ルビコンエンジョイ空力トリオ   作:小糠雨

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 ちょっとイライラが限界突破したのでカッとなって書きました。
 今後ももしネタが浮かんだら短編集的な感じで投稿しようかなと思っています。時系列とかはバラバラになると思うので連載扱いにはしません。

 今回の話はわりかし嫌われがちな(と私は思っている)形式のお話です。つまり「書き手の思想や主張をキャラクターに代弁させる」手法です。あらかじめご了承ください。
 また、相変わらず「ゲーム中に明確に描かれていないこと」については私の解釈や考察に基づいて書いています。こんな話を書いておいてなんですが、主題は「その可能性は絶対に無いとは言わんがそんなわけないと思うなあ(ぼか)ぁ!」や「そんなことどこに書いてあった!?」であり、「絶対に私が正しい!」ではありません。



そんなことなくない!? の話

 

 それは何ということもないある一日のこと。

 特に依頼が来ているでもなく、今すぐ稼がなければならないほど困窮しているわけでもなく、という、一言で言えば暇な日の、昼食後。

 とあるグリッドに設けたセーフハウス、そのリビングに置いた三人掛けのソファを一人で占拠して寝転んでいるエミューに声がかかった。ソファの横に置いた小さいスツールにちょこんと座って携帯端末を操作しているミュールだ。

 

「そうだエミュー」

 

「ん〜? なに?」

 

「LAMMERGEIERの腕って、元々(もともと)翼だったんですか?」

 

「…………は?」

 

 本当に心底何を言っているか分からないという表情でエミューが身体を起こした。普段うなじでまとめている黒い長髪は今は解かれており、動きに合わせてサラリと流れる。

 

「……なんで?」

 

「独立傭兵のコミュニティでそういう噂が出回っているようですよ」

 

 彼女らが四年来の目的であったスッラを下してから既に数カ月。

 中央氷原にコーラルありと広まった結果として主戦場はそちらに移り、封鎖機構が本格的に密航者たちを排除しようと動き出した。この封鎖機構の動きが企業たちにコーラルの存在をむしろ確信させ、解放戦線も交えて激しい闘争が行われている。

 つい最近壁を防衛していたヴェスパー部隊の第七隊長が討たれ、その隙に解放戦線が壁を奪還しようとしたが封鎖機構に横槍を入れられ、さらにそうして壁を占拠した封鎖機構の執行部隊がベイラムの差し向けた独立傭兵に討たれ……といった感じでベリウス地方も騒がしかったようだ。中央氷原の旧宇宙港周辺に巨大C兵器が出現したことで再び注目はそちらに移ったようだが。

 

 閑話休題。

 

 ミュールの身体に直結した端末から脳に今送られている映像。それはいわゆる匿名掲示板だった。

 遠隔でメッセージを送ったり、傭兵支援システム《オールマインド》にアクセスしたり出来ることからもわかるように、このルビコンにも電子ネットワークと呼べるものは存在する。

 惑星封鎖によって星外との通信は難しくなっている――企業戦力が本社とやり取り出来ているように然るべき手段を用いれば不可能ではない――わけだが、星内であれば話は別だ。

 アイビスの火以前と比べれば総人口が激減しているルビコンであっても、BAWSやエルカノといった土着企業が企業として存続出来ているということはつまり、経済活動は行われている。封鎖機構にとっては面白くないだろうが、それが成立する程度の人口は維持されているのだ。

 しかし治安が良いとは言えず、武力が物を言うことも多くあり、となれば必然、傭兵となるルビコニアンもそれなりの人数が居る。撃墜されて減っても新たに誰かが傭兵となったりして、極端に数が減るということもない。

 加えて商機と見て密航者として星外からやって来る者もそれなりに居て、現在ここルビコンにはけっこうな数の傭兵が居るのだ。

 そういった者たちが情報を集めたり交換したりする場となるのが、各地のかろうじて街と呼べる集落にある酒場――食料不足であるため食事はかなり高価だが、酒は質を問わなければ比較的安価に飲める――であったり、電子ネットワーク上の匿名掲示板であったりするわけだ。

 

 それらの場で出回る噂のひとつが、先程ミュールがエミューに投げかけた疑問のそれである。

 

 最近になって少数ながら流通するようになった、ミュールたち三人も愛用するシュナイダー製品、LAMMERGEIERフレーム。

 これは同社製品のNACHTREIHERフレームと比べても装甲が薄すぎる。さらに実戦を考慮していない技術実証機であると公表されていることから、買う傭兵はあまり居ない。

 特にコアはコクピットが装甲に守られていないこともあって全くと言って良いほど売れておらず、脳を空力に支配された三人ですらコア以外しか実戦には持ち込んでいない。

 だがこれについては作ったシュナイダー側も「そりゃそう」と思っているし、むしろ売れたら購入者の正気を疑うだろう。何度も言うが技術実証機であるからこそあんな設計なのであって、しつこいようだが実戦は考慮していないのだ。

 が、独立傭兵とは自身の機体の性能がすなわち稼ぎに直結するし、戦場で出会った機体の情報があればあるほど生き残れる確率が上がる。

 よって、自分が購入するに値するか、戦場で対峙すればどう対処するかを吟味するために、パーツそのものはともかく情報は仕入れたがる。そしてルビコンでパーツの情報を仕入れたければオールマインドの提供するカタログが手っ取り早い。

 

「オールマインドのカタログの、LAMMERGEIER/46Fの商品説明に書いてあるのです。『計画段階では脚部前肢を前腕=両翼とするプランも浮上したがアーキバス本社より却下され設計変更された経緯を持つ』と。

 どうやらこれが噂の原因らしいですね」

 

「いやそれは正しい事実だけど……腕のことなんも書いてないじゃんそれ」

 

 計画段階では脚部前肢を前腕=両翼とするプランも浮上した――つまりは四脚であるLAMMERGEIER/42Fの前脚を腕であり翼でもある機構とするプラン、というわけであって。

 LAMMERGEIER/46Fのことについては何も触れていないのである。LAMMERGEIER/46Fの商品説明なのに。

 

「腕の商品説明に書いてあるから勘違いされている、というのはあるでしょうね」

 

「何してんのオールマインド……いやこれはシュナイダーのやらかしかなあ? 社風としてどうしても脚の性能とか全体の空力特性とかをアピールしたがるから、腕については社の言及が無さすぎてオールマインドも書くことひねり出せなかった、とかありそう」

 

「といいますか、この経緯とやらは事実だったんですね」

 

「うん。却下されたときは開発者一同バチクソにブチギレてたね、あたしも含めて」

 

 技術実証機であることから、開発者たちは販売と実戦使用を考慮しなかった。

 前脚を腕兼翼としようとしたのだって、そうしたらどうなるかという検証のためであり、別にこれをそのまま売ろうとか使おうとか、そういうことは全く考えていなかった。ただ空力を求める過程として、そういうアプローチはどうかと試したかったのだ。それで得られる知見は通常のAC開発にも非常に有用である――少なくともシュナイダーの開発者たちは本気でそう思っている。

 であるから、それを試す前に却下したアーキバス本社には技術者一同マジのガチでキレた。あまりにも屈辱的だった。

 これが現在のシュナイダーと解放戦線の関係の、全てとは言わぬまでも一つの原因であると、現場の者――の中でも両者の関係を知る者――の全員が信じている程度には。

 

「実際のところは腕はどうだったのですか?」

 

「それはね〜……って言わない言わない。抜けたとはいえ守秘義務ってもんがあるんだから。漏らしたのがバレたら怒られちゃう」

 

 企業が軍事力も権力も持っているこの世界で、大企業の子会社を裏切るような真似をするのは恐すぎる。人生エンジョイ勢で空力と面白さを判断基準とするエミューであってもさすがにやりたくない。

 

「まあでもこれくらいなら良いかな……計画段階では色々と案は出たよ。

 あたしとしては軽量化のために腕なんか無くして良いとは思ってたけど、仮にもACなんだから腕は無いとダメだとか、その噂通り翼にしたほうが安定するとか、直接武器をつけられるようにして肩用武器を四個積めるようにしようとか、いろいろとね。結局何に決定して、そしてアーキバスの横槍で今の形になったのか……ってのは勘弁してよ」

 

 それはもう内情を殆ど全て言ってしまっているのでは……とミュールは思ったが、黙っておいた。ここで聞いた話をミュールが漏らさなければそれで良いことだ。

 

「ところでそのアーキバスに却下された件についても噂があるようなのですが」

 

「えっ? そっちでなんか面白おかしく噂できることある?」

 

「ヴェスパーの第二隊長を知っている傭兵たちの間で囁かれているようです。曰く、LAMMERGEIER/42Fの計画段階のプランを却下したのはV(ヴェスパー).II(ツー)スネイルだと」

 

「いや無いから」

 

 即答だった。

 

「無いのですか?」

 

「無いよ。そもそも第二隊長閣下様殿にそんな権限無いもん」

 

 確かに、アーキバス先進開発局では第七隊長の提言で頭部パーツがスキャン性能重視の設計になったことはある。ベイラムグループなどはレッドガンに半ば脅される形で設計されたパーツがいくつかある。

 だが少なくともアーキバスグループにおいて、数ある戦闘部隊のうちのひとつの(いち)隊長に、子会社とはいえ他社の製品開発に口出しして却下する権限など無い。

 

「だからデマだね。事実無根。

 まあ兵器なんだから実際に使う戦闘部隊の提言が全く考慮されないってことは無いけど、スネイルが文句言ったからってうちにそのまま伝わって却下になるわけないじゃん。それに何度も言うけどLAMMERGEIERは技術実証機だよ、実戦に出すはずじゃなかったものに戦闘部隊が口出してくる(いわ)れも無い。

 あれはアーキバス上層部が腐れ無能……じゃなくて空力を理解しない蒙昧……でもなくて利益に直結する研究しか認めない拝金主義者……も違くて、えっと…………とにかく上層部の意向だよ」

 

 思い出すだけでも腹立たしいらしい。苦虫を噛み潰したような顔で吐き捨てるエミューを見て、ミュールは羨ましくなった。それだけ感情を動かせるということが。

 ……それはそれとして。

 

「私たち、買って実戦で使ってますが」

 

「そりゃあたしの口利きで売ってもらってたからね。実際あたしたちにとっては使いやすいっしょ?」

 

「そうですね」

 

 装甲が薄いのなら当たらなければ良いのだし、何よりこの場に居ないルクスも含めた三人は軽い機体に慣れすぎていて中量以上の重さ――というか遅さ――ではまともに操縦できない。

 強化人間のミュールとルクスは並の傭兵には負けない程度に動かせはするが、それでも現在の機体と比べれば「まともな動き」にはならないのが現実だ。

 そして彼女らにとって最適化された機体にLAMMERGEIERのパーツが使われているのだから、彼女らにとってはそれが最も使いやすいパーツなのだ。

 

「ああ、実戦といえばもうひとつ、噂というか悪評というかがあるようで」

 

「えー、まだなんかあんの?」

 

「シュナイダーは顧客の命を軽視している頭空力のイカレた企業だ、というような言説がLAMMERGEIERの販売開始以降に出回っているようですね」

 

 それを聞いたエミューは能面のような顔になって、

 

「だから実戦用じゃないんだってのに」

 

「どうもこれもオールマインドがカタログに載せた商品説明が原因のようですね。パイロットの安全性を度外視して技術実証を優先している、というようなことが書かれていますから」

 

「マジで何してくれてんのオールマインドは……」

 

 エミューは必ず邪智暴虐の傭兵支援システムを除かねばならぬと決意――しかけたが、オールマインドが無くなってしまうと傭兵稼業にかなり支障が出るため、軽く頭を振ってその考えを追い出した。

 

「技術実証を優先してるって書いてあるだろっての」

 

「ですがまあ、そのためにパイロットを使い捨てにする前提で軽量化と空力特性を優先して実戦データを取ろうとしている、というふうに読めなくもない書き方ではありますね」

 

「そんなさあ、調理用と明言して売ってたフライパンを盾にしたら銃弾が貫通したからメーカーは購入者の命を軽視している、みたいなトンチキな理屈がまかり通ると思う?」

 

「私は思いませんけど、少なくともネットワーク上ではまかり通っているようです」

 

「人類は愚かっ……!!」

 

 全てに絶望したような表情でエミューがソファーに寝転んだ、丁度そのとき。

 リビングの扉が開いて、ルクスが入ってきた。管制室として使っている部屋で情報を集めていたのだが、ひとまず終わったらしい。

 

「氷原のC兵器絡みと思われる動きがありました。オーネスト・ブルートゥが死に、その拠点から大型の何かが持ち去られたようです」

 

 そう言いながらルクスはエミューの脚を押しのけ、ソファーに座った。

 

「ちょっ……まあいいけども……。

 拠点っていうと、こないだRaDが花火ぶち込んだっていうグリッド?」

 

 押しのけられた脚を床に投げ出して、エミューは記憶を辿る。

 少し前、ウォッチポイントデルタからミサイルが三つ打ち上げられ、付近のグリッドに着弾した。あまりに派手な爆発だったため相当に目立ち、またRaDも隠蔽などは特にしなかったため、ある程度正確と判断して良いであろう情報がすぐに出回った。

 

「いえ、そこではなく。あれはあくまでも前線拠点のようなもので、大事なものは何も無かったようですからね。

 今回はグリッド012のようです。どうもあそこにブルートゥが潜伏していたようですね」

 

 中央氷原に存在するそのグリッドは012という番号からも分かる通り初期に造られたもので、激しい老朽化のせいでいろいろと傾いたり崩落したりしていたらしい。

 いつ崩れるかわからないということで立ち入る者は少ないし、落下物が恐いので付近の地上にすらそうそう近寄らない。少し前まで中央氷原そのものが打ち捨てられたも同然の地であったことも手伝って、後ろ暗い人間が隠れ住むには絶好の立地ではあった。

 

「それが何故氷原のC兵器絡みだと?」

 

 ミュールがかわいらしく首を傾げて疑問を口にする。確かに、今聞いた情報だけではC兵器と結びつけるには弱い。

 

「持ち出された物は例のバケモノがよく見える旧宇宙港付近に運び込まれたようでしてね。それをRaDと思われる集団が何やら弄り回しているようです。

 それからベイラムは氷原に戦力を集中させ始めましたし、アーキバスも各地で動きが活発化しています。近々何か起こるのではないでしょうか」

 

「ふーん……で、あたしたちはどうすんの?」

 

「特にどうとも。バケモノ退治に首を突っ込むと要らぬ怒りを買いそうですからね。

 依頼でもあればともかく、そうでないなら祭りが終わってから動くのが最善かと」

 

「えーつまんなーい、お祭り行きたーい」

 

「まあそう言わずに。さすがにリスクが大きすぎますから」

 

「ちぇー」

 

 脚をバタバタさせて不満を全身で表現するエミューは無視して、ミュールが問う。

 

「C兵器討伐が成功したらどうしますか?」

 

「どうしましょうね? 氷原にベイラムの戦力が集まっていますからおそらくベイラム主導で討伐作戦が展開されるのでしょうけど……それによって得られる利が少なそうなのが気がかりですね。

 例のC兵器、出回る情報を見る限りでは残骸を利用するのも難しそうですし……討伐したという名誉くらいしか得るものが無さそうです。一方アーキバスはルビコン各地で動いているようですからおそらく封鎖機構狙い、となると鹵獲品や残骸を利用しやすいでしょうね。

 ただでさえベイラムは劣勢ですから、もし両者とも作戦が成功すればアーキバスの一人勝ちになりそうで……となると解放戦線や封鎖機構がどれほど頑張る気になるか次第でしょうか。封鎖機構からは絶対に依頼なんて来ませんからね」

 

 C兵器が集積コーラルを防衛しているなんていう噂もある。仮にここで企業たちにさらなる差が開けば、アーキバスが悠々自適にコーラル探索を行うことになるだろう。

 

「解放戦線からにしろアーキバスからにしろ、依頼が来るには需要が必要……つまり解放戦線が頑張って抵抗するなり、やられてなお封鎖機構が介入するなりしないと傭兵が必要な場面が無くなるということですね」

 

「そうです。そうなるともうそこらの集落の警備依頼とか、ジャンク漁りの護衛依頼とか、そういうのしか無くなりますね」

 

「それは楽しくないですね。もし封鎖機構が弱体化したらその隙に星外に出るのも考慮しておきましょう」

 

 ――未来の話をするならば。彼らはこれからもルビコンに残ることになる。

 解放戦線は諦めず、アーキバスは痛手を負い、そして今はまだ誰も知らぬ組織の方舟は堕ち、封鎖機構は戦力を立て直して舞い戻り。この惑星はまだまだ、混乱に満ちたまま回り続けるのだから。

 

 

 




 
 敢えてハッキリと言ってしまいますが、私はゲーム内で明確になっていないことや考察や妄想――等々を「確定した事実」として発信する人がとても嫌いです。
 AC6が発売されてから2年半と少し。これまでたくさんの配信者さんたちがプレイ配信をしてくれて、大層盛り上がったように思います。最近AC6=乙女ゲームという言説で再度注目されて、プレイ配信が増えましたね。
 しかし発売当初からずっと、今日(こんにち)に至っても、居るのですよね。チャット欄で嘘とか確定してない情報とか考察とか妄想とか誇張表現とかを断定形で教える人。
「イグアスは壁越えの情報を漏らしたから作戦を外された」とか、「オールマインドはポンコツ」とか、「カーラは第二助手」とか、「アリーナのスッラ戦の回線不調はC1-249と言いかけたのを誤魔化すためにわざとやってる」とか。スッラのやつとかどう聞いても「……クC」って言ってるし、オールマインドの対戦相手紹介テンプレに沿えばあのタイミングでC1-249とか言わんし、そもそもアリーナの紹介文に第一世代強化人間だって書いてあるのにわざわざ誤魔化すかい!

 それでまあ、そういうのの中で個人的に特に腹に据えかねている言説がいくつかあります。プレイ配信がまた増えた今、私もいくつか見ているのですが、そのチャット欄でまたそうした言説を断定で教えてるのを見る機会が増えたので感情が爆発して今回のこの話を書きました。
「〇〇って言われてるけどそんなわけないと僕は思うなあ!」や「そんなこと書いてなくない!?」という主張の下、ゲームからハッキリと読み取れる事実を元にして考察したり創作したりして書いているつもりですが、お前も嫌いな奴らとやってること同じじゃねえかと言われたら反論できません。

 さて、私が腹に据えかねている言説は――まあ数えるとキリがないんですが――主な物は以下の通りです。

1. LAMMERGEIERの腕は元々翼だった(あるいは無かった)。

2. シュナイダーは空力に脳を支配されるあまりパイロットの命を軽視していて、実戦で使うには危険すぎる装甲の無い製品を売り捌いている。

3. LAMMERGEIERのプランを却下したのはスネイルである。

4. グリッド012は花火を撃ち込んだグリッドである。

5. G13は大豊訓練生くんに与えられる予定のコールサインだった。

 このうち5には今回触れていませんが、これにまつわる別の話を執筆中です。公開されるかどうかはわかりませんが。

 あと正直「9」という数字を過剰に特別視する言説もあんまり好きではないというか、そこまでなんでもかんでもこじつけて9じゃんって言いだすのやめとけよと思っているんですが、これはお話として落とし込むには扱いにくいので触れませんでした。
 AC4のNo.9サー・マウロスクなんかがそうですが(彼は自身が所属している企業の中では最高戦力でしたがそれだけです)、シリーズには9だからといって特に何があるわけではないものも普通にあります。
 ですから、「9はACにおいて最強を表しててぇ……ラスティはランク9だから絶対になんかあってぇ……V.IVをどっちもローマ数字と見做してVとIVを足したら9でぇ……621も足したら9でぇ……G4とG5も足したら9でぇ……」みたいなことを「事実」として言うのは好きじゃありません。創作ネタとかなら何とも思いませんが。
 あと「9はACでは特別だからラスティ何かあると思うんだよね」とかって皆さんが大嫌いな「ネタバレ・匂わせ」じゃないんですかね。
 私はネタバレ大歓迎ウェルカムどんどん教えてくれよっていうかネタバレされてるほうが楽しめるタイプなのでそういうのを「される」のはむしろ歓迎するところなんですが、そう言うと私がネタバレ・匂わせを「したがってる」と思われてすんごいお説教されたりします。こちらから「教えて」と言っても拒否されて作品の楽しみが減ったなあ思うこともありますし、ネタバレOK系の配信者さんとかが「このあとどうなるの?」とか聞いても答えてもらえないのを見ると我がことのように胸が痛みます。
 昨今の風潮はネタバレを嫌うにしても過剰なように感じていますが、自分の感覚で大丈夫そうなことでもネタバレ判定になり得ることは今まで生きてきて身に染みてるしわざわざ嫌がらせしたいわけでもないので、発言にはものすごく気をつけてます。
 でもネタバレ・匂わせに怒ってる人が「9は〜」のようなことは平気で言うので、最近いろいろアホらしくなってきました。あいつらブルートゥがまだ登場してない段階でも「ご友人♡」とか「素敵だ……」とか言ってるしマジで何なの。

 閑話休題。

 今回扱った上記の1〜4について、ゲーム中で確認できる事実は以下の通りです。

・LAMMERGEIERの設計段階では脚部の前肢を前腕=翼とするプランがあったが、アーキバスに却下された。

・LAMMERGEIERは試作機であり、技術実証を優先してパイロットの安全性は度外視している。

・グリッド012は陸上にあるので花火会場とは別のグリッドである。

 これだけです。
 どこにも「腕が翼だった(無かった)」とかスネイルが却下したとか出てこないんですよ。
 技術実証を優先した試作機だっつってんですよ。
 なのにさあ。あたかも事実であるかのように腕無いとかアーマードコヤとか言って「シュナイダーは頭おかしい」「珍しくスネイルに賛同できる」ですよ。
 自認シュナイダー社員の狂ったおじさんとしてもシュナイダーが頭空力なのは認めますけどねえ! 書いてないこと捏造して馬鹿にされるのは腹に据えかねるってもんですよ!!
 しかもそれをまだAC6の世界観に関して無垢な人に確定した事実かのように吹聴する。腹も立つってもんですよ!! 自認シュナイダー社員おじさんだからこそなおさら腹立つ!!
 せめて「っていう説がある」だろうがよ!! そもそもそういうのは世界観やゲーム中の描写を一通り知ってる人同士で与太話としてゲラゲラ笑うもんだろ!!

 取り乱しました。

 グリッド012にしたってちゃんとステージ見てればミサイルぶち込んだグリッドではないとわかるはずなんですよ。ミサイルぶち込んだのが「ジャンカー・コヨーテスの拠点」で、ブルートゥがコヨーテスの頭目であるという情報を得たうえで行くからそういうのが先入観になってるのかもしれないですけど。
 大型ミサイル発射支援でミサイルが着弾するグリッドはちょっと飛び上がれば根元まで見えます。ウォッチポイント・デルタ近くの海上に建っていることがわかります。
 一方オーネスト・ブルートゥ排除においてグリッド012というステージはミサイルに破壊された感じの崩壊はしてないし、下には渓谷地帯って感じの陸地が広がっていて人が居るんだか居ないんだかわからない街のような何かさえ見えます。ミッション選択画面で見られるルビコン儀においてもグリッド012は陸上に存在し、周辺の地形は中央氷原と一致します。
 なのでこれについては珍しく「絶対に違う」と言い切れるレベルで違います。ミサイルぶち込んだグリッドは012ではありません。





 ――っていう爆発しちまった気持ちをひとまず穏便に消化したいと思って、ついでにこれを読んだ人にゲーム中に書いてあることと書いてないことを今一度切り分けて考えてもらえたらラッキーだなあと思ったのでこのお話が生まれました。

 一応再度言っておくのですが、私はこの話を通して「私の考えが正しいんだ!」と主張したいのではありません。ゲーム中にそう書いてないんだから事実であるかのように断言せずに「ファンの間でそう言われてる」くらいにしとこうぜ、と言っています。あと創作ネタにする分には大いにネタにして膨らませて捏造すればいいと思っています。

 それでは、これを読んでもまだ本作を見捨てないでくれる方は、いつか書き上がるかもしれない「テスターくんがG13もらう予定だったとは僕は思えないなあ! 編」が奇跡的に書き上がったらまたお会いしましょう。
 
 
 
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