龍可闇「レベル4のトレジャーパンダーに、レベル3のブーテンをチューニング。」
『鋼の逆鱗に触れたい人はご自由に。シンクロ召喚。機械竜パワーツール。』
機械竜パワーツール ATK2300 ☆7
龍可「そんなっ!?パワーツールドラゴンも決闘竜になってるの?」
龍可闇「ふふっ。パワーツールの力であなたを倒す。こんなに面白いことあるかしらね?機械竜パワーツールの効果を発動。自分、相手ターンに1度、場の装備魔法1枚をこのカードに装備させる。あなたのエンシェントフェアリーに装備された魔道師の力をいただくわ。」
『装備強奪(イクイップグラブリング)』
機械竜パワーツール ATK2300→3800
龍可「そんなっ!?相手の装備魔法を奪えるなんて。」
エンシェントフェアリードラゴン ATK4500→3000
龍可闇「さらに機械竜パワーツールの効果。自身のターンで装備魔法をこのカードが装備したとき、デッキからカードを1枚ドローする。」
『装備特典(イクイップボーナス)』
龍可闇「さて。これで終わりね。パワーツールドラゴンに倒されるならあなたも本望なんじゃない?機械竜パワーツールで、エンシェントフェアリードラゴンへ攻撃。」
『重装解体(フルメタルデモリション)』
まだ、負けられないっ!
龍可「トラップカード、ハーフアンブレイク!モンスター1体をこのターン戦闘による破壊から防ぎ、そのバトルダメージを半分にする!」
エンシェントフェアリードラゴンの周りに透明な薄いバリアがつき、パワーツールの攻撃が襲いかかった。
龍可「私の場の魔法・罠が1枚減ったことで、魔道師の力を受けているパワーツールの攻撃力は500下がる。」
機械竜パワーツール ATK3800→3300
龍可闇「でもまだ攻撃力はこちらのほうが上。」
パワーツールの攻撃から出る衝撃は凄まじいものとなり龍可をも巻き込む。
龍可「うわああああああ!」
龍可 LP450→300
パワーツールとエンシェントフェアリードラゴンがぶつかり合う衝撃はだんだんと広がり激しい光の爆発を起こし、龍可を包み込んだ。
龍可「こ、これは…!」
光に包まれた龍可の脳裏には、かつて自分が体験したネオドミノシティでの出来事。そして貧困の龍亞と過ごす自分自身の姿。ゴドウィンにそそのかされ、決闘竜であるエンシェントフェアリーの闇に染まってしまった自分。
龍可「くっ…」
爆発の衝撃で龍可は思わず膝をつく
龍可「今のは…?」
龍可闇「どうやら、パワーツールとエンシェントフェアリードラゴンの激突で、私の記憶があなたにも流れたみたいね。」
龍可「あなたの…記憶…?」
龍可闇「そう。私は決闘竜の力とあなたの存在を合わせて作られた存在。決闘竜の力によって、あなたの全ての可能性を内包している。その記憶が、今のぶつかり合いであなたにも共有されてしまったのね。」
龍可「私…というよりあなた、辛い思いをしてきたのね…」
龍可闇「今いる私はあくまであなたの記憶の集合体。私自身が体験したわけではないわ。」
その言葉に龍可は首を横にふる
龍可「それでも、その記憶を持っていることがどれだけ辛いことかなんて。」
龍可闇「私は何も感じていない。今の私は決闘竜の闇を受け、あなたの身体を闇に染める使命を果たすだけ。」
今のもう一人の私に私の言葉は届かない…
龍可は再び闘志を込め立ち上がり目の前のもう一人の自分と向き合う
龍可闇「まだ私のモンスターの攻撃は残っているわ。玄翼竜ブラックフェザー、エンシェントフェアリードラゴンを攻撃しなさい。」
『黒怒尖闘撃!』
ブラックフェザーの息吹が再びエンシェントフェアリードラゴンを襲う
龍可「ハーフアンブレイクの効果はこのターン続くわ。エンシェントフェアリーは戦闘では破壊されず、私へのダメージを半分に!」
エンシェントフェアリードラゴンはバリアをまとい攻撃を一身に受け止める
龍可「耐えて…!エンシェントフェアリードラゴン!」
龍可 LP300→200
龍可「くっ…」
今度の衝撃は耐えきる。
龍可闇「さて、いつまで耐えられるかしら?カードを伏せ、ターンエンドよ。」
龍可闇 手札3枚 伏せ1枚
龍可「私のターン。」
この闘い、私のやるべきことはあの子を倒すことではなく、もしかしたら…その為に必要なカードを引き当てないと!
龍可「ドロー!」
これだと条件を整えるのに…ううん。迷ってる場合じゃない。
龍可「カードを3枚セット、エンシェントフェアリードラゴンを守備表示にしてターンエンドよ。」
エンシェントフェアリードラゴン DEF2100
龍可 手札1枚 伏せ3枚
龍可闇「なるほど。望みはその3枚のカードって訳ね。でもあなたの伏せカードが増えたことで、魔導師の力の効果でパワーツールはさらにパワーアップするわ。」
機械竜パワーツール ATK4800
龍可闇「私のターン。まずは機械竜パワーツールの効果を再び発動。そのシールドアタックもいただくわね。」
機械竜パワーツール ATK5000 DEF4800
エンシェントフェアリードラゴン DEF3000
龍可闇「装備魔法がパワーツールに装備されたことでカードをさらに1枚引く。さて、これが本当のラストターンかしら?」
龍可「…っ。」
龍可闇「墓地の薔薇恋人の効果を発動。手札の植物族モンスターを特殊召喚する。」
龍可「それも、ブラックフェザーの効果で墓地に送られたカードね…」
龍可闇「私は手札のウィードを特殊召喚。」
ウィード ATK1200 ☆2
龍可闇「リトルフェアリーを召喚。」
リトルフェアリー ATK800 ☆3
龍可闇「リトルフェアリーのモンスター効果。手札を2枚まで捨てることで、捨てた枚数につき一つレベルを上げる。私は2枚を捨て、レベルを2つあげるわ。」
リトルフェアリー ☆3→5
龍可「これで合計レベル…7。」
龍可闇「さあ。行くわよ。レベル5となったリトルフェアリーにレベル2のウィードをチューニング!」
『太古の森より、フィールドを制圧する精霊よ。かりそめの姿にその身をやつし降臨せよ。シンクロ召喚!妖精竜エンシェント!』
妖精竜エンシェント ATK2100 ☆7
龍可「これが…決闘竜のエンシェントフェアリー…!?」
もう一人の龍可の場に現れたのは自らもよく知る竜の姿。しかしその身は闇に染まったように黒く禍々しいオーラを放っていた。
2匹の竜はまるで呼応しているかのごとく、けたたましい雄叫びを発していた。
龍可闇「ついにこの時がきたわ。闇が光を凌駕する時が。マジックカード発動。シャイニングアブソーブ。」
龍可「そのカードは!?」
龍可闇「相手の場にいる光属性モンスター1体の攻撃力を、自分フィールドのモンスター全てに加える。さあ、決闘竜達。その忌々しいシグナーの竜から力を奪いとりなさい!」
3体のドラゴン達がエンシェントフェアリードラゴンを囲む。自らの闇をエンシェントフェアリードラゴンへ浴びせ力を吸い取っていく。
龍可「エンシェントフェアリードラゴン!?」
苦しそうにもがくエンシェントフェアリードラゴンから光がなくなりぐったりと項垂れてしまう。
玄翼竜ブラックフェザー ATK3200→5300
機械竜パワーツール ATK4500→6600
妖精竜エンシェント ATK2100→4200
龍可闇「アッハッハ!どう?あなたのエンシェントフェアリードラゴンが私のモンスターを強くしてくれた。そしてあなたのエンシェントフェアリードラゴンは光を失った。」
龍可「くっ…」
龍可闇「さて、これで決めるわ。バトル!」
龍可「このバトルフェイズ、トラップカード発動!」
龍可闇「このタイミングでのトラップ?」
これが最後の賭け…!
龍可「タイムディメンションホール!発動時自分のデッキをシャッフル!」
龍可はディスクのオートシャッフル機能により混ぜられたデッキに、そっと指を置いた
龍可「その後、デッキの一番上をめくり、それが通常召喚可能なモンスターだった場合、そのモンスターを特殊召喚する。それ以外のカードが出たときはそのカードをデッキの一番上か下に戻す。」
お願い…応えて。私のデッキ…!
龍可は勢いよくカードを引き抜く。その引いたカードは…
龍可闇「さあ、何を引いたのかしら?」
龍可「私の引いたカードは……クリボンよ!」
クリボン ATK300 ☆1
『クリクリ~』
龍可闇「最後に出てきたのはクリボンね…その伏せカードがシモッチのようなカードなら確かに強かったかもしれない…けれどこれならどう?トラップカード、メテオレイン発動!このターン、私の全てのモンスターは貫通効果を得る。」
龍可「貫通効果まで…」
龍可闇「さあ、妖精竜エンシェント。エンシェントフェアリードラゴンを破壊しなさい!」
『妖精靭尾(フェアリーテイルウィップ)!』
龍可「させない。リバースカードオープン!シフトチェンジ!」
龍可闇「シフトチェンジ…!?」
龍可「エンシェントフェアリードラゴンの攻撃を、クリボンに変更させるわ。」
エンシェントフェアリードラゴンの前にクリボンが立ちふさがりエンシェントの尾を受け止めた。
龍可「クリボンのモンスター効果!ダメージ計算時、この戦闘によって受けるダメージを0にし、攻撃してきたモンスターの攻撃力分、相手のライフを回復させ、クリボンを手札に戻す。」
クリボンは自らの身体を光らせその輝きを増していく
龍可「お願い!クリボン!あなたの光で闇を包み込んで。」
『クリ~!』
龍可闇「そんなことをしても私のライフを回復させるだけ。まだ決闘竜2体の攻撃が残っているわ。」
龍可「トラップカード発動!オベロンのいたずら。ライフを回復する効果が発動したとき、その回復を無効にし、お互いにその数値分のダメージを受ける!」
龍可闇「!?まさか、あなた!?」
龍可「…私ね、分かったの。このデュエルで私のやるべきことはあなたを倒すことじゃないって。」
龍可闇「どういうこと?私を倒さなければあなたは身体を奪われるのよ?」
龍可「ちがう。奪われるわけじゃない。あなたは自分で言ってたじゃない。あなたは私自身でもあるって。だからたとえあなたに身体を奪われたとしても、私は私であることに変わりはないの。」
龍可闇「それでも私が表に出ればこの世界を滅ぼす。」
龍可「そう。それは私自身、この世界に戻ってきたとき確かに思ったこと。ずっと目をそらしていただけだった…だから私のすべきこと。それはあなたを受け入れること。」
龍可闇「受け入れる…?」
龍可「私は私自身の闇を受け入れなければならない。人は誰しも闇を抱えている。遊星だってジャックだって…それを受け入れることで、私はまた新しい私に進むことが出来る。」
龍可闇「あなた、本当に言ってるの?私に身体を与えたら、それはもう自分自身とは呼べなくなってしまうのと同じよ?」
龍可「…もしそれで、私という存在がなくなってしまっても構わない。私が世界を滅ぼす存在になってしまったとしても、仲間が、遊星たちが私を止めてくれると信じてる。だから私はあなたを受け入れることを怯えない!」
クリボンの輝きが最大限となり、2人のいる空間全てを包み込んだ
龍可「ありがとうね。クリボン…」
『クリクリ~』
クリボンの鳴き声を最後にこの空間は消滅していった…
龍可&龍可闇 LP0
~続く~