いや、私は見るだけで十分だから……   作:新緑葉

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コノミの誕生日なので書きました


番外編
貴方と会えた、今日という日に感謝を


 

 

「ん……あ゙あ゙〜……あぁ、朝か……」

 

いつも通り、今日も仕事……なんだけど

 

「……なんかの日だった気がするんだよなぁ」

 

頭にぽっかり穴ができたように思い出せない

 

まぁ、いいか

 

顔を洗って、朝ごはんを食べる

 

ふと見れば、スマホに連絡が入っている

 

「先生から?何かあったかな……早めに来てとか言われてたっけ」

 

えっと、なになに?

 

"今日やる予定の仕事なんだけど、明日に回してもいいかな。生徒に呼ばれちゃって"

 

なるほど、じゃあ

 

『そういう事なら、私が今日のうちに終わらせておくよ。仕事は溜めだしたらどんどん積んでいくからね』

 

これで……ん?

 

"今日はコノミにも来てほしいんだ"

 

私も?珍しい

そういう事なら、まぁ……いやでも、仕事も……う〜ん

流石に私も先生もシャーレを空けちゃうのはリンちゃんが許してくれるかな?

 

『私はいいけど、リンちゃんが許してくれるかな?』

"リンは良いって言ってたよ"

 

なんだ、それならいいや

 

『それならいいか。分かった、私も行くね』

 

これで今度こそ終わりかな?

それにしても珍しい

先生だけじゃなくて私も必要だなんて

どんな用なん……あ、

 

「しまった……誰に呼ばれたのか聞くの忘れてた」

 

 


 

"天気が良いと気分がいいね。たまにはこうして外を歩くのもいいかもしれない"

「そうだね。予報じゃ降水確率90%はあったけど、運が良かったみたい」

 

誰かが雲ごと吹き飛ばしたのかな?なんて

 

結局誰に呼ばれたかも教えてくれないまま、こうして散歩するだけ……どこに向かってるかぐらい教えてくれてもいいのに

 

それにしても……

 

"?どうかした?"

「いや、な〜んか……」

 

人通り……というか、生徒が多い

右も、左も、前も後ろも、どこを見ても生徒が居る

 

やっぱり、今日は何かイベントがある日だったのかな?

 

でもスケジュールにも何も書いてないんだよなぁ……

なんなんだろう、ホントに

 

"コノミ、着いたよ"

 

先生の声で、考え込んでいた頭をあげる

 

「……ん?ステージ?」

 

いつの間にか、大通りのど真ん中にあるステージの上に立たされていた

 

周りには、すぐには数え切れないほどの生徒が……なにこれ?

 

「コノミさん」

「リンさん……?あの、これは一体……」

「皆さん!いきますよ、せーのっ!!」

"「「「『『コノミ*1!!お誕生日、おめでとう*2!!!』』」」」"

 

誕生……あぁ!?

 

「今日……私の誕生日だった……!?」

 

完っ全に忘れてた

これかぁ!なんか忘れてる気がするって思ってたの!

 

"……え?まさか、忘れてた?"

「いやいやいやそんな事ないよ?うん」

"忘れてたんだね"

 

忘れ……てたけどさぁ……

いやでも、まぁ……

 

「まぁ……今まで誕生日とか気にしてなかったし、それどころじゃなかったし……」

 

あぁ、まぁ、でも

 

"……コノミ、はい"

「……ハンカチ?なんで……あ」

 

あれ?なんで私……

 

"そんなに嬉しかった?"

「……うん」

 

……誕生日って、こんなに嬉しいものなんだ

終わりが近付いて、段々辛くなっていくものじゃないんだ

こんなに沢山の生徒に祝われて、私は……

 

「先生」

"うん"

「愛って言うと恥ずかしいけどさ。私、愛されてるんだね」

"コノミも愛を返すからだろうね"

「先生」

"なに?"

「行ってくるよ、皆が待ってる」

"そっか、頑張って"

 

リンさんからマイクを受け取る

 

『集まってくれた皆、今日は私のために集まってくれてありがとう。色々言いたいことはあるけど、まずは、』

 

 

 

「私は、皆と会えて幸せです」

 

*1:
(さん)(ちゃん)

*2:
(ございます)





コノミ、誕生日おめでとう
最近までど忘れしてたなんて言わないよ
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