龍可「二度目の今日をどう生きるのも自由だから」   作:ルカP

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ストックがなくなったのでここからはかなりスローペースの更新になりそうです。


第17話 破滅の茨

ブランブルローズの出現により凄まじい衝撃波が部屋の一同を襲う

 

英雄「アキ…!」

 

アキ「その目。同じだわ。私を化け物を見るようなその目!」

 

遊星「十六夜!」

 

アキ「あなたも同じ目に合わせてあげるわ。ディヴァインがくれた場所がもうないなら、全ての居場所を消し去ってあげる!」

 

アキさんをこのままにしておくと、本当に世界を消しかねない…

 

アキ「まずはダメージを与えてくる小賢しい妖精から葬ってあげる。黒薔薇の破滅竜で、フェアリーアーチャーに攻撃!」

 

『ブランブルローズフレア!』

 

ブランブルローズの息吹でフェアリーアーチャーはなす術なく破壊されてしまう。守備表示であるにもかかわらずその衝撃は後ろにいる2人をも飲み込む勢いであった。

 

遊星「くっ…なんて衝撃だ。」

 

龍可「アキさんのサイコパワーは憎しみの力により増大していく…この力、どこまでアキさんの心は…」

 

アキ「私はカードを1枚セットし、ターンエンド。」

 

アキ 手札3枚 伏せ1枚

 

アキはターンを終えると自分の腕の痣に目を向ける

 

アキ「やはりこれは忌むべき印だった…何がシグナーだ。不動遊星、龍可。お前達も私を助けてはくれない。そう、唯一この世で私を受け入れてくれたのはディヴァインだけ。ディヴァインだけは、私に居場所を与えてくれた。パパでも、お前達でもない。そのディヴァインが…」

 

ディヴァインが落下する映像がアキの頭にフラッシュバックし思わずアキの拳に力が入る。

 

アキ「もうこの世に私の帰る場所はない。お前達も…同じ目に合わせてあげる。」

 

龍可「アキさん、気付かないの?ずっと前からあなたの居場所はあったのよ!」

 

英雄「龍可さん…」

 

アキ「…ないわ。ディヴァイン亡き後、この世界は全て忌むべきものに変わったのよ。」

 

するとアキはサイコパワーの制御装置である髪飾りを自らの手で外してしまう

 

アキ「私は、この世界を壊してやる!」

 

サイコパワーの力が高まり、アキを中心に突風が巻き起こる

 

龍可「アキさんの憎しみはどんどんその力を増してきてる…このままじゃ…」

 

遊星「俺のターン!」

 

龍可「遊星、私のモンスターを使って!」

 

遊星は龍可の言葉に頷き自らのターンを進める

 

遊星「俺はアサルトシンクロンを召喚。」

 

アサルトシンクロン ATK700 ☆2

 

遊星「俺はレベル6のコウキューピットに、レベル2、アサルトシンクロンをチューニング!」

 

『集いし願いが、新たに輝く星となる。光指す道となれ!シンクロ召喚。飛翔せよ!スターダストドラゴン!』

 

スターダストドラゴン ATK2500 ☆8

 

龍亞「よし!スターダストドラゴンならブランブルローズを倒せるよ!」

 

遊星「スターダストドラゴンで、黒薔薇の破滅竜に攻撃!」

 

『シューティングソニック!』

 

龍可「これで破壊できれば…」

 

アキ「トラップ発動。棘の壁。自分フィールドの植物族が攻撃対象になったとき、相手の攻撃表示モンスターを全て破壊する。」

 

アキの罠からスターダストドラゴンへ無数の棘が迫る

 

遊星「スターダストドラゴンの効果発動。カードを破壊する効果を、スターダストドラゴンをリリースすることで無効にし、破壊する。」

 

『ヴィクティムサンクチュアリ!』

 

スターダストドラゴンはその身を消滅させ、自らに向かってきた棘を打ち払った。

 

アキ「ふっ。モンスター効果を使ったわね。」

 

遊星「何?」

 

アキ「黒薔薇の破滅竜のモンスター効果。相手がモンスター効果を発動したとき、相手プレイヤーに600ポイントのダメージを与える。」

 

『ヘイトローズブリザード!』

 

降り注ぐ花びらの吹雪が遊星と龍可を襲う

 

遊星&龍可「「うわああああ!」」

 

遊星&龍可 LP3700→3100

 

龍亞「龍可っ!遊星っ!」

 

龍可「うっ…」

 

遊星「くっ、だがこれでお前のモンスターを守るものはなくなった。」

 

アキ「だが、お前のスターダストが戻ってくるのはエンドフェイズ。これ以上何が出来る?」

 

遊星「俺は墓地のアサルトシンクロンの効果を発動!」

 

アキ「何っ!?」

 

遊星「自分フィールドのドラゴン族シンクロモンスターがリリース、または除外されたとき、このカードを除外することでそのモンスターを復活させる。戻ってこい!スターダストドラゴン!」

 

スターダストドラゴン ATK2500

 

ジャック「これにより再びスターダストドラゴンで攻撃を仕掛けることができる。」

 

龍亞「流石遊星だ!」

 

アキ「黒薔薇の破滅竜の効果により、お前がモンスター効果を発動したことで再び600のダメージ。」

 

遊星&龍可 LP3100→2500

 

アキ「さらにこの効果にはもう一つおまけがある。」

 

龍可「おまけ?」

 

アキ「相手フィールド上のモンスターの攻撃力を600ポイントダウンさせる!」

 

遊星「なんだとっ!?」

 

黒薔薇の破滅竜は自らの茨の鞭をスターダストドラゴンに打ちつける

 

スターダストドラゴン ATK2500→1900

 

ジャック「これではスターダストドラゴンで黒薔薇の破滅竜を倒すことが出来ない。」

 

遊星「くっ…俺はカードを2枚伏せ、ターンエンド。」

 

遊星 手札3枚 伏せ4枚

 

遊星の場に出たスターダストドラゴンは、攻撃力が下がりながらも後ろにいる私達を庇うような姿勢を取っていた。

 

龍可「スターダストドラゴンが、私達を守ろうとしてくれているの?」

 

アキ「仲間を守るつもり?所詮あなたは口先だけ。誰も守ることなんて出来ないわ!」

 

遊星(そうかもしれない…それでも俺は。)

 

アキ「私のターン。私はマジックカード、ワンダークローバーを発動。自分フィールドのモンスター1体を対象に、手札のレベル4の植物族を墓地へ送ることで、対象にしたモンスターはバトルフェイズ中に2回の攻撃を行うことが出来る。」

 

アキは手札からロードポイズンを墓地へ送る。

 

アキ「いけ。黒薔薇の破滅竜。スターダストドラゴンを焼き尽くせ!」

 

『ブランブルローズフレア!』

 

遊星「トラップカードオープン!くず鉄のかかし!相手モンスター1体の攻撃を無効にする。」

 

スターダストドラゴンの前にかかしが現れブランブルローズの炎を受ける

 

遊星「その後、このカードは再セットされる。」

 

アキ「だが、2回目の攻撃は受けれない。ブランブルローズ、2回目の攻撃!」

 

龍可「させない!永続トラップ、ディメンジョンガーディアンをスターダストドラゴンを対象に発動!このカードが表側表示で存在する限り、スターダストドラゴンは戦闘・効果では破壊されない!」

 

アキ「だがダメージは受けてもらう。」

 

スターダストドラゴンの前に透明なバリアが張られるが、炎を全て受けきることは出来ず後ろの遊星達を襲う

 

遊星&龍可 LP2500→2000

 

英雄「アキ!もうやめるんだ!やめてくれ!!」

 

アキ「…私は永続魔法、神聖なる森を発動。これにより、私の植物族、獣族、獣戦士族モンスターは1ターンに1度戦闘では破壊されない。ターンを終了。」

 

アキ 手札1枚

 

今のアキさんにはお父さんの声が届かないの?少しでも声を届けるためには…

 

龍可「私のターン!」

 

モンスター効果を使えば、ブランブルローズの効果で私達のライフはどんどん削られていく…

 

龍可「私は永続トラップ、強化蘇生を発動。墓地のフェアリーアーチャーのレベルを1つ上げ、攻撃力守備力を100ポイントアップさせて特殊召喚。」

 

フェアリーアーチャー ATK1400→1500 ☆3→4

 

龍可「そしてチューナーモンスター、うかのみつねのたまゆらを召喚!」

 

うかのみつねのたまゆら ATK1500 ☆3

 

龍可「レベル4となったフェアリーアーチャーに、レベル3のうかのみつねのたまゆらをチューニング!」

 

『聖なる守護の光。今交わりて、永久の命となる。シンクロ召喚!降誕せよ、エンシェントフェアリードラゴン!』

 

エンシェントフェアリードラゴン ATK2100 ☆7

 

龍亞「よし!龍可もエンシェントフェアリーの召喚に成功したぞ!」

 

ジャック「だがエンシェントフェアリーの攻撃力では十六夜のモンスターは倒せない。」

 

龍可「うかのみつねのたまゆらがシンクロ素材となったことで、エンシェントフェアリーの守備力は500アップ。」

 

エンシェントフェアリードラゴン DEF3000→3500

 

龍可「マジックプランターを発動!対象のいなくなった永続トラップ、強化蘇生を墓地に送り、カードを2枚ドロー!装備魔法、シールドアタックをエンシェントフェアリードラゴンに装備。このカードを装備したモンスターの攻撃力と守備力は入れ替わる!」

 

エンシェントフェアリードラゴン ATK 2100→3500 DEF3500→2100

 

シールド・アタック(アニメオリジナル)

装備モンスターの攻撃力と守備力を入れ替える。

 

お願いエンシェントフェアリードラゴン、アキさんの心を少しでも溶かして…!

 

龍可「エンシェントフェアリードラゴンで、黒薔薇の破滅竜を攻撃!」

 

『エターナルサンシャイン!』

 

エンシェントフェアリードラゴンの光がアキと黒薔薇の破滅竜を包み込む。

 

アキ LP3200→2100

 

アキ「だが、永続魔法、神聖なる森の効果で破壊はされない。」

 

アキさんは攻撃を受けても涼しい顔をしている…まだ諦めないよ。

 

龍可「私は、スターダストドラゴンを守備表示に変更。」

 

スターダストドラゴン ATK→DEF2000

 

龍可「ターン終了。」

 

龍可 手札3枚 伏せ2枚(1枚くず鉄のかかし)

シールドアタック装備→エンシェントフェアリードラゴン

ディメンジョンガーディアン対象→スターダストドラゴン

 

アキ「私のターン。シンクロクリードを発動。フィールドにシンクロモンスターが存在するとき、カードを1枚ドロー出来る。3体以上のシンクロモンスターがいる時、さらにもう1枚カードをドローする!そして、黒薔薇の破滅竜のもう1つの効果を発動。」

 

龍亞「もう1つ?」

 

アキ「メインフェイズに、このカードをリリースすることで、エクストラデッキよりブラックローズドラゴンをシンクロ召喚扱いで特殊召喚する!」

 

龍可「シンクロ召喚扱いで!?」

 

『冷たい炎が、世界の全てを包み込む。漆黒の花よ、開け!シンクロ召喚。現れよ、ブラックローズドラゴン!』

 

ブラックローズドラゴン ATK2400

 

龍可「そんな方法でブラックローズドラゴンを出してくるなんて。」

 

龍亞「だけど、ブラックローズドラゴンの破壊効果はスターダストドラゴンで防げるよ?攻撃力が上がったわけでもないし…」

 

ジャック「いや、あの女の墓地には…」

 

アキ「墓地のガーデンローズメイデンの効果を発動。このカードを除外することで、墓地のローズドラゴンモンスターを特殊召喚出来る!蘇れ、黒薔薇の破滅竜!」

 

黒薔薇の破滅竜 ATK2400 ☆7

 

アキ「さらに、ブラックローズドラゴンの効果。墓地のロードポイズンを除外することで、相手の守備モンスターを攻撃表示にし、その攻撃力を0にする。」

 

『ローズリストリクション!』

 

ブラックローズドラゴンから伸びる茨が、その身を守るスターダストドラゴンの翼を絡めとり、守りの姿勢を解いてしまう。

 

スターダストドラゴン DEF→ATK1900→0

 

ジャック「まずいぞ。スターダストは破壊から守られているが攻撃力を下げられてしまっては。」

 

龍亞「ダメージは全部遊星達に…!」

 

龍可「遊星のくず鉄のかかしは一度しか攻撃を防げない…」

 

アキ「終わりよ。ブラックローズドラゴンで、スターダストドラゴンへ攻撃!」

 

『ブラックローズフレア!』

 

遊星「リバースカード、オープン!」

 

アキ「くず鉄のかかしは無駄よ。まだ私にはブランブルローズが…」

 

遊星「リアライズディフェンス!守備力が攻撃力より高いモンスター1体を、守備表示にする!」

 

スターダストドラゴン ATK→DEF2000

 

遊星「そしてスターダストドラゴンは、ディメンジョンガーディアンの効果で破壊されない。」

 

スターダストドラゴンは纏わりつく茨を引きちぎり、翼で迫る炎を打ち払った

 

リアライズディフェンス(アニメオリジナル)

自分フィールドに表側表示で存在する、攻撃力よりも守備力が高いモンスター1体を選択して発動できる。

そのモンスターを守備表示にする。

 

攻撃を防がれたことにより、アキの表情がより険しくなっていく。

 

アキ「何故まだ倒れない…!」

 

英雄「アキ…」

 

アキ「カードを2枚セットし、ターンエンド!」

 

アキ 手札1枚 伏せ2枚

 

遊星「俺のターン!俺はマジックカード、シンクロクリードを発動。」

 

アキ「お前も…!」

 

遊星「効果は当然知っているな?俺も、カードを2枚ドローする!」

 

引いたカードを見た遊星の顔が変わった?何を引いたの?

 

遊星「エンシェントフェアリードラゴンで、ブラックローズドラゴンに攻撃!」

 

ジャック「ブラックローズドラゴンは植物族ではなくドラゴン族。十六夜の永続魔法、神聖なる森の効果は受けられない。」

 

龍亞「戦闘で破壊できるってことだね!」

 

アキ「トラップカード発動!デストラクトポーション。ブラックローズドラゴンを破壊し、その攻撃力2400のライフを回復する。」

 

龍可「ブラックローズドラゴンをわざわざ破壊するの!?」

 

アキ LP2100→4500

 

遊星「だが、攻撃対象はまだ残っている。エンシェントフェアリードラゴンで、黒薔薇の破滅竜に攻撃!」

 

『エターナルサンシャイン!』

 

アキ LP4500→3400

 

アキ「くっ…」

 

アキさんの表情が少し崩れた。このまま押していければ…!

 

遊星「カードを2枚伏せて、ターンエンドだ。」

 

遊星 手札3枚 伏せ3枚(くず鉄のかかし)

 

アキ「私のターン。私はもう、誰の力も受けられない…私は独りぼっち…」

 

龍可「目を背けちゃダメ!アキさんには仲間が、家族がいるじゃない!」

 

遊星「十六夜!龍可の言う通りだ。目の前のお父さんとお母さんを見ろ!」

 

アキ「私は装備魔法、孤毒の剣を黒薔薇の破滅竜に装備。装備モンスターは相手モンスターと戦闘する時、その元々の攻撃力守備力を倍にする。ただし装備モンスター以外のモンスターが私のフィールドにいるとき、このカードは墓地へ送られる。」

 

黒薔薇の破滅竜が毒々しい紫のオーラに包まれていく。他の何者も寄せ付けないように…

 

ジャック「攻撃力2倍ということはその数値は4800…これを受けたらひとたまりもないぞ。」

 

龍亞「でもまだ遊星にはくず鉄のかかしがあるよ!あれさえあればモンスター1体の攻撃なんて、耐えられる。」

 

英雄「くっ…」

 

アキ「今度こそ終わらせてあげる。」

 

英雄「もうやめるんだアキ!これ以上、人を傷つけちゃいけない!」

 

アキ「私は速攻魔法。コズミックサイクロンを発動。ライフを1000ポイント払い、相手の魔法、罠カードを1枚除外する。私はそのくず鉄のかかしを除外する!」

 

竜巻が遊星の場の伏せカードを消し去ってしまう

 

アキ LP3400→2400

 

龍可「そんな!?くず鉄のかかしが…!」

 

アキ「黒薔薇の破滅竜、スターダストドラゴンを攻撃!!」

 

英雄「やめろおおお!!」

 

アキさんのお父さんが攻撃を仕掛けるブランブルローズの前に…!

 

龍可「ダメ!」

 

遊星「危ない!」

 

英雄「私はこれ以上アキの人を傷つける姿を見たくありません!だから…!せめて私が!」

 

遊星「トラップカードオープン!アイアンリゾルブ!ライフポイントを半分払い、このターン中に受ける自分への戦闘ダメージを0にする!」

 

英雄の前に透明なバリアが現れ攻撃をかきけす

 

遊星&龍可 LP2000→1000

 

龍可「よかった…」

 

すると、遊星のカードで守られた英雄が口を開く

 

英雄「…すまなかった。アキ。私がいけなかったんだ。」

 

アキ「やめて!今さら何を言ったって…」

 

英雄「私は、お前の力が…お前が怖かったんだ。」

 

その言葉にアキはハッと表情を変える

 

英雄「ごまかしはなしだ。正直に言う。私はお前を恐れた。」

 

アキ「分かっていたわ。だからあなたは私を捨てた。私が、化け物だから。」

 

英雄「確かに、あの一言で私は考えることをやめてしまったんだ。だが、そうじゃない。その先にある当たり前の気持ちに気付くべきだったんだ。私は…私達はお前を愛している。」

 

アキ「っ!そんなこと信じるとでも?」

 

英雄「信じてくれなどとは言わない。いや、信じなければいけないのは私の方だったんだ。お前を愛しているということを。」

 

アキ「うるさい!そんなこと私は…絶対に信じない!!」

 

遊星「十六夜!」

 

アキ「エンドフェイズ。永続トラップ、デスペタルカウントダウンを発動。墓地のイービルソーンを除外して、相手に300ポイントのダメージを与える!」

 

アキの発動した罠から強烈な花吹雪が舞い英雄へ向かった

 

遊星「下がっていてください!」

 

しかし、英雄は遊星の言葉に反し、その身で花吹雪を受ける

 

遊星「!?」

 

遊星&龍可 LP1000→700

 

アキさんのお父さんは、過去の行いと向き合うために、アキさんのあの力を受けているの…?

 

アキ「ターンを終了。」

 

花吹雪を受け続ける英雄は苦しそうにもがく

 

龍可「ターンが終了しているのに…アキさんの力が止まらない…」

 

遊星「もしや、力をコントロール出来ないでいるのか?」

 

英雄は苦しみながらも立ち上がりアキへと向き合い、少しずつアキへと歩を進める。

 

その姿にこの病室にいる皆が息を飲んで英雄を見守る

 

英雄「アキ…戻ってきてくれ。私達のもとに…アキ…」

 

アキ「!?………くるなっ…くるなっ!」

 

遊星「駄目だ!それ以上は危険だ!」

 

英雄「いいんです。」

 

遊星の忠告に英雄は首を横に振った

 

英雄「決めたんです。アキが、いくら私を傷つけようと、アキから目をそらさない。アキの囁きを聞き逃さない。」

 

アキ「信じない!信じない。そんなことは!」

 

遊星「アキ!!」

 

アキ「っ!?」

 

遊星「そこにあるじゃないか!お前を見つめる目が。お前の悲しみを聞き入れてくれるその耳が。これこそが。お前の父と母こそが、お前の居場所じゃないのか?」

 

アキ「目の前に…?」

 

アキが顔を上げるとそこには必死に自分へ向かってくる英雄が、アキと父を見守る母の顔が目に入る

 

アキ「いや……嫌っ!?」

 

龍可「アキさん!私と遊星の力で、あなたが纏うその殻を。間違った憎悪を打ち砕いてあげる!」

 

遊星「行くぞ龍可!」

 

龍可「うん!私のターン!!」

 

このカードなら…アキさんの孤独を…!

 

龍可「私はマジックカード、シエンの間者を発動!」

 

アキ「そのカードは!?」

 

龍可「自分フィールドのモンスター1体のコントロールを相手に移す!アキさん、あなたは孤独なんかじゃない!お父さんやお母さん。私達シグナーという仲間がいる!」

 

アキ「孤独じゃ…ない…」

 

龍可「エンシェントフェアリードラゴン!アキさんを孤独から救い出して!私は、エンシェントフェアリードラゴンをアキさんのフィールドに!」

 

エンシェントフェアリードラゴンはアキのフィールドに飛び立ちアキのブランブルローズとアキを自らの光で照らし出す

 

龍可「アキさんのフィールドに、他のモンスターが出現したことにより、孤毒の剣は墓地へ送られる!」

 

アキ「孤毒の剣が!?」

 

ジャック「これで黒薔薇の破滅竜が戦闘する時、攻撃力が倍になることはなくなった。」

 

龍亞「でも、龍可達の場には攻撃力が1900のスターダストドラゴンしかいないよ?これじゃ、孤毒の剣がなくてもダメージを与えられない。」

 

龍可「仲間の光は、たとえ何処にいても私達を照らしてくれる。」

 

私はその事をチーム5D’sに教わったから…

 

龍可「私はマジックカード、シャイニングアブソーブを発動!相手フィールドの光属性モンスター1体を選択。自分の場のモンスターの攻撃力は、対象としたモンスターの攻撃力分アップする!」

 

龍亞「そうか。龍可がエンシェントフェアリーをアキ姉ちゃんの場に送ったのは、孤毒の

剣を無効にするだけじゃなくて…」

 

ジャック「光属性を相手の場に用意するため。」

 

スターダストドラゴン ATK1900→5400

 

アキ「そんな!?」

 

龍可「スターダストドラゴンで、黒薔薇の破滅竜を攻撃!」

 

『エターナルシューティングソニック!』

 

激しい光を纏うスターダストドラゴンの息吹が黒薔薇の破滅竜に直撃する

 

アキ LP3500→500

 

アキ「神聖なる森の効果で…黒薔薇の破滅竜は破壊されない…!」

 

黒薔薇の破滅竜を襲う衝撃により、乱れ舞う花吹雪がさらに勢いを増した…アキさん…お願い。力のコントロールはもうきっと…

 

英雄「くっ…アキ…!」

 

アキ「パパ…!」

 

アキは病室に乱れる花吹雪を見上げる

 

アキ「力が…言うことを聞いてくれない…」

 

すると限界が来たのか英雄は苦しみのあまり悲鳴をあげだす

 

アキ「やめて!パパを傷つけたくない!」

 

その時、病室の医療器具が花吹雪の風により、英雄の元へ向かった

 

アキ「…!パパ!!」

 

アキが必死になり伸ばした手を握る。

するとピタリと風がやみ、器具が手前でポトリと落ちた

 

アキ「力を…初めて力を制御出来た。」

 

力を扱うのに大事なのは、誰かを守りたいと思う、その心。アキさんはやっと自分が守るべきものを見つけることが出来たんだね。

 

英雄は力から解放されると、膝から崩れ落ちる。アキは急いで英雄の元へ向かう

 

アキ「パパ…」

 

英雄「アキ…」

 

アキさん。憑き物がすっかり落ちた顔をしている。もう大丈夫だね。

 

アキ「遊星、龍可。終わらせて。お願い。この戦いを。」

 

遊星はその言葉を聞き、力強く頷き最後のカードを発動させる

 

遊星「トラップカードオープン。シンクロヘイロー。シンクロモンスター1体が、相手モンスターを戦闘破壊出来なかったとき。その攻撃力を2倍にし、もう一度攻撃することが出来る。」

 

スターダストドラゴン ATK5400→10800

 

私達3人はお互いの顔を見合わせると無言で頷いた。

 

遊星「今こそ魔女の呪縛を打ち破れ!」

 

龍可「スターダストドラゴンで黒薔薇の破滅竜を攻撃!」

 

『エターナルシューティングソニック!』

 

アキ LP0

 

黒薔薇の破滅竜が消滅し辺りが光に包まれる。

そんな中アキは英雄の温もりを感じ意識を失った。

 

~~

 

程なくして意識を取り戻したアキの目に飛び込んできたのは、自分のことを心配そうに見つめる父の姿だった

 

アキ「…パパ。」

 

2人の目には涙が滲んでいた。英雄はアキを優しく抱き締める

 

英雄「すまなかったな。お前がどんな力を持っていたとしても、私がそれを恐れたとしても、こうやって抱き締めていればよかったんだ。お前を愛していたんだから。」

 

アキ「私だって、愛してた。好きだった。でも、いいの?私はこんなにもパパを傷つけてしまった。」

 

そんな2人に遊星が近づく

 

遊星「アキ。お父さんは受け入れると言っているんだ。お前が望めば、そこが居場所になる。お前自身が考えて、結論を出すんだ。」

 

アキ「私の居場所は…ここ。」

 

アキの手は父の手をがっちりと掴んでいた

 

それを見た遊星も安心し、微笑んだ

 

その場にいた全員は安堵の表情を浮かべていた。ようやく一件落着、かな。

 

龍亞「ぃやっほおー!」

 

龍亞が勢いよく遊星のところに向かう。私もその後ろを追いかける

 

龍亞「やっぱりあの印は仲間の絆なんだよ!…へへっ。俺にはないけど。」

 

龍可「大丈夫。龍亞は私ので繋がってるよ。」

 

遊星「みんな、この痣に引き寄せられる。そして、仲間になっていく。忌むべき印じゃない。」

 

アキ「でも…でも、私には。かつて信じた仲間がいた。その想いはまだ私の心にある。」

 

遊星「俺にもかつて、そんな仲間がいた。奴の想いと俺の想いがすれ違い、心を削っていく。」

 

遊星は鬼柳の事を浮かべながら自身の想いを吟っていく

 

遊星「今は見えない。その想いがどんな決着を突きつけるのかは。だが、かつて仲間と呼んだ同士なら、その覚悟を背負い、俺は進んでいく。」

 

アキ「遊星…」

 

遊星もこの戦いで、仲間と真剣に向き合うことの大切さを学んでいたんだね。本当に遊星は凄い…

 

 

~続く~

 




このデュエル、本当に書くのに苦労しました…

アキの新カードが発表されてこれは使いたいと思ったものの、効果があまりに4000ライフに向いてない。エンフェやスタダを残すための魔法罠のゾーンが足りない。アキの手札も足りないと足りないものだらけでした。

かなりご都合のカードも使ってると思いますが、少しでもアニメのような、メッセージ性のあるデュエルになっていたらと思います。

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