あらすじ
子供達について、羂索に伝える
色々あって教師生活も終わり、国に帰ることに
寂しそうにしていたクロエに、リムルが仮面を渡す
子供達に新しい制服をプレゼント。呪力強化仕様
引き伸ばさずに別れをつげ、転移で帰ろうとする
帰還は叶わず、襲撃される←イマココ
「初めまして。西方聖教会の騎士団長、ヒナタ・サカグチ」
「…へぇ、物知りなのね。魔物のくせに」
うーん…、ヒナタ・サカグチとやら、逃がしてくれるとは言ったものの、俺への注意も忘れていない。
(スライムと一緒にいるなんて、人間であることを加味しても、怪しさは拭えないわね。…不意打ちには気を付けておこうかしら)
忘れてよーめんどくさいなーもう。
…そもそも、この結界から抜け出せば俺もヤベーヤツ認定されるな。
「…どうして俺の事を魔物だと?」
「密告があったのよ」
密告ぅ?誰が一体……。
…あ゛!?
「けん…」
(……けん?誰だそいつ)
い、いやぁ何も…。
…してやられたな。静寂者や縛りやらで喋れない俺の事はまだしも、そりゃあリムルについてくらいなら密告はできるか。
脳内ではにへら顔でピースをする羂索…死ね!
しかし残念。この事をリムルに話そうにも、そこら辺も縛りの対象になっているかもしれない。
もっと内容詰めときゃ……あいや、帳張ってアレより更に長時間二人きりで会話とか、結界素通り以上に怪しさあるし、そもそも術師としちゃアッチのが億倍
そもそもあれがチクったってのもただの仮定だし。
(…話し合いでどうにかなると思うか?)
いや無理だろ。目ぇ見ろよもう始める気満々「魔物の言葉に、興味は無いの」…ぬ。
ガキィッ!!…ドッ!
「なっ…センヤっ!?」
ヒナタの放った一撃は反らせはしたが、俺の肩を掠め…っ!?
(剣の側面を弾いて反らした…恐ろしく速い。だけど)
《告。
うわ、びくった…。
《接触面が極小…少々時間がかかります…》
その間避けるか耐えるかでいいのね?
《是》
「……君、言ったでしょう?そいつは魔物なのよ。何故人間の君が庇うのかしら?」
「センヤ!ヒナタの言う通りだ、お前だけでも逃げろ!!」
「魔物の分際で、私の名前を呼ばないでくれる?」
すっごい辛辣ぅ…。
(俺はもう本体は隠してある!お前だけなら、逃げる事もできるだろ!?)
逃げるっつっても……、結界抜けた後どうすんだよ。
(……それは、影移動で…)
俺の影移動はそんな遠くに向かえるもんじゃねえ。確かに結界くらいなら抜けられるだろうがな。
(じゃあ、何で…)
んなもん、
「親友を置いて、逃げれる訳無いでしょーが」
「っ!」
だからこそ留まったんだし。
「…一応言っておくけど、また魔物を庇うようなら、君も魔物の一員としてみなすわよ?今ならまだチャン「聞こえなかったのか?親友置いて逃げる訳無ぇだろ」…そう」
それならばお前から。そう言うかのように標的を俺に変える。
ガガガッ…ドッ!
連続の突きを逸らす…が、一撃喰らったか。
「…へえ、動きは良いのね」
(…でも、
そりゃあどうも。…ま、防戦一方だがね。殴る訳にもいかんし。
「…この結界も、あんたらの仕業か?」
ソウエイの分身が消えたのと、リムルがちょっと気分悪そうなの、それと空間移動が使えないの…まあ色々。
外界との断絶も、大賢者がなんともできないくらいのやつだし、結構な人数がいるんでしょうねぇ?
「そう。西方聖教会が誇る究極の退魔結界…
ご丁寧にどーも。…呪力は浄化出来ないのか。そりゃそうか別世界のエネルギーなんて考慮されるわけねぇか。
ズァッ…ヴンッ!
結構大きめに避けなきゃ当ててくるな。ただ、狙いは刺突ばっかり…なんで刺突?
「さっきから避けてばかり…もしかして、この技に気が付いたの?」
……ああ、そうだよ?だったらなんなん?
「そう、どうせ死ぬから教えてあげる」
優しい…いや慢心?
「これは…七回の刺突で確実な死をもたらす、終焉の技」
あー…だから横から殴った時は、効果が無かったのか…。
《……告》
「気付かずに死ぬ魔物が殆どなんだけど、流石はシズ先生を殺した魔物と友人関係なだけはあるわね」
ほとんど関係ないやんね、それ。
(…この言葉を聞いても、表情一つ動かさないなんて…死ぬのが怖くないのかしら?)
《適応が完了しました。
俺にはもう関係がないし。…あー、呪縛者のメリットってこんななんか。精神体、魂とかの回復……。いや形状記憶?
ツギハギ…真人だったか。それの術式も回復できるのかな……。
「センヤ!!」
「今は二回突き刺してるから…あと五回かな」
「シズさんを殺したってのにゃ、理由があるんだが…っと」
聞く耳は持って無さそうですね。しってましたよハイ。
「経緯がどうあれ、あのスライムは先生を殺した。結果が全てよ」
後退した所を急速に詰め寄られ…。
ドンッ!
「…っ!!…ふぅ」
効いている風を装うのも楽じゃねえんだよ。
「あと四回。…私が出向いた理由は一つ。あのスライムを、私の手で殺したかったから。本当は君…人間は殺したくなかったんだけど」
あー…羂索が直接伝えた可能性はまだ残ってるな。…前世のアレコレ考えると、こっちでもでかいパイプありそうだし。
「センヤ駄目だ!!逃げ「られるわけないでしょ?」…クソッ!!俺も…っ!センヤ!?」
声をヒナタに遮られ、乱入しようとするリムルを手で制する。
「安心しろ。死にゃあせんよ」
「無駄口叩けるのも、もうあと少しだけよ」
そう言ってさらに攻撃を激しくする。…にしても。
(…ここまで粘られるのは初めて。…見てから避けてるの?だとしたら…)
なんっか避け辛い……これでも結構近接には自信あるほうなんだけどな…?
「貴方、化け物ね」
ドスッ!
それに淡々と当てられるあんたも大概だがね。…恐らく予知か、それに近しいスキルでも持ってるのかな。
俺の最適行動を予知して、その隙間に攻撃を置いてる…のか?なにから予知してんだろ…
(…っ!)
ガキィィィ…ドッ!
あー…予知っつか予測だなこれ。周囲の状況やらから概算して俺の行動を先読み…どんだけの演算積んでんの?
つか刺突だけしか見れてないけど、ハクロウ並みか、ちょい下くらいの技術じゃね?やっべー…。
「…あと二回」
うーん…出しゃばって出てきたけど、このあとどうせリムルにも襲いかかるんだよなぁ…。
あいつは既に分身作ってるからなぁ…わざわざ二回戦うのも時間の無駄……あせや。
(……あー、リムルー?聞こえるー?)
(は!?センヤ!?聞こえる…けど、それよりも集中しろよ!下手したら死ぬんだぞ!?)
まあ、さっきのヒナタの言葉だけ聞いてたらね。
(俺には効かないんだよ。適応者があるだろ?)
(はあ!?適応者ぁ!?…あ、呪力)
正解。この前の会話にて、羂索曰く…。
「この世界の魔法やスキルは、魔素や魔力があることが前提で成り立っているんだ。それを持っていない者は力の程度がしれているからね。…まあ例外はあるけど」
フィジカルギフテッド、それと同等の物だな。
「そうだね。…それと同じようなものだね、君も。魔素を持たずとも力を振るえる君は、特大のアドバンテージを得ていると言っても過言じゃない」
勿論。……だが、それ故のデメリットもあるにはあるが。
「それがメリットに裏返る状況もあったんでしょ?」
…そもそも、呪力がなんで魔素より優れてるエネルギーなのかもわかってねえし。
「それはマジでそう。あれなんでなの?」
「いやお前もかよ…」
俺より長くこっちにいるお前がわからないんじゃ、俺もさっぱりだわ。
「まあ…私や君が、ワンチャン私を殺せるって言ってるのも、そういった理由だね」
ワンチャンを強調すんな。…俺も流石に、数千年生きたお前が、素直に負けるとは思ってねえよ。
「…そう警戒すんなよ、私は今呪力持ってないから」
警戒してんのそこじゃねえよ。
…とのことなので、魔素を持たずともスキルを十全に使える俺は、ここで負ける理由が無いんだわ。
(何黙りこくってんだ)
いや、なんでも。
(…でも、こっからどうすんだよ)
それはそう。相手はシズさんの教え子だ。殺すわけにも行かないし、万一殺してしまったら…、
(ヒナタ以外の、多分近くで見てる聖教会の連中が垂れ込んで、全面戦争まったなしだな)
(……この時点で、既に全面戦争みたいな所はあるがな)
それはそう。……つーことで、だ。
(一度死んだふりする気だったんだろ?リムルも)
(いやそうだけど…え?お前も?)
うん。でも二回戦うの面倒だからさぁ、このあといい感じに乱入してきて?
(はあ…はあ?なんで?)
一網打尽に見せかけるんだよ。俺の死体にリムルも隠せば、多分バレない。
(え……?っ、ああ。静寂者…か?)
正解。…恐らく、例の七回刺せば死ぬ剣を使った後、ヒナタは俺を意識から外す。それで静寂者の発動条件は満たされる…はず。
心音だとか呼吸だとかも聞こえなくなる…はず?多分予測のやつは戦闘以外では機能しないだろうし。
(だから、わかったな?)
(……お前が死ぬっての、考えたくもないがな)
うぅん……まあ、実際死ぬわけじゃないし、万一死んでも(…それ)…ん?
(今後絶対に言うなよ?)
……うっす。
………生き返るんやけどなぁ。
(てか、ならさっき何で止めたんだ?)
俺の敗北がよぎっての乱入は気に食わん。
(…自分が逆の立場なら割り込むクセに)
「……この期に及んで、まだ悪足掻きする気?」
…んぁ?
「まあ、そうなる…なっ!」
ひょい、と身を躱し…。
ボウッ
「
俺の後ろにいるリムルが放った炎が…、
「炎の上位精霊…!?」
ヒナタの背後で、イフリートに変わる。
隙が出来たな。
「イフリート、ヒナタの動きを止めろ!」
そのタイミングで、俺とリムルが攻め込んで…っ!
「…へえ、先生に憑いていた炎の上位精霊を使役しているなんてね」
こっちを既に見て…マズっ!?リムル!!
ドッ!
「…驚いた。まさかこんな状況でも庇うなんてね…」
「……あと、一回」
これで六回かぁ。
…まあ、俺も驚いたよ。まさか、イフリートを意にも介さないなんてな。
《告。イフリートは、強制簒奪の影響を受けた模様》
簒奪…てことは、
「…奪おうとしたってか?」
その呟きに、ヒナタは少しだけ笑みを浮かべ…、
「正解よ。ユニークスキル、
……このスキル、俺やリムルのも奪える代物なのか…?
…ま、概ね予想通りだ。なんせ異世界人なんだ。持ってることにゃ違和感無い…あれ?恐らくユニーク二つ持ち?
複数持ってきてる俺達がおかしいのかと思ったが…普通だったんだな。
「…小細工じゃあ、勝てそうにもないな」
「…あら、今度は貴方が出てくるのね。あと一撃で死ぬ、そこの子を庇う気なのかしら?」
子って…ガキ扱いかよ。
「…ま、そんなところだ。こっちにも奥の手があるんでな、そう簡単に行くとは思うなよ?」
そう言って、リムルがヒナタに詰め寄り…。
「目覚めろ、
人の姿から崩れ、辺り一帯を喰らおうとする……暴食者に対し、ヒナタは……
ダッ!
「……まずは貴方。死になさい!!」
理性を失った(ように見える)リムル(暴食者)を後回しに、油断している(ように見える)俺を先に始末しに来た。
予想通り!
(ちょっセンヤ!?マジで大丈夫なんだよな!?)
おうこらリムルもうちょっと待てまだ出てくんな!
接近するヒナタ、その手にもつ剣の先端が、俺の胸に突き刺さり……。
「
ドスッ!!!
……………な……っ!
「名前…かっ……け……!」
そんな言葉を残して、俺は倒れていったのだった。
(…それでいいのか……?)
(最期の言葉がそれでいいの…?)
「…………ふぅ。次は…」
リムルがいた場所では…、
「…君も、少しだけ面倒そうね」
今まで捕食してきた、あらゆる魔物が合わさった…まさに
「…完全に消滅させないと、世界の危機になりそうね」
「精霊召喚」
召喚された精霊達は、暴走したリムルに近付く。
『グァァァァァ!!』
「神へ祈りを捧げ給う」
両手の指を交差させ、詠唱を開始。
「我は望み、精霊の御力を欲する」
暴食者を閉じ込める様に魔法陣が出現、その周囲を複数の鎖が走り…。
「我が願い、聞き届け給え」
……光が、収束。
「万物よ尽きろ」
「
ヴォ…ドォォォォォン!!!
その光に包まれ、暴食者は消滅していった。
「…敵討ちなんて望んでいなかったでしょうけど…………」
「…さよなら、先生」
ザァ…
……ガサッ
「……ふう、行ったみたいだぞ。リムル」
「なんっだよあれ、怖すぎんだろ…」
何?霊子崩壊?こっちのは名前かっこいいな。
その上、俺の技にも迫りうる程の迫力…、リムルの分身なんて影も形もなくなってるし。多分光速だったよなアレ。まあ詠唱の手間も考えると、まさに大技ってかんじだな。
…とにかく、俺とリムルはバレる事なくこの場を乗り越えられたようだ。
「幸い、死んだ俺には目もくれなかったな」
静寂者、かなり有用なスキルだ。…これほんとに俺の技術が元なの?
「幸い…幸いなのか?」
幸いだろ、バレなかったんだから。
「つかなんだよ目覚めろって、暴食者に意思でもあんのかよ」
ちっちゃい意思っぽいのがあるってのは聞いたことあるけど。
「それっぽいかなって…」
そっすか。……お、ランガ。
「お二人共、ご無事でしたか!」
ああ、まあな…。
「…にしっても、マジでやばかったわ。静寂者もなきゃバレてたかもな」
そうかぁ?あれ俺がいなくても切り抜けられたとは思うよ?俺がいたからあれやっただけで。
……まあ、結界も解けたんだ。とっとと街に……。
…え、ランガ…何だって?
……
「リムルは?」
「いや、俺も…っ!?」
え、なに?解答者?
……移動先も、結界で隔絶?
「行くぞセンヤ、ランガ!!」
…そういやヒナタも、俺達の国が邪魔だって……。
「何が起こってる…?」
……ああ…そういう事。
ヒナタ→センヤ
私より弱いのは確実…だけど、そのイカれ具合には驚かされたわ。
ヒナタ→リムル
…人間の子供と、随分と親しいのね?……何でその優しさを、シズ先生に向けられなかったのかしら?
センヤ→ヒナタ
負けることは無いけど、万一勝ったら勝ったで面倒…攻撃避けるのも時間の無駄だし、回避緩めるかぁ。
センヤ→リムル
死なないんやけどなぁ…。
リムル→ヒナタ
センヤに攻撃通すとか、ヒナタってやつかなりヤバい!
リムル→センヤ
死なないのは分かったけど、それ抜きにしても痛々しくて心配なんだよ!
実際はクソだせえと思うんですけどね。ちうにびょうごころが完治してないセンヤ基準だとかっこいいです。
ちなみに
それをしてたので
所持スキル
解析鑑定、思考加速、並列演算、魔力感知など
事象適応、身体適応、精神適応、逐次耐性取得(複数取得不可)、統合分離、逆境覚醒、栄養生成、血液生成、超速再生、超才能など
呪具召喚、武具呪具化、武芸百般
呪力保持、魂及び肉体保持、身体能力封印、魔法封印、一部スキル封印など
硬質皮膚、高密筋肉、硬質骨格、再生力、超感覚など
呪力魔素化、呪力強化、呪力放出、呪力感知、各種呪術、呪力収集、呪力特性付与、呪力魔素化、呪力精神干渉など
呪力隠蔽、存在隠蔽、非認識時情報取得不可など
影操作、影移動、呪力影化、魔素影化、影捕食など
斬撃(解、捌)、業火(竈)、爆発特性
精神接触、精神防御、肉体貫通、防御貫通
血液操作
重力操作
召喚呪法
─じゅじゅコラム─
千夜の黒閃記録は138回。
しかしそれは、あくまで「連続記録」
「その日のうちの発生回数」だと話は別。
幕間にする程長くないけど、じゅじゅコラムに載せると長くなっちゃう話、どうする?
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纏めて幕間
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長くていいからじゅじゅコラム
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知らんわカス(作者の好きにしていーよ♡)