野原しんのすけは勝ってきた
あらゆる困難がしんのすけを襲った
不条理な悪人 理不尽な大人 どうしょうもない現実
ソレは彼自身の【小ささ】も相まって彼には更に大きく見えたことだろう
だけど自分の恵まれた力そして周りにいた仲間たちの力を借りてどんな敵にも最後は勝ってきた
そして最後に戻っていたのだ安心する場所に
家族と友達のいる場所に
野原しんのすけは傷ついてきた
勝ち目のない戦い 変えられない結果 お別れ
ソレは彼の心に傷となって残り続けている
彼自身の【小ささ】も相まってソレは一生のものだろう
だから知っているのだ
悲しい人の気持ちを泣いてる人の気持ちを
彼には自分と同じく苦しもうとしている人間を放っておけなかった
だから支えてくれた人達の存在が嬉しかった
あれ?オラって小さかったんだっけ?
そう
野原しんのすけはもう5歳ではない
成長したのだ
大きくなったのだ
そしてこれからも成長して大きくなるのだ
発展途上
しかししんのすけの心にはあの頃と変わらないものが宿っている
変わらない心のままに何をしてきたのか
変わらない心のまま何を成してきたのか
ソレは単純で
誰にでもできることではない
成長した手は自分より小さな手を握り引っ張っていく
成長した足は今まで間に合わなかったものに追いつく
成長した背中は自分がされてきたように誰かを背負っていける
ソレを教えてくれたのは
手を握って一緒に歩いて背負ってくれた
【家族】と【友達】と【大事な人達】
しんのすけはずっと思ってきた
頭にいつでも浮かんだのは彼の原点
彼の【オリジン】
だが今それが失われようとしている
なくなろうとしている
他でもない自身の終わりによって
それをしんのすけが受け入れるはずがない
ではどうするのか
それはしんのすけが何度もやってきた事だった
どんなに辛くても苦しくても痛くても悲しくても
もうお別れは嫌だから
オラは、、、、死なない
まだ、、死んでない!
オラはまだ!
みんなと一緒にいたい!!!
それを心の中で叫んだ時 頭に流れたのは【忘れていた全て】
しんのすけは喪失すら吹き飛ばして走り出す
父ちゃん、母ちゃん、ひま、シロ
最初は家族だった
その次は既に思い出している友達とソレに連なる者たち
風間くん、ネネちゃん、マサオくん、ボーちゃん、サキちゃん、あいちゃん、チーター、よしなが先生、まつざか先生、あげお先生、園長先生、園長先生の奥さん、黒磯さん、みんなの母ちゃん
もう止まらなかった
じいちゃん、ばあちゃん、むさえちゃん、まさえおばさん、ロボとーちゃん、おまたのおじさん、廉ちゃん、ナナ、レモンちゃん、つばきちゃん、マタ、タミさん、ななこお姉さん、忍ちゃん、となりのおばさん、ロベルトくん、四郎君、埼玉紅さそり隊、おケイおばさん、アクション仮面、カンタムロボ、ぶりぶりざえもん、師匠、代々木くん、スンちゃん、ルルお姉さん、トッペマ、たまゆらのオカマさん、お色気のお姉さん、、、ジャッキー、ビクトリアお姉さん、カロリーナ先生、スマホちゃん、町長のおじさん、マリアッチ、レインボー仮面、シリリ、ランちゃん、チシオちゃん、風子ちゃん
出会いの一つ一つがしんのすけを強くした
その出会いが今のしんのすけを作った
たとえこれから何十年経とうとも忘れない
もう二度と忘れない
だから立とう
もう5歳じゃない
やれることもできることもたくさんある
だから救おう
今燃え上がる心のままに
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「芦戸!」
「うわあ!」
「ハハハ!!この程度かよ!!」
アシッドマンを展開しているにも関わらずマスキュラーの拳は何層にも重なった筋肉で溶ける前に芦戸を殴り飛ばしてしまう
「楽しませろよ!!」
マスキュラーが叫んだその時
「〜、、〜〜、、、」
「「「!?」」」
3人の耳に何かが聴こえた
振り返った先に見たものは
「〜、、、、〜〜、、」
何かを口ずさみ血まみれで立ち上がるしんのすけだった
「しんちゃん!?」
「立たないで!死んじゃう!!」
二人は心配の言葉をかけるその時
「また破ってやるよ!!」
マスキュラーが駆け出した
二人が逃げろと言う前にしんのすけの真正面に到達
二人が絶望に青ざめる
「潰れろ!!」
マスキュラーが拳を繰り出した
その拳は横にずれた
「は?」
意味がわからなかった
今何をした?拳が当たる前に奴の手のひらが真横に当たり拳がずれた?
力ではない
そして見た
しんのすけの顔は
笑っていた
「思い出したぞ」
そして
「ア〜クション仮面正義の仮面〜」
「何のつもりだ!!」
マスキュラーは再び拳を振るうがソレも横にずれた
「な!?」
何が起こったのかわからない
しんのすけは掌を当てて起動をずらした
それは名前のある技だったその名は
「みっつみだらに猫手反発!」
しんのすけはカンフーの構えを取る
「ちょっとやられちゃったけどもう大丈夫!」
しんのすけは切島と芦戸に向かって笑った
「オラはもう身体のでかい男の子ですから!」
5歳のしんのすけを越えた最強の男・今のしんのすけがついに動き出した
「ファイヤーーーーーー!!!!!!」