バック・トゥー・ザ・フローズン   作:真将

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第8話 サンダーエフェクト

「くっ……ドーモ……スメラギ=サン。サンダー……エフェクトです!」

 

 スメラギのアンブッシュを受け、サンダーエフェクトは立ち上がるも、まだ視界は大海原を漂流めいて揺らいでいる。

 

「スメラギ、先に行くわ」

 

 ノーティムは振り向かず、F5の階段ゲートへ向かった。立ち塞がるのは守衛ガードナー!

 

「侵入者! ゴヨー!」

 

 守衛ガードナーが拘束サスマタをノーティムへ突き出す。しかし、その一撃はノーティムの身体を貫き粉々に砕いたではないか!

 

「アイェ!?」

 

 まるでスノーオブジェめいて目の前で崩れるノーティムに守衛ガードナーが気を取られる。その隙にワザマエ手刀が背後から打たれた。

 

「私を捕まえる事は不可能よ」

 

 既に本来のコスチュームで背後に立つノーティム。崩れたオブジェは彼女のマジックスキル、『土法師』である。タツジン!

 それを見たサンダーエフェクトは――

 

「まさか……『エクストラ』の『マスタークラス』ノーティム=サンか!?」

「ご明察」

 

 サンダーエフェクトはノーティムの正体を知る故に焦りが生まれる。ここで彼女をフリーパスにするのは明らかにヤバイ!

 

「お主の相手は某だ」

 

 しかし、サンダーエフェクトを阻止する様にスメラギが立ち塞がる! サンダーエフェクトの額に汗が流れた。

 

 なんだと!? ワケがわからん……何故スメラギ=サンは攻撃をしてくる!?

 

「スメラギ=サン! 洗脳でもされているのか!?」

「これは某の意思だ。『ゴルド王国』を救う為……邪魔をするな、サンダーエフェクト=サン!」

「くっ! ムーホンか!」

 

 スメラギの実力を知るサンダーエフェクトは下手に背を向けられない。そのままノーティムがF5へ降りる様を許してしまう。

 

 

 

 

 

「イヤー!!」

 

 スメラギが仕掛けた。高速助走によるスピードボードめいた鋭い跳び蹴りだ。

 

「イヤー!!」

 

 サンダーエフェクトはソレを海老反り回避! スメラギは上空を通過。そこへ、サンダーエフェクトが仕掛ける!

 

「イヤー!!」

 

 海老反り姿勢からの早送りめいた動作による垂直蹴り上げだ! ハヤイ!

 

「! なに!?」

 

 しかし、スメラギはその蹴り上げを脇を広げる事でドッヂボール回避! 同時に脇に抱えるように足を掴んだ。ワザマエ!

 

「片脚は貰うぞ!」

 

 そのままポールダンサーめいて、回転。サンダーエフェクトの足を破壊に移る。しかし、唐突にサンダーエフェクトが帯電を始めた。アブナイ!

 

「イヤー!!」

「ぬっ!」

 

 弾ける電流。スメラギはサカアガリ回転にて咄嗟に手を離しサンダーエフェクトより離れ、着地する。

 ドンッ! と強く地面を踏みしめるようにサンダーエフェクトは立ち上がる。

 

「スメラギ=サン。俺の『フラッシュ』について来れるか!?」

 

 そのまま、ドミノめいて倒れるサンダーエフェクトは次の瞬間、閃光と共にスメラギへ高速体術を仕掛ける。

 

「イヤー!!」

 

 『フラッシュ』とは自らを帯電させる事により、筋肉を刺激する事で膨大なバフを得る、サンダーエフェクト特有のスキルだ。

 生まれつき絶縁特性が強いサンダーエフェクトだからこそ、膨大な帯電を耐えられるのだ!

 

 『ライトニングプロテクション』

 

 スメラギは迎撃の体術。サンダーエフェクトの拳を、蹴りを、肘打ちを、膝蹴りを、完璧なウケミにて捌いていく。タツジン!

 

「イヤー!!」

「ぬう……」

 

 しかし、サンダーエフェクトの嵐のような乱打は止まらない。それどころか……これはどう言う事だ? 逆にスメラギの動きが鈍っているではないか。

 

「ウカツだぞ、スメラギ=サン! 俺の『ライトニングプロテクション』を知らぬはずも無いだろう?!」

 

 そう、『フラッシュ』による帯電が効果を及ぼすのは自身だけではない。

 そこに体術をヒュージョンさせる事で相手も帯電。ポイズンめいて動きを鈍らせる事が出来るのだ!

 

「イヤー!!」

 

 サンダーエフェクトは止まらない。ウケミを続けたスメラギの捌きは――――

 遂に両腕がパラリスを引き起こしガードが緩む。そこへサンダーエフェクトの拳が胴体へ突き刺さった。ナムサン!

 

「グワーッ!?」

「イヤー!!」

 

 クリーンヒットの拳とサンダーエフェクトの身体が光黄に発光。『フラッシュ』による帯電を拳に集め、落雷めいた電流がスメラギを通過する!

 

 轟音、閃光、弾ける電流。ゴウランガ!

 

 スメラギの意識は……無い!

 

「内臓はバーストだ、スメラギ=サン」

 

 サンダーエフェクトは倒れるスメラギと入れ違う様に背を向ける。ライトニングプロテクションを正面から受けて耐えた生物は居ない。

 ノーティムを追う為に再度『フラッシュ』を――

 

「イヤー!!」

「!? グワーッ!!?」

 

 そこにスメラギのアンブッシュ回し蹴りだ!

 サンダーエフェクトは受けながらも、側転ウケミにて威力を散らす。しかし、吐血! 完全には流せない。

 

「馬鹿な! 内臓は確実に焼いたハズ! 何故生きている?! スメラギ=サン!」

 

 サンダーエフェクトの疑問は読者の方々も思った事だろう。

 その答えは……おお、スメラギの身体が帯電していくではないか。

 

「! 『フラッシュ』!? 馬鹿な! 死ぬぞ!」

 

 サンダーエフェクト故に耐えられる『フラッシュ』。他の者が使えばスーサイドめいた愚行だ!

 

「既に見切った」

 

 しかし、スメラギはヤセ我慢している様子はなく『フラッシュ』は完全に馴染んでいる。

 

「退け、サンダーエフェクト=サン。こうなってしまえば勝負はつかぬ。いや……お主の負けだ」

「やってみなければわかるまい!!」

 

 イヤー!!

 互いに『フラッシュ』を発動した事による高速戦闘。地面を、壁を、ピンボールめいて跳ね回り、モータルでは何が起こっているのかわからないだろう。

 その戦いはF5へと移動して行く――

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