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カルゴの動向は常に伺っていたデンデとピッコロであったが、肝心の残りのドラゴンボールの回収をレーダーが無いまま、いかにしようかと路頭に迷っている時にナイスタイミングでの18号からの連絡。
-----アタシが残りのドラゴンボールを回収するよ。ドラゴンレーダーはここにある。
高速飛行中の18号は、ポケットから取り出したレーダーを確認しながら着実に目的地へと距離を詰める。それは同時に、迫り来るナメック星からの訪問者との衝突を意味している。
「ピッコロさん…18号さんは仇打ちのつもりなんじゃ…。」
「あぁ、十中八九そのつもりだろう。しかし妙なのは、ヤツがこの短時間の間に何故か大幅に気を減らしている…。俺達もこのままここでじっと待っている訳にはいかない。ロータス、俺達も18号を助太刀に行くぞ。最悪の初陣だが、最高の経験を積む良い機会だ。行くぞ。」
「当然です!!絶対に18号さんを死なせる訳には行きません!!」
ピッコロとロータスはすぐさまオーラを纏い一瞬にして神殿から飛び立った。
目的の場所まではかなり飛ばしても1時間はかかる。フルパワーで飛ぶ事での気の消耗は免れない、それでも二人は惜しみなく気を使い仲間の元へと全速力で向かう。
18号とカルゴはお互いを視認出来る距離にまで接近していた。
両者は数百メートルの間隔を開け正対している。
数百メートルの間隔が開いているとは言え、音速を超えたスピードで迫り合う両者はほとんど一瞬にしてお互いの表情が見える距離にまで詰め寄る。
最初に仕掛けたのは18号。
17号同様にエネルギー消費を気にする事はしないフルパワーのパワーブリッツを真正面に放つ。
音速から放たれた凄まじいエネルギー密度のパワーブリッツだったが、カルゴは一瞬にして高めた気で全身の筋肉を肥大化させ、雄叫びを上げなら手刀で弾く。
しかしパワーブリッツの後を追うようにして隠れていた18号は既に間合いに入っている。
間合いに入った18号は、カルゴの脳が自身を認識するよりも早く拳のラッシュを浴びせ、ダメ押しの一撃でいとも簡単に地面に叩きつけた。
「これは始めましての挨拶だよ。」
数十メートルの高さから叩きつけられたカルゴは巨大クレーターを作り、その中心からゆっくりと起き上がって18号を睨む。
殴られたダメージにより折れた歯と、血液の混じった唾を吐く。
「貴様、さっきのヤツと似ているな。血縁者か何かか?…まぁそんな事はどうでもいい。俺も暇じゃないんでな、さっさと片付けてやる。」
「17号の事かい?アイツは弱虫な弟だからね。まだ他に何か知りたい事でもあるかい?地獄への行き方ならすぐに教えてやるよ。」
地上と上空で睨み合う両者の間にはタダならぬ雰囲気が漂い、張り詰めた空気に付近の生物は危険を察知して逃げ出した。
焦りと不安を抱えたカルゴはフルパワー出力を出し渋っていたが、目の前の相手が一筋縄では行かない事に苛つき、躊躇いを捨てた。
「ガアァァァァァァ!!!!」
カルゴのフルパワーは大地を揺らし、気の概念の無い一般人ですら寒気に襲われ、背筋が凍る。
最大出力に到達したカルゴの初動を18号は視認する事すら出来ない。
急に地面が抉れたと思った瞬間に、18号の呼吸は止まる。
自分の身に何が起こったのか理解出来ないまま前髪を掴まれ、強固な膝が顔面に突き刺さる。
鼻の骨が嫌な音を立てて折れ、垂れた鼻血が顎を伝って地面に落下する。
「ふぅ…。重たいねぇ。けどスピードはアタシの方が上だよ。」
垂れた鼻血を拭いながら再び構えを取り、カルゴのスピードを更に上回った攻撃を仕掛ける。
17号をはるかに凌駕する18号の攻撃スピードと正確性は、確実にカルゴにダメージを与え続け、同時にカルゴもスピードこそ18号に劣ってはいるものの、膨張した筋肉から放たれる強烈な打撃もまた確実なダメージを与える。
体勢を崩されてはすぐに反撃に移り、お互いに血飛沫を上げながら殴り合う。
18号の体力そのものは無限であるが、体へ受け続けたダメージは蓄積され、徐々に身体機能が低下し出していた。
-----マズイね…、だんだん体の動きが悪くなって来た…。仕方ない…。やってみた事は無いけどアレをやってみるとしようかね。
18号は何かを思い付きカルゴと大きく距離を取り、両掌を開き額に当てがった。
「はぁはぁ…。な、なんだ…?何をしている…。」
肩で息をするカルゴとしてもこの間は好都合となり、追撃を仕掛ける事はしない。
「太陽拳ッ!!!」
18号の額からとてつもない光量の光が放たれ、気の存在しない18号の動きを視覚に頼るしかないカルゴには絶大な効果があった。
「ぐあぁッ…!!」
一瞬でも隙が生まれればいい。
カルゴが怯んだとほぼ同時に左手でパワーブリッツを放つ。
しかしこのパワーブリッツは囮に過ぎない。
更にパワーブリッツを放った直後に18号は右手を真上に上げて、掌を開く。
ゆっくりと大きく円を描きながら、掌に集約させたエネルギーを限りなく薄く延ばす。
薄く伸ばされたエネルギーの塊は円盤状となり、超高速回転を始めた。
それによって巻き起こる風に18号のミディアムヘアがふわりと揺れる。
-----弱っちいクリリンじゃあ、このクオリティでは作れなかっただろうね。
「アンタの形見だよ。」とでも言いたげにニヤリと笑う。
「気円斬ッ!!!」
パワーブリッツの後を空気抵抗がほとんど無いにも等しい超気円斬が猛追する。
「くだらん小細工をーッ!!!視力を奪おうとも、俺の聴力はお前達人間のモノとは訳が違うッ!!」
視力を奪われたカルゴは迫り来るパワーブリッツの存在を音で認識している。
ゴオォォォ…
着弾する直前、左足を軸に右足を引く。
ゴゴオォォォ…!!
バチン!!激しい衝突音を響かせ、完璧なタイミングで蹴り上げたパワーブリッツは地球外へと消えて行った。
ヴヴ…
-----なんだ!?なんだこの音はッ!?マズイぞ!!蹴り上げた気弾の音に掻き消されて…
「グアァァァァ…!!?」
カルゴは蹴り上げた足を元の位置へ戻しながら謎の音の存在を認識するが、時既に遅し。
この頃には視力もぼんやりと回復し出し、ほんの微かに見えてしまったが故、咄嗟に顔を守ろうと出してしまった腕を爆速の超気円斬に切断される。
腕の切断により数ミリ軌道がズレたのと、回避行動中だった事が幸いして、間一髪のところで首は守られた。
「グアァァァァ…。き、貴様ぁぁぁ!!!ゆ、許さん!!!許さんぞぉぉぉ!!」
「フンッ。男が喚くんじゃないよ、みっともない。緑色の肌が青くなって来てるよ。」
戦闘力という数字上の話だけで言えば、圧倒的にカルゴの方に分がある。
しかしその戦闘力を上回る程の経験値が18号にはある。
戦闘力を急に手に入れたからと言って、今まで鍛錬をしていなかった者が超達人を倒すのは簡単ではない。
「再生出来るんだろう?さっさとしな。」
18号の鋭い瞳は普段以上に冷酷なモノへと変わっていた。
18号だよ。
特に無いけど、筆者は忙しいみたいだね。