~スタジアム・医務室~
遊星は傷だらけの龍可を抱え医務室のベッドへ寝かせる。龍亞や天兵達も心配そうに龍可を見守っていた
遊星「龍可…」
龍可「んっ…あれ、ここは…」
龍亞「龍可!よかった目が覚めた!」
龍可「龍亞…ごめんね。私は…」
龍亞「謝らないでくれよ。龍可、すげえかっこよかった。」
龍可「ありがとう。負けちゃったけどね。」
龍亞「でもあの魔女相手に一歩も逃げなかった。あんな凄い力なのにさ。もう龍可は俺より強いし俺はもう必要がない…」
龍可「そんなこと言わないでよ!」
思わず声を荒げてしまった。龍亞がそんなこといいだすなんて思ってなかったから。
龍可「龍亞が側にいてくれるから私は闘えるんだよ?必要ないなんて言わないでよ…」
龍亞も黙ってしまい気まずい空気が流れてしまう。
矢薙「ま、まあまあ。龍可ちゃんもさっきのデュエルで疲れてるだろうしゆっくり休ませてあげよう。それに次はあんちゃんの試合だろ?」
遊星「ああ。」
氷室「勝ったら十六夜アキとの決勝になるな。」
龍可「遊星。勝ってきてね。」
遊星「任せておけ。龍可はしっかり休むんだぞ。」
私の看病のために龍亞を残し遊星達は準決勝に向けてデュエルフィールドに向かった。
うぅ…さっきの空気まだ引きずってるよね…?ちょっと気まずい…
龍可&龍亞「あ、あのさ(ね)」
あーもうどうしてこういう空気の時ってこんな風になるの?
龍亞「る、龍可から言いなよ!」
龍可「ううん。私はいいから龍亞からいいよ。」
……再びこの空気。なーんで双子でこんな風になっちゃうんだろ。
龍亞「…遊星、勝つかな?」
龍可「…うん。遊星なら勝つよ。」
龍亞「そうだよね。遊星は強いもんね。」
龍可「そう。遊星は、とっても強いから。」
龍亞「そ、そろそろ試合始まりそうだね!」
龍可「うん。そうだね。」
気まずい空気のまま私たちは医務室のモニターに目をむけた。
~スタジアム・デュエルフィールド~
MC「さあこれより、決勝進出の切符をかけた最後のデュエルが始まるぞ!!」
ジル「君の戦士達も随分と屈強なようだが、こちらの騎士の方が強いと言うことを分からせてやろう!」
MC「まずは心正しき鉄血の騎士!ジルドランスボウ!!」
MC「そしてサテライトの流れ星!不動遊星!!」
ジル「サテライト出身である君に誠実な騎士である私は負けるわけにはいかない!」
遊星「早く始めよう。」
MC「いざ、勝負の時!レディートゥー!!」
遊星&ジル『決闘!!』
ジル LP4000
遊星 LP4000
ジル「先行は私だ!ドロー!私はマスクドナイトLV3を召喚。」
マスクドナイトLV3 ATK1500 ☆3
ジル「マスクドナイトの効果。1ターンに1度、相手に400ポイントのダメージを与える!」
遊星 LP4000→3600
MC「おっとジル選手!攻撃できない先行1ターン目に相手にダメージを与えていく。」
ジル「私はさらにマジックカード、レベルアップを発動!マスクドナイトを、レベル3からレベル5へ進化させる!」
マスクドナイトLV5 ATK2300 ☆5
氷室「これはまずいぞ…」
矢薙「えっ?えっ?何が起きてるんだい?」
ジル「マスクドナイトLV5の効果を発動!1ターンに1度相手に1000ポイントのダメージを与える!」
遊星 LP3500→2500
遊星「くっ…」
天兵「まずいよ!先行なのにもうライフが半分近くに…」
ジル「まだだ!私はさらなる魔法カードを発動。」
遊星「まさか…」
ジル「そう!私は手札からレベルアップをもう1枚発動する!」
MC「なななんとぉ!ジル選手ここでもう1枚のレベルアップを発動させた!ということはつまりー?」
ジル「私は再びマスクドナイトのレベルをアップ!現れよ。マスクドナイトLV7!」
マスクドナイトLV7 ATK2900 ☆7
氷室「いきなりマスクドナイトを最上位レベルまで上げてきやがるとは!てことは!?」
ジル「マスクドナイトLV7の効果を発動!相手に1500ポイントのダメージを与える!」
『ペルソナ・ビッグ・ブラスト!』
遊星「ぐわああ!!」
遊星 LP2500→1000
氷矢天「「「遊星!!」」」
MC「なんとジルドランスボウ。わずか1ターンで不動遊星のライフを1000まで削ってしまったぁ!これは凄い戦術だー!」
ジル「私はカードを3枚伏せて、ターン終了だ!」
ジル手札0 伏せ3枚
氷室「やつに次のターンを渡せば、マスクドナイトの効果でライフを0にされちまう。しかも伏せカードも3枚ときた。かなり厄介だな。」
ジル(私のフィールドは万全。奴が攻撃を仕掛けて来るのなら、聖なるバリア-ミラーフォース-がモンスターを全て破壊する。
そしてヘルブラスト。私のモンスターが破壊されたとき相手の場のモンスターを破壊しその攻撃力の半分のダメージを与える。
もし私のモンスターが墓地へおくられたとしても。このリビングデッドの呼び声で復活させる事が出来る。この布陣は破れまい!)
遊星「俺のターン!
手札から調律を発動!デッキからジャンクシンクロンを手札に加え、デッキの一番上のカードを墓地へ送る。さらに手札からワンフォーワンを発動。手札のボルトヘッジホッグを墓地に送り、デッキからロードランナーを特殊召喚。」
ロードランナー ATK300 ☆1
遊星「さらに手札を1枚墓地に捨て、カードフリッパーを発動!相手フィールドのモンスター全ての表示形式を変更する!」
マスクドナイトLV7 ATK→DEF1900
遊星「そして、墓地へ捨てたリミッターブレイクの効果。墓地へ送られた時スピードウォリアーを特殊召喚する。」
スピードウォリアー ATK900 ☆2
遊星「ジャンクシンクロンを召喚!召喚成功時、墓地のレベル2以下のモンスターを守備表示で特殊召喚する!来い、ソニックウォリアー!」
ジャンクシンクロン ATK1300 ☆3
ソニックウォリアー DEF0 ☆2
ジル「調律の時に墓地へ送られていたか。だがそんなモンスター何体並べても無駄だ!」
遊星「それはどうかな?」
ジル「何!?」
遊星「フィールドにチューナーがいることにより、墓地からボルトヘッジホッグを復活させる!」
ボルトヘッジホッグ ATK800 ☆2
遊星「行くぞ!レベル2、ソニックウォリアーにレベル3のジャンクシンクロンをチューニング!」
『集いし星が、新たな力を呼び起こす。光さす道となれ!シンクロ召喚。出でよ、ジャンクウォリアー!』
ジャンクウォリアー ATK2300 ☆5
ジル「勢いよくシンクロ召喚してきたかと思えば攻撃力は2300。その為に守備表示にしてきたか。そんな逃げ腰のデュエルでは真の騎士たる私には勝てないぞ!」
遊星「墓地に送られたソニックウォリアーの効果。自分フィールド上のレベル2以下のモンスターの攻撃力を500ポイントアップさせる。」
スピードウォリアー ATK900→1400
ボルトヘッジホッグ ATK800→1300
ロードランナー ATK300→800
遊星「そしてジャンクウォリアーはシンクロ召喚に成功したとき、自分フィールドのレベル2以下のモンスターの攻撃力を自身に加える!」
ジル「何!?この為に雑魚モンスターの攻撃力を上げたのか!?」
『パワーオブフェローズ』
ジャンクウォリアー ATK2300→5800
氷室「攻撃力を5800まで上げやがった!?」
ジル(だが私にはまだミラーフォースがある!)
遊星「手札からスクラップフィストを発動。バトル!ジャンクウォリアーでマスクドナイトLV7を攻撃!」
ジル「はっはっはっ!今攻撃を宣言したな!この瞬間私のトラップが発動する!」
しかしジルの伏せカードが開くことはなかった
ジル「何!?何故発動しない!?」
遊星「マジックカード、スクラップフィストはジャンクウォリアーが攻撃するとき相手のマジック、トラップの発動を封じる。」
ジル「だが、私のモンスターは守備表示だ!ダメージはない!」
『スクラップフィスト!』
ジル「何!?ぐわああああああああ!!」
ジャンクウォリアーの巨大な拳がマスクドナイトを貫きジル毎吹き飛ばすのだった
ジル LP0
ジル「な、何故だ…」
遊星「スクラップフィストは他にも効果がある。ジャンクウォリアーが守備表示モンスターを攻撃したとき、貫通ダメージを与え、そのダメージを2倍にする。」
ジル「む、無念…」
MC「けっちゃーーく!なんというスピード!圧倒的パワー!今大会初のワンターンキルを決め、不動遊星が決勝戦へと進出だー!黒薔薇の魔女、十六夜アキとのデュエルに期待が高まるぞぉ!」
遊星はデュエルフィールドを後にした
~スタジアム・医務室~
龍亞「遊星!すごいよワンターンキルしちゃうなんて!」
遊星「ああ。龍可は?」
龍亞「さっきまで起きてたんだけどね。遊星のデュエルが終わったら寝ちゃったよ。」
遊星「そうか。」
龍亞「俺、飲み物でも買ってくるよ!遊星、龍可をお願い。」
遊星「分かった。」
龍亞が外へ行くと遊星は龍可のベッドの隣の椅子へ腰かける
龍可「んっ…遊星…」
遊星「…寝言か。」
龍可「私は…もう一回…チーム…5D’sと…」
遊星「もう一回?チーム5D’s?いったいどういう…」
龍可「うぅん…」
あれ?私いつの間に寝ちゃって…
龍可「って遊星!?」
なななんで遊星がこんな近くに///
龍可「わ、わたし何か変なこと言ってなかった…?」
遊星「少しうなされていたようだが…チーム5D’sとか…」
龍可「えっ!?私そんなこと言ってた?」
まだこの段階でそんなこときかれたらまずいよ!
龍可「と、ところで遊星。次は決勝戦だね!」
遊星「あ、あぁ。十六夜アキ…奴とのデュエルになる。」
龍可「…遊星。お願い、アキさんを救ってあげて欲しいの。」
遊星「十六夜を?何故だ?あいつはお前を傷つけた。」
龍可「遊星、怒ってる…?」
遊星「仲間を傷つけられたんだ。何故龍可は十六夜にこだわる?」
龍可「それは…」
やっぱり遊星にはシグナーの事、ちゃんと言っておいた方がいいね。
龍可「私たちのこの痣。シグナーの証だって言うのは矢薙のおじいちゃんから聞いてるよね?」
遊星「ああ。星の民に伝わる伝説。赤い竜の力を使える証だと言っていた。」
龍可「そう。そしてシグナーというのはこれから現れるダークシグナー達と戦うため、赤き竜が選んだ人たちのことなの。」
遊星「ダークシグナー?」
龍可「ダークシグナーは5000年を周期にシグナーと闘いをする宿命を持つ冥府からの使者。」
遊星「冥府から?どういう事だ。」
龍可「冥界の王という存在がナスカにある地上絵を地縛神という神として、この世界の死人を生き返らせ、世界を破滅させようとしてくる存在。それがダークシグナー。」
遊星「世界を破滅させるだと!?」
龍可「シグナーはそれに対抗するために集められた仲間なの。赤き竜は冥界の王と対をなす、世界を守護する神というところなの。私たちはこうやって敵対しているべきではないの。」
遊星「ということはジャックも…」
龍可「うん。ジャックはシグナーとして、ゴドウィン長官に利用されキングになっている。」
遊星「ゴドウィンに?」
龍可「このフォーチュンカップはランダムになんて選ばれてないわ。長官は私たちシグナーを集め、覚醒させる為にこの大会を開催したの。ボマーさんとかは私たちの力を引き出すために長官が集めた刺客ってところ。」
遊星「なるほど…色々と合点がいくな。」
龍可「それでアキさんはね。孤独でいたところをディヴァイン…アルカディアムーブメントに拾われたの。そしてアキさんの強力なサイコパワーを兵器として利用しようとしてるの。」
遊星「十六夜はそのことを知っているのか?」
龍可「知らないと思う…でもきっと今のアキさんは居場所があればそれでもいいって思ってる。自分で自分の思考を閉じてしまっているの。」
遊星「だが今の十六夜が本当にそれを望んでいないと分かるのか?奴は本気でお前を倒そうとしてきたんだぞ。」
龍可「確かに痛かったけど…でもアキさんの苦しみや寂しさも同時に伝わってきたの。本当のアキさんはとっても優しくて、誰かを傷つけることよりも誰かを助けることができる人だって。デュエルを通して…私は思ったから…」
そう。アキさんは将来立派な医者として大成する。そんな未来を知っているからこそ今の破壊を楽しむアキさんを見るのはとても苦しい。
遊星「龍可。お前の想いは受け取った。次の決勝戦。十六夜とデュエルをしたときに俺も同じことを感じたらお前の想いに応えよう。」
龍可「遊星。ありがとう。」
MC「さあそろそろ決勝戦の始まりだぁ!休憩中のみなさん!そして決勝の二人はスタンバイをしてくれぇ!」
龍可「始まるね。」
遊星「あぁ。いってくる。」
龍可「遊星、さっきの話だけど…私が言ったって事は内緒にしておいてくれる?」
遊星「分かった。約束しよう。」
龍可「遊星!」
遊星「?」
龍可「絶対勝ってね!」
遊星は少し笑いながらグッドサインを作り病室を後にした
龍可「頑張ってね…」
龍可は遊星の後ろ姿を祈るように見つめるのだった
~続く~
原作にはない組み合わせのデュエルなので書いてはみましたが、サクッとやられてもらいました。
1キルルートはどう組み立てようかと色々考えてもみたんですが、遊星を支え続けたモンスターにも出番を与えたく、あまり今後なさそうなスタンディングデュエルということもあり、ジャンクウォリアーにスクラップフィストを決めてもらいました。
次回は遊星VSアキ。原作通りの組み合わせではありますが、ブラッドローズを登場させてしまった関係でデュエル構成も考えることになってしまいました。