彼女は雄英高校ヒーロー科 優等生
家族は父 母 弟 妹
しっかりものの長女でクラスメイトにも頼りにされることも多い
数々の修羅場を乗り越え成長し
今や歴とした実力派
冷静で落ち着きのある彼女は今
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未知の状況に困惑しまくっていた
しんのすけに抱えられ
どこに行くのかもわからない
謎の体温上昇がとまらない
無意識に胸の前で腕を交差させる
「しんちゃん!いったい!」
そしてしんのすけが止まったのは
演習場だった
「え?」
「梅雨ちゃん!!手伝って!!」
「なにをするの?」
「訓練!!!」
それは少女から仕込まれた訓練の再現だった
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柔軟
リンボーダンス的な動き
縄跳び
記憶の中にあるものを片っ端から試していく
「もっと、こう、なんか、似てたら」
「、、、、、、その子の髪の色とか分かる?」
「え?、、、茶髪、、いや金髪!」
「少し試してみるわ」
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カメラルーム
「なにやってんだアイツら」
「慌てる必要はないみたいだね」
「良かったですわ」
「何かあったらマジでなにしてくれようと」
「落ち着けよパープル」
クラスメイトはカメラ越しに二人を見ていた
「見て!梅雨ちゃんが!」
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蛙吹梅雨
個性 カエル
カエルっぽい事は大体できる
長い舌
跳躍力
毒
そしてそれはしんのすけに手錠をハメた技の応用
(髪色を保護色で変える!)
「!」
その金髪を見たとき
しんのすけは確かに思い出した
その少女との思い出を
「、、、、、レモンちゃん」
「それがしんちゃんが思い出そうとしてた名前?」
「、、、うん」
しんのすけはこの世界に来て初めて
そう初めて人を明確に思い出せた
レモンちゃん
本名じゃないけれど
自分の大切な友達
一緒に危機を乗り越えた友達
「梅雨ちゃん」
「なに?しんちゃん」
「少し、、、、、あっち向いてもらえる?」
「!」
それは真剣な声だった
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「カメラを切れ」
「あぁそうする」
「え!」
それは切島と峰田の声だった
「何となくわかるだろ、、、爆豪でもそうすると思うぜ」
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蛙吹はしんのすけに背を向ける
そして
聞こえてきたのは
何かを噛みしめる声
あぁそっか
普段の言動と雰囲気でわからなかったけれど
しんちゃんも泣くのね
しんちゃんも悲しむのね
不安になって
寂しくなって
それでも男として
人に涙を見せたがらない
しんちゃんもひとりの男の子なのね
思い出すのはクラスメイトが離れたあの時
今の彼と重なるあの時の彼とよく似ているわ
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それはまだ雄英高校から遠い場所
人目を忍んで彼女は歩く
彼女を求めて
自分の理解者を求めて
自分の好きすら超えながら
「お茶子ちゃん、、、、、もうすぐ会えるね」