カードゲーム世界に転生していた。あの…もしかして私がラスボスになるんですか?   作:山吹乙女

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 お疲れ様です。
 オリジナルTCGって憧れですよねえ


第一話「ラスボスが一話から出てくるのはお約束」

 私は気がついたら転生していた。前世の記憶は…確か、冴えないキャリアウーマンだったような気がする。

 そこそこにアニメを見て、そこそこにグッズを集めて、そこそこにTCGもDCGも遊ぶ程度にはゲームに触れた何気ないオタク。DSでゲームするより、アナログゲームが好きだったからカードゲームもある程度集めていたからね。

 私のマイフェイバリットカードは昔から、パン○ラ版ブラック・○ジシャンだった。やはり褐色よ。

 

 しかしどうしてカードゲームの話をしているのかというと、どうやらこの世界はカードゲームで重要な物事が決まるような世界だった。まるでカードゲーム販促アニメの世界のような、そんな世界だった。

 受験や会社の面接、バイトの採用基準に、果てには人間関係やトラブルの解決に、カードゲームの腕前を買われることも珍しくない。

 

 そんなこの世界で唯一にして絶対の理を持つカードゲーム『Legendary Lord(レジェンダリー・ロード)』。

 通称『LL(エルツー)』は正義側っぽいカテゴリーの『ラピス』と、悪者側っぽいカテゴリーの『カオス』が大まかに分かれていて、そこから派生したカテゴリーが無数に存在するカードゲームだ。

 

 カードの種類は、人物やドラゴンなど5枚の空間のあるバトル場に出して戦う『エージェントカード』、バトル場以外のアクティブスペースに出して効果を発動する『スペルカード』、バトル場や、プレイヤーそのものに影響を与える1枚しか置かないフィールドゾーンを使用する『フィールドカード』

 基本的には、各ターンにコストが1ずつ溜まっていき、最大で10溜まる。その間、相手のライフポイント20をエージェントカードなどで削り、スペルカードで塞いだり、フィールドカードで自分の有利になるような場を作ったり…大まかな流れはそんな感じ、多分かなり昔に作られたカードゲームだから、結構分かりやすい。日本誕生時には既に存在していたらしいし…。

 

 デッキタイプは十人十色、中には効果が弱いカテゴリーもあれば、強い効果しか書いていないカテゴリーもある。この世界の人たちは自分の魂に感化されたカテゴリーに惹かれるのか、或いはカテゴリー側が使用者に惹かれるのか、定かではないけど自分の性格に合ったデッキに自然と行き着くようになる。

 

 そしてやはりというべきか、当然というべきかこの世界のカードには大なり小なり魂が宿っていて、基本カードを大事にしないとどれだけ強力なカテゴリーを持っていたとしても、カードの方から愛想を尽かされることもある。つまりシャカパチ*1なんて物はもっての外である。

 とどのつまり"運命力"というものが存在する。適切な時に、適切なカードをデッキから引けることを運命力といって、この運命力を上げる為、もしくは下げない為、日夜努力しているのがプレイヤーの条件となっている。

 

 ちなみにこの世界のカードゲームはいきなり知らないカードがデッキに入り込んでドローすることもあるオカルト要素も盛り沢山となっているし、デッキカテゴリーにはバトル中のみだけど、相手のカード効果を"書き換える"なんて代物もある。

 知らないカードがいきなりデッキの中から生えて来たら、嫌でもオカルトを信用してしまうからね。

 

 だからこうやって、たまたま目についた裏路地で3対1のバトルロイヤルルール*2で、数の不利を逆転する場面でデッキが物理的に光ることもあるし、デッキに語りかける赤髪の奇抜な髪型の高校生男子がいることも、実質オカルトのような物だろう。てかもうこの子、絶対主人公でしょ…オーラが違うもん。

 

 なんとなく見ちゃってたけだ、この位置からは主人公っぽい子には見えないだろうし、何も関係性は生まれないでしょ。主人公の周りって厄介ごとの苗床だからね、好奇心がないなら関わらない方が吉でしょ。

 …主人公っぽい人のデッキカテゴリーは、多分ドラゴンと騎兵を合わせて戦うタイプのデッキじゃないかな、見るからにラピス側だったし。

 

 でもこの世界の運命的な何かで、私があの子と戦うんだろうなぁ…嫌だなぁ…私のデッキカテゴリーはどう考えてもラスボスだもんなぁ…。

 しかも普段使いしない設計なのか、偽造のデッキカテゴリーも付随してるくらいだし。

 基本的に一つのデッキしか持たない人が多い中で、私だけデッキ二つ持ってるし。*3

 やっぱりラスボスやだなぁ、だって絶対負ける存在だもん。バトルするならやっぱり勝ちたいし。

 

 待てよ…ヒロインポジションになれば、ラスボスにならずに済むのでは?…私は天才か?___こうしてはいられない!すぐにさっきの赤い髪の子の高校を調べて付近のカードショップに出没しないかリサーチしなくてはッ!

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 俺の名前は新条ライヒ、どこにでもいる普通の高校生…のはずだったんだけど、突如として意志を持って喋るラピス側カテゴリーのLLの精霊との契約によって、カオス側カテゴリー使いの過激派集団、『闇の組織』とかいう裏組織の国家転覆計画を止める為、ウォーズ*4で日夜たたかっている。

 

 ラピスの戦士*5としてカードの精霊___ドラゴと契約したのは闇の組織の下っ端が、俺の友人の___佐野ミクルのデッキを奪って行ったところから始まった。

 

「雑魚戦士がレアカードなんて持ってるからいけないんだ。このレアカードは俺たちが持っている方が相応しいんだよ!」

 

「おい、ウォーズしろよ」

 

「はぁ?どうせ貴様も雑魚戦士だろ?時間の無駄だ。俺たちは今、気分がいいから今すぐ失せるってなら見逃してやるよ、とっとと失せろ」

 

「聞こえなかったのか、ウォーズしろよ」

 

「ダメだよライヒくん、僕のことはいいから」

 

「安心しろミクル、俺が絶対にお前のデッキを取り返してやる」

 

 ボロボロになってしまったミクルを後ろに庇いながら、俺は不良共を睨む。デッキを奪うなんてとんでもない悪党だ。

 

「所詮は雑魚戦士か、雑魚戦士は相手との力量が分からねぇから困る」

 

「雑魚戦士雑魚戦士と、他の言葉を知らないのか?」

 

「チッ頭に来たぜ…おい、ヤス、サブ!こいつを痛ぶってやろうぜ!」

 

「なっ!三人がかりなんて卑怯だぞ!」

 

「大丈夫だミクル、こんな奴らに俺は負けない」

 

「へっ!威勢だけはいいようだな、じゃあさっさと始めようぜ!」

 

「「「「ウォーズ!」」」」

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 くっ、流石に数の不利は厳しいか…しかしまだ…。

 

『汝…力を欲するか』

 

 なんだ…何処から声が…。

 

『汝、力を欲するか』

 

 声は…デッキから聞こえてくるのか?

 

『汝、力を欲するなら我の問いに答えよ。さすれば契約により、我が力を貸そう』

 

 …少し不安があるが、このままじゃどのみちジリ貧だ。頼む力を貸してくれ、契約でもなんでもやってやる!

 

『契約は交わされたし…我が汝に力を貸そう』

 

 「嘘だろ…奴のデッキが光って…なんだよありゃ!」

 

 「ライヒ君のデッキが光ってる!?これは一体」

 

 「ドローしろってことか…」

 

 まさかデッキトップが光るなんて…まぁいい、まずはドローしてから考えるか。

 

 「ドローッ!…このカードは…」

 

『我を使え…』

 

 「俺は『白亜の竜ドラゴ・クルーガー』を召喚!」

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

「俺たちが負けるなんて…」

 

 ウォーズの衝撃で不良達は気を失ったようだ。今のうちにミクルのデッキを取り返すか。

 

「待たせたなミクル、デッキは取り返してきたぞ」

 

「ありがとう!でもすごいよ…三人をまとめて一撃で倒しちゃうなんて」

 

「いや、俺だけの力じゃアイツらに負けていたかもしれない。いきなりデッキが光ったと思ったら身に覚えのないカードがデッキに入っていてな…えーと、これだ」

 

「白亜の竜ドラゴ・クルーガー、見たこともないカードだね」

 

 特別なカードっぽいけど、やっぱりこんなカード持っていた記憶はないな

 

「それはそうだ、我がお前のデッキに入り込んだんだからな」

 

「あぁ、道理で知らないはずだ…」

 

 ん?待て、俺は今誰に同意した?

 重さはないが肩の上に何かいる気がしたので横を見ると、デフォルメされた小さい白色のドラゴンが俺の肩に乗っていた。

 

「もしかしてドラゴ・クルーガーか?実体化できるのか」

 

「無論だ、我ほどの力があればカードから出てくる程度造作もないわ」

 

「ライヒ君誰と喋ってるの?」

 

 あぁ、やっぱりミクルには見えないのか…俺の肩にドラゴンが乗ってるのに無反応だからそうかと思ってたけど。

 

「なんでもないさ。さぁ帰ろうぜ、ミクルはそろそろ門限だろ?」

 

「え?あー!そうだった!ごめんライヒくん今日はありがとう!じゃあ先に帰るね」

 

「ああ、また学校でな…さて、俺たちも帰るか、ドラゴ」

 

「ドラゴなどと気安く呼ぶでない___ッ!」

 

 俺たちも帰ろうとした時、ドラゴが何処かを凝視して止まっていた。その視線の先を見ると、一瞬だけど遠くで銀髪の女性らしき人影が見えたような気がしたけど、まばたきをした瞬間に消えてしまった。見間違いか?

 

「どうしたんだドラゴ?」

 

 ドラゴは下を向いて反応が鈍いようだ。

 

「おい、ドラゴ?」

 

「あ、あぁ、なんでもない。それより我と契約した内容は聞かなくてもいいのか?」

 

「そうだった、そう言う約束だったな」

 

「まぁ、帰ってからじっくり教えてやるからよく頭に入れるといい」

 

 俺たちは一抹の不安を感じながら帰路に着くのであった。

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 新アニメ、『レジェンダリー・ロード13人の戦士』第一話リアタイスレ

 

1:名無しの戦士

 LL販促アニメキタコレ!

 

2:名無しの戦士

 このカードゲーム結構面白いんだよなぁ

 

3:名無しの戦士

 OPええやん

 

4:名無しの戦士

 ほーん、OPがビジュアル系か、ええやん

 

5:名無しの戦士

 5D'sの系譜を感じるな

 

6:名無しの戦士

 等身が高いから大人向けのアニメ路線なんかな?

 

7:名無しの戦士

 ルールが将棋とかチェス分かったら出来るくらいだから、いっそ大人向けにして親子でやるようにしたのかな

 

8:名無しの戦士

 まぁ最近の子供ませてるのもあるしな

 

9:名無しの戦士

 おい今!

 

10:名無しの戦士

 見たか?

 

11:名無しの戦士

 なんか映ったな

 

12:名無しの戦士

 くっそエロいキャラいなかった?

 

13:名無しの戦士

 あり得んくらい胸デカくなかった?

 

14:名無しの戦士

 青少年の性癖が歪む音がしたぞ

 

15:名無しの戦士

 デカパイ好きはむしろ正常な気がするが…

 

16:名無しの戦士

 なんか製作者の性癖を垣間見た気がする

 

17:名無しの戦士

 性癖の開示…本気だね

 

18:名無しの戦士

 性癖展開!

 

19:名無しの戦士

 性癖廻戦やめーやw

 

20:名無しの戦士

 まぁアニメーターが何処に力を入れるかって言われるとね…

 

 

 

 ・

 ・

 ・

 

 

250:名無しの戦士

 遊戯王オマージュが凄かったけど、今回の脚本欄見て納得した

 

251:名無しの戦士

 しかしあの謎の女性デカかったな

 

252:名無しの戦士

 EDにはガッツリ出てたからな

 

253:名無しの戦士

 後の伏線的な見せ方なら、敵で出てくるか、囚われのヒロインか…でもヒロインポジは普通に居たからなぁ

 

254:名無しの戦士

 ミライちゃんすこすこ、既に主人公と夫婦漫才してるのいい。いややっぱり許せん、その場所変われ

 

255:名無しの戦士

 昼ごはんいつも一緒に食べてるんかな…

 

256:名無しの戦士

 ライヒくん友達に一人は欲しい性格してるから普通に好感持てるわ

 

257:名無しの戦士

 熱血ではないが熱さはあって、馬鹿ではないけどバカ話しに乗ってくれるノリの良さ、あと単純に顔がいい…普通にスパダリでは?

 

258:名無しの戦士

 こういうタイプにしては難聴系でもないのがすごい塩梅してるよな

 

259:名無しの戦士

 廉価版遊星って言葉が一番しっくりくる、もちろんいい意味で

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1
手札のカードを手元でスライドさせわざと音を鳴らす手癖で、貧乏揺すりのような物

*2
プレイヤー同士が全員敵のルール

*3
デッキを二つ以上持っていると、使わないデッキのカード達がヘソを曲げて使用者の運命力を弱めてしまう為

*4
遊○王やデュ○マのデュエルとか、ヴァン○ードのファイトなどのアレ。動詞っぽく使われる

*5
戦士は遊○王で言うデュエリスト、ヴァン○ードで言うファイター的な使われ方をするぞ




 お疲れ様でした。
 本格的なバトルシーンは次回からになりますね!
 ちなみにルール的にはシャドバ×遊戯王が一番近いんじゃないかと思います。
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