進みが遅くて勘違い要素にたどり着けない。
あと本作は時系列として漫画の17巻の後ぐらいで考えています。
ただ、桜子様はたぶん出てこないです・・・(キャラがつかめてないのと登場人物多くすると私の脳がフリーズする関係上)
また、前回伊織の実家が東北などと書きましたが読み返したらどこの地域か明言されてなかった。この世界戦では東北の方だとしてください。たぶんおそらく展開に影響はないはずですので。
文才がないので読みにくかったらごめんなさい。
カリカリカリ
北原旅館の一室で栞は問題集を解いていた。
「ん~~。今日はこのあたりにしましょうか」
大きく伸びをして問題集を閉じる。
「さて、兄さまの様子は」
流れるような動作でパソコンを起動し、兄の監視を始める。
「あら?もう部屋に戻ってるだなんて珍しい」
まだ21時だというのに伊織が部屋に戻っていた。何やら鞄に着替えなどを入れているようだった。
「荷物をまとめているようですが、どこかに行く予定などあったでしょうか?」
もしかして帰ってくる気になったのかと思うが、あの兄がそんなことを思うはずがないと考え直す。
「どうせ泊りがけの飲み会とかでしょう」
そう結論付けているうちに荷造りは終わったようで布団の上で横になっている。
部屋の電気を消したようで画面が暗転する。
「こんなに早く寝るなんて、明日は雨かもしれませんね。折り畳み傘を用意しておきましょうか」
今日の監視は終わりにしようかと考えていると笑い声や盛り上げる声が聞こえてくる。
「毎日よくこんなに騒げますね。やはり今以上にバカになる前に無理やりにでも連れ帰った方がよさそうですね」
兄を連れ帰る計画を練っていると騒ぎ声とは別の音がかすかに聞こえる気がした。
「何の音でしょう?」
ノイズを消し、部屋の中の音を強調するように設定を変更する。
「・・・兄さまが泣いている?」
よくバカ騒ぎをしているときなどに泣いている場面は見たことがあるが、今の兄の泣き方は普段とは違うような気がした。
「何かあったのでしょうか」
いつも明るい兄が本気で泣いている。そのことに言いようのない不安が心に広がる。
涙の理由を考えていると
『なんだよ・・・余命一年って・・・』
兄のつぶやきをマイクがはっきりととらえる。
ガタンッ
音がしてから自分が立ちあがったことに気が付く。
何かの聞き間違いだ、あんなに元気な兄が余命一年だなんてありえない。
そう自分に言い聞かせるが兄の一言が頭の中で繰り返される。
今すぐ会いに行こう。そう思い時刻表を見るが、今から駅に向かったのでは最終電車に間に合わない。
ならば明日の始発にと思うが明後日には学校があるため日帰りにしなければならず、電車賃も今の手持ちでは足らない。
「金曜日に学校が終わり次第、迎えに行かないと」
そうつぶやくと座席を予約し布団に入る。
これは夢だ。繰り返しつぶやくうちに栞は眠りに落ちるのだった。
ガラガラガラ
旅館の扉を開ける。
「ただいま~」
そう声をかけると親父が出迎えてくれる。
「早かったな。今母さんが手が離せないから奥の部屋で待っていてくれ」
「わかった。栞はどこにいる?」
「栞なら朝から友達と図書館で勉強に行っている。帰ってくるのは夕方だが、話はその後の方がいいか?」
「いや、いないほうが嬉しい。とりあえず奥で待ってるわ」
10分ほどすると母さんを連れて親父が入ってきた。
「ずいぶん急に帰ってきたじゃない。栞には帰ってくること伝えてないけどいいの?」
「おう、ありがとう。」
やり取りをしながら俺の正面に母さんが座る。
「それで?話って何かしら?」
そう促され、俺はカルテのコピーを出す。
「健康診断の結果が悪くて、昨日病院に行って色々検査したんだ」
二人とも渡したカルテを見ていて目は合わないがゆっくりと話す。
「その結果、複数の癌が見つかってさ」
そう告げると母さんの顔から笑顔が消え、青い顔を上げてこちらを見てくる。
親父も青い顔でカルテと俺を交互に見ている。
見たことのない二人の反応に思わず顔を下に向ける。
泣きそうになりながらなんとか言葉を紡ぐ。
「余命が1年、長くても2年だって・・・」
蚊の鳴くような声で何とか言い切った。
顔を上げると二人とも泣いていた。
そんな姿を見て俺も涙をこらえることができず、膝に置いた手の上に水滴が落ちる。
すると母さんが俺の頭を胸に抱きよせる。
驚いていると親父が背中をさする。
赤ちゃんをあやすように頭をなでられ、安心させるように背中をさすられると涙と共に弱音が出てくる。
死にたくない、まだやりたいことがいっぱいある、どうして俺が。
一度口に出すと止められない。
俺は縋りつきながら気が済むまで泣き続けた。
気が付くとなんかシリアスしてる・・・(汗)
タグにシリアスを追加しておきました。
あと、本作はノリと勢いで書いているため現実ではありえないことがあっても許してください。(血液検査で癌の結果は当日には出ないだろうとか、医者がいきなり余命宣告はしないとか)