バック・トゥー・ザ・フローズン   作:真将

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第11話 変わらぬな、お主は

「イヤー!!」

「イヤー!!」

 

 スメラギとサンダーエフェクトの戦いは移動しながら行われていた。

 その動きをモータルが捉える事は不可能。接触時に散る火花がセンコハナビめいて、視界の端に移る程度である。

 

「最早、何故感電しないのかは聞かぬぞ! スメラギ=サン! これ程の力を隠していたとはな!」

 

 肘と肘のツバゼリアイにて、両者は互角の帯電を見せる。

 

 サンダーエフェクト=サン……またウデマエを挙げたな。某が隙を見出せぬとは!

 

「イヤー!」

 

 その瞬間、スメラギはサブマリンめいてその場でしゃがむと、高速足払い!

 

「イヤー!」

 

 なんと! サンダーエフェクトは足払いを避けつつ、蹴りを振り下ろして来たではないか! 回避と攻撃を同時に行う……ワザマエ! スメラギは両肘をクロスして蹴りを受ける姿勢を取る!

 

「ライトニングストライク!」

 

 その蹴り下ろしは落雷の如く! ビックバンめいた爆発と閃光が衝撃となってスメラギを襲う! 周囲のモータル達は地面を這う電流に感電し意識不明! ナムアミダブツ!

 

「くっ……イヤー!」

 

 耐えきったスメラギの反撃! 浮いているサンダーエフェクトへ、ランスダーツめいた鋭い拳が突き出される。

 

「エフェクト――」

「!?」

 

 おお、何と言う事だ。スメラギの拳はサンダーエフェクトを通過し、奴の姿が消えたではないか。

 これこそが、タツジンスキル『精霊化』である!

 サンダーエフェクトは雷になる事で、スメラギの拳を透過させたのだ。そして、接触した事で雷エネルギーはスメラギへ弾ける!

 

「イ、ヤー!!!」

 

 『精霊化』のままサンダーエフェクトがスメラギを通過。それはまさに横に這うライトニングストライク! 直撃したスメラギの身体は時間差で衝撃に吹き飛ぶ!

 

「グワーッ!?」

 

 スメラギは片膝を着き、拳を地面に打ちつける様に項垂れる。その眼に光は……ない!?

 

「終わりだ! スメラギ=サン!」

 

 スメラギの意識は途絶えたままだ! 『フラッシュ』も消えている……このままでは!

 

「イヤー!!」

 

 実体化したサンダーエフェクトの手刀が背後からスメラギの心臓を狙って――

 

「やはり、恐ろしい男だな! スメラギ=サン!」

 

 なんと、スメラギは意識が無くとも振り向くとサンダーエフェクトの手刀を止めているではないか! しかし、

 

「イヤー!!」

 

 サンダーエフェクトの放電。それを防ぐ事は叶わず、蘇るハズの意識がアンラクシめいて、ナラクへ連れ去られ始める。

 

「絶対に緩めぬぞ! このまま内臓をバーストしてカイシャクしてやる!」

 

 サンダーエフェクトが一層の帯電。スメラギの影さえも飲み込む程の閃光はタワーハナビめいて周囲に電流を散らせる。

 

 煩い――

 

「――――フッ、死んでいる場合ではないな!」

「!?」

 

 すると、唐突にスメラギの意識は覚醒! 一体なぜ!?

 

「イヤー!」

「なにぃ!?」

 

 スメラギは再び『フラッシュ』にて帯電し、おお……サンダーエフェクトからの電流を周りに散らせているではないか。

 

「くっ! だが……このツバゼリアイ! 俺に選択権がある!」

 

 そう、散らせてるとは言えスメラギはタキギョーめいて電流を耐えてるに過ぎない。その時……

 

「アイェ!? なんだ!? なんだソレは!? スメラギ=サン!!?」

 

 スメラギの身体が焼身スーサイドめいて“白い炎”に包まれ始めたではないか! 『フラッシュ』の効果も重なり、白い炎と電流が衣の様にスメラギに纏われる!

 

「サンダーエフェクト=サン」

 

 狼狽えるサンダーエフェクトにスメラギは告げる。

 

「陛下を頼む」

「!? 何を――」

 

 その瞬間、『冷風』がスメラギとサンダーエフェクトを通り抜ける様に吹き抜けた。

 通過する全てのモノを瞬時に凍りつかせる『冷風』はマイナス200℃以上! コワイ! ナムアミダブツ!

 サンダーエフェクトは何かを考える間もなくヒョウガキめいて凍りつき、動きを停止。スメラギは……

 

「…………」

 

 動いた! スメラギは無事だ! 『白い炎』は相殺されたかの様に消え去ったが『フラッシュ』の効果は残ったままである!

 

「……変わらぬな、お主は」

 

 それは誰に向けての言葉なのか? スメラギは白い息が出る程に下がった温度に懐かしさを覚える様に呟いた。

 

 妾は……風の様には生きられぬ……

 

「…………」

 

 彼女の独白がスメラギの記憶からリコールされる。自分が迎えに行かなければならない。

 

 その足取りに迷いは無く、F6へ飛ぶ様に駆けてゆく――

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