龍可「二度目の今日をどう生きるのも自由だから」   作:ルカP

21 / 21
久しぶりのデュエル回です


第20話 制御装置での戦い

~クシルの制御装置へ向かう車内~

 

龍亞は真剣に自分のデッキを見直していた。

 

龍可「龍亞?」

 

龍亞「…」

 

龍可「龍亞ってば!」

 

龍亞「…ん?どうした?龍可?」

 

龍可「どうした?じゃないわよ。ずっとデッキを確認しちゃって。別に龍亞が闘うわけじゃないのよ?」

 

龍亞「分かってるさそんなこと。でも、いざというとき龍可を助けてあげるのは俺の役目なんだ。俺が…」

 

龍可「龍亞…?サテライトに来てから何か変じゃない?大丈夫?」

 

龍亞「俺はいつも通りさ。」

 

…そうかな?龍亞、ディヴァインに負けてから随分と思い詰めてるみたい…大丈夫かな?

 

牛尾「おい、そろそろ着くぞ。あれが制御装置じゃないか?」

 

車中から大きな塔が見える。あれがクシルの制御装置…何?あの禍々しいオーラは?

 

龍可の目に映ったクシルの塔はドス黒いオーラに包まれていた。

 

龍可「何?あのオーラは…?」

 

牛尾「ん?オーラって何の事だ?」

 

龍亞「そんなのはないと思うけど?」

 

龍可「2人には見えてないの?」

 

龍亞「もしかしたらカードの精霊の力のせいなのかな?」

 

牛尾「精霊?」

 

龍亞「龍可は小さいときから、カードの精霊と話が出来るんだ。」

 

牛尾「精霊なんて存在するわけねえだろ?所詮は子供か。」

 

龍亞「ほんとなんだってば!」

 

するとその時、地響きと共に塔が激しい光を放ちはじめた

 

牛尾「な、なんだ!?」

 

龍可「何が起きてるの!?」

 

塔の輝きがさらに増すと、光が照射され龍可を襲った

 

龍可「うわああああああ!」

 

光が収まったときそこに龍可の姿はなかった

 

龍亞「龍可ぁああああ!」

 

~~~~~

 

龍可「う、うぅん…」

 

目を覚ます龍可の視界に映ったのは…

 

龍可「なにも…ない?」

 

そこは辺り一面何もない白い虚無の空間だった…

 

龍可「一体ここはなんなの…?」

 

??「ここは制御装置に封印されたカードの精霊の力で作られた空間。」

 

龍可「っ!?誰!?」

 

??「そして、あなたの存在のおかげで私は出来ているわ。」

 

龍可「そんな…あなたは…」

 

龍可の背後から語りかけてきたのはなんと

 

龍可「私…?」

 

まるで鏡写し。もう1人の龍可が自らの目の前に立っていた。

 

龍可「ど、どうして私がもう1人?それに私の存在があなたを作り上げたって…?あなたのその姿は…」

 

目の前の自分は姿こそ同じだったが、その姿はどす黒いオーラに包まれていた

 

龍可?「さっきも言った通り、精霊は空間を作った。ゼロリバースの力を受け闇の力を得た。でも、それだけでは封印から解かれることはなかった。あなたの精霊と心を通わせる力、そしてあなたの心の闇が精霊の力と同調し、私という存在が誕生したのよ。」

 

龍可「私の、心の闇が…」

 

龍可?「そう。そして私はあなたという存在に成り代わり、この世界を闇の力で滅ぼす。」

 

龍可「っ!?」

 

そういえば、ここに出発する直前に深影さんが言ってた…

 

~回想マーサハウス・出発直前~

 

深影「龍可さん。ちょっといいですか?」

 

龍可「はい?なんですか?」

 

深影「あなたの行くクシルの制御装置なんだけど、何年か前に1度だけ、何かとてつもない大きな力を観測したことがあったの。」

 

龍可「大きな力ですか?」

 

深影「力の正体は未知のものとのことです。ですが、ゴドウィン長官は言っていました。不動博士は我々も知らない、未知の何かを生み出していたかもしれないと。そしてそれを制御装置とともに封印した可能性があるとも…」

 

何それ?前はそんな話聞いたことすらない。制御装置だって特に何事もなく起動できたし…

 

深影「あくまでゴドウィン長官も推測の域を出ないとは仰っていましたが、気をつけてください。」

 

龍可「分かりました。ありがとうございます。」

 

~~~~

 

深影さんが言ってた事は本当だったの?遊星のお父さんはこんな大きな力を…

 

龍可?(以下龍可闇)「さあ、私とデュエルよ。あなたとあなたの精霊を倒せば、私は本当の意味であなたになれる。」

 

もう1人の龍可はデュエルディスクを構え臨戦態勢となる

 

龍可「やるしかないのね…!」

 

龍可もディスクを構え、もう1人の自分と向き合った

 

『決闘!!』

 

龍可 LP4000

龍可闇 LP4000

 

龍可闇「私の先行ね。まずは…堕天使ナースレフィキュルを召喚。」

 

堕天使ナースレフィキュル ATK1400 ☆4

 

龍可「レフィキュル…?こんなモンスター私のデッキには…」

 

龍可闇「精霊の力により、私はあなたの記憶、力、そして全ての可能性を手に入れた。もちろんデッキもね?果たして勝てるかしら?」

 

龍可「それでも、あなたを倒さなきゃならない!世界を闇に染めようとするあなたは、私が倒してみせる!」

 

龍可闇「ふふっ。私はカードを2枚セットしてターン終了よ。」

 

龍可闇 手札3枚 伏せ2枚

 

龍可「私のターン!私はマジックカード、予想GUYを発動。自分フィールドにモンスターが存在しない時、デッキからレベル4以下の通常モンスターを特殊召喚出来る。私は

…」

 

龍可闇「そのカードにチェーンして、永続トラップ、ダークキュア、そしてサディスティックポーション発動。」

 

龍可「2枚のトラップ!?」

 

龍可闇「ダークキュアはあなたがモンスターを召喚、特殊召喚する度に、そのモンスターの攻撃力の半分、相手ライフを回復するわ。」

 

私のライフを回復?何を考えているの?

 

龍可闇「そしてサディスティックポーションは発動後、レフィキュルの装備カードとなる。ふふっ。さあ、どうする?」

 

あの不適な笑み…絶対何かある。

 

龍可「私は予想GUYの効果により、デュナミスヴァルキリアを特殊召喚!」

 

デュナミスヴァルキリア ATK1800 ☆4

 

龍可闇「この瞬間ダークキュアの効果によりあなたのライフをデュナミスヴァルキリアの攻撃力の半分、900ポイント回復。」

 

龍可の周りを癒しの青い光が纏う

 

龍可闇「でも、残念。堕天使ナースレフィキュルの効果。相手のライフを回復する効果を、全てダメージへと変換させる。」

 

龍可「そんな!?」

 

『アンチキュア!』

 

龍可を纏う青い光は赤黒く染まり、痛みを与えるものと変化する

 

龍可「うわあああああああ!」

 

龍可 LP4000→3100

 

龍可「くっ…」

 

龍可闇「苦しいでしょ?あなたのライフが0になればその身体は私のものになる。」

 

龍可「このくらい…それに堕天使ナースレフィキュルを破壊すれば、ダメージに変換する効果はなくなって回復が出来る。私のモンスターの攻撃力なら…」

 

堕天使ナースレフィキュル ATK1400→2400

 

龍可「どうして攻撃力が?」

 

龍可闇「戦闘破壊を狙っていたようだけど、装備カードとなったサディスティックポーションは、相手に効果ダメージを与えた時、そのターンのエンドフェイズまで攻撃力を1000ポイント上昇させる。」

 

ちゃんとモンスターを守るカードも仕込んでいた…今の私の手札じゃ2400まで上がったレフィキュルは破壊できない。それに、ダークキュアの効果で迂闊にモンスターを召喚したらダメージを受けてしまう…

 

龍可闇「ふふっ。他にやることはないのかしら?」

 

今は我慢するしかない…

 

龍可「カードを1枚伏せて、ターンエンド。」

 

龍可 手札4枚 伏せ1枚

 

龍可闇「サディスティックポーションの効果は切れ、レフィキュルの攻撃力は元に戻るわ。」

 

堕天使ナースレフィキュル ATK2400→1400

 

龍可闇「私のターン。私は燃える藻を召喚。」

 

燃える藻 ATK500 ☆3

 

龍可闇「燃える藻で、デュナミスヴァルキリアに攻撃。」

 

龍可「攻撃力500のモンスターで!?」

 

燃える藻がデュナミスヴァルキリアの元へ向かうが、デュナミスヴァルキリアはそれを弾き飛ばし燃える藻を破壊する。

 

龍可闇 LP4000→2700

 

龍可「どうして…」

 

龍可闇「燃える藻が墓地へ送られたとき、相手のライフを1000回復させる。」

 

龍可「しまった!?」

 

龍可闇「喰らいなさい。」

 

『アンチキュア!』

 

龍可「うわあああああああ!」

 

龍可 LP3100→2100

 

龍可闇「効果ダメージを与えたことにより、サディスティックポーションの効果が再び発動。レフィキュルの攻撃力は1000アップ。」

 

堕天使ナースレフィキュル ATK1400→2400

 

龍可闇「堕天使ナースレフィキュルでデュナミスヴァルキリアを攻撃。」

 

『ダークシックコール!』

 

龍可「うぅっ…」

 

龍可 LP2100→1500

 

龍可闇「ターン終了。」

 

龍可闇 手札3枚

 

龍可「私の…ターン!」

 

龍可闇「もう少し頑張らないと、このままレフィキュルだけで終わっちゃうわよ?そんなんじゃ私を倒すなんて…」

 

話す闇人格の龍可の周りに光の剣が数本突き刺さる

 

龍可闇「あら?…これは…」

 

龍可「マジックカード、光の護封剣。発動後3ターンの間フィールドに残り、このカードが存在する限り相手は攻撃が出来ない。」

 

龍可闇「モンスターを出さず攻撃を封じてきたわけね。」

 

ダークキュアがあるかぎり、モンスターの召喚は限られてしまう。今はこれで耐えるしかない。

 

龍可「…ターンエンドよ。」

 

龍可 手札4枚 伏せ1枚

 

龍可闇「ふぅん、それだけ?私のターン。攻撃は防げても私はバーン戦術よ。ダメージくらい簡単に与えられる。例えばこんなカードとかね。」

 

もう一人の龍可が1枚のカードをディスクにセットすると2人の空間に雨が降り注ぐ

 

龍可「これは?」

 

龍可闇「恵みの雨。お互いのライフを1000回復させるわ。」

 

龍可「また回復を…!」

 

龍可闇「そう。私のライフは1000回復する。でも、あなたはレフィキュルの効果で1000のダメージよ。」

 

龍可の雨は突き刺さるような勢いで襲いかかった

 

龍可 LP1500→500

龍可闇 LP2700→3700

 

龍可「ああああああ!」

 

次々襲いかかるバーンダメージにより、龍可の身体はボロボロになり、思わず膝をついてしまう

 

龍可闇「あらあら、もうそんなボロボロになっちゃって。もう私に身体を譲ったらどう?」

 

龍可「誰が…私は私よ。」

 

傷ついた身体を奮い起たせその身を起こす

 

龍可闇「…ターンエンドよ。」

 

龍可闇 手札3枚

 

龍可「私のターン!」

 

よし、この子なら…

 

龍可「私はこの子を召喚するわ。」

 

龍可闇「諦めて潔く自爆かしら?ダークキュアの効果で…」

 

龍可「そよ風の精霊を守備表示で召喚!」

 

そよ風の精霊 DEF1800 ☆3

 

龍可闇「…なるほどね。」

 

龍可「そよ風の精霊の攻撃力は0。よってダークキュアの回復は発生しないわ。」

 

龍可闇「やっぱり私ね。諦めないか。」

 

龍可「当然よ。最後まで諦めず、デッキを信じればカードは応えてくれる。それが遊星達から教わったことだから。ターンエンド!」

 

龍可 手札4枚 伏せ1枚

 

龍可闇「私のターン…ターンエンド。これで光の護封剣は後1ターンね。」

 

龍可闇 手札4枚

 

龍可「私のターン。…カードを1枚セットして、ターンエンド!」

 

龍可 手札4枚 伏せ2枚

 

龍可闇「それだけ?もう光の護封剣が切れちゃうわよ?レフィキュルを破壊するカードは引けない?私のターン。」

 

龍可闇(このカードでおしまいに出来る。伏せカードは2枚。そのうちの1枚は最初のターンから伏せられ未だ使われていないあたり、ブラフの可能性も高そう。問題は今伏せたカード…果たしてこのカードを防げるか、見ものね。)

 

龍可闇「カードを伏せターンエンド。このターンで、光の護封剣は消滅する。」

 

龍可闇 手札4枚 伏せ1枚

 

龍可闇の周りの光の剣が全て消滅してしまう

 

龍可「…私のターン。」

 

龍可闇「さて、残念ながらこれで終わり。」

 

龍可「っ!?」

 

龍可闇「リバースカードオーブン。ギフトカード。相手は3000ポイントライフを回復する。」

 

龍可「さ、3000!?」

 

龍可闇「当然レフィキュルの効果で回復はダメージとなる。」

 

『アンチキュア!』

 

効果名の宣言とともに龍可の周りに凄まじい爆発が起こる

 

龍可闇「ふふっ。」

 

もう一つの人格の龍可は不適な笑みを浮かべる。

 

龍可「ふぅ。あぶなかった。」

 

龍可 LP500

 

爆風が収まった後に出てきたのはライフを減らさず無傷でいる龍可の姿。その足元には光の魔法陣が浮かび上がっていた。

 

龍可闇「…なるほど。ピケルの魔法陣ね。」

 

龍可「その通りよ。この効果で私はこのターン、効果ダメージをうけない。レフィキュルのダメージは封じさせてもらったわ。」

 

龍可闇「そうこなくちゃね。」

 

龍可「チューナーモンスター、エンジェルトランペッター召喚!」

 

エンジェルトランペッター ATK1900 ☆4

 

龍可「バトル!エンジェルトランペッターで、堕天使ナースレフィキュルを攻撃!」

 

エンジェルトランペッターが風を巻き起こし、レフィキュルに浴びせるとレフィキュルは耐えきれずに爆発を起こす。

 

龍可闇 LP3700→3200

 

龍可「これで、回復がダメージに変わることはなくなった!さらに、緊急同調発動。バトルフェイズ中にシンクロ召喚を行う。私はレベル3のそよ風の精霊に、レベル4のエンジェルトランペッターをチューニング!」

 

『聖なる守護の光。今交わりて、永久の命となる。シンクロ召喚。降誕せよ、エンシェントフェアリードラゴン!』

 

エンシェントフェアリードラゴン ATK2100 ☆7

 

龍可「レフィキュルが場からいなくなったことにより、あなたの永続トラップ、ダークキュアで、エンシェントフェアリーの攻撃力の半分、1050ポイントライフを回復。」

 

龍可 LP500→1550

 

龍可「まだ私のバトルフェイズは終わってないわ。エンシェントフェアリードラゴンで、ダイレクトアタック!」

 

『エターナルサンシャイン!』

 

エンシェントフェアリードラゴンの放つ、まばゆい光がもう一人の龍可を包む

 

龍可闇 LP3200→1100

 

光がはれても、もう一人の龍可は余裕の笑みを浮かべていた

 

レフィキュルは破ったのにあの余裕…

 

龍可「私はカードを1枚伏せてターンエンド。」

 

龍可 手札3枚 伏せ1枚

 

ようやくレフィキュルのコンボを打ち破れた。勝負はこれからよ。

 

~続く~

 




ということで、精霊世界編がないからそのままディマク戦、と見せかけたオリジナル展開です。


空間を作った精霊の正体は次回。遊戯王5D`sが好きな人ならきっとあれかも?となるかもしれません。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。