ホロライブラバーズ『Undertaleを愛する者』獲得ルート 作:ヘビーなしっぽ
<…ノエルにトドメを刺したその時だった。
『残り時間20分を切りました。“ストーム”を配置します』
<そして、今度は視界中が蒼い光に包まれる。
>チ、今回もここなのかよ。
<偶然…なのだろうか。俺の場所に再び現れる様だ。
<そうして、光が収まり一人の少女が降り立った。
「はろ〜ぼ〜。…っておぉう…キミだったっけかぁ。暴れてるのって」
<現れたのは、恐らく機人の少女。
<赤の配線と、鉱物的な黒で構成された腕がカシュンカシュンと音を立てながら縦に開かれる。
「そんじゃ早速行ってみよ〜」
<なんともゆったりした口調の後、えいやぁ〜という戦場には不釣り合いな声と共に腕からロケットランチャーが放たれた。
<パシュウウゥゥ…というこれまた間抜けな音と共に、煙が尾を引きながら俺に向かって飛んでくる。
「おぅらぁよっと!」
<俺は、それをチェンソーのチェーンを飛ばし巻きつけ、明後日の方向に投げ返した。
「おぉ〜、なかなかやるねぇ」
<言うと、背中部分から、ガシュンッとギミックでも稼働するかの様な音が響き、搭載でもされているのか、ジェットパックと思しき煙を巻き上げながらフワリと2m程宙に浮くと、右の手首をクイッと上に捻った。
<するとそこから、ビィィンという音と共にビームサーベルが現れた。
「ヒャハハハハ! 俺相手に近接格闘か?! 配線グッチャグチャに掻き出されてえのか?!」
<言いながら、俺はスターターを勢いよく引く。動きの止まっていたチェンソーが、ブォオォン!というエンジン音と共に再び駆動を始めた。
<そのまま機人に向かって駆け出し、機人の足元で勢いを付けて3m程飛び上がり、大きく左腕を振りかぶって機人の脳髄目掛けてチェンソーを振り下ろす。
「甘いね」
<だが、ビームサーサーベルを翳す事によっていとも簡単に相殺されてしまった。
<機人は、拍子抜けだ。とでも言いたそうに笑うと、
「貰ったよ」
<と言った。
<直後に、機人の左手の掌の中央あたりがガシュンッ! と動いたかと思うと、そこには空洞があり、そこから大質量の火炎放射を放った。
<だが、この程度でやられる俺ではない。
<ビームサーベルと拮抗する左腕のチェンソーをそのままに、右腕のチェンソーを引っ込め、バッと手を開き言葉を発する。
>『超硬体:超反射』!
<言うと、俺の右半身周辺と機人の左腕の間にが虹色の光が割って入った。
<そしてそのまま反射壁と火炎が接触した。
<瞬間、バシィィン! と漫画の効果音の様な音がして、反射壁が火炎を押し返した。
<超反射。文字通り、どんな攻撃でも跳ね返すバリアのことだ。一度に跳ね返せるダメージと数には限りがあるが。
「あっつ…くはないけど流石にまずいかなぁ!」
<機人は言うと、再びカシュンッという音と共に空いた掌を塞ぎ、火炎放射を止めると、俺の右手を握り左手の五指からゼロ距離でレーザービームを撃ち放ってきた。
<俺は、それを視界の端に捉えながら、舌を出して大笑いする。
>ギャハハッ! 忘れてもらっちゃ困るぜ!
<言いながら、右手のチェンソーを再び生やす。レーザーが俺の手を貫通して穴が開き、そこから血が溢れ出るが知ったことでは無い。
「ッ、まずっ…!」
<機人は手を引こうとするが、そうはさせない。
<掴まれていた手を逆手に取って、機人の手首を掴み返すと、ガラ空きになった掌にチェンソーの刃が突き刺さった。
<ギィィィィン! という音と共に腕とチェンソーの間に火花がバチバチと散る。
<一瞬の拮抗の後…軍配が上がったのはチェンソーだった。
<チェンソーは、機人の腕を両断しながら食い進み、やっと寸断が止まったのはチェンソーの刃が出きった時だった。
「くぅっ…!」
<という苦悶の声と共に、左腕からバヂッ! バヂヂッ! と激しく電流が迸る。
<直後。機人は、流石と言うべきか。機械の体だからこそ放てる賞賛すべき脚力で、俺の腹を思い切り蹴り飛ばした。
>げっほっ。
<その威力故に僅かな声が生理的に湧き上がり、それと共に、俺の体は後ろに吹き飛ばされる。
<そして、俺が空中を吹き飛んでいる時に、機人は右腕を前に突き出していた。
<直後、チュチュチュチュチュチュチュチュチュチュイン!! というもはや一生聞かないであろう擬音と共に大量のレーザービームを撃ち放ってきた。
>チッ、クソッタレが!
<言いながら俺は右腕を突き出し、レーザービームと俺の間に反射壁を滑り込ませる。
<ギャギャギャギャギャギャギャン! というまたもや微塵も聞かない擬音と共に、殺到したレーザービームは反射され、機人の方に打ち返される。
<だが、既に先程までいたところに機人の姿は無い。
「今度こそ貰ったっ!」
<俺の背後にいたのだ。背中のジェットパックが大量の炎を吐いている。瞬間移動の如きスピードで移動したのだろう。
<軽く振り返って見れば、機人は右腕のビームサーベルを俺に振り翳していた。
<背後である為、腕の可動域を超えていて、反射壁は移動させられないし、仮にもしそれができたとしても、結局前方から飛ぶレーザービームに蜂の巣にされてしまう。
<チッ、と舌打ちを一つ溢すと、俺は口を開いた。
>”ニューオーダー“発動!:『機人のビームサーベルは機械不良を起こして爆発する』!
<その言葉に反応し、突如として機人の腕から伸びていたビームサーベルがシュウウンと音を立てながら霧散し、直後にビームサーベルが伸びていた右手首がボン! と爆発を起こした。
「ぅえぁ?! あわわっ!」
<突如として腕が爆発した為に、機人は反射で腕を引いた。
<それと同時に、レーザービームが止まり、俺は地面に足をつけると、バックステップで背後に飛んだ。
>けっふ…。
<と同時に軽く血を吐く。
<ニューオーダーの代償だ。
<俺はまだ、ニューオーダーを完全に使いこなすに至っていない。
<一つ“新秩序”を書き加えると、軽くだが内臓にもダメージが行ってしまうというデメリットが存在している。
<故に、ジェビルから乱用禁止を言い渡された俺の切り札の一つだったのだ。
<俺は忌々しげに舌打ちを溢す。
<こんなヤワなことに切り札を使わされた事に対する苛立ちだ。
<俺は苛立ちを隠せず、胸のスターターを連続で引く。
<ブォン! ブォン! ブォォォォン!! と荒ぶった様にチェンソーが駆動し、騒がしいエンジン音を立てる。
<俺はチェンソーのチェーンを飛ばして、慌てた様子で着地を試みる機人を絡めとると、腕を後方に引いて機人を引き寄せ、機人の胸に頭のチェンソーを思い切り突き立てた。
「ぅええぁっ?! げっほ! ッッッッッッ!?」
<機械にも関わらず、まるで人間の様に呻き声を発する機人を他所に、俺は頭をグリグリと回し、胸の中央部に刺さったチェンソーを回転させた。
>クソが。
<そして悪態を吐く。
<機人には、人間で言う心臓部に”コア“と呼ばれる核が存在していて、それを破壊する事で機人の動きを停止させる事ができるのだ。故にそこを狙ったのだが……。外してしまった様だ。ちなみにコアは予備さえあれば何度でも復活できる。故に、戦争機としての人造量産型機人が多数製造されていたりもする。
「出会って数分もしない女の子の胸に頭埋めるのは流石にダメだと思うなぁ?!」
<俺は頭のチェンソーを胸から抜くと、右足で蹴りを入れ、直後に左足でも蹴りをぶち込む。
<ドゴンッ! ドゴンッ! 2回分の衝撃が音として現れ、機人が爆速で後方に吹き飛んでいく。
>殺し合いの真っ最中でその言葉は御法度なんじゃねェの?!
<そう叫びながら、俺は言葉を吐く。
>『悪魔召喚:蛇の悪魔』
<すると、着地した機人の真横に巨大な蛇が姿を現し、ドビュンッ! という音と共に動き出すと、機人の脇腹…いや、胴体に噛み付いた。
「いっっっっっっつぅ?!」
<蛇の歯は、機人の首と、ふとももの付け根あたりにかけてを噛み付いていて、もう胴体丸ごと口内に突っ込まれていた。
「鬱陶…しいなぁ!」
<言いながら機人は、右腕を蛇の頭に付け、ゼロ距離で火炎放射をぶっ放した。
<蛇の顔面が焼け焦げ、力無く口が開かれ、機人は脱出に成功する。
<だが次の瞬間には、機人は顔を真っ青に染めた。
<理由は…
>『幽霊族:指鉄砲!』
<と言う声と共に、俺はチェンソーをしまった両腕を突き出し、指先から光を放った。
<”指鉄砲“…。妖力と魔力を指に込め、レーザービームよろしく撃ち出す技だ。
<ドババババババババババババババババババババババババババババババババババババ!!! という音と共に、ガトリンク砲の様に撃ち出される指鉄砲に、機人は頬を引き攣らせながらも、右腕を横向きに前に向けて突き出して、俺の反射壁の様に発光するシールドで指鉄砲を受けた。
<ガギャギャギャギャギャギャギャ! という独特の衝突音が響く中、俺は再びスターターを勢いよく引いてチェンソーを生やし、チェンソーを稼働させると、ショートカットで背後に周り、その隙だらけの機人の背中に右のチェンソーを思い切り力づくで突き刺した。
<背中とチェンソーが一瞬だけ拮抗するも、瞬く間にチェンソーは背中を貫通し、今度はしっかりとコアを捉える。
<コアを貫いた瞬間、機人の体がビグっと震え、その後力無く地面に倒れ伏した。
<俺の耳には、ブォオオオオオォォォォォォォ…というエンジン音しか届いていない。
<ふと、俺は声を上げた。
>ギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!
<それは、勝利の咆哮であり、相手を侮辱する笑いだった。
<壊れた機械、腑を引き摺り出された死体、首をちょんぱされた死体、焼け焦げた死体、もはやカケラしか残っていないサイコロ兎。そして高笑いするチェンソーを生やした男。
<死屍累々。まさにその言葉がピッタリだ。
<そして、俺は言葉を紡ぐ。
>『悪魔召喚:サメの魔人』
<言うと、足元から足と目がが6つ着いた巨大なサメが現れた。
「アハハハ! 父様父様! や〜っと出してくれたァ! 待った甲斐があるゥ〜!」
<そう言いながら足をバタバタと騒がせ、飛び跳ねるサメの背に俺はヒョイとジャンプして馬乗りになる。
>行くぞビーム。
「ハイ! 父様!」
<俺が声をかけると、ビームはまるで陸上を“泳ぐ”ように走り出した。
<何処へ行くのかって? 決まっている。
<糸を切りやがったアイツのところに行くんだ。
side 潤羽るしあ
私は今戦場の端っこのあたりを歩き回っている。
勿論。一人じゃない。
淡い。でも何処かドス黒さを感じる紫色の光を纏うアンデッド…通称ふぁんでっどさん達をたくさん連れている。
もちろん、ただ歩き回っているわけじゃない。
出会った敵は見逃していない。
それに、さっき変な…糸? が私を殺そうとしてきたから切ってやった。
この程度でるしあを倒せると思うなんて何処の腑抜けだろう。
るしあは自身満々にそう思う。
その思考に反応してか、ふぁんでっどさん達がゆらゆらと横に揺れた。
それを片目で見ながら私は中心部に足を進める。
先程の放送を聞くか限り、残りざっと10人くらいみたいだし、このまま隠れて、漁夫って勝つのも忍びない。だから、真正面から叩き潰してやろうということだ。
我ながらなんて完璧な作戦…!
そう思ってなるべく早く足を進める。
道中は、誰にも出会さなかった。
でも、塵の山はあった。
そこかしこに。
丁度回収直前のゴミ置き場の如く、大量に。
その上で、何かが騒いでいた。
何が何だか分からない中、ふぁんでっどさんを一人向かわせる。
すると、あっという間に頭と腕から刀を生やした人に首を刎ねられて殺されてしまった。
「えぇ…」
思わず声が漏れる。
だって、あの子だって弱いわけじゃないから。
みんな強化させといてあるから、一般生徒達よりは圧倒的に強い。
それに、一人じゃ敵わないけど大人数なら強い人にもそれなりに対抗できる。…まあ時間稼ぎくらいにはなる。
のはずが、いとも簡単に首を刎ねられたふぁんでっどさんは…とても哀れだった。
るしあは学んだ。あれには手出しちゃダメ。
そう思って、ゆっくりその場を離れて、今は校庭にいる。
たくさんのふぁんでっどさん達が窮屈そうだ。
……と、その時だった。
校舎の壁の一部が吹き飛び、破片があたりに舞い散る。
ドゴオオオン! という何かが猛烈な勢いで突っ込んできた音がした方を見てみると、そこには頭と両腕からチェンソーを生やして、サメに乗った人がいた。
凄い見た目だ。全身血だらけ。着ている黒いロングコートも恐らく返り血と見られる血まみれで、その下のシャツも血でいっぱいだった。
そんな事を思ってる中、化け物は口を開けた。
「お前だな? 糸切りやがったたわけは」
化け物はサメから飛び降りながら言う。
「…糸………。ああ、あれ。貴方だったのです?」
たらりと頬を伝ってくる汗を無視して返事をする。
気配からして、なんとなく分かる。
彼は確実にるしあより格上だ。数段。なんてもんじゃ無い。数十段も。
冷や汗が顎を伝って地面に落ちた。
だって、彼から溢れ出るオーラは尋常じゃない。
それなりに距離があるのに、気を抜いたら意識が飛びそうになってしまう。
彼は、ふぁんでっどさん達を見ると、ニヤァと口を裂いて嗤った。
そして何か言う。
「『創造:骨兵』『創造:血兵』『混合創造:骨血兵』『創造:半骨半GOOP人狐兵』『創造:骨地龍(二足龍)』『創造:骨地龍(四足溶岩龍)』『創造:骨龍兵(双刃二足龍)』『創造:骨飛龍』『創造:骨龍鮫』『創造:土墓骨蜘蛛』『骨GOOP創造:白骨女兵』『GOOP変化:GOOP MONSTER』」
と。
その言葉の後に、彼の足元から背後に向けて影が伸びると、その中からたくさんの“化け物”が現れた。
骸骨に、血管だけで構成された骸骨みたいなの。骨と血管が混ざり合った骸骨みたいなの。狐の頭をした、猫背で黒い液体と骨でできたやつ。足が黒い鎧に覆われて、両手が双剣みたいになってるやつ。体の中が溶岩見たいのでドロドロに溶けて、骨の体をした龍みたいなやつ。骨だけでできた怪物。骨だけでできた空飛ぶおっきな龍。空飛んでるなんか骨と黒いのでできたおっきいサメ。土の体に頭蓋骨が一個と腕が4本ついて、土の上に墓石がある蜘蛛みたいなの。体のほとんどが白くて、ところどころ黒い女っぽいの。口とか目とか腕とかいっぱい生えた真っ黒なおっきいのとか。
いっぱいいた。
そいつらも、纏う気迫が段違いだ。
恐らく、ふぁんでっどさん達じゃ勝てない。絶対に。
「…降参なのです」
そう言うと、るしあの体が光に包まれて消えた。
side サンズ
<糸を切った犯人は、バトロワ前に挨拶をした潤羽るしあという少女だった。
<というかステータス的に彼女しかあり得なかった。
<まあ敵対したすぐに降参したんだが…。まあ確かに今しがた俺が呼んだ軍勢とは、俺も戦いたく無い。
<血兵は、全身が血管で構成された兵士で、その手に握った剣で攻撃をしてくる。骨兵と、骨血兵も同じ様なものだ。人狐兵は、圧倒的な俊敏さとパワーがあるし、骨地龍達は、それぞれ溶岩を吐いたり、双剣でバカみたいなパワーを活かした攻撃をするし、その頑丈さ故にかなり有能な盾になる。骨飛龍は、空からグリッチブラスターを吐いて存在を消そうとしてくるし、骨龍鮫は死角からいきなり噛み砕こうとしてくる。土墓骨蜘蛛は、カサカサと這い寄ってきて、足の腱を切り裂いて転ばせてきたり、頭蓋骨で噛み付いてくるし、白骨女兵は魔法が得意で気づけば蜂の巣になっている可能性もある。そして極め付けはGOOP MONSTER。こいつは、影に潜り込んで、完全な死角から数多の口で噛み千切ってくる。
<降参するのが身のためだ。
<そう思考を巡らせていると、ふと、俺の体も光に包まれ出した。
<だが、攻撃された形跡などは無い。恐らく潤羽が最後の生き残りだったのだろう。
<まあそりゃそうか。
<だって、ビームに乗りながらチェンソーで敵切り捨てまくってたの俺だし。数丁度13人だったし。
<と思っている内に、俺は現実世界に返された。
順位
一位 W.D.サンズ
二位 潤羽るしあ
三位 白上フブキ
戦績
一般生徒撃破数:157
ホロメン撃破数:6
最終順位:一位
キル数:一位
撃破ポイント:314P
救助ポイント:0P
総合得点:500点中498点
ッッッッッッッッッっっしゃやオルァアアアアアアアアアアア!!!!
どうだ! 見たゴルァアアアアアア!
っと、騒ぎすぎましたね。
まあ何はともあれ、初戦優勝です。YAGOOから表彰状貰って帰りましょか。
「表彰状。W.D.サンズ殿。あなたは今回のバトルロワイヤルにおいて、見事一位に輝きました。その栄誉を称えて、ここに表彰します……ホロライブ学園長、YAGOO。おめでとう、素晴らしい戦いでした」
>……あー…アリガトウゴザイマス?
<こういう場になれない為、カタコトにはなってしまったが、一応返事をする。
<その言葉に、YAGOOは微笑むと、裏の方に引っ込んでいき、進行役の先生が出てきた。
「えー、皆さんお疲れ様でした。今日はこのまま帰宅となります。それでは、解散!!」
>…ああ、疲れたな…ジェビルとの模擬訓練以来か…ここまで能力使ったのは。
<そんな事を思いながら、体育館から出る。
<……そういえば。バクを教室に置いてきたままだった…。
<教室まで戻ってバクを取りに行く。
「おいサンズ! お前オレの事忘れてやがったな?!」
<バクを取るや否や、バクはぎゃあぎゃあと声を上げた。
>あーあーうるさいうるさい。
「置いて行かれたオレの気持ちを考えろ! 馬鹿野郎!」
<騒ぐバクを置いて、俺は階段を下り、外に出る。
>……あ。
<体育館に差し掛かったあたりで、視界の端に、開戦前に挨拶をした一団を発見する。
「ねえ〜! サンズって人強すぎるんですけど〜!」
「船長もそう思うワ…」
「私も。こっちに戻されて、キルログ見た時めっちゃびっくりしたもん」
「よ、予想外…だったね」
<と、そんな事を言っている。
<行ってみるか。
>heh、呼んだか?
<星街の後ろからにゅっと現れると、全員がビクッと肩を揺らした。
>あー。……改めて……いい戦いだったな?少しでも違えば、優勝はお前らだっただろうな。
「「「「いやいやいやいやいや」」」」
「そんな事ないよ?!」
「船長達が君に勝つなんて夢のまた夢なんだワ…」
「無理無理無理無理無理」
「ッスゥー」
>そ、そうか…。まあ何にせよ。今日はありがとな。
<戦いの中で……中? ……中で、こいつらとの絆が深まった気がする。
+宝鐘マリンからの好感度が大幅に上がった。
+宝鐘マリンとの関係が『友人』になった。
+星街すいせいからの好感度が大幅に上がった。
+星街すいせいとの関係が『友人』になった。
+常闇トワからの好感度が大幅に上がった。
+常闇トワとの関係が『友人』になりました。
+湊あくあからの好感度が大幅に上がった。
+湊あくあとの関係が『友人』になりました。
>んじゃ、俺は帰らしてもらうとするよ。じゃあな。
<話を続ける一団にそう言って、俺はその場から離れた。
<それから少し歩いて、校門から学校を出ようとすると、門の横に開戦前に話した百鬼が立っていた。
>よう百鬼。調子はどうだ?
<軽く笑いながら言うと、百鬼は一瞬肩をビクッと震わせ、怯えた様な表情をしたが、こっそりと俺の顔を確認すると、開戦前に挨拶をした時の様な表情に様変わりした。
「まったく! サンズ様強すぎだ余! 先に言って欲しかった余!」
>あー、そうかい?そいつはありがとさん。
<確かに俺、百鬼のこと速攻で倒してたからな…悪いことしたか?
>でも、お前のあの刀捌きも中々のもんだったぜ。
「み、見てたの?!」
<言うと百鬼は、よもや見られてはいるまいと思っていたのか、驚いた様に言った。
>ああ、師匠の獲物は刀じゃないんだが、師匠の捌き方以外であんなに上手いのは初めて見た。
<そう言うと百鬼は、頬を緩ませ、嬉しそうに微笑んだ。
「そ、そう?」
>そうだよ。それに、キル数はほぼ俺だったろ?俺以外でキルできてたやつなんてあんまりいないしな。
「ぅへへ…」
<百鬼は少し顔を赤くしながら笑い出した。
<それからふと顔を上げ、学校の敷地内に設置されている時計を見ると、百鬼の緩んでいた頬は元に戻り、一瞬顔が暗く落ち込んだ。
「ぁ、サンズ様、余もう行かなきゃ」
>そうか? それじゃあな。
<百鬼の重苦しい表情が気になったが、百鬼はすぐに笑顔を作ってそう言った。
「またね!」
<百鬼はそう言って手を振りながら、俺の家とは反対の方向走っていった。
「なァサンズ。早く帰ろうぜ?」
<黙っていたバクが再起動し、そう言った。
>ああ、そうだな。
<言いながら、俺は百鬼の走っていった方向とは反対の方向に歩を進めた。
<あいつらと別れ、俺は帰路についた。
<そして、改めて俺は自分の掌を見た。
<先程までチェンソーが生え、血がこびり付いていたいた俺の手は、まるでそんな事無かったかの様に綺麗だった。
<出番が無かったデビルズナイフをスリと撫でた。
<ジェビル曰く、デビルズナイフは使用者が使用すればする程、”意識“が宿るそうだ。
<比喩などではなく、実際に。デビルズナイフが言葉を発したり、動いたりする様になるらしい。
<何故、急にこんな事を思っているのかと言うと、実際、デビルズナイフまだ意識を持っていないからだ。
<俺自身が強すぎて、殆どの役無しだった防具達もそうだ。
<ここ数週間で、ジェビルに叩き込まれた格闘技の数々。
<殆どの出番は無かった。
<というか、そんなもも使おうものなら、恐らく俺は一瞬で敗退していただろう。
<何が言いたいかと言うと…俺が弱すぎる。と言う話だ。
<能力的には通じるかもしれないが、俺“自身”が弱くちゃなんの意味もない。
<俺はジェビル鍛錬のハード化を乞う事を胸に誓った。
「ククク、随分百面相してやがるなァサンズ。小皺が増えちまうぜ?」
>お前のその減らず口を縫い付けてやってもいいんだぞ?
「やめろよ?絶対にやめろよ?フリじゃねェからな?!」
>へいへい、わーってるよ。
<バクとそんな冗談を言い合いながら歩みを再開し、家まで歩いて行った。
<………玄関の戸を開けて、バクを専用の置き場(この間作った。廊下の端に線を書いてバクの家と書いただけの場所)に置き、台所へ歩く。
<昼抜きなら俺とて流石に腹も減る。
<メニューは……。特になんてこともない。ただの家にあった食料品だ。
<冷蔵庫の中にあった物を適当に貪り食いつつ、廊下に出てバクに手を突っ込み、中に保管した賞状を取り出す。
>……優勝…………か。
「よかったじゃねえか。それとも何か?優勝じゃ不満か?」
<ケラケラと笑いながら言うバクに返事をする。
>そんなわけないだろ。
<ぼんやりとしながら賞状を見つめる。
<皆。想定していたよりも弱かったな。…いや、それなりに強くはあったんだが…。
<そんなことを思う。
<ジェビルからの試験として、イメトレを課せられているのだ。
<イメトレで倒せた相手ならば、現実世界でも倒すことができるそうだ。
<だから、イメージした。今まで出会ってきたチンピラや、強そうなステータスをした奴。そしてジェビルも。
<ジェビルには、幾ら挑戦しようとも勝つことができなかった。
<それ故、生徒達もジェビルと同程度と予想していたのだが……。お門違いだった様だ。最後のあいつ以外。
<アイツは、他の奴とは違って真っ先にリタイアを選んだ。力量の差を痛感したからだろう。アイツと戦うことはできなかったが、アイツは…恐らく化けるだろう。数段。なんてもんじゃない。数十段。アイツの努力次第では数百段も。
<少なくともアイツだけは、用心しなくてはいけない。
<そんなことを考えながら、貪っていると、いつの間にか今手をつけられそうなものは全て無くなっていた。
<存外疲れた。今日は休もう。
あっ、終わりましたね。
濃いいいいいい……とても濃いいいいいいいいいいいいいいい…。
そして面白いですね。とっても。
丁度いいので、今回はここで終わりましょう。それでは!
今更なんですけど、誤字とか、話の繋ぎおかしいとかを見てなかったので何かあればクレームください。
それじゃあ…誰がいいかな…。
じゃあバクでいいかな?行きましょう。
バク
種族:バックパックの人外
基礎スキル:剛力×70 天性の肉体×73 敏捷×69 頑健×67 限界突破×53
追加スキル:超剛腕 超高速移動 巨大人外化 暴飲暴食 半永久飢餓 グラトニー 悪食 人外食欲 合体能力:同化 異空間的腹量
専用スキル:人外捕食
トラウマスキル:オレを置いて行くな 火炎恐怖症
巨大人外化:いのちの食べ方の小説読めば分かる。
暴飲暴食:腹が満ちても尚、食べ続けることのできる能力。通常時の3〜5倍食べられる。重さに換算して、約2トン程。
半永久飢餓:人外を食べない限り腹が満ちることのないバッドステータス。人外を食べることで、その人外を消化し切るまでの間なら腹は満ちるが、腹持ちが悪い為、案外すぐにまた腹が空く。
グラトニー:リムルのやつ。
悪食:暴飲暴食と似た様な感じ。ただ、こっちは食べれば食べるほど自らに筋力上昇などの脳筋なバフがかかる。
人外捕食:人外を捕食できる能力。
同化:サンズ君と合体し、戦うことができる能力。タイムリミットがあるが、それがどれくらいかは分かっていない。同化中は、サンズ君はバクの能力も扱うことができる様になる。
1から考えるとこが多かったので楽しかったですねぇ…(ゲス顔)
まあいいです(よくない)
それでは。次の話でお会いしましょう。さようなら。