生粋のE.G.O.I.S.T   作:ペスト医師団

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情報:F-01-k69

 

アブノーマリティ記録

 

 悪魔が最後に望んだのは絶望だった。

 

 絶望は心を蝕み、前に進む意志を失わせるからだ。もうこの先何もないと感じた瞬間、魂は死んで堕落し、地獄へと落ちていく。そう、悪魔の領域へと。

 これこそ、悪魔が殺人のような直接的な行為ではなく、絶望に陥った人々を見て快感を感じる所以である。

 それを私たちは「魂を悪魔に売った」と言う。

 

 ある射手が悪魔から銃を受け取った時、悪魔は「最後の弾丸は愛する者の頭を粉々に破壊する」という幼稚な契約を告げました。それを聞いても射手の心が迷うことはありませんでした。彼にとって重要なのは、その銃が相手を破壊するのに最も最適な手段ということだけでした。

 

 射手は憎き敵を撃ち続けました。悪魔から受け取った銃は彼らの頭を爆破し、悪魔的なまでに破壊し尽くす。彼の敵は多く、気づいた頃には周りに誰も残っていませんでした。それでも弾丸が尽きることはなかった。

 射手が問いかけました。

 

「いつまでこの契約は続くのだ」

「いつまでも」

 

 愛する者を知らない射手の魂は、それを破壊する最後の弾丸など最初から持っていなかったのです。しかし、その答えに満足しなかった射手は引き金を引きました。悪魔にも、獣にも、人にも。

 

 見渡す限りの的を破壊した射手は、数々の世界を旅しました。目に映る全ての者を撃ち、弾丸が無くなるのを期待していました。いつからか、引き金に籠める想いは憎しみから切望に変わっていった。しかし、そこに愛する者がいることを期待した弾丸は尽きることなく、射手の狙いは外れるばかり。

 

 ある時、射手は壊したはずの悪魔がほくそ笑む声を聞きました。すぐさま、射手は自らの魂がすでに地獄へ落ちていたことを悟りました。ずっと前から契約が果たされていたことも。

 

 もはや悪魔と化した射手は、かの悪魔と同様、他者を絶望に落とし魂を収集し続ける。そして、射手を(さいな)む契約が終わることはないでしょう……永遠に。

 

 


アブノーマリティ情報

 

F-01-k69

榴弾の射手

 

◇アブノーマリティ 基本情報

 

危険度 HE

ダメージタイプ BLACK

 

◇管理方法

 

1.榴弾の射手には依頼が可能である。依頼を行うとその時点のエネルギーの10%が消費される。

 

2.発射された弾丸は依頼された部屋の全ての存在にダメージを与えるため、職員を退避させる必要がある。また、榴弾の射手の7発目の弾丸は望む位置に発射できないため、依頼は慎重に決定されなければならない。

 

3.正義ランク3未満の職員バレルが榴弾の射手への作業を終えた場合、クリフォトカウンターが減少した。

 

4.作業結果が普通の場合、中確率で榴弾の射手のクリフォトカウンターが減少した。

 

5.作業結果が悪い場合、高確率で榴弾の射手のクリフォトカウンターが減少した。

 

6.クリフォトカウンターが0になった場合、榴弾の射手は施設内の何処かに向けて弾丸を発射した。

 

◇アブノーマリティ 作業好感度

 

作業成功率

本能作業洞察作業依頼(愛着)抑圧作業

ランク

普通普通低い最低

ランク

普通普通低い最低

ランク

普通普通低い高い

ランク

普通普通低い高い

ランク

普通普通低い高い

 

◇脱走情報

クリフォトカウンター 3

非脱走オブジェクト

 

◇E.G.Oギフト(獲得確率:4%)

 

榴弾(目)

 

見た目︰

 緑色と黒色の炎が目から立ち上る。

 

効果︰

 移動速度・攻撃速度+10

 HP・MP-5

 該当アブノーマリティの武器装着時に、最小・最大攻撃力+5

 

◇E.G.O武器

 

WAW

榴弾

 

見た目

 緑色と錆びた灰色の近未来的なグレネードランチャー。

 

武器タイプ ライフル

ダメージタイプ BLACK

ダメージ 25-27

速度 超低速

射程 超長距離

 

元の力を完全に引き出すことこそできないものの、それが保持している魔力は依然として強力である。弾丸が起爆すると、増幅された衝撃波が施設を揺らす。

 

◇E.G.O防具

 

HE

榴弾

 

見た目

 緑が基調の迷彩服。足元が影がかかったように黒い。

 

耐性

 

RED(0.7) 耐性

WHITE(0.7) 耐性

BLACK(0.7) 耐性

PALE(1.5) 弱点

 

*該当アブノーマリティの武器装着時に、最小・最大攻撃力+5

 

元の力を完全に引き出すことこそできないものの、それが保持している魔力は依然として強力である。弾丸が起爆すると、増幅された衝撃波が施設を揺らす。

 

 

 

裏話(読み飛ばしても問題ないです)

 

 榴弾の射手です。もちろんあの『魔弾の射手』の亜種です。

 

 『魔弾の射手』は大切なものを捨てることで、『凶弾の射手』は大切なものを忘れることで無限の弾丸を得ることができましたが、こいつは大切なものを最初から知らなかったために悪魔との契約でズルできたやつです。

 

 なので『大切なものが何か』という問いに対して、煮えきらない答えを返す人は大好きです。それゆえの冒頭のような問答でした。

 

 元々こいつがゲリラ兵という設定はあったのですが、めちゃくちゃ良いタイミングでリンバスの方でとある戦争のお話があったので、その戦争に参加していたことにしました。なのでその戦争の要素がちょこっと入っています(なんでLimbusCompanyのタグがないんだこの作品)

 

 そういえば、最終観測の選択肢形式は楽しんでもらえたでしょうか? あれ、生エゴで一回はやってみたかったんですよね。

 

 これ以降にやる予定は……うーん。

 

透明な一言︰Der Fehlschütz




次回のアブノーマリティ→
『必ず一つだけ、覚えのない名前がある』
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