追放令嬢のスローライフ〜主目的生存戦略〜   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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メイドと騎士達についてです!

 掃除を続けながら私と一緒に付いてきてくれたメイドや騎士達の事を考える。

 

 まず魔族というのはモンスターから進化した、人類とは別種の生き物とされている。

 

 ただ神々の思惑か、どうなのか分からないが、強い魔族ほど人の容姿に近くなり、どんどんモンスターでは無く魔族同士で婚姻が進んだ結果、思考も人に近くなり、社会が成熟していき、魔王を中心とした封建社会が成立した。

 

 逆に人の始まりはエルフからとされており、エルフの血が薄まった結果、短命種である人間が生まれ、そこからドワーフや小人族へと派生していった。

 

 ちなみに獣人はこのゲームの世界では魔族側であり、獣人達は魔族と人類の混血である描写が度々されていた。

 

 さて、話をメイド達に戻そう。

 

 まずメイドや騎士達は親の世代も魔族であるので混血とかは関係無い。

 

 強いて言うなら化け猫という種族のルビーは獣人族の祖先に当たる種族であり、エルフ同様古い種族扱いされることがある。

 

 と、ルビーの話になったのでルビーから考えることにするが、ルビーは性格が大人しめで、私と同じく争いを好まない性格をしている為に、メイドという職種について、私の側仕えになった経緯がある。

 

 私に対して若干過保護な感じもするが、仲の良い友達感覚の従者である。

 

 二股に分かれた尻尾に私よりも濃い赤色の髪、肌の色は白人のような白色、猫目が特徴的で肉や魚が大好きな女の子である。

 

 一方で同じくメイドのリリンはサキュバス系の魔族で、淫魔族とも呼ばれている。

 

 インキュバスが男、サキュバスが女と男女で種族の名前が異なり、人の欲望を糧に生活している魔族で、サキュバスの彼女の場合性欲を糧にしているため、種族の多くは娼婦としての需要が高い。

 

 彼女はメイドとしての仕事をこなす傍らで男性の性処理を行う勤めをしており、騎士2人の性処理係としての任務を命じられている。

 

 まぁ性欲を糧にすると言っても性だけを食べて生活できるほど身体は強くできていないので、人より少量だが食事もしないといけない魔族である。

 

 頭と背中に小さな黒い翼が生えており、細目で右目の下に泣きぼくろがあるのが彼女の特徴で、黒髪かつ肌の色も日本人系の肌色である。

 

 で、騎士の2人はデュラハンで別名が首無し族。

 

 首の部分が炎のような物で揺らいでおり、人によって炎の色が違うのが特徴。

 

 ハンスは金髪碧眼だが肌の色は薄い青色でスポーツ刈りにしている爽やかなイケメンである。

 

 首の炎の色は赤っぽいオレンジ色で、若干チャラい印象を受ける。

 

 一方でジョンは褐色肌で青色の髪をした東南アジア系の顔立ちをしている。

 

 私との付き合いは結構長いのに、ハンスが私のことをミディア様と呼ぶのに、ジョンは私の事を今だにお嬢様と呼ぶ真面目な性格をしている。

 

 でも戦いになると勝つために手段を選ばないやり方で戦うので真面目一辺倒って訳でもないんだよなぁ。

 

 付いてきてくれた彼ら彼女らの分析は以上! 

 

 思考を切り替えて生存戦略について考えよう。

 

 近くに村でも有れば村人と連携しながらスローライフをしながら徐々に力を蓄えていくのでも良かったが、生憎一面の荒野である。

 

 となると第二王子のフレックス様から貰ったダンジョンのコアが生存の鍵になってくるだろうな。

 

 ダンジョンのコアはその人物の魔力を糧に異空間を作るマジックアイテムである。

 

 魔力総量の大きさでダンジョンで生まれるモンスターの質も変わってきて、魔王軍はダンジョンで生まれるモンスターを使役して戦争に駆り出している。

 

 他にもモンスターの素材だったり、ダンジョンの壁に鉱石が生成されることがあり、資源の調達場所としても活用されていた……が、使役するにも労力が必要だし、時間が結構かかる。

 

 それよりはポンポン自然繁殖で増える下級魔族やモンスターとの混血、そもそもモンスターを前線送りにした方が良いと判断されていた。

 

 かと言って資源地帯は魔族は十二分に保有しているため、そこまでダンジョンを増やす必要も無い。

 

 結果、高価ではあるが、戦略物資にはならないのがダンジョンのコアである。

 

 人類側は逆に凄まじく価値が高いらしいが……。

 

 現状荒野のど真ん中。

 

 鉱山があるわけでもなく、あったとしても数百年前に稼働していた砦がある場所だ。

 

 採掘できる場所の資源は掘り尽くされてしまっている。

 

 となるとダンジョンを要塞化して、人類側が勝利したとしても、ダンジョンの奥に籠って生き延びる方向にシフトするのが正解かもしれない。

 

 幸い私の魔力総量なら巨大なダンジョンが作れると思うし……。

 

 うん、ダンジョンの中でスローライフというのも良いかもしれない。

 

 できるなら魔力をより多く蓄えた状態でダンジョンを作りたいから……魔石を作って、外付け電池みたいにして、魔力総量をブーストして可能な限り拡張しよう。

 

 うん! 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、綺麗になった!」

 

 砦の内装はとりあえず補強と清掃を終えて、人がちゃんと生活できる環境を整えることができた。

 

 今は濡れタオルで身体の汚れをメイドのリリンに落としてもらっている。

 

 まぁ魔法で掃除をしていたので、私はほとんど汚れてないのだが……。

 

「ミディア様、相変わらず青色の肌が美しい。日の落ちかけた空の様っす!」

 

「それ褒めてるのか?」

 

「褒めてるっす!」

 

 そこは海の様に澄んだ青色とかにしてくれ。

 

 日の落ちた空ってほぼ黒やんけ……。

 

「胸も大きいですね。バルンバルンですよ! 私の胸より大きい! 悔しいっす!」

 

「あっ! ちょっと! 揉むな揉むな!」

 

 私前世が男だったから今は感覚がバイに近くなってるんだ! 

 

 女性に胸を揉まれると感じてしまう! 

 

「おやおや? ミディア様興奮してるっすか?」

 

「し、してない! していないぞ!」

 

「顔が赤くなってるっすよ! 嘘は良くないっす嘘はデーモンは嘘を嫌う種族じゃなかったっすか?」

 

「た、多少の嘘はつく! じゃないと中央では生き残れない!」

 

「そりゃそうっすね」

 

 いや、元々の私は確かに嘘は嫌いだったが、今の言葉含めて平気で嘘をついている。

 

 これも前世の記憶と混ざり合った変化か? 

 

「はい、拭き終わったっす。服を着せますね」

 

「ドレスじゃなくていいわよ。動きにくいし、今気心の知れたあなた達しかここには居ないから給仕服で良いわ」

 

「そういうわけにはいかないっすよ! 砦の主なんすから普段はドレスで生活して欲しいっす」

 

「そういうもの?」

 

「そういうものっす!」

 

 語尾の口調が強くなった。

 

 こういう時のリリンは結構頑固だ。

 

 仕方なく私はドレスを着させてもらう。

 

 紫色のカジュアルドレスに身を包み、3階から降りて1階に向かう。

 

 1階ではルビーが人数分の夕食を作っていた。

 

「もう少しでできますのでお待ち下さいにゃ!」

 

「ハンスとジョンは?」

 

 私の問いにルビーがスープを煮込みながら

 

「2人なら地下の井戸で体を洗ってますよ」

 

「そう、人数分料理はある?」

 

「勿論ですにゃ! 全員分作ってますにゃ」

 

 リリンも食器を並べたり、食事の準備を始める。

 

 食器が並べ終わり、リリンと談笑していると、ハンスとジョンが薄着で食堂に入ってきた。

 

「うわ! 眼福眼福っす!」

 

「ハンスとジョンお疲れ様」

 

「すみません、服を探したのですが、洗わないと着れそうな服が無かったので薄着で……」

 

 ジョンが申し訳なさそうに私に謝るが、私は気にしていないよと言う。

 

「ジョン考えすぎだって」

 

 ハンスがジョンは真面目だなと言うが、ジョンはハンスがおちゃらけ過ぎだと小言を言う。

 

 ちなみにリリンは薄着の2人に興奮している。

 

 そういう所はサキュバス族なんだなって実感する。

 

 料理はシチューとパン・ド・カンパーニュと呼ばれる楕円形のパンに近しいパンがそれぞれ並べられた。

 

 シチューは具だくさんでありクリームシチューに近い感じか……牛乳は無いので水で作られているが、さっぱりしているし、じゃがいもやにんじん等の野菜の甘みで十分に美味しく感じる。

 

「ルビー、美味しいよ」

 

「にゃにゃ! ありがたきお言葉だにゃ!」

 

 尻尾をビーンと伸ばして興奮が隠しきれないルビーだった。

 

 

 

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