ボーイッシュっ娘がアイカツをする話   作:サクラモッチー

1 / 1
久々にアイカツにハマったので書いたやつ。
時系列的にはいちごちゃん組が卒業した後のお話。


こんな私でもアイドルに?①

私自身、物心が付いた時から女の子っぽい格好が苦手だった。

ピンクのスカートも、お花の髪飾りも、髪を伸ばすことも、何もかも。

そんな私に対して、お父さんとお母さんは私自身のことを否定することなく認めてくれていて、私のやりたいことを尊重してくれた。

だからなのか、お人形遊びをするよりかは外で遊ぶことが好きだった私は、徐々にスポーツにハマっていき.....やがて、中学に上がる頃にはバスケ部に入部し、そこでガムシャラに頑張った。

頑張ったと言っても、試合に出るために他の部員以上に朝練や自主練を頑張りまくった結果、私は何とかスタメンに入ることが出来た。

 

だけど....何度目かの試合の時に大怪我を負ってしまい、お医者さんからこれ以上無茶をしたら本当の意味で体が壊れてしまうため、バスケを含めたスポーツを控えるように言われた時、私は絶望した。

私にとってバスケは、スポーツは女の子らしくない自分が自分でらしくいられる唯一の方法であり、私のとっての大切な居場所。

だからこそ、お医者さんから告げられたその言葉は私にとっては余命宣告と同様の残酷な言葉だったのだ。

 

そういうわけでバスケ部を辞めざるを得なくなった私は、心にポッカリと穴が空いたような感覚を引きずりながら、なんてことのない日々を送っていた。

......少なくとも、親友のちよこが声をかけてくるまでは。

 

「ねぇミキちゃん!!大ニュースだよ!!」

「え、何?どうかしたの?」

 

いつにもなく興奮した様子のちよこに対し、呆れながらもそう言う私。

ちよこは私とは真逆のフリフリとした格好が好きではあるものの、ボーイッシュな私のことを拒絶することも否定することもせず、一人の女友達として扱ってくれる大切な友達だ。

.....あの日、あの時、バスケ部を退部した私をチヨコは誰よりも心配してくれて、誰よりも励まそうとしてくれた。

私は、そんなちよこの支えがあったから私は何とか頑張れている。

それに、アイドルオタクのちよこの話を聞くのは何だかんだで楽しいしね。

 

というか、あのちよこがここまで興奮するってことは....十中八九、アイドル関連のことだろうなぁ。

そう思いながら、ちよこの話を聞く私。

 

「どうかしたも何も!!【ノリノリシスターズ】がこの街でライブするんだって!!」

 

そう言った後、私に対してポスターを見せるちよこ。

そこには、セクシーで小悪魔的な雰囲気を持つドレスを纏った二人組のアイドルが....大地ののと白樺リサの姿が映っていて、ポスターにはこの街にあるホールでライブが行われると書いてあった。

へぇ、【ノリノリシスターズ】かぁ.....

 

「確か、【ノリノリシスターズ】ってスターライト学園のアイドルだったよね?」

 

私がそう言うと、待ってましたとばかりにニパッと笑顔を爆発させるちよこ。

....スイッチ、押しちゃったのかな?

 

「そう!!そうなの!!北海道出身であのスターライトクイーンカップにも出場したあの実力派アイドル、【ノリノリシスターズ】が私達の街に来るなんて....夢みたいだよ!!」

 

ちよこは腕をブンブンと振りながらそう言うと、自身が推しているアイドル会えるからかとても嬉しそうな顔になっていた。

......まぁ、アイドル育成学校の名門で今をときめくアイドル達が所属するアイドル育成学校、スターライト学園の人気アイドルユニットがこの街でライブをするのなら、ちよこが興奮するのも仕方ないよね。

 

そう思いつつ、私はワクワクとした顔のちよこを見ていると....彼女はおもむろに私の方を向いたかと思えば、ニコッと笑いながらこう言った。

 

「それでさ、そのライブが来週あるらしいんだけど.....一緒に行かない?」

「....へ?」

 

ちよこの口から出た言葉に対し、思わず言葉を漏らす私。

そんな私の反応を見たちよこの目はキラッと光っていて.....それを見た私は、ちよこの目的が最初から私をライブに誘うことだったことを察するのだった。

 

「ちよこ....最初から私を誘おうとするなら回りくどい言い方はやめなよ」

「ごめんごめん!!でも、こうでもしないとミキちゃんは興味持たないでしょ?」

「ゔっ....」

 

ちよこの言葉に対し、思わず苦い顔をしながらそう呟く私。

....ちよこって、昔から何かある度に遠回しに言うんだよね。

んで、毎度毎度私がそれに引っ掛かるのがお決まりというか何というか......

 

でも、アイドルのライブかぁ....バスケ部を辞めてから何かとボーッとすることが多いから、気分転換には良いのかもしれない。

そう思いつつ、私はちよこに対してこう答えた。

 

「.....アイドルのライブって良い気分転換になるのかな?」

「なるなる!!というか、生のライブを見たら人生が変わっちゃうって言うし........行ってみる価値はあると思うよ!!」

 

そんなことをポツリと呟いた私に対し、一緒に行こうとばかりにそう言うちよこ。

 

.....ちよこって、好きなことには一直線な性格なんだよね。

それを言うなら、バスケ部に入ったばかりの私もそうだったけどさ。

でも....無茶しすぎて好きなことを諦めざるを得なかった私と違って、ちよこは自分なりのペースでトコトン好きなことを貫いている。

私は、そんなちよこが羨ましいのかもしれないなぁ。

 

心の片隅でそうボヤキながら、ちよこを見つめる私。

そして、覚悟を決めた私はちよこに向けてこう言った。

 

「それじゃあ....行ってみよう、かな?」

 

私がそう言った瞬間、ちよこはこれ以上ないぐらいに嬉しいそうな表情になったかと思えば、思いっきり私に抱きついてきた。

ちょっ!?ここ教室なんだけど!?

 

「ち、ちよこ!?」

「やった〜!!ミキちゃんと一緒に一緒に【ノリノリシスターズ】のライブに行けるよぉ〜!!」

 

クラスメイトからの視線が突き刺さる中、私を抱きしめながら楽しげな様子でそう言うちよこを尻目に、頬を赤く染めながら恥ずかしそうな顔になる私。

 

こうして、私はちよこと一緒に【ノリノリシスターズ】のライブを見に行くことになったんだけど....この時の私は知らなかった。

このライブがきっかけでアイドルを目指し、スターライト学園でアイカツを始めることを......

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。