炭治郎と緑谷がゴンと三つ子でハンター試験 作:書けって言われたんだ
ゴン達はドーレ港にたどり着いた。
「これ、みんなハンター試験受ける人達だよね」
「今になって緊張してきたよ僕」
「すげぇ人だな えーと、ザハン市に向かう乗り物は……」
炭治郎の言葉に、試験を受けるんだと自覚がようやく出来たのか出久が緊張すると話す。すごい人だと言いつつ、目的のバスをレオリオは探す。
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「船長!!いろいろありがとう!!元気で」
ゴンは船長にお礼を言っていた。
「うむ。達者でな。最後にわしからアドバイスだ」
山の方を指さして話す。
「?」
「あの山の一本杉を目指せ。それが試験会場にたどりつく近道だ」
「わかった、ありがとう!」
喜ぶ。ゴンは船長から試験会場への行き方を教えて貰っていた。
「安心しなジン。お前の息子はいい子に育ってる。でもあまりにいい子に育ちすぎて長男には殴られるみてーだから、気をつけな」
その様子を一人の男がじっと見ていた。
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「そりゃおかしいぜ 見ろよ、会場があるザハン地区は地図にもちゃんとのってるデカイ都市だぜ。わざわざ反対方向の山に行かなくてもザハン直行便のバスが出ているぜ。近道どころかヘタすりゃムダ足だぜ」
「彼のかんちがいではないのか?」
船長に教えて貰ったことを素直にゴンはみんなに話した。
レオリオとクラピカはすぐ間違いじゃないのかと否定したが、炭治郎達は違った。
「あの船長、ウソを話すようだったらすぐ匂いで分かるし、見てたけど本当のことを話してくれてたと思うよ」
炭治郎の言葉に賛同するように、出久も違和感があったんだよねと納得して話す。
「むしろバスの方が違和感感じてたんだよね。こっちに行ったらよくないことが起きるって予感がして。あーすっきりした。別ルートがあったんだ。そういうことか」
「兄さんたちがそう言うなら大丈夫だね。兄さんたちの勘、よく当たるから助かるよ。」
ゴンがニコニコと。兄たちが言う言葉に安心したように。
ウソだろとレオリオが驚いて話す。
「どんな直感だよ。匂いでウソが分かるってのもやべーし。ちょっと信じられねぇ。ゴンよ、お前少しは人を疑うことを覚えた方がいいぜ。オレはバスで行くことをすすめるね」
「そっか。残念だけど、気を付けて。無理強いはしないよ」
じゃあなとみんなと別れようとするレオリオを無理に止めようとしないゴン。
それを見て炭治郎は、レオリオが心配になったのか止めに入るが無視してレオリオは行ってしまう。
「俺はレオリオさんもこっちに来た方がいいと思うけどなぁ」
「余計なお世話だつーの……おい、クラピカ。」
クラピカもバスの方に行くと思っていたレオリオはクラピカの反応を見て驚いた。
ついてこない。
「私は彼らについていくよ。船長の言葉……というよりも。彼らについていくといいことが起きそうだ。彼ら全員の行動に興味があるね。しばらく彼らにつき合ってみるさ」
「けっ 意外に主体性のねー奴だな。オレは地道にバスで向かう。じゃーな、短いつき合いだったが元気でな」
しばらくたって。バスが来ず、聞き耳を立てているとバスは一台も目的地に到着してない話を聞き、慌ててレオリオはゴン達を追いかけることになったのだった。
「待て待て待て待ってくれよ!!オレも混ざらせてくれ!頼むよー!」
実に切実といった感じだった。
人がいない街に入っていく。滅んだ街のように静けさが佇んでいた。
「不思議な街だ。なんで隠れてるかわからないけど、大勢いる。気を付けてみんな」
「うん。気をつけるよ、ありがとう炭治郎兄さん」
炭治郎の忠告に、ゴンは礼を言う。
「な 何でわかんだよ。そんなこと。」
「息づかいがそこら中から聞こえてくるじゃないか」
「うん。衣ずれの音もするし…かくれてるつもりかな」
クラピカもむしろなぜわからないんだと言った様子でレオリオに忠告する。
「ふ、ふん。あいにいくオレは普通の人間なんでんな」
「まぁ。普通はわからないよね。……でてくるよ」
出久は苦笑いしながら、忠告する。
すると大勢ぞろぞろと老婆を中心にでてきた。
この村の村長だろうか。
「ドキドキ2択クイ~~~ズ!!」
パチパチと拍手がおきる。ゴン達は思わずシーンとしてしまう。
「お前たち……あの一本杉を目指してんだろ?あそこはこの町をぬけないと絶対に行けないよ。他からの山道は迷路みたいになってる上に、凶暴な魔獣のナワバリだからね。これから一問だけクイズを出題する。考える時間は5秒間だけ。もし間違えたら 即失格。今年のハンター資格はあきらめな」
試験の内容を老婆は淡々と話していく。
「む」
「なる程、これもハンター試験の関門の1つか」
クラピカ達は理解して、試験に挑む。
「①か②で答えること!!それ以外のあいまいな返事は全て間違いとみなす」
「おい、ちょっとまってよ。この三人で一問ってことか?もしこいつが間違えたらオレまで失格ってことだろ!?」
レオリオが連帯責任であることに気付いて、ちょっとまってと遺憾の意を示した。
いやいやとクラピカは呆れながら話す。
「あり得ないね。むしろ逆の可能性があまりに高くて泣きたくなるよ」
「でも3人のうち一人が答えを知ってればいいんだから楽だよ。」
「む。確かにそーだけどよ」
「それも試験なのかもね。冷静に行こう」
炭治郎がまぁまぁと止めに入ると。
背後からずっとつけてきた男が呆れてさっさとやらせろとようやく話しかけて来た。
「おいおい 早くしてくれよ。何ならオレが先に答えるぜ。へへへ 悪いな坊主。港でちょいっと立ち聞きしちまってな。」
「何を?」
「船長との話だよ」
「ずっとつけてきた人だ」
老婆がゴン達にどうするか話を聞く。
「どうするかね?」
「……ゆずろうぜ。それで問題の傾向もわかるしな。」
「お先に。(バカめ、先に行って道にいっぱいワナを仕掛けてやるぜ)」
「それでは問題。お前の母親と恋人が悪党につかまり一人しか助けられない。①母親②恋人どちらを助ける?」
「!?」
一同、この問題に困惑した。
確かにハンターとして活動するなら、大事な問題なのかもしれない。
もし本当に同じような状況でくわしたら、どうする?
どっちも助けるなんて、本当にできるのだろうか?
炭治郎も、出久も考え込んだ。
出久は即答で、どっちも助ける以外ありえないと言い切りそうだったが、こらえた。
それは炭治郎もそう答えたかったが、試験の内容が、内容だった。
あいまいな回答は許されない。
①と②で答えること以外許されない。
それ以外のあいまいないな返事は全て間違いとみなす。
矛盾した内容の試験に、黙るしかなかった。
どうしても答えろと言われたら、今回の試験は諦めるしかないだろう。
出久と炭治郎は頭を抱えた。
しばらく考えて、先に男が答えた。
「①!!(本当は恋人に決まっているが、この方がババア好みの答えだろう)」
「なぜそう思う」
「そりゃあ~~母親はこの先にたった一人だぜ。恋人はまた見つけりゃいい」
老婆は他の者たちと集まって話し合ったあと。
「通りな」
とだけ言って男を通した。
「(合格、とは言ってない?ということはさっきの回答は正解じゃないのか)」
「(じゃあ、やっぱり。沈黙が正解の可能性があるね)」
と二人が黙っていると、レオリオは我慢できずに怒り出した。
「ふざけんじゃねぇッ!! こんなクイズがあるかボケェ!!こんな問題、人によって答えは違うし「正解」なんていう言葉でくくれるもんでもねー!! ここの審査員も合格者もクソの山だぜ!!オレは認めねーぞ。オレは引き返す!!別のルートから行くぜ!!」
「ふん、もう遅い。クイズを辞退するなら即失格とする」
「レオリオさん!」
「何だよタンジロウ!まさかこんなふざけたクイズ続けろってのか」
「待ちな!(この長身の男とツンツン頭の少年以外は気付いてるようだね)」
レオリオに質問の意図を伝えようとした炭治郎は老婆に止められる。
「これ以上のおしゃべりは許さないよ。ここからは余計な発言をしたら即失格とする!!さあ答えな。①クイズを受ける ②受けない」
「①だ!!」
試験に挑みたいクラピカはすかさず①と発言する。
「(気付けレオリオ!!l簡単なトリックだ!!タンジロウも気付いて止めに入ったけど、余計なことは喋るなと言われてしまった。この様子だとイズクも気付いてるはずだ。ゴン!!お前にも聞こえたはず、ならばこのクイズのからくりに気付くんだ)」
老婆が等々次の問題を話だした。
「息子と娘が誘拐された。一人しか取り戻せない。①娘②息子どちらを取り戻す?」
レオリオは等々ブチギレた。
終了までのカウントダウンの間に、終わったらぶん殴ってやると意気込みまくっていた。
「ぶ――。終了~~~!」
終了と同時に老婆に木片で殴りかかろうとしたレオリオは炭治郎に止められた。
腰に忍ばせてあった刀で。
クラピカも止めようとしたが炭治郎の方が動きがはやかった。
抜刀する必要はないと感じたのだろう、鞘で木片を受け止めていた。
「なぜ止める」
「落ち着いてくださいレオリオさん!!」
「い――や激昂するね。手土産ににこのババアの素っ首持って会場へ乗り込むぜ。すかした審査員共を全員ぶっとばして説教してやる。ハンター!?くそくらえだ。こんな腐れた商売はなくしちまった方が世のためだ」
「もう俺達は合格してますよ!」
「せっかくの合格を棒にふる気か?レオリオ」
「!? 何?」
炭治郎とクラピカの言葉に、レオリオは困惑する。
「我々は正解したんだよ。レオリオ。沈黙!!それが正しい答えなんだ。いみじくもキミが言っただろう「正解なんて言葉ではくくれない」と。そのとおり、このクイズに正解なんてない!!しかし、解答は①か②でしか言えないルールだ。つまり、答えられない。沈黙しかないんだ」
「しかし、さっきの野郎は……」
「通れと言っただけだ。正解だとは言っていない。さっき彼の悲鳴が聞こえた。おそらく魔獣におそわれたんだろう。つまり、この道は正しい道じゃないのさ」
「……」
「その通り。本当の道はこっちだよ。一本道だ二時間も歩けば頂上に着く」
「………バアサン、……すまなかったな……」
「何をあやまることがある。お前みたいな奴に会いたくてやってる仕事さ。がんばっていいハンターになりな。」
「……ああ」
「ゴン、合格したよ。僕達」
出久が、ゴンに合格したことを伝えるが、ゴンはずっと考え込んでいた。
炭治郎がゴンの様子を見て仕方ないねと話す。
「ずっと本気になって考えてるね。うん。この問題、本当にもしそうなった時、どうするかとか言われても実際どうなるなんてその時の状況次第だ。間に合ったとしても両方死んでしまってるかもしれない。」
「この問題の意図に気付かなかったから、両方とも助けるに決まってるって言いそうになったもんね僕達」
「そうだね。言いそうになって、違うって逆に気付けれたけどね」
「ゴン、そろそろ戻って来てよ」
出久がそう言うと、集中が切れたのか諦めたようにゴンが話した。
「ふぅ~~~ダメだ!どうしても答えがでないや」
「合格したよ、僕達」
「え?何で?」
「そういうひっかけ問題だからね」
「わかるけど。ずっと考えてたんだ。もし本当に大切な2人のうち1人しか助けられない場面に出会ったらて。兄さん達は強いから、どっちも助けるなんて言えるけど。オレなんてまだまだだからさ。どっちも助けたいけど助けれなかったらどうしようってずっと考えてた」
「場数を踏むしかないね。助けられなかった時は自分までダメになってしまったらいけないよ。でないと、足元を救われて自分も死んでしまうから」
「炭治郎兄さん……うん。気をつけるよ」
「炭治郎兄さんと同意見、かなあ。僕もそう思うよ」
ゴンに言われて、思わずシーンとなってしまうクラピカとレオリオ。前世で仲間の「死」を経験してきた炭治郎と出久。炭治郎から注意を受けて納得するゴン。試験管の老婆は驚きを隠せなかった。
「(この3人はともかく、この2人は戦場慣れしすぎじゃな。だからこそこのクイズの意図にも気付けたし、まるで熟練のハンターのようじゃ。ふむ。この3人はこの2人がいるうちは大丈夫だろう。)」