「お兄さんデクくんのお友達?」
「イヤさっきヴィランって言ったろ」
しんのすけが目の前に右半身を壊されながらこちらを殺そうとする怪物を前に死柄木に質問した
「でもさっきすごかったぞ!一瞬でデクくんの所に行ってそのままポーンって!」
「あぁ俺にはあいつのサイドキックの設定があったからな、それでだ」
ちなみにしんのすけの近くには蛙吹とポニーがいる
突然の死柄木にしんのすけを守ろうと二人の間に立つ
そしてしんのすけはなんにも考えてなかった
すると死柄木が
「別にオーバーホールと戦う必要はない」
「お?」
「ようはこの世界作ってる神様もどきを殺せばこの世界の設定であるあのオーバーホールも消滅するってことだろ?なら中ボス無視してラスボスに行くほうが効率的だ、、、全クリにこだわってんなら話は別だが」
「ごめんもういっかい言って♡」
「死ね」
そんな事をしている間にオーバーホールが腕を振るってあたりを破壊する四人はその場を離れるが
「ヒーローには協力しねぇがお前には協力してやる」
「え!オラのファン!?」
「死ね」
オーバーホールが必要に迫る、だが二人はまるで意に介さない
痛みがなくなったしんのすけも特に何も無い死柄木も会話をしながらその即死レベルの攻撃をひょいひょいと躱していく
あの二人だけ強キャラ感が違った
「お前に協力するのはこの世界を創った気に食わねぇやつをぶっ壊すのとそして、、、仲間が世話になったからだ」
「仲間?」
死柄木弔は【オール・フォー・ワンの培養心臓】を通じて今までの物語の記憶を見た
つまりしんのすけがこの世界で戦ってきた戦記と乗り越えてきた物語を知っている
そして今繰り広げられる戦いが壊理の奪還と元の世界への帰還が目的であることも
「トガと荼毘がお前の世話になった、、、だからお前は俺のサポートをしろ俺がこの世界をぶっ壊してやる」
「良くわかんないけどぶっラジャー!」
「私達のこと置いてけぼり?」
「お!?」
しんのすけの隣りには目つきを鋭くした蛙吹とまだ困惑が抜けきれていないポニーがいた
「まだ状況が掴めないんだけど?」
蛙吹は死柄木への敵意としんのすけの態度に心がモヤモヤしていた常に冷静な彼女からは考えられない行動だった
ただでさえ死柄木にはUSJの時に殺されかけているというのにその死柄木としんのすけが仲良くしているように見えるのが気に食わない当然だった
すると死柄木が
「お前、トガに似てるな?」
「なっ!!?」
死柄木的には大したことはいってないなんとなく思った事だが蛙吹には衝撃的な言葉だった
今更トガヒミコに悪感情など無いが
ナイフ突きつけて好きだと言ってくるのと同類?
蛙吹梅雨はフリーズしそうになった
「あぁそれオラも思ってた」
「!!?!!?!!?」
そしてとどめを刺された
フリーズした蛙吹はポニーが回収して再び戦いに移る
「お前は俺と来い、上のドラゴンのもとに行く俺が連れてってやるからその間俺を守れ」
「死柄木!」
緑谷が死柄木に向かって叫んだ
言いたいことが色々ありすぎて咄嗟に叫ぶことしか出来なかった
「お前とのサイドキック契約はこれで打ち止めだ」
そして死柄木はしんのすけを連れて円環状の個性で浮遊して上へと向かっていった
オーバーホールは二人を狙う
しかし死柄木は付かず離れずの距離でオーバーホールを上に移動させるように動く
「最後の破壊だ」
死柄木は笑っていた
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
死穢八斎會タワー・上空
「クソが」
「「やはり二体一ではどうにもならなかったな」」
爆豪は更に身体を切り刻まれ血を多く流しすぎていた
グラントリノが抜けた穴はやはり大きかった
その時だった
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!
「「「!?」」」
死穢八斎會タワーの方から音がした
そして
大きな音を立てて最上階が壊れた
中から飛び出してきたのは死柄木としんのすけとオーバーホールそして緑谷達
タワーにいた全員がそこにいた
爆豪が驚きで口を上げていると
死柄木が爆豪の前に現れた
「よう相変わらずやられてるところが似合うな」
「!、、、てめぇは!」
爆豪は目の前の死柄木が本物だと気づいた
その驚愕を無視して死柄木は質問した
「お前から距離を取ってたのはどっちだ?」
「!」
突然の質問だったが爆豪はすぐにその主旨を理解した
「右の方だ」
「良しオッケーだ」
偉そうな態度に苛つきながら爆豪は質問を返した
「つまり右のドラゴンには近づきたくねぇなにかがあるこの状況で理由があるとしたら」
「この世界の【核】」
死柄木は言葉を続ける
「恐らく腹の中に【あのガキ】がいる手元が一番安全だからな」
つまりソード・キル・ドラゴンズの片方の腹に【壊理】がいる
「、、、、、てめぇはどうする気だ」
聞きたいことも言いたいことも山程あったがまずはそれを聞いた
「おいおい俺を誰だと思ってやがる」
死柄木は笑いながら答えた
「俺は史上最悪の敵、死柄木弔だ」
「あの〜良くわかんないからもっかい最初から」
かっこよく名乗ったのに台無しにされた
爆豪はそれを鼻で笑った【ザマァ】と顔に出ていた
殺してやろうと思った
そうこうしている間にもオーバーホールが攻撃してこようとするが緑谷達が止めている
「「何者だ!」」
そんな空気を無視して2頭のドラゴンから百を超える蛇腹剣が放たれる
そして前に出たのはしんのすけ
「ギンギン!」
ギンギンが結界を作り蛇腹剣を防ぐ
「「野原しんのすけーーーー!!!」」
それがしんのすけと認識した瞬間更に勢いが増す
あまりの勢いに結界越しでも気圧される
「おい俺が足場作ってんだ役に立て踏ん張れ」
「ずっと上から目線ですなー!お兄さん!」
ドラゴンズはしんのすけ目掛けて一極集中で狙い続ける
だからこそ【隙】が生まれた
「「がぁ!」」
下から素早いなにかがドラゴンを襲撃した
2頭揃っての悲鳴に襲撃したのは二人
つまり
グラントリノと意識を取り戻した志村菜奈だった
「今だ続け!!!」
死柄木がツッコむそしてしんのすけと爆豪がそれに続く
ドラゴンズは咄嗟に蛇腹剣を出したが爆豪の爆破としんのすけの金の矛で死柄木に道を作る
死柄木の狙いは【壊理がいない方】崩壊を使えば彼女を巻き込みかねないのでそちらを狙った
後からうるさいのがいるからだ
緑谷達が上を見上げる
そして目に映るのは彼がヴィランに立ち向かう光景
「雑な続編を作ってんじゃねぇよ小物が」
死柄木がドラゴンズの片方に触れた
バキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキ!!!!!!
一頭のドラゴンが音を立てて崩れ落ちていく
もう片方のドラゴンがそれを止めようとするが
「アクションビーム!!!」
「APショット!!!」
「「はっ!」」
しんのすけと爆豪の遠距離攻撃とグラントリノと志村菜奈の拳がそれを阻む
そして
ドラゴンの片割れが散り散りになった
ピシピシピシピシピシピシピシピシピシピシピシピシ
「「「「「!?」」」」」
「何だ!」
「空が割れた!?」
片割れが倒された瞬間空にヒビが入り割れようとしている
ダークの片方がいなくなったことによりこの世界のバランスが崩され維持できなくなったのだ
そして
バキィ!
「お兄さん!!?」
「な!!?」
死柄木の身体にもヒビが入った
「やっぱりこうなったか」
死柄木は本物ではあるがこの世界に生かされていた存在
この世界がなくなれば死柄木も消える
遠くのほうで緑谷出久と志村菜奈がこちらを見ている
その目を見開いて
それをひと目見た後死柄木は
「恐らく元の世界に戻るあのドラゴンは世界に戻るなり暴れするだろうから倒すのもガキを救出するのもお前らがやれ」
ただ簡潔に状況を説明した
地面の街もヒビが入り消えていく
未来であり架空の世界が消えていく
死柄木弔も消えていく
「俺が復活しなくて良かったな」
笑いながら
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ごめんもう一回言ってくれる?お兄さんの話難しくてわからない」
「ーーーーーーーーーーーーーぁ」
最後に決めて消える
しんのすけにはそういうの関係なかった
「ここは!!?」
「お師匠!?」
「俊典、、、、」
緑谷出久・オールマイト・志村菜奈
そこはワン・フォー・オール継承者が集まるイスのある場所だった
そして何故かしんのすけもいた
恐らく深い関係者だからだ
殺したくなった
メンツがメンツだけにピリッ!とした空気が流れるが
「あれ!?オラの分のイスだけないぞ!?」
「あ、しんちゃんワン・フォー・オールとは関係ないからか」
「私の使いたまえ」
「ありがとオールマイト先生☆」
しんのすけのいつも通りにピリッ!とした空気が緩和した
「はぁ、、、、まぁいいせっかくだから聞いておくぜ緑谷出久」
「!」
死柄木が緑谷に目を向けた
「心臓の流れ込んできた記憶で元の世界に色々あったことは知ってる、、、だがお前はどうなんだ?ワン・フォー・オールを早くに無くしたお前はこれからどうすんだ?無個性に優しい世の中じゃねぇだろ」
死柄木が聞きたかったのは緑谷出久の今後のことだった
「ヒーローになる」
緑谷出久は即答した
まぁ予想通りだなと死柄木は思ったが
「でもそれだけじゃない」
「!」
「「!」」
死柄木だけでなくオールマイトも志村菜奈もそれに反応する
オールマイトは現実で志村菜奈は精神世界で緑谷と交流していたのだから気になって当然だった
そしてその目には覚悟が見えた
「聞かせろ」
死柄木が何かを見極めるように緑谷を見る
一体ヒーロー以外の何をしようとしているかオールマイトも志村菜奈もそれに耳を傾ける
そして緑谷は、、、、、
「その、、、えっと、、、、」
「「「?」」」
急にたどたどしくなった
さっきまで確かにはっきりとした態度に真っ直ぐな目をしていたのに
その違和感に三人が首を傾げていると
緑谷出久は前を向き顔を赤くしながら言った
「一人の女性に責任を取らなきゃいけない事をしました」
「「「え?」」」
それは想定の範囲外の更に範囲外な言葉だった
「しょしょしょしょしょしょ少年!!?」
オールマイトは声が裏返った
「あ!貴方が!?嘘でしょ!!?」
志村菜奈が顔を青くした
「ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
死柄木は絶句していた
「つまりお茶子ちゃんに対して責任を取るってこと?」
「せ!!、、、、実際そうです」
しんのすけが簡潔に説明した
だが例え何が何をどうしたとしても彼らは記憶を操作されていたようなもの悪いのはいきなり架空世界に連れてきた【心臓】であって彼らではない責任などないとオールマイトや志村菜奈は説明するが
「アレは僕の望みも入っているから無関係じゃないんです」
緑谷出久はもう一度前を向いてそういった
その顔は先ほどとはまるで違う
それどころか普段より大人びており彼を知るものなら驚きの表情をするであろう光景だった
「ヒーローになる前にスキャンダルかよ確かに大物だな」
死柄木に皮肉を言われるが
「否定はしないよ。でも、僕はさっきまでの戦いで壊理ちゃんのためそして皆のために戦った、それはこれからも変わらない、、、だけどあの時僕は、、、確かに一人の女の人のためにも戦っていた」
「、、、、、」
「その人は、誰よりも他人のことを考えられる優しくて強い人で、、、僕なんかじゃ釣り合わない、、、」
緑谷はうつむきながら話をする
だが顔を上げて
「でももうそんなの気にしない」
「「「!」」」
「釣り合わないなら釣り合う男になればいい」
その目に映るのは確かな覚悟
「僕で良かったと、、、麗日さんに思って欲しいんだ」
この世界の緑谷出久はヒーローという『最高』だけでなく麗日お茶子という『最愛』を早くに見つけていた
「だから僕は【更に向こう】へ進むよ。麗日さんのためにそして、、、僕のために」
この時緑谷出久はようやく自分を【高く見積もれた】
パチパチパチパチ
しんのすけの軽い拍手が響いた
「死柄木、、、イヤ、転弧」
「、、、何だよ」
「どうか僕を見ていて欲しいそして残された黒いドラゴンも僕が倒して壊理ちゃんも僕が救って全てを理想通りにして見せる」
「、、、、ずいぶん自分本位になったな、、初めて親近感が湧いたぜ」
志村転弧は呆れながらそういった
「しんちゃん」
「ホイ?」
そして今度はしんのすけに向かって
「【ストーン】を貸して欲しい」
「!」
「しんちゃんが念じれば作れるかもしれない物を僕に使わせて欲しい」
「いいよ」
緑谷が何をしようとしているのかわからないがしんのすけはあっさりと【ストーン】を渡そうとした
「欲しいのはーーーーーーーーーーーーー」
「おっけー」
そして【ストーン】が輝き姿を変えて緑谷に纏っていく
間もなくこの空間も終わる
そしてここから始まる
この世界の歴史の転換期が
この世界に後世に伝えられる伝説が
「僕が行く!!!」