転生しても呪術師だった件   作:自給自足マン

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あらすじ

センヤ、オークディザスターに喧嘩を売る

センヤとオークディザスター、戦闘に

センヤ、魂の接触に成功。ゲルドの心の中へ

センヤ、ゲルドと対話。呪いを受け継ぐ

センヤとゲルド、現実に戻ってくる←イマココ

今回はリムルとゲルドの心情以外は原作通りです。


決戦!互いに喰らい合うことで

─Side リムル─

 

おいおい、一体何があった!?

 

センヤがオークディザスターに触れてからずっと止まってたと思ったら、急にどちらも泣いて、センヤが言葉を掛けた事で意識が戻ってきた。

 

《解。魂に接触し、意識を無理やり起こしました》

 

出来るのそんな事!?え、これからどうすんのあいつ!?

 

「戻ったみたいだな」

 

「………ああ、感謝しよう。センヤ=テンペストよ」

 

今までの暴れ狂っていた姿とは異なり知性的な話し方で、目にも生気が宿っている。

 

「……リムル様、一体何がおこって…?」

 

ベニマルが話しかけてきた。そうだよな、自分の上司が仇に触れ続けて急に泣き出したと思ったら、仇が急に理性的に話し出したんだもん。

 

「…取り敢えず見守ろう」

 

「は、はい!」

 

…さて、どうなるんだ…?

 

「んじゃ、言った通り選手交代だ」

 

「ああ、分かった」

 

え…?あ、センヤに呼ばれた。

 

「あとは頼むね」

 

「いやそれはいいんだけど…何があった?」

 

一応聞いてみるが、戦いが終わってから伝える、と言われた。

 

……駄々こねても仕方ないし、取り敢えず戦うか。

 

「……うちのものが世話になったな」

 

「気にするな。どちらかと言うと、世話になったのはオレのほうだ」

 

…何のこ「リムル!!」…センヤ?

 

「俺は、この戦いで何が起こってもお前を見殺しにする!!」

 

………は!!???何言っちゃってんのあいつ!?

 

「せ、センヤ様!一体どういうおつもりですか!?」

 

ベニマルがそう問いただす。いいぞ、もっと言え!!

 

「魔王になりたてのゲルドに勝てないようじゃ、魔王レオン・クロムウェルをぶん殴るなんて以ての外だ!!()()()()()()()()()()!!」

 

……センヤの言い分も十分分かるが。何も今ここでぶん殴るって訳じゃないんだから……。

 

「…フッ。センヤの奴、そういう事か。流石アレだけのことをしてくれるだけはある」

 

……は?何でこいつセンヤの理解者面してんの?

 

「……オークディザスター、ゲルド。お前は食うことが得意らしいな」

 

「…それだけしか出来ん、一芸だけの男よ」

 

「なら、()()()()()()()()()

 

「……何だと?」

 

「喰うのはお前の専売特許じゃ無いってことだよ」

 

………センヤが、お前一人で戦えって言ってるんだ。やらない訳には行かない。

 

「……フハハッ!!センヤ共々、実に面白い!……いいだろう。その勝負、受けて立つ」

 

……何かこのオーク、憑き物が取れたみたいに変わってるが…、あの一瞬で、一体何が起こった?

 

 

 

……それから、ゲルドの飢餓者(ウエルモノ)と、俺の捕食者(クラウモノ)で、お互いを喰いあった。

 

最初は俺の体を腐らせていったゲルドが優勢かに思えたが、俺は自分の体を魔素によって増築、そのまま、ゲルドを飲み込んだ。

 

 

 

 

(…何だ?この風景は……)

 

そこは、枯れた大地だった。水などあらず、食えるものもない。

 

腹をすかし、泣きじゃくっていたオークの子供に、自分の腕を与えていた王がいたのみ。

 

……それを心配した側近が、王にもうやめるよう伝えたが、それでも王は止まらず、森に恵みを少しだけ分けてもらうように、森に向かって行ったところ、力尽きてしまった。

 

そこに、一人の魔人が来て、食事と、ゲルドと言う名前を分けた。

 

「センヤと同様、お前も人の記憶が見れるのか?」

 

「……ゲルドか」

 

後ろには、さっきまで戦っていたゲルドがいた。今はやり合う気はないらしい。

 

「……センヤも、ってのは?」

 

「お前と戦う前、急に心の中にセンヤが入ってきたのだ」

 

「……それであんなに」

 

「奴はこう言ったよ。『もしお前があいつに負けたら、お前の仲間も、お前や同胞の呪いも、全て俺が引き受ける』、とな」

 

は!?あいつ理由は無いとか言ってたよな!?

 

「……!?あいつ、また勝手なことを…「だからこそ、オレは余計に負けられなくなった」……は?」

 

…一体、どういう。

 

「オレ達が背負っている呪いは、人間一人に背負えるものではない。」

 

「………」

 

「他の魔物を喰った。ゲルミュッド様を喰った。…同胞すら喰った。あいつは、それを一人で引き受けると言ったのだ。もはや引けぬ」

 

……。

 

「…センヤには感謝している。あいつのおかげで、またオレの原点を見つけられた。だからこそ、第二の恩人たるセンヤには、恩義で返したい。……お前を喰らい、全ての呪いをオレだけで終わらせる。仲間の飢えも、オレが引き受ける」

 

それが、喰らうことしかできない俺に、唯一出来る恩返しだ。そう言ってゲルドの話は終わった。

 

「……センヤ一人に、全てを背負わせねえよ」

 

「……何?」

 

「お前は負けて、俺に喰われる。センヤが呪いを背負うなら、俺がお前と、同胞の罪を喰らってやるよ」

 

…俺がそう言い放つと、ゲルドが啞然としている。

 

「……お前達は似ているな。どちらも欲張りだ」

 

「ああ、そうだな。欲張りだよ、俺達は。だから安心して眠れ」

 

「…オレは、負ける訳には…」

 

…そう言いながら、ゲルドは倒れてしまった。暖かい緑に包まれて。

 

「……眠いな、ここは暖かい」

 

…最後に、一言。

 

「強欲な者達よ、俺の罪を喰い、呪いを受ける者達よ、感謝する」

 

……。

 

「俺の飢えは、満たされた…」

 

 

 

 

豚頭魔王(オークディザスター)、名をゲルド。たった今、俺の中で奴の意識が消滅した。

 

「…リムル」

 

「俺の勝ちだ。安らかに眠るといい」

 

俺がそう言うと、仲間たちから歓声があがったのだった。

 

…取り敢えず、あとでセンヤは問い詰めるか。




そんなこんなで、オークディザスター編、完結!
次回、幕間です。

ちなみにセンヤ、もしリムルが罪とか喰らわなかったら、全部一人で背負うつもりでした。まあ予定調和で罪を背負って奴がいたんですけどね。

所持スキル

解答者(コタエエタモノ)
解析鑑定、思考加速、並列演算、魔力感知など

適応者(コタエエルモノ)
事象適応、身体適応、精神適応、逐次耐性取得(複数取得不可)、統合分離、逆境覚醒、栄養生成、血液生成、超速再生、超才能など

呪具十種(トッキュウジュグ)
呪具召喚、武具呪具化、武芸百般

呪縛者(シバラレルモノ)
呪力保持、魂及び肉体保持、身体能力封印、魔法封印、一部スキル封印など

天賦之肉体(フィジカルギフテッド)
硬質皮膚、高密筋肉、硬質骨格、再生力、超感覚など

呪術師(ハラウモノ)
呪力魔素化、呪力強化、呪力放出、呪力感知、各種呪術、呪力収集、呪力特性付与、呪力魔素化、呪力精神干渉など

静寂者(シズカナルモノ)
呪力隠蔽、存在隠蔽、非認識時情報取得不可など

影操術(カゲソウジュツ)
影操作、影移動、呪力影化、魔素影化など

御厨子(オロスモノ)
斬撃(解、捌)、業火(竈)、爆発特性

─じゅじゅコラム─
千夜は領域展開を会得しています。本編で出るのはまだ先だけど。

幕間にする程長くないけど、じゅじゅコラムに載せると長くなっちゃう話、どうする?

  • 纏めて幕間
  • 長くていいからじゅじゅコラム
  • 知らんわカス(作者の好きにしていーよ♡)
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