短めですが今日投稿したかった。
〜アルカディアムーブメント・一室〜
龍亞がディヴァインとのデュエルに敗北し私はこの部屋に連れてこられた。ガラス越しに龍亞はベッドで寝かされていて、私はそれを見つめることしか出来ない。
龍可「龍亞…」
遊星との特訓が身を結んでいたのか、前ほどボロ負けはせずかなり善戦していた方だったけど…それ以上にディヴァインは強かった。
その時龍可のいる部屋のドアが開く
龍可「アキさん…」
アキ「命に別状はないわ。しばらくすれば目を覚ます。」
龍可「よかった…」
前以上に激しい攻撃を受けてたから一安心。
龍可「…アキさんは、龍亞にこんなひどいことをしたディヴァインをまだ信じるの?」
アキ「え?」
龍可「まだほんの幼い男の子にこんなひどい仕打ちをするような男…私にはとてもじゃないけど信じることは出来ない。」
アキ「あれはテストで…」
龍可「テスト?もしかしたら、命まで落としかねなかった。それをテストで済ませるなんておかしい。」
アキ「……っ。」
龍可「お願いアキさん。私と龍亞を解放して。」
アキ「…それは出来ない。あなたたちの家は、今日からここになるの。」
龍可「アキさん…どうして…」
アキ「いずれあなたの能力は、人々から恐れられるようになる。人間というのは少しでも自分とは違う面があったとき、嫌悪や恐怖を抱くようになる。そうなる前に私はあなたを救ってあげたい。私と同じ目に会う前に。」
私はその言葉に何も返すことは出来なかった。自分が他の人とは違うのは自覚している。そして何より、私を救おうとしてくれるアキさんのその優しさは、本心であることが伝わってきたから。
アキ「とにかく、今はあの子の側にいてあげなさい。」
アキさんはそういって足早に部屋を出ていってしまった。
龍可「あっ、待って!」
私は急いでドアを開けようとするが、オートロックがかかったのかドアを開けることは出来なかった。
龍亞が起きるまで1人で出るわけにもいかないし…氷室さん達が助けに来てくれるはず…今は待つことしか出来ない…か。
〜監禁部屋・夜〜
龍亞の様子を見続けてどれほど経ったか。未だ龍亞は目覚めずにいた。
龍可(龍亞…早く目を覚まして…)
その時、突然腕の痣が光だす
龍可「!?これは…」
そうだ。この時アキさんがミスティさんとデュエルを…
するとその時部屋のドアがドン、ドンと大きな音をたて始める
龍可「何なの?」
そして幾度目の音と共にドアが勢いよく破壊され、トゲトゲ頭の大きな男が倒れ込んできた
氷室「龍可!大丈夫か?」
矢薙「龍可ちゃん!助けに来たぞ。」
龍可「氷室さん!矢薙のおじいちゃん!」
突然大きな地響きが起き、龍亞の身体がベッドの上から落ちてしまう
氷室「龍亞!?くそっ。」
氷室はガラス越しの龍亞に気付くと部屋に置いてある椅子を持ち上げる
氷室「龍可、じいさん。離れてろ!」
氷室の腕から勢いよく振りだされた椅子は易々とガラスを砕く。
氷室「龍亞。しっかりしろ、龍亞!」
氷室は龍亞の身体を揺さぶる
龍亞「うっ――あれ?氷室のおっちゃん?」
氷室「よかった、目を覚ましたか。」
龍亞「俺…確かディヴァインとのデュエルに負けて…そうだ!龍可!龍可は?」
龍可「大丈夫よ。目の前にいるじゃない。」
龍亞「あーよかったー。無事だったんだ!」
龍可「もう、それはこっちの台詞よ。」
氷室「それより、早くここから脱出するぞ。何か嫌な感じがしやがる。」
先ほどからビル全体の地響きが止まらない。闇のデュエルの影響ね…
私達は急いで出口へと走った。
痣の光が強くなる。アキさんが近くでデュエルをしていることを教えてくれているように…
龍可「こっち!」
階段の途中、私は出口とは違う方向へと向かう。
龍亞「龍可っ!」
氷室「待て!危険だ!」
建物の広い空間へと出た。中央は吹き抜けになっており、対面ではアキさんがデュエルをしているのが見えた。
氷室「十六夜アキだ!」
龍亞「相手は?」
??「私のターン!」
アキさんのデュエルの相手の腕には蜥蜴の痣が黒く輝いていた。
龍可「あの痣…」
氷室「あれがお前達の言っていたダークシグナーか?」
矢薙「ていうか、あれミスティだろ?世界のトップモデルのミスティだよな?」
龍亞「えぇ!?」
ミスティ「私は手札よりマジックカード、レプティレススポーンを発動。墓地のレプティレスカードを除外し、2体のレプティレストークンを特殊召喚する。」
レプティレストークン DEF0 ×2
ミスティ「そして、この2体のトークンをリリース。」
『我が命甦らせし神よ。さあ、この魂を捧げる。永き呪縛から解き放たれよ!地縛神Ccarayha!』
トークン2体が消えると、ビルの外へその魂が飛んでいく
龍可「みんな、私の側から離れないで!」
痣の痛みが強くなる。そして私の言葉と共に、痣の光が広がりみんなの周りを包み込んだ
氷室「な、なんだこれは?」
龍亞「何が起きてるの?」
龍可「この光はダークシグナーの力から、私達を守ってくれてる…」
するとビルの中を細々とした大量の光が通り抜けていく
アキ「…これは?」
ミスティ「安心しなさい。シグナーの魂は、地縛神の出現では奪われない。闇のデュエルに決着が着くまでは。」
ビルの外からすさまじい地響きを感じる…地縛神が召喚されてしまったのね。
アキ「何処?何処にいるの。あなたが呼び出したモンスターは。」
ミスティ「もうとっくに現れているわ。あなたの後ろにね。」
アキの背後、ビルの隙間が黒い何かに覆われる。その時、カッと目玉が現れアキを覗き込んだ。
アキ「!?何っ…?このモンスターは…?」
地縛神Ccarayhaが咆哮をあげ威圧をする。アキはその威圧に思わず身じろぎする
ミスティ「どうやら、もう一つのデュエルも、決着が付きそうね。」
アキ「?」
??「うわああああああああ!」
アキ「ディヴァイン!?」
吹き抜けの上層部から男の断末魔が響く。
上層部が凄まじい爆発を起こし煙に包まれる。同時に一つの人影が落下するのが見えた。
アキ「っ!?」
人影がディヴァインという事に気付くアキ
アキ「ディヴァイン!!!!」
上層部の爆発の衝撃がこの階にも影響を与え、至るところにヒビが入っていく
氷室「まずい!」
龍可「!?」
私と龍亞は氷室さんに抱えあげられ脱出経路へと向かう。
ミスティ「あなたとのデュエルはお預けのようね。」
氷室「十六夜!逃げろ!!」
矢薙「氷室ちゃん。早く逃げなきゃここも危ないよ!」
氷室「ちっ。くそっ…」
龍可「そんな、アキさん!」
氷室さんに抱えられたまま、私達はビルの外へ脱出した。
~崩壊アルカディアムーブメント・出入口~
デュエルが終了したことで地縛神が消滅したからか、ビルの崩壊は緩やかになり、私達は無事に外に出ることに成功した。
龍可「アキさん…」
そこへDホイールに乗ったジャックが駆けつける
氷室「ジャック!」
ジャック「何があった?」
氷室「わからん。ダークシグナーと十六夜アキが戦って…」
ジャック「やはりダークシグナー…」
龍可「お願いジャック!アキさんがまだ中にいるの。助けてあげて!」
ジャック「なんだと!?」
私の言葉を聞いたジャックは氷室さんの制止も聞かず、すぐさまビルの中に飛び込んでいってくれた。やっぱりジャックは優しくてとても頼りになる。
氷室「ここもすぐに崩壊する。離れたところでジャックを待とう。」
矢薙「わかったよ。氷室ちゃん。」
私達はビルの崩壊に巻き込まれないよう、少し離れたところへ行き、ジャックがアキさんを救助するのを待つことにした…
程なくして、ジャックはアキさんを抱え崩壊するビルから脱出してきた。
ジャックはそのままアキさんを病院へ連れていくといい、私達に何処の病院かを教え、即座にその場を去る。
氷室さんと矢薙のおじいちゃんは、雑賀さんのアジトヘ戻ることに。私と龍亞は一度家へ戻りDボードを手に、アキさんが運ばれた病院へと駆けつけた。
龍亞&龍可「ジャック!」
ジャック「お前達か。」
龍亞「アキ姉ちゃんは?」
ジャック「命に別状はないらしい。だが意識が戻らん。恐らくは精神的なものだろう。」
龍可「アキさん…」
私達はガラス張りの広い治療室で寝ているアキさんを見ることしか出来なかった。
〜続く〜