龍可「二度目の今日をどう生きるのも自由だから」   作:ルカP

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みなさま始めまして。ルカPと申します。
先日の5D`s一挙放送に刺激され何かを作りたいと思いこのような作品を書こうと筆を執りました。
初めてのSS投稿になるので拙い文章、誤字、脱字等あると思いますが温かい目で見守っていただければ幸いです。


序章

~序章~

 

いつからだろう、私が自身の人生において虚しさを感じ始めたのは。

チーム5D'sの一員としてネオドミノシティを救った後、両親に呼ばれシティやみんなと離れたとき?龍亞がクロウに誘われプロリーグへいき私と離れたとき?きっと色んな要因があったと思う。

今でもジャックはシングルデュエル界のキングとして君臨し人々を楽しませている。そんなジャックを追いかけてクロウは日夜チャレンジャーとしてしのぎを削っている。そんなクロウがシングルリーグへ行くまで所属していたチームに飛び込んでいった私の自慢の兄、龍亞。

アキさんも時折手紙で連絡をとっていて医者としての地位を確立しているらしい。そして今朝新しく届いた手紙を読んでいると

 

「結婚…?」

 

その手紙によれば近々身を固めるといった内容。当然とも言うべきか、その相手はアキさんを魔女の呪縛から解き放ち、私たちと共に世界を救い新たなモーメントを生み出した今では知らない人はいないであろうあの英雄。

 

「遊星…」

 

ネオドミノシティに残り、私たちの絆を繋ぎ続けていくと言いはなった彼。

昔からライディングデュエルの練習と称し、スケート場でデートまがいの事をしていたときからこうなることは薄々分かっていた。

 

「みんな、それぞれの道を歩んでいるんだね…」

 

手紙を読み終えた私は物思いに耽ってしまう。かつての仲間が自身の目標にむかって進み、成長していく姿を見るたびこうして考えをめぐらせてしまう。

 

「私、何してるんだろう…」

 

ネオドミノシティを離れてからというもの、メキメキデュエルの腕を上げ、かつての仲間達のような姿になっていく兄の背を見ていることしか私には出来なかった。

かつては負けることがほとんどなかったデュエルもどんどん勝つことが減っていき、最終的にはほとんど勝つことはなくなっていた。

そして私はデュエルの道を離れ、普通の学生として大学へ通うだけの日々となっていた。

 

(クリクリ~…?)

 

私のカードの精霊クリボンが私の事を心配そうに見ている。

デュエルをすることはほとんどなくなったものの、精霊を見ることが出来る私はデッキを常に持ち歩いている。

 

「クリボン、私は大丈夫だから。」

 

正直うまく笑えているかは分からないけど、無理やり笑顔を作りクリボンを安心させようとする。

 

(クリ~…)

 

きっとクリボンも私が無理をしているのが分かっているのであろう。しかし気をつかってか、心配そうな顔をしながら私の前から姿を消す。

 

「はぁ、今日も行かなくちゃ。」

 

今日も大学への講義。正直全く気乗りはしないが真面目な性格故かサボろうという気にはなれなかった。

 

手早く出掛ける準備を整え家を出る。私のテンションと比例するかのように今日の天気は雨であった。

 

「私、この先どうしよう。」

 

降りしきる雨の中、歩を進めながらネオドミノシティでの事を思い出していた。

龍亞を始めチーム5D’sの面々はこれから先の進路を決めていた。私はどうだったろうか?

確かにネオドミノシティを離れ、両親と共に暮らしていくという道は選んだ。でも、その先は?ずっと龍亞と一緒。そんな甘いことを考えていたかもしれない。歳を重ねていって龍亞が自分の道を走り始めた時、私には何もなかった。今日のアキさんの手紙を読んで余計に自分が焦っている事に気付かされてしまった。そんなことを思いながらボーッと歩いていると…

 

『龍可危ないっ!!』

 

そんな声に気付いたときには私の体は既に空中に投げ出されていた。

痛みとかそんなものはもはや感じなかった。全身の感覚がなかった。

 

(私、死んじゃうんだ…龍亞…ごめんね。)

 

薄れゆく意識の中、龍可は精神の中でエンシェントフェアリードラゴンと向き合っていた。

 

龍可「ごめんね。エンシェントフェアリードラゴン。精霊世界をずっと守っていくなんて言っておきながら私はここまでみたい。」

 

エンシェントフェアリードラゴン(以下エ)「龍可。これまであなたは我々精霊のために力を尽くしてくれました。こんな終わりかたをするような人間ではありません。」

 

龍可「これは私の不注意だし、そもそもこの状況でどうしようっていうの?」

 

エ「これから私に残った赤き竜の力を使います。そうすることで時を遡らせ、この事故をなかったことに出来るでしょう。しかし…」

 

龍可「しかし?」

 

エ「シグナーでなくなった時、赤き竜はその役目を果たし何処へ去ってしまいました。私に残っているのはその残り香ともいうべき力しかありません。ゆえにその力も不安定。いつまで時を遡るか私にも分かりません。」

 

龍可「…」

 

私には何も答えることは出来なかった。自分で分かっているのだ。過去に戻して貰えたところで今の自分に出来ることは特にない。

 

エ「自分に出来ることは特にない。そう思っているのですね?龍可。」

 

龍可「どうして!?」

 

エ「最近のあなたを見ていれば分かりますよ。私達カードの精霊は人間の心を強く感じとります。」

 

龍可「それが分かっているなら…」

 

エ「しかし龍可。あなたには気付いていないだけで後悔があるはずです。それを自分で見付けることが出来ると私は信じています。」

 

エンシェントフェアリードラゴンの体が激しく光を増していく。どうやら力を解放し私を過去に飛ばすつもりのようだ。

 

龍可「待って!エンシェントフェアリードラゴン…」

 

エ「すみません龍可。もうあまり時間が残されていません。こうしている間に現実のあなたの体が持たないのです。龍可、私の最後の我が儘であなたを生かしていくことを許してください。」

 

エンシェントフェアリードラゴンの輝きがさらに増し、私は思わず腕で眼を覆う。

 

エ「龍可。過去に戻っても私はあなたの味方であり続けます。それを忘れぬよう。」

 

龍可「うわああああああ」

 

エンシェントフェアリードラゴンの輝きが私の体を包み込むと同時に私は意識を失った。

 

~序章 完~




ということで序章となります。
よくある異世界転生物とかそういう導入のノリですかね?

本編中で特に不遇と名高い龍可が大好きなので主役物を書きたいと思い色々考えた結果、5D`s作品でもあまり見ない逆行物を取り扱ってみようと思いました。

本編時空を龍可目線で書いていくことになるのでかなり長い作品になると思います。
オリジナル展開も今のところ何個かアイデアとして浮かんでいますのでどう違ってくるのか等期待していただければと…

とりあえず数話先までは文章も書き終わっているのでストックが貯まり次第続きをアップしていければと思います。

どのくらいで終わるかは分かりませんがちゃんと完結したいと思いますので今後ともよろしくお願いいたします。
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