“それ”が見つかったのは少し前のこと
勘当された禪院甚爾の息子、伏黒恵が禪院の相伝術式である十種影法術を持っていたことがわかったことがきっかけだった
当の本人を迎え入れることは五条悟のせいでできなかったものの、これを受けて禪院家にとある考えが浮かぶ
もしかしたらあの男の子供にはほかにも相伝、もしくは呪術の才能を持つ者がいるのではないか
禪院甚爾はヒモである
何人の子供がいるかはわからないが、伏黒恵だけということはないだろう
そんな考えのもとで行った捜索、その結果として
ちょうど天涯孤独となっていたところを引き取られた“それ”の名は
小鳥遊 継
所持術式 投射呪法
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禪院直哉は不機嫌だった
強さという面で尊敬する禪院甚爾の子を探す
それを聞いた時はうれしくなるとともによくあの頭の固い爺共がそんなこと許したなと思ったものだが
見つかった子供が自分と同じ術式を持つ“女”が、父である当主禪院直毘人に気に入られたという話を聞いて気に入らないと思っていた
そして今現在その気に入らない女が自分の妹になると聞いて文句を言うついでにその女がどんな顔をしているのか拝みに行ってやろうと思っていた
二人はこれまで女のほうが引きこもり気味だったりしてかおあわせもしていなかった
当主の部屋の襖の前
中から楽しそうな声が聞こえる
「…り鉄腕ア〇ムは名作だな!」
「そうですねぇ!このクオリティを毎週放送してたんですよね」
「今でこそ当たり前だが最初に始めたのはこれだからな」
「あっ、ほらここ問題のシーンですよ」
「おお!そうかここがなあ......パッと見ただけではこれがたった……」
聞いているだけで件の女が気に入られている理由が解るようではあるが
ずっとここで聞いているわけにもいかない
「親父、はいるで」
襖を開けると中にはテレビの前で胡坐をかく直毘人と
その胡坐の上に座る小学校低学年いってるかどうかくらいの幼女がいた
「おう来たか直哉、ほれ自己紹介せい」
こちらを見て笑う直毘人に促され、幼女が笑顔で口を開く
「初めまして、継と申します!趣味は漫画とアニメの鑑賞と制作です!よろしくお願いします、旦那様!」
正面から見た継は、たしかに父親の面影がある
「……まあ親父がコイツかわいがってるのはわかったわ。ところでなんや俺の呼び方。旦那様ァ?」
その疑問に直毘人が答える
「ああ、言っとらんかったか。お前まだ決まってなかっただろう、許嫁」
その時、直哉に電流走る
「おい、親父まさか」
「もっといい相手が見つからん限り、お前の嫁は継だ!」
ニヤニヤと楽しそうな顔で笑いながら告げられた言葉に
「……はあぁぁぁぁぁ!?」
叫ぶことしかできない直哉だった
禪院継
旧名小鳥遊継
現在7歳 11月3日生まれ*1
父親には会ったことはないが、母からよく似ているといわれ“殴られている”
当時名付けの際に甚爾がそこら辺にあった漫画から名前を取ったらしい
かなり早熟で変わった子供だった
殴られても泣きもせず笑っていた
気味悪がった
母親が漫画が好きだったので小さいころからよく読んでおり、そのうち書くようになった
はじめてアニメのア〇ムを見たときにどうして絵がうごくのか疑問に思い、仕組みを調べた
その時すごい技術に興奮し、そのテンションのままアニメを作ろうと絵を描く
枚数を適当に二十四枚として書き上げ、ふと冷静になった彼女が思ったことは
「どうやってうごかそう」
だった
アニメは絵が素早く切り替わることで動くことは覚えたが、映写機がいることはすっかり忘れ去っていた
なんならパラパラ漫画の存在も知らない
この4歳児の頭には“アニメは絵をたくさん描かないと作れない”ということでいっぱいだったのだ
何とかして動かしたかった継は「なんとかなれーッ!」と念を送ってみた
そのときである
なぜか床に重ねて置いてあった24枚の絵が
1フレームに一枚捲られたのである
結果としてそこそこうまくかけた24枚の絵は0.4秒のアニメーションとなった
これが継が初めて自分の術式を使った瞬間だった
「いや待てや」
本人の今までの話を事前調査書を見ながら聞いていた直哉はツッコミを入れた
「本来投射呪法は自分に使うもので絵とかに使うもんやないんやけど」
「え?こういうものじゃないんですか?」
「まだ呪力操作を練習させていただけで術式については後回しにしとったが……」
今度何が出来るのか確認したほうがいいだろう
報告書が提出されたのは今朝のことだったので直毘人も知らなかったらしい
とりあえず続きを読み上げる
といってもあと少ししか書かれていないのだが
「えー、『その後継が禪院の血を引くことを知った呪詛師が禪院家に売りつけようと誘拐を計画、禪院の者が到着した時には襲撃者2名と母親が死亡していた』……これこいつがやったんか?」
それを聞いた継は笑顔で
「はい!なんかうるさかった不審者とついでに母を殺しました!」
「母親のほうもお前かい」
2人の呪詛師と母親は運がなかった
徹夜で絵*2を描いてテンションがおかしくなっていた彼女は、最近気付いた力*3を込めて放たれた身長差の関係で鳩尾に突き刺さる右ストレートで偶然黒閃が発生、油断していた相手は防御をしておらず内臓破裂
さらにテンションが上がりもはや発狂しているような継はその辺にいた母親を人質に取った呪詛師を躊躇なくかめは〇波*4で母親ごと攻撃、とどめとしてライダーキック*5で腹をぶち抜いた
母親は気絶しただけでまだ生きていたがなんとなく首を折った
この後禪院の部下が来て保護された
「ちなみになんで母親も殺したか聞いてええか?」
「尊敬するとこ一つもない私を産んだだけの女ですよ?ついでにやっちゃいました!」
ふっ、と内心笑う
こいつ今までの女共とは違う、イカレてやがる
「わかった、お前を女とは思わんどいてやる」
禪院直哉は禪院継を見据えて言う
「お前は確かに禪院の“呪術師”や」
継の名前はヒョウタンツギから
誕生日は手塚治虫さんと同じに設定しました
次書くなら主人公のスペックの話になると思いますが書くかは未定