ドラゴンボール -アフターアース-   作:モンスターどんぐり

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第十一話です!

いつも閲覧ありがとうございます!
相変わらず変な文章だと思いますが温かい目でよろしくです!


摩擦

 

 

 

精神と時の部屋での修行も3ヶ月程の時間が経過していた。

 

この3ヶ月間でロータスが得た物は、舞空術と小さな気功波。

舞空術と言っても自由自在に飛び回れるものでもなく、ただ空中を浮遊するだけのものに過ぎない。

気のコントロールに関しては主にデンデが教え、戦闘術は18号に教わっている。

18号の戦闘術は武術とは違い、必殺の拳。つまり負けない為の格闘術では無く、確実に相手を殺める術の為、あまりデンデとしては気が乗らないのである。

 

「違う!そうじゃないし、遅い。ここだ、アタシのアゴを狙ってみな。」

 

メキメキと頭角を表し、成長スピードも桁外れに早いものの、荒削りな部分も多い故に18号の指導にも力が入る。

 

ロータスは跳躍して18号のアゴ目掛けてパンチを打つが、腕を組んだままスルリとかわされ空中で叩き落とされる。その後何度も繰り返し狙いを定めて渾身の一撃を浴びせようとするが、全て空振りに終わってしまい、しまいには無防備な尻尾を握られる始末。

 

 

 

 

「ロータス、気を高めるんだ。何度も言っているようにただ力を込めたらいいって訳じゃ無い。自分の『気の認識』は既に出来ているんだから、後はそれを引っ張り出すんだ。」

 

たまらずデンデがアドバイスを告げるが、まだ気のコントロールも完璧とは呼べない上に、戦闘力自体発展途上な状態な為、パンチをお見舞いするどころか18号に触れる事すらも出来ない。

 

 

 

そして18号は尻尾を握ったまま、力無く地べたにひれ伏しているロータスを上から眺めていると、ある疑問とちょっとした好奇心が生まれた。

 

 

「…そう言えば大猿のバケモノってどんなのなんだい?アタシは又聞きでしか聞いた事が無いから知らないんだ。見せてみな、ロータス。」

「18号さん。大猿への変身は満月が必要なのです。1700万ゼノを超えるブルーツ波という特殊な電磁波を目から吸収する事で変身が可能になるみたいです。」

 

以前ベジータに大猿変身へのメカニズムを聞いた事のあるデンデは、もうひとつの情報を口にする。

 

「一部のサイヤ人は、パワーボールというエネルギーを星の大気と混ぜ合わせる事で擬似的な満月を作り出す事が可能なようです。果たしてそれが我々にも出来るのかどうかは不明ですが…。」

 

孫悟空や、ベジータ程の達人の大猿化実験ともなれば全力で反対するデンデだが、ロータス程度の大猿化なら18号でも軽く捌けるだろう、と安心し反対はしない。むしろその逆でデンデ自身も大猿に多少の興味がある。そして何よりも自由自在にいつでもどこでも大猿化出来るようになるのはロータスにとっても強みとなる。

 

「じゅ、18号さん…そろそろ離してよ…。」

 

話に夢中で尻尾を離すのを忘れていた18号は、ようやくここでロータスを解放した。

 

「ロータスにはそのパワーボールってのは作れないんだからさ、デンデ、アンタやってみなよ。優秀な龍族とか言うやつなんだから出来るだろ?どうせ外じゃ17号とピッコロがよろしくやってるってのに、アタシは顔色の悪い宇宙人と小猿の相手ばかりでいい加減つまらないのさ。アタシにもたまには戦わせな!」

 

『顔色の悪い宇宙人』というのが少し引っ掛かったデンデだが、前回ロータスが地雷を踏んで無惨な姿になった事をしっかり覚えている。

何も触れないでおこうと思い、デンデは「わかりました」とだけ言って手のひらを上に向け意識を手に集中させた。

『ブルーツ波』という電磁波も、『ゼノ』という単位が地球換算で幾らになるのかもわからないが、満月から発せられるエネルギー体のイメージを浮かばせる。

 

 

ブウン。という音がしたかと思うと、デンデの手のひらからは気の集合体が出現した。しかし何故かパワーボールを生み出した事でゴッソリと体力を消耗し息遣いが荒くなる。普段、気の体外放出を行ったところでそこまでの体力を消耗する事はない為、本当にここぞの時の切り札だと実感した。

 

 

「弾けて、混ざれ…!だったかな?」

 

デンデが宙に舞い上げたパワーボールは激しい閃光を放ちながら空中で爆散した。辺りの空間や光が、爆散したパワーボールを中心にブラックホールのように集まりだしひとつの光の塊となった。

煌々と輝く光の塊は空中で完全に静止し、その場にいる全員が一瞬その眩しさに目を瞑る。

 

 

 

ドクン。

 

 

 

光の塊を見つめたままのロータスの鼓動が、この殺風景で無機質な空間にこだまする。

 

 

 

ドクン、ドクン、ドクン。

 

 

 

 

18号とデンデは、ロータスの体外に放出された異様な音の正体がこの少年の鼓動音と認識するまでに1秒と掛からない。

 

 

ドクン、ドクン、ドクン、ドクン。

 

 

バキバキバキッと骨が軋み出す音と、息遣いの荒くなってきたロータスは次第に苦しそうに唸り声を上げ出し、ツヤツヤだった肌からは想像し難い程のおびただしい量の体毛が生えて来た。

 

 

 

「こりゃあちょっと想像以上かもねぇ…。」

 

18号がポツリと一言漏らすがロータスの変化は止まらない。

先程まで18号の腰の辺りだったロータスの身長は既に大きく上回り、ゆうに20メートルはあるであろう高さにまで成長した。

 

 

グウゥゥゥウ…!!

ガアアアアアアッ!!!!

 

 

完全に変身を終えたロータスは、両手を天高く上げとんでもない音量での咆哮を上げる。

 

デンデはそのとてつもない爆音に耳を塞ぐが、なまじ耳の良いナメック人にとっては苦痛以外の何物でも無い。

 

「あぁぁぁ…!!み、耳が…!!」

 

両耳を押さえ苦悶の表情を浮かべるデンデを尻目に、18号の表情は次第に緩み出し遂には笑い声を上げ出した。

 

 

「あっはっはっはっ!!カッコいいじゃないかロータス!さぁ、遠慮はいらないよ!アタシにひと泡吹かせたいんだろ?その力存分に使ってみな!!」

 

 

先程まで腕を組んでいた18号は、ショータイムの始まりだと言わんばかりにようやくその腕を解き、構えを取る。

 

 

グギャアァァァァ!!!

 

再びロータスが咆哮を上げ、今までとは桁違いのスピードで18号を捕まえに行く。真っ白な大地を蹴り上げ、真っ白な砂埃を巻き上げながら突進して来るロータスから回避する様子も見せず敢えて捕まりに行く。

 

巨大な拳で18号の全身を握り、万力のように力を込めるロータス。

食いしばった歯からはギリギリと気味の悪い音が漏れ、その毛深い腕からでも分かる程の青筋が立ち、渾身の力を込めて殺しにかかっている。

 

グギギギギギ…!!

 

機械が軋む音か、大猿の歯軋りかデンデにはわからない。

 

戦闘力こそ大した事は無いが、その圧倒的な存在感と威圧感に一歩二歩と後退りしたデンデは、フリーザと相対した時の事を思い出し汗が吹き出る。

しかしその恐怖とは裏腹に、拳の中から18号の笑い声が聞こえて来る。

 

 

「あっはっはっは!!いいよいいよ!戦闘民族と語るだけの事はあるじゃないか!もっとアタシを楽しませてちょうだい!」

 

 




17号だ。

大猿のバケモノか、俺も一度見てみたいものだな。
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