というわけでいつも通り多少変なところはあると思いますが気にするな。気になるなら教えて下さい修正します。
ということで第2話始まり始まり〜
「はいじゃあ次、日向!」
「は、はい!」
ゆうなは先生に呼ばれ、内心ドキドキしながら教卓へと向かっていた。理由は簡単、今テストの返却を行っているからだ。このテストの結果によっては今日から数日おやつが無くなる可能性もある。これはゆうなにとっては死活問題なので緊張しているというわけだ。そして今、ゆうなにテストが返却された。
「はい、日向は今回も20点で赤点でした」
「こんちくしょー!」
結果、見事赤点であった。現実は非情である。これでおやつ抜きは確定だ。ゆうなは先程と比べ、目に見えてしょんぼりとした様子で席へ戻っていった。
「残念だったねーゆうな」
「うるさい、優等生め」
そして今ゆうなに話しかけた人物は坂江洋子(さかえようこ)と言い、ゆうなとは幼稚園の頃からの友達で幼馴染である。
何でもサボりがちなゆうなと違い、洋子は成績優秀スポーツ万能容姿端麗とどこをとっても隙がない人間である。しかし少しばかり欠点があり、それがほんのちょっぴり口が悪いことと、音楽のセンスが皆無であることだ。
「にしても何で私が20点で洋子が98点も取れてるかなぁ…」
「勉強してるからに決まってるでしょ?勉強したら?」
「それは嫌、断固としてお断りさせていただきます」
「それなら悔しがらないでよ」
「それも無理、悔しいもんは悔しい」
「そんなんだから赤点ばっかなんだよ」
「なにをー!」
会話が始まってからものの数分でゆうなが怒り始めたが洋子を含めクラスメイト達は全員あまり気にしていなかった。
何故ならいつものことだからだ。最初こそゆうなが突然怒り始めると「まあまあ」と言って宥めようとする者や体を張って喧嘩を止めようとする者も居たが今となっては全員慣れてきてしまったようで、殆ど気にしないようになっていた。
「ふぅ…怒り疲れた…寝る…」
「ゆうなちゃん、次の授業体育だからそろそろ更衣室行かないと遅れちゃうよ」
「えぇ〜…」
ただでさえおやつ抜きが確定したことによって下がっていたゆうなのモチベーションは体育の存在を思い出し更に下がっていた。何を隠そう、今日の体育はシャトルランを行うのだ。
「にしてもどこのどいつだろうね、シャトルランとかいう地獄を考えたのは」
「言い過ぎじゃないの?」
「言い過ぎじゃないよ。悪魔の所業だよこんなの」
「ゆうなちゃんって頭悪いけどそういう言葉は知ってるよね」
「何?喧嘩売ってる?」
そんなやり取りをしながら更衣室に向かっていると廊下の向かい側からだいぶ特徴的な髪をした女性が歩いてきた。
(……?ドリル…?)
ツインテールがドリルだった。ツインテールまでなら納得出来た。しかしその形がドリルだったのでギリギリ納得できなかった。
(なんか髪型気になるな…ん?こっち来てない?)
その特徴的な髪型をした女性はゆうなを見つけると足を速めてゆうなへ近づいていき、こう聞いた。
「あなた、日向ゆうなさんで合ってるかしら?」
「はい、合ってますけど…どこかでお会いしましたっけ?」
「いえ、会うのは初めてね。ちょっとお話したいことがあるから来てくれないかしら?」
「分かりましたけど、この後体育なので早めにお願いします」
「分かったわ。それじゃあちょっとこの子借りていくわよ」
「あっはい」
洋子にそう告げるとドリルツインテールの人物はゆうなの手を引っ張ってどこかへと消えていった。
「それで…どちら様?」
ゆうなはさっきから地味に疑問に思っていたことを聞いてみることにした。当然だ。突然ドリルツインテールの女性が「話したいことがある」と言ってくるのだから少しくらい質問したくなるだろう。
「自己紹介がまだだったわね。私は3年生の巴マミ。キュゥべぇから聞いたと思うけど、一応この街ではベテランの魔法少女よ」
「あぁ〜!キュゥべぇが言ってたのこの人か!」
名前と「魔法少女」というワードを聞いて、ようやくこの人が昨日キュゥべぇの言っていた「ベテラン魔法少女」であることを理解したゆうなは取り敢えず連絡先を交換し、いつでも連絡出来るようにした後、「それじゃそろそろ時間がやばいので!」と高速で廊下を走り抜けていった。それを見てマミは一言、「元気そうな子ね」と呟いた。
ちなみに、結果としては廊下を走ったことで先生に叱られ、それが原因で授業に遅れたことでまたもや叱られ、トドメにシャトルランを堂々とサボろうとしたところを先生に見つかり叱られるというコンボを見事に決められ、シャトルランをやったこともあってゆうなはぐったりとしていた。
シャトルランの記録は23回だった。
そして放課後、ゆうなが校門から出ようとするとドリルツインテールの女性もといマミが待ち構えていた。
「えっと…なにか御用で?」
「さっきメール送ったでしょう?『放課後にもう少し話をしましょう』って」
「…ちょっと用事があるので失礼しますっ!」
「あっこら!待ちなさい!」
ゆうなはシャトルランに加えて3連でお叱りを受けたとは思えない位の勢いでマミから逃走しようとしたが、流石はベテラン魔法少女と言うべきか、次の瞬間には呆気なく捕まってしまっていた。
「…ダメすか?」
「ダメよ、『会いたい』って言ってきたのは一応あなたの方なんだから」
「その通りだ。僕も頑張ってマミに会ってもらえるようにしたんだからちゃんと話してもらわないと困るよ」
ゆうなが声のした方に目をやると、いつの間にかキュゥべぇがマミの肩に乗っかっていた。
「キュゥべぇいつからいた?」
「君が校門でマミに会った頃からかな?」
割と前から居た事に驚くゆうなを横目にマミは話を続ける。
「それで?あなたの方から言ってきんだから、ちゃんとお話してくれるわよね?」
「……ハイ」
ゆうなが諦めたようにそう言うと、マミはゆうなを引きずるような形で自宅へと連れて行った。後日、女性に引きずられる女性を見かけたという噂が一部で流れたのは秘密だ。
「ここがマミさんの家ですか?随分綺麗にしてるんですね」
「そうかしら、それよりお茶淹れてくるけど、紅茶は飲めるかしら?」
「紅茶よりコーヒー派ですかねー」
「それじゃあコーヒーにしましょう」
「なんかすいません…」
「いいのよ、可愛い後輩なんだから」
マミはその後に「魔法少女歴も学校の学年もね」と付け足した。『魔法少女』という単語を聞いて、ゆうなはマミに会いたかった理由を思い出してすぐに聞いてみる。
「マミさん、実は頼みたいことがあるんですが…私と一緒に戦ってくれませんか?」
「えっ?別に良いけれど、それが目的で会いに来たの?」
「いいんですか!?ありがとうございます!他にもいろいろ聞きたいことはあるんですけど、これが一番の目的だったので!」
ゆうなは割とあっさりと了承してもらえたことに少し驚きつつ、感謝を述べながらマミの質問に答える。
「そう、あ、はいコーヒー」
「あっ、ありがとうございます」
マミの淹れたコーヒーはゆうなにとっては丁度いい味だったようで、ほっこりしたような顔をした後、「美味しいです」とマミに伝えた。
一息ついたところでゆうなによるマミへの質問タイムが始まる。
「それで何ですけど、マミさんってどうやって戦ってるんですか?」
「私の固有魔法はリボンなの。だからリボンで銃の形を作って魔力を弾丸代わりにして放ってるわ」
「へぇー…え?リボンを銃に?」
「そうよ、リボンを銃にしてるの」
ゆうなはどう考えてもリボンから銃になるところが想像できず、そもそも魔法で何か出すこともできないのであまり参考にならなそうだと思った。すると今度はマミの方が質問をする。
「日向さんの武器と魔法は何かしら?戦い方のアドバイスくらいならできると思うけど…」
「武器は…小刀と、クナイですかね。魔法は人とか物を隠す魔法です。キュゥべぇ曰く、『非常に精度が高い』らしいです」
「あなた、武器がいくつもあるのね。これまで見てきた魔法少女の中にそんな魔法少女は居なかったわ」
「それで言ったらマミさんだって、リボンを銃にするっていう発想は普通できないと思いますよ?」
「だって…リボンじゃ刃物とかは難しそうだったからこういうのにするしかなくって…」
「銃だって難しいでしょうに」
「それもそうだけれど…ところで、固有魔法のことなのだけれど、ここで実際にやってもらってもいいかしら?」
そう聞かれたゆうなは「別に減るもんでないしいいか」そう思って「分かりました」と言ってから自分に魔法をかけて姿を隠した。
「本当に凄いわね…全く姿が見えないわ。それどころか魔力反応も無い。完璧に姿が消えているわね」
「キュゥべぇにも似たようなこと言われたけど照れるなぁ…」
「お世辞じゃないわよ?姿を隠す魔法自体は何度か見たことがあるのだけれど基本何かしらの欠点があったのよ。魔力が感知できたり、目を凝らすと薄っすら見えたりね」
「でもその点、日向さんの魔法は完全に姿が消えていて、その上魔力も感知しづらいから完璧に姿を消せていると言えるわ」
マミがゆうなの魔法を褒めていると突然キュゥべぇが割って入ってきてこう言った。
「ゆうな、君はまだ全力ではないだろう?本気でやったらどうなるんだい?」
キュゥべぇにそう言われたゆうなは少し面倒そうにしながらも、好奇心からポケットに入っていたティッシュを取り出し、全力で魔法を使ってみた。
「はぁーー!!…あれ?」
しかしポケットティッシュは普通に消えただけだった。少し期待外れだったので回収しようとするが、ティッシュを取ろうとしたゆうなの手は空振った。
「あれ…ここに置いたんだけど…あれぇ?」
(もしかして…失くした?)
ゆうなは少しショックを受けたが、冷静に考えるとさっきティッシュ配ってる人に貰っただけのものなので別にどうでも良いことだった。しかし気になるものは気になるので魔法を解いてみる。するとゆうなは手の下に感触を感じ、恐る恐る手を離すと、そこには先程まで無かったポケットティッシュがあった。
「あったけど…さっきまで無かったよね?」
それを見ていたキュゥべぇが冷静に話す。
「恐らくだけど、君の魔法は全力を出せば存在ごと隠せるんじゃないかな?少し分かりづらいかもしれないから言い直すと、君の魔法は物を見えないようにするだけじゃなくて、触れることすらできないようにできるんじゃないかな?」
「思ったより私の魔法って凄いんだね」
「私から見ても、かなり汎用性の高い魔法だと思うわ。触れないようにもできるなら身を隠すだけじゃなくて防御にも使えるだろうし、武器に魔法をかけて投げたりすれば相手も避けるのは難しそうだしね」
「そうですか…それはいいとして、私って攻撃がどうも弱いようで、このままだと魔女を倒せず死んじゃうかもしれないんですよ」
自身の魔法が思ったより強力である事を知ったゆうなは、少し誇らしい気持ちになりながらマミにそう言ってみると、マミは少し考えてから口を開いた。
「あなたの武器がどれくらいの威力なのか分かる?」
「ドラム缶が少しへこむくらいです」
「それは…確かに魔女と戦うには少し心許ないわね。そうなると特訓でもして鍛えるか、サポートに回ったり使い魔を倒すことに専念するかになるわ」
「特訓…ウッ頭が…」
『特訓』というワードを聞いたゆうなは頭を抱えて苦しむような動きをしたが、明らかに嘘だったのでキュゥべぇはおろか、マミにすら特に突っ込まれず話が続いた。
「そしたら他の魔法を覚えてみる?」
「えっ?魔法って一人一つじゃないんですか?」
きょとんとした様子で聞いてくるゆうなに対してマミはこう返した。
「魔法少女は固有魔法を持っているけれど、一応後から他の魔法を覚えることもできるのよ。実際にできるかどうかは別なのだけれどね」
「それで取り敢えず試してみようと?」
「そうよ、回復魔法や結界魔法が使えればサポートとして十分に活躍できるだろうし、いざという時役に立つわよ?」
魔法を覚えるというのは何だか面倒そうであまりやりたくはなかったが、何かしら他にも魔法を使えるようにならなければあまりにも地味すぎるので嫌々ながらゆうなは魔法の特訓をすることに決めた。
「こんなに頑張ってこれか〜…」
「まあまあ、回復魔法を覚えられたのだからいいじゃない」
「擦り傷だけ治ってもそんな意味ないじゃん…」
約2時間に及ぶ特訓の末、ゆうなが覚えることができたのは回復魔法のみであった。それも擦り傷を治すことくらいしかできない弱いものだった。
「もう疲れた…無理…寝る…」
「ちょっと、そろそろ暗くなるから帰らないといけないわよ?」
そう言われてゆうなが時間を確認してみると午後の6時、確かにそろそろ連絡くらいしたほうが良いかと思い、マミから少し離れてから母に電話を掛け始める。電話が終わるとマミの近くへ戻っていき、こう告げた。
「親の許可取ったんでこのまま泊まっていいってもいいですか?」
「え?いや、別に良いんだけれど…なんで?」
「いや、今日はほんとに疲れてて…ちょっとこのまま帰ると途中で死ぬ気がするんですよね」
少しオーバーな表現をしたゆうなに対して、マミは笑いながら「そこまでおもてなしはできないけど、くつろいでいいわよ」と泊まりの許可を出した。
こうしてゆうなは、初めて会った人の初めて来た家に泊まることになったのであった。
「それじゃあいただきまーす!」
「ふふ、どうぞ召し上がれ」
時間が経ち、ゆうなはマミと夜ご飯である具沢山のカレーを食べ始めていた。
「マミさんていつもこんな食べてるんですか?」
「全然そんなことないわよ?ケーキとかはよく食べるけど…」
「へー…にしても美味しいですね」
「ありがとう、頑張った甲斐があるわ」
そう言って嬉しそうな顔をするマミを横目に、ゆうなはカレーを食べ続けていた。
「ところでマミさん、私早速明日マミさんと一緒に昨日私が逃げた魔女倒しに行きたいんですけど大丈夫ですか?」
「ええ、問題無いわ。明日は土曜日だし、特に予定も無いしね」
「やったね。あっごちそうさまでした。めちゃウマでした」
「ふふ、どういたしまして」
言い終わると、ゆうなは今度は少し申し訳なさそうな顔をしながらこう聞いてきた。
「お風呂入ってもいいですかね…?」
「そんなわざわざ聞かなくても別に良いわよ?」
そうマミが答えると、ゆうなは途端に笑顔になって言った。
「本当ですか?ありがとうございます!実は今日シャトルランがあったので本当にもうへっとへとで…」
そう言いながら部屋からゆうなはリビングから出ていこうとしたが、大事なことを聞いていなかったので出る前に振り返ってマミにそのことを聞いてみる。
「そういえばお風呂ってどこです?」
「そういえば言ってなかったわね。お風呂ならあっちの方よ」
「分かりましたー」
そう言いながらそそくさとリビングから出ていったゆうなを見て、マミは少し微笑ましい気持ちになっていた。
その後、ゆうなが風呂から出てきたタイミングで入れ替わるようにマミが風呂へと入っていき、マミも風呂を済ませたところでゆうなの中にある疑問が浮かび上がってきた。
「私ってどこで寝れば?」
「ああ、それなら私のベッドで一緒に…」
「それは嫌です」
「何でよ…」
「何がとは言わないんですけど、こう、デカいので、寝てるときに当たりでもしたらぶん殴ってしまいそうで…」
ゆうながマミと一緒に寝るのを拒否した理由は体型の問題だった。ゆうなは良くも悪くも普通の体型をしているが、マミは明らかに中学3年生とは程遠い体をしている。そんなマミに対してゆうなが嫉妬心を抱くのはごく普通のことである。
「デカいって何よ…」
「まあとにかく、それは難しいので他の場所で寝たいです!」
「それならリビングに布団を敷いて寝るしかないけどいいかしら?」
「全然問題ないです!」
こうしてゆうなの寝る場所が決まった。その後はトントン拍子で準備が進み、ゆうなは歯磨き→布団にダイブ→就寝の流れを綺麗に決めた。
「おやすm……スヤァ」
「寝るのが早いわね」
そんなゆうなを見てマミは少し和むような気持ちになった後、自分もベッドへ戻り眠った。
「おっはよーーございまーーーす!!!」
朝の8時、部屋中にクソデカい声が響き渡った。犯人はもちろんゆうなだ。
「ちょっと日向さん!近所迷惑でしょう?」
一方マミは既に朝食の準備を済ませていた。ゆうなとは正反対である。
「まだ起きてる人そんないないでしょ」
「いるわよ、もう8時なんだから。それに寝てたとしても今ので起きてしまったら結局迷惑なのに変わりはないわ」
ぐうの音も出ない正論に対してゆうなは反論することができなくなり、小さい声で「すみませんでした…」と言った。しかし、その程度で許すマミではない。
「よく聞こえなかったからもう一回言ってくれるかしら?」
「絶対聞こえてたでしょ!マミさんの鬼!悪魔!よくケーキ食べるとか言って!そんなんだから太r」
「何ですって?」
「すみませんでしたぁ!」
こうして朝から始まった口喧嘩はゆうなの敗北に終わった。
「ところで日向さん、一度家に帰ったほうがいいんじゃないの?」
「それならご心配なく、ちゃんと親に泊まりでそのまま遊んでくると伝えてありますので」
「あらそう、じゃあ問題ないわね。はい朝ご飯」
「ありがとうございます。それじゃいただきまーす」
ゆうなはマミからの質問に答えつつ、差し出された朝食を頬張る。勿論感謝は忘れない。
「マミさんって料理得意ですよね。ミシュラン三ツ星いけますよ」
「料理に自信はあるけど……そんなにかしら?」
「そうですよ!特にこの目玉焼きとか、私好みの半熟でもう虜になっちゃいます!」
「そこまで言われると、なんかもう恥ずかしいわね…」
そんなやり取りをしていると、ゆうなはあっという間にご飯を食べ終え布団へ戻ろうとする。しかしそれはマミによって阻まれた。
「…なんすか?」
「あなた昨日言ったじゃない?『早速明日魔女を倒しに行きたい』って」
「それとこれとは別です!二度寝をしても魔女を倒しに行く時間はあるけど、魔女を倒しに行ったら二度寝は出来なくなるんです!」
「まず二度寝しないっ!」
「ぁ痛っ!」
ゆうなは最後まで抵抗しようとしたが、抵抗虚しくマミに頭に拳骨を食らわされ、玄関まで引きずられることになってしまった。
「うぅ…デジャヴ……分かったから離してくださいよ〜」
「はいはい分かったわよ。それじゃあ真面目に昨日の魔女を探してね。多分私まだその魔女と戦ったこと無いからあなたしか分からないのよ」
「頑張ります…」
こうしてゆうなは不本意ながら朝早くに魔女退治に出かけることにってしまったのだった。
「日向さん、その魔女を見掛けた場所はどこなの?」
「それならあっちの方にある廃ビルで会ったんですけど、移動とかしてるかもしれないんで一応探しながら行ってみましょうか」
そう言うとゆうなは、この間の魔女に似た魔力を探しながら歩き始める。しかし、廃ビルから移動していないのかただ単にゆうなが何かを探すのが下手なのか、全く魔女の反応は無かった。
そんな状態が続き、少し疲れを見え始めたところでようやくゆうなが反応を見せる。
「あっ!あっちの方から前の魔女に似た魔力を感じる!」
そう言いながらゆうなはその方向へ指を指す。その方向に何があるか確認したマミは驚き、少し焦りながら言った。
「本当にそこから感じるの?」
「間違いありません!…多分」
「何だか不安だけど…確認しなきゃいけないわね。あそこにはショッピングモールがあるもの。人が多いから被害が出る前に対処しないとまずいことになるかもしれないわ」
「それなら急ぎましょう!」
「ええ!」
言い終わるや否や、2人は魔法少女のパワーを全開にしてショッピングモールの方へと移動をし始めた。
「日向さん!詳しい位置は?」
「え〜っと…駐車場の方ですかね?」
「分かったわ!」
しかし流石はベテランの魔法少女、マミはゆうなより遥かに速いスピードで目的地へと移動していた。
ゆうながショッピングモールに着いた頃にはマミは既にゆうなの感じていた魔力の発信源を探し当てており、少し遅れてゆうなが到着する形となった。
「日向さん!この子達を使い魔から守って!」
「えっ?あっ、ちょっ!」
しかし今度は到着した瞬間にマミに髪の毛がピンクの子と水色の子を守るように言われ、マミは状況も説明せずに使い魔を退治しに行っていた。
「えっと…とりあえず、大丈夫ですか?」
「あっ…はい」
「ありがとうございます、急によく分からないやつらが出てきたのでどうなることかと…」
「それで、何があってこうなったの?」
ゆうなは状況が全く分からないのでピンクと水色の2人に聞いてみると、ピンクの方が声を聞いたので聞こえる方に行ってみたら白い生き物がいて、その生き物を追ってる同じクラスのやつからその生き物と一緒に逃げていたらここに来てた、とのこと。
「それでそこにマミさんが来たと?」
「あの人がマミさんで合ってたらそうです」
「それじゃあ合ってるか」
「ところで…あれは何なんですか?」
そう言った水色の子に対してどこからか出てきたキュゥべぇが説明を始める。
「あっ、さっきの!」
「さっきは助けてくれてありがとう!それで、彼女達の事を知りたいんだね?」
「うん、知ってるの?」
「勿論さ!あれは魔法少女、魔女を狩る者達さ」
「魔法少女…?魔女…?」
「もう少し説明をしたいところだけど、今はゆっくりもしていられないから詳しい事は後で説明するとするよ」
そこにマミが戻ってきてゆうなに話しかける。
「日向さん、こっちは終わったわ」
「あ、マミさん。こっちは特に使い魔も来なかったですよ」
マミは使い魔を倒し終わったようで、話が終わったあたりで結界は消えていった。
「今回は使い魔だけだったみたいね」
「そうですね。でもさっきの使い魔は前に見掛けた魔女の使い魔だった気がします」
「じゃあ本体も近くにいるかしら…それで?隠れてないで出てきたらどう?」
突然後ろを振り向きながらそう言うマミに対して?マークを頭の上に浮かべる3人。
「…バレてたのね」
マミが言い終わると、ゆっくりと柱の後ろから黒髪ロングの美女(ゆうなの感想です)が出てきた。
(この美女、見た目からして魔法少女か…隠れてたの全く気付かなかった…!)
そんな事を思うゆうなを尻目にその美女とマミは話を続ける。
「魔女退治をするならまだしもキュゥべぇを襲うなんて…一体何が目的なのかしら?」
「巴マミ、私はあなたと争うつもりは無いわ。けれど、仲良くするつもりも無い」
「そう。それは残念ね」
「次にあなた」
「え?私?」
「あなたは何なの?いつからマミと知り合いなの?」
「ああ、私は日向ゆうなです。マミさんと知り合ったのは昨日です」
「そう、分かったわ。言っておくけど、私の邪魔をすれば容赦はしないわ」
「分かった。なるべく邪魔はしないようにする」
「それじゃあ私は帰らせてもらうわ。それからあなた達」
「…何よ、転校生」
「魔法少女になろうとなんて思わないことね。さもなければ、全てを失うことになる」
一通り話が終わった後、その美女はすぐに去っていった。
「ほむらちゃん…」
「何よアイツ」
「まあ落ち着いて、取り敢えず一旦戻ってゆっくり話しましょ?ね、マミさん」
「そうね。キュゥべぇが見えるということは魔法少女の素質があるということだし。説明もした方が良いわよね」
こうして2人は魔女探しを一旦中止し、ピンク色の子と水色の子を連れてマミの家へと戻っていくのだった。
そんなこんなで第2話でした。
スマホでポチポチ頑張って打ってるので生暖かい目で応援してくれると嬉しいです。
次回はゆうなとマミと被害者2人の計4人がマミ宅でゆっくり話します。多分。そんな確定してるって訳でもないので。
最後まで書き切れる気はそこまでしないけど頑張ります。
次回も一応お楽しみに。
それではまた。