!」
その中で、シッテムの箱の中で見ていたプラナが注目したのはセイアVSスズミのデュエルだった。
『ブラックホール・サナトスを使っているのは、守月スズミさんですか。………効果、モリモリですね。』
『破壊されても進化素材を手札に戻して自分はデッキに戻り、出た時に相手のクリーチャーを全て破壊する効果を持ってますね…!中々に厄介な効果です…!』
"………ユウキが持ってたブラックホール・サナトスより強いね……明らかに。"
「インチキ効果も大概にしたまえ!!」
「踏み倒ししまくるアナスタシス使ってくるセイア様よりはまだ言いでしょう!?」
そして、激戦を繰り広げた者たちを退け、決勝戦まで勝ち上がった2人によるデュエマが、始まろうとしていた!
〖───ここまで、長い長い戦いが繰り広げられてきました…。熱く、激しい戦いの末に!このふたりが勝ち上がったァ!!〗
〖そして、2人ともここまで無敗!一度も負けることなく、この決勝戦まで勝ち進んだ強者!その2人を改めて紹介しましょう!〗
〖自由と混沌を象徴とするゲヘナ学園、その風紀を守りし風紀委員の長!その堂々たる立ち姿に恐れおののく者たちは数知れず!〗
〖ここまで無敗!その伝説は何処まで続くのか!ゲヘナ学園、風紀委員会委員長!空崎ヒナ!!〗
「───行くわよ、ジャオウガ。」
『うむ。マスターは居らぬが、情けない姿なんぞ晒す訳には行かぬぞ?』
「当たり前。先生も見ているのだし……このデュエル、今までよりも全力で行くわ。」
〖意気込みも十二分に感じますね!そんな風紀委員長に対抗するは、こちらも無敗!"蒼き団長"と共にここまで勝ち進んできた猛者!!〗
〖由緒正しきトリニティの医療班!傷つく者たちの聖母にして救護者!!〗
〖キヴォトスに置ける救いの龍であるドギラゴンと、共に鬼すら救護するのか!?トリニティ総合学園、救護騎士団団長!!蒼森ミネ!!〗
「……鬼かどうかは関係ありません。今この場に置いてはただのデュエリスト。全霊を持って叩きのめすだけです。」
『うむ。それでこそマスターに私を託されたデュエリストよ。我が力!存分に降るといい!』
「ええ、全力で行きましょう!!」
〖こちらも気合十分ですね!では、お2人はデュエルの準備をお願いします。〗
〖"実況解説は引き続き"川流シノン"が。ゲスト枠として私こと"シャーレの先生"が担当するよ。"〗
〖よろしくお願いします!……お!準備が出来たようですね!それでは、始めてください!〗
「………それじゃあ、彼にカードを貰った同士。全力でやりましょう?」
「ええ。全力で、参ります!!」
「「デュエマ!!スタート!!!」」
ヒナ〖CRYMAXの鬼王〗
VS
ミネ〖蒼き革命軍〗
6ターン経過
ヒナ
手札:3
シールド:3
マナ:6
盤面
「疾風」の鬼フウジン天
カンゴク入道
ストリエ雷鬼の巻
鬼ヶ大王ジャオウガ
ミネ
手札:6
シールド:3
マナ:8
盤面
風の1号ハムカツマン×2
リュウセイ・ジ・アース
蒼き団長ドギラゴン剣
超DXブリキン将軍
7ターン目
ミネのターン
「私のターン!アンタップドロー!」
「………ねぇ、ジャオウガ。あのデッキは何?下手しなくても本気で危なかったわよね?」←ブロッカーとトリガーを使って何とかした委員長
『───うむ、めちゃくちゃまずいな。鬼タイムを使うことは出来るが、このまま責められれば負けは確実。……それにマスターが前に使っていたデッキに似ている。』
「……つまり?」
『またドギラゴン剣がやってくる。』
「回転率おかしくないかしら??」
「何をごちゃごちゃと……行きなさい超DXブリキンアース!!効果で3枚を見て、全部ハムカツ団なので手札に!!マナにハムカツ団が3枚あるのでスピードアタッカーに!!」
〖"やってる事がユウキさんのカツキングより凶悪では??"〗
〖あの人はナチュラルに王道の方と併用してるのでどっちもどっちです。というより!このままではヒナ選手は全力を出せずに吹き飛ばされてしまいますよ!?〗
〖"ヒナのジャオウガって、火と闇文明だからマナ貯めは結構ゆっくりだもんね……。自然文明を多用するミネのデッキにはスピードでは敵わないだろうし……残りのシールドに賭けるしかないね。"〗
「革命チェンジです!蒼き団長ドギラゴン剣!!ファイナル革命で、もう一回ブリキンアース!!効果で3枚を見て、全部手札に!!」
『やっている事がインチキではないか?』
「あなた自身がそれを言うのかしら……??けど、インチキと言いたい気持ちは分かるわ。何よ、合計6枚の回収なんて。インチキにも程があるわ。」
「何を言いますか!ジャオウガという名の鬼を使い、数多のデュエリストを薙ぎ払ってきた人が言える立場ですか!?」
「やめなさい。ブーメランが私たちを貫いてからユウキと先生にも飛んでいくわ。」
〖"私達の方には来ないよ!?けどユウキが色んなデュエリストを薙ぎ払ってるのは事実だからユウキには飛んでいくかもしれない……!!"〗
〖それはそれでどうなんでしょうか……?〗
「残りのシールドをブレイクです!!行きなさい、ドギラゴン剣!!」
ヒナのシールド:3→0
「やるわね……!けど、S・トリガー!アポカリプス・デイ!!全てを破壊する!!」
〖なんと!?あれはアポカリプス・デイ!!?〗
〖"クリーチャーが6体以上いる時に発動できる呪文で、その効果はクリーチャーを全て破壊する。火と闇文明を使うヒナが、まさかここに来て光文明のトリガーを入れているなんてね。"〗
「……こういう時のために、入れて置いたのよ。」
「流石ですね……ターンエンドです。」
ヒナのターン
「私のターン、アンタップしてドロー!……終わらせてあげる。マナチャージして、このカードの鬼タイム発動!シールドの合計が6枚以下の時、コストを6下げて出すことが出来る!!来なさい──!!」
その時、ミネはヒナが持つカードから得体の知れない力を感じ取った。
その力の前には、全てが無力と感じる程の圧があった。
ヒナは、それを軽々と自分の場に呼び出した。
「鬼ヶ王魔 エンド・ジャオウガ!!!」
鬼の王が、この戦いに終止符を打つべく万尾獅子て現れた。その力の前には、どれ程のドラゴンと言えども勝つことは叶わず。
「───鬼エンド、発動。このカードがでた時、シールドが1枚もないプレイヤーが居て追加ターン中でない時、私は追加ターンを得る。」
「──なっ!?」
〖"追加ターン……!"〗
〖なんという……なんという!!ここに来て、確実に仕留めるために、追加ターンを得ることが出来るジャオウガを呼び出したぁぁぁ!!!〗
「これで、終わらせる。行って、ジャオウガ!!T・ブレイク!!」
ミネのシールド:3→0
「………トリガー、チェック。」
トリガーチェック:✕
「……ありません。」
「そう、なら追加ターン!!」
ヒナの追加ターン
「ドロー!……終わらせてあげる。鬼タイムによって6マナで鬼ヶ鬼ジャオウガを召喚!……このジャオウガも、スピードアタッカーよ。」
〖ここで、防がれた時のためのジャオウガ…!!これはもう、決まったか…!?〗
〖"…………"〗
「エンド・ジャオウガで、ダイレクトアタック!!」
「────」
エンド・ジャオウガの攻撃が、ミネに迫る。ミネの敗北を告げる為に。誉ある戦士を更なる力でねじ伏せるために。
しかし、その高潔な魂を刈り取らんと振るわれた攻撃は、何故か止まった。
「───まだです。」
「──っ!?」
「"革命0トリガー"!!ボルシャック・ドキラゴン!!」
〖〖"か、革命!?"〗〗
「0……トリガーっ!?」
『馬鹿な……そのカードすらマスターから譲り受けたのか!?』
「その質問には、"いいえ"と答えます。」
ミネは、攻撃を止め飛び退いたジャオウガの質問に、そう答えた。さらに、ミネは続ける。
「私のデッキは、私が手に入れて作り上げたもの。彼から譲り受けたのはドギラゴン剣のみ。ボルシャック・ドギラゴンは、ドギラゴン剣が引き合わせてくれたんです。この、大会が始まる前に。」
「なんですって…!?」
〖大会の予約の時にデッキ登録とかはしてませんからね……何も問題はないでしょう!〗
〖"ユウキから貰ったドギラゴン剣が……これは、分からなくなってきたよ?"〗
「さらにもう1枚!龍帝の紋章!!行きますよ、ボルシャック・ドキラゴンの効果!!」
デッキの一番上:燃えるボルッチ
〖燃えるボルッチ!!〗
〖"これは…!燃えるボルッチの革命2の効果で、このターンの終わりまでミネのクリーチャーは全てパワー+4000だ!!"〗
『待たせたな、ミネ!!』
「ええ、待ってましたよ!更に、龍帝の紋章の効果!!デッキの上2枚を見て、パワーの一番大きい火の文明以下のクリーチャーを破壊します!!」
引いた二枚
メガ・ドラゲナイドラゴン
メガ・マナロック・ドラゴン
「メガ・ドラゲナイ・ドラゴンのパワーは15000!!鬼ヶ鬼ジャオウガを破壊!!その後、メガ・ドラゲナイ・ドラゴンは多色クリーチャーなので、マナに。」
「くっ!!」
「そして、行きなさい、ボルシャック・ドギラゴン!!鬼ヶ鬼魔エンド・ジャオウガとバトル!!」
『うらぁぁぁ!!!』
『ぐぅお!?』
「ターンエンド…!」
ミネのターン
「私のターン!!
これより、最大なる"救護"を開始します。
何処からも聞こえる──救護を求める声が!!
私は絶対に見逃さない!助けを求める患者の声を!!私は絶対に離さない!救いを求める患者達の手を!!
この私に、そんな救護を成すための力を!!
ドロー!!」
「来なさい…!!」
ミネが引いたカード。それはこの状況下において間違いなく最高のカードである。
それは、彼女がたまたま拾ったカードであり、カードもまた、たまたま拾われたカードであった。しかし、そのカードに眠るドラゴンは、彼女のその心の純真さを理解し、力を貸すことに決めたのだ!
ミネもまた、最後に決めるカードがデッキにあると理解していた。故に、彼女は全力でそのカードを引きに行ったのだ!!
「まずは、超DXブリキンアースを召喚!効果で3枚を見て、全部手札に!そのままダイレクトアタック!!」
「やらせない……鬼エンド!!」
「百鬼の邪王門!!」
「何を勘違いしているのですか?」
「───?」
「まだ、私の宣言は終了してませんよ!!革命チェンジ!!!」
「シン・ガイギンガ!!!」
〖ガイギンガ…!?先生、ユウキさんの持っているカードにあんな名前のカードありました!?〗
〖"ユウキが超次元を使うデッキを構築してた時に、"ガイ"アールって名前のクリーチャーはあったけど……。"ガイ"ギンガは知らないよ!?"〗
「ガイギンガ……このクリーチャーでダイレクトアタックをします!」
「っ…百鬼の邪王門!!効果で、デッキの上から4枚を墓地に、墓地に置いた4枚の中から、コスト6以下の進化でないクリーチャーを呼び出す!来て、「貪」の鬼バクロ法師!!」
ガイギンガがヒナに突撃していくその先に、鬼の門が現れる。
そして、そこからバクロ法師が現れ、ガイギンガに立ち向かう!
「そして、相手クリーチャーを一体選んで、バトルさせる!!バクロ法師は鬼タイムでパワー+7000よ!!パワー9000のガイギンガを破壊する!!」
「
バクロ法師:5000→12000
VS
ガイギンガ:9000→13000
「なっ、1000足りない……!?」
「私の、勝ちです!!ダイレクトアタック!!!」
「くっ…ぁぁああああ!!!!」
ミネWIN
〖ついに、決着ぅぅぅーーーーー!!!キヴォトスデュエマ大会を制したのは、蒼森ミネ!!!〗
〖"おめでとうミネ!!良いデュエルだったよ!!"〗
「ありがとうございます。……良いデュエルでしたよ、ヒナさん。」
「……ええ、全力を出せたと思う。ごめんねジャオウガ。勝てなかったわ。」
『よい、歴戦のドラゴン達に負けたのだ。これより敗者となった我らがする事は1つ。蒼森ミネを超え、更なる高みに登ることだ。』
「───ええ、負けっぱなしは、悔しいから。面倒だけど、強くなる。」
「私も、負けてはいられないですね……。ドギラゴン剣、共に強くなりますよ。」
『うむ!更なる高みに登るために!』
その後、大会に優勝したミネは、トロフィーを先生から授与され、キヴォトスデュエマ大会は盛大に幕を閉じた。
………その日から、明楽ユウキの姿を見たものは、誰一人として居なかった。
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